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2008年4月

平成18年05月29日 001/009] 164 - 参 - 行政監視委員会 - 5号無資格取締りと警察官、タイ式マッサージ

平成十八年五月二十九日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     紙  智子君     吉川 春子君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     広田  一君     田名部匡省君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     加治屋義人君     三浦 一水君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     三浦 一水君     加治屋義人君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     大塚 耕平君     蓮   舫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         荒木 清寛君
    理 事
                太田 豊秋君
                中原  爽君
                福島啓史郎君
                岩本  司君
                浮島とも子君
                風間  昶君
    委 員
                加治屋義人君
                柏村 武昭君
                北岡 秀二君
                山東 昭子君
                田中 直紀君
                松山 政司君
                足立 信也君
                小川 勝也君
                岡崎トミ子君
                芝  博一君
                田名部匡省君
                松岡  徹君
                蓮   舫君
                福本 潤一君
                吉川 春子君
                近藤 正道君
                荒井 広幸君
                亀井 郁夫君
   国務大臣
       法務大臣     杉浦 正健君
       外務大臣     麻生 太郎君
       環境大臣     小池百合子君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 安倍 晋三君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  額賀福志郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        与謝野 馨君
       国務大臣     中馬 弘毅君
   副大臣
       総務副大臣    山崎  力君
       外務副大臣    金田 勝年君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       西川 京子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        西澤 利夫君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       伊佐敷眞一君
       内閣官房構造改
       革特区推進室長
       兼内閣府構造改
       革特区担当室長  大前  忠君
       防衛庁運用局長  山崎信之郎君
       金融庁検査局長  西原 政雄君
       金融庁監督局長  佐藤 隆文君
       総務省郵政行政
       局長       鈴木 康雄君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       外務大臣官房審
       議官       丸山 純一君
       外務大臣官房参
       事官       深田 博史君
       厚生労働省医政
       局長       松谷有希雄君
       厚生労働省健康
       局長       中島 正治君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    中谷比呂樹君
       農林水産大臣官
       房長       白須 敏朗君
       農林水産大臣官
       房技術総括審議
       官        染  英昭君
       林野庁長官    川村秀三郎君
       資源エネルギー
       庁次長      細野 哲弘君
       海上保安庁長官  石川 裕己君
       環境大臣官房審
       議官       笹谷 秀光君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    由田 秀人君
       環境省自然環境
       局長       南川 秀樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (大都市地域における大気環境の保全に関する
 政策評価に関する件)
 (大都市地域における大気環境の保全に関する
 政策の現状等に関する件)

○足立信也君 昨年から今年まで話合いを持ったことがどれだけの要因だったかは別として、政令の改正も臨まれると。今、私も、できるだけ多くの子に漏れなく二回の接種ができるようにという趣旨の提案、私も、十分そのことも酌んでいただいてきっと臨まれるんだろうと期待しております。よろしくお願いします。
 最後に、三点目なんですが、あんまマッサージ指圧、はり、きゅう師、いわゆるあはき業、これが、私も厚生労働委員会で何度か取り上げましたが、要は、無資格の方がやられているというこの事態なんですね。 これ、なぜ何回も取り上げているかといいますと、一昨年の九月に、取締りを徹底するために基準を定めてほしいという請願が四十六の都道府県議会で採択されているんですね。そして、衆参の議長と内閣総理大臣に意見書が出されているんです。ですから、これはきちっとしなきゃいけないと。実際、私の地元の大分なんか観光地では、もしそういう無資格の方が観光地の中でやられておったら、これは非常に困るんですね。ですから何度か取り上げている。
 昨年の十二月は、要はこれ、ちょっと説明しますと、実際に警察官が自分のお金で、そのマッサージ、疑わしいと言われているマッサージ、あるいは無資格であると疑われているところへ行って実際にその行為を受けて、そしてこの点を厚生労働省に、私が受けたこのような行為はマッサージでしょうかと問い合わせをして、その答えを待って、マッサージであると断定された場合は、じゃ無資格の人は逮捕しようという事態なんですね。去年取り上げたのは、これが厚生労働省の返答まで三か月掛かっていると、とんでもないと、よく逃げなかったなということを私言ったんですが、警察の方に聞いたら、三か月で返るなんか夢のようですということもあります。
 ですから、基準がないというこれに対して、昨年十二月に、警察庁及び厚労省の担当者と会議の場を設けました。そして、取締りを速やかに進める体制づくりが必要だと、これは共通認識ですよ。そのためには、やっぱりマッサージという行為の定義がきちっとされなければいけないということで、事例集を作ろうじゃないかということもありました。
 その点について、その後の進捗状況を教えていただきたい。
○政府参考人(松谷有希雄君) お尋ねのとおり、昨年十二月に行われました関係の団体と担当者との間の意見交換の場におきまして、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律違反にかかわる事例集を作成すべきではないかといったような御提案をいただいたところでございます。
 この御提案につきましては、改めて検討させていただいておりますが、個別の行為があん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の違反に該当するかどうかについて、個々の事例に即して判断する必要があるために、事例集を作成して違法性の有無の判断に活用するということはなかなか難しいのではないかというふうに考えているところでございます。
 もちろん、個別の行為について疑義照会があった場合には、今、時間が掛かるという御指摘もございましたけれども、これまでと同様、可能な限り速やかにこれは対応していきたいというふうに考えております。
○足立信也君 事例集の作成は難しいんではないかということだけは伝わってまいりました。個別に事例を検討するしかないんだということですね。
 そこで、もう私、提案なんですけれども、今は、警察の方がそこへ行って、こうこうこういう行為をされたと、これはマッサージでしょうかとお伺いを立てる、先ほど、私、説明しましたけれども。これはどう考えたって二度手間で、しかも回答も遅いと、努力するとおっしゃいましたが。ひとつ、保健所はマッサージのその施術所に対して衛生面とか構造面で行政指導、立入調査をやるわけですよね。そこでその行為を見たら、調べたら、一発で回答が出るんじゃないですか。警察に見てもらって、そして厚生労働省にお伺いを立ててという段階が省かれるんじゃないですかね。いかがでしょう。
○政府参考人(松谷有希雄君) あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律で禁止されています行為が行われている場合には、各都道府県に衛生規制の観点から指導が行われ、また警察による捜査、取締りの対象ともなっているわけでございます。
 厚生労働省としても、各都道府県に対しまして、こういった医業類似行為に関する取扱い等の通知の発出や全国医政関係主管課長会議を通じまして無資格者の取締り等について周知徹底を図っているところでございまして、引き続き適切に対処してまいりたいと思いますが、今御指摘の、保健所が速やかに入るべきではないかということでございますけれども、保健所はもちろん衛生規制の観点から、そこの施術所が清潔に行われているかあるいは安全に行われているかといったような観点で立入りをするということでございますので、その権限の範囲内で指導を行うということになろうかと思っております。
 そこの行われている、立入りする場所はもちろん正規の施術所ですので、そこではきちんとした体制が通常は行われているわけですけれども、そこでの対応がきちんと行われているかどうか、法律に基づいてそこで判断をして指導していると、こういう状況でございます。
○足立信也君 僕の認識では、多いのは、施術所の開設者は資格を持っている方で、どういう人を雇っているかということなんですよ。だから行けるんですよ、保健所は。是非利用していただきたい。ちょっと思い付きのような提案で申し訳ないですけど、それしかないんじゃないかとある意味思っていますので、検討してください。
 次に、タイとのEPA交渉で、タイ式マッサージの受入れの件、これは去年の時点、三月の時点では、あはき法においてあんまマッサージ指圧は有資格者のみが行われることとなっているので、外国人に対しても同様に対処するという回答を私は得ております。
 その後、交渉が恐らく進んでいるんだろうと思いますが、その後の状況の変化あるいは決まったことがあれば教えてください。
○政府参考人(松谷有希雄君) 委員今御指摘の日タイ経済連携協定交渉、EPAでございますが、これにつきましては昨年の九月に大筋合意に至ったところでございます。
 この大筋合意におきましては、タイ側が要望しておりましたスパ・セラピストの取扱いにつきまして、協定発効後二年以内に結論を出すよう協議するとされたところでございます。いつ協定が発効するかということについてはまだ未定というふうに伺っております。
 現時点では、タイ側よりスパ・セラピストの具体的内容は必ずしも明らかにされておりませんけれども、仮にあんまマッサージ指圧の業務が含まれるということであれば、昨年三月に大臣から御答弁申し上げたとおり、我が国の免許を取得していただく必要があるというふうに考えております。
○足立信也君 ありがとうございます。
 じゃ、最後になりますが、視覚障害のあるあんまマッサージ指圧師が資格を取った後に研修する場として盲人ホームというのが全国二十七か所今ございますね。私が聞いたところでは、その利用のされ方が本来の研修というものになってないような事態のところがかなりあるということも聞いておりますし、自分の事業所のような使われ方もしているようなところもあるという、人から聞いた話ですから正確なところは分かりませんけれども、この調査を厚生労働省でされたと思います。その結果の分析と、それから本来の目的として使われてないんでしたら、その後の改善計画を教えてください。
○政府参考人(中谷比呂樹君) まず、調査結果について御答弁申し上げます。
 御指摘のとおり、施設数が二十七か所、定員数五百十三人、利用者数百八十五人ということで、充足率が三六・一%と、このような利用状況になってございます。
 この充足率が低い原因につきましては、種々原因があろうかと思いますけれども、若年の視覚障害者の方が減りまして、事実、盲学校の在学者の方の数も減っておりますので、いわゆる典型的な利用パターンでございます盲学校など出られましてそしてこの盲人ホームで既にあんまマッサージ指圧師などの資格を取った方がすぐには就労できないので様々な訓練、指導を受けると、こういうようなことがなかなかうまくいっていないというような現状かと思います。
 そこで、障害者自立支援法におきましては、障害者の方々が地域で自立した生活ができるように就労支援という事業を行うこととしております。例えば、本格的な就労に向けました就労移行支援事業ですとか、あるいは雇用が困難である場合にはやはり福祉的な就労を継続するという意味で就労継続支援事業、こういうことを行う、制度的にはできております。
 したがって、ここの盲人ホームにつきましても、やはり事業者の方々、それから私たち知恵を出し合いまして、やはり新たな時代にそぐったようなサービスが提供できるように、私たちも知恵を絞ってまいりますし、本年の十月から五年の移行期間がございます、その期間に十分な関係者の皆様との御相談をしていきたいというふうに思っております。
○足立信也君 終わります。
 視覚障害者が自立を目的とした本来のその盲人ホームの在り方というものを是非運営していってほしいなと、そのように思います。どうかよろしくお願いします。
 ありがとうございました。

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柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について

○柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について

(平成九年四月一七日)
(保険発第五七号)
(各都道府県民生主管部(局)保険・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)
柔道整復師の施術に係る療養費の算定及び審査の適正を図るため、今般、算定基準の実施上の留意事項等に関する既通知及び疑義等を整理し、別紙のとおり定め、本年五月一日より適用することとしたので、貴管下の関係者に柔道整復師を対象とする講習会の開催等を通じ周知徹底を図るとともに、その取扱いに遺漏のないよう御配慮願いたい。

別紙
柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項
第一 通則
1 療養費の支給対象となる柔道整復師の施術は、柔道整復師法(昭和四五年四月一四日法律第一九号)に違反するものであってはならないこと。
2 脱臼又は骨折(不全骨折を含む。以下第一において同じ。)に対する施術については、医師の同意を得たものでなければならないこと。また、応急手当をする場合はこの限りではないが、応急手当後の施術は医師の同意が必要であること。
3 医師の同意は個々の患者が医師から得てもよく、又施術者が直接医師から得てもよいが、いずれの場合であっても医師の同意は患者を診察した上で書面又は口頭により与えられることを要すること。なお、実際に医師から施術につき同意を得た旨が施術録に記載してあることが認められれば、必ずしも医師の同意書の添付を要しないこと。
また、施術につき同意を求める医師は、必ずしも整形外科、外科等を標榜する医師に限らないものであること。
4 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行ってはならないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。
この場合、同意を求めることとしている医師は、原則として当該負傷について診療を担当している医師とするが、当該医師の同意を求めることができないやむを得ない事由がある場合には、この限りではないこと。
なお、この場合における当該骨折又は脱臼に対する施術料は、医師が整復又は固定を行っている場合は整復料又は固定料は算定せず、初検料、後療料等により算定すること。
5 療養費の支給対象となる負傷は、急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲及び捻挫であり、内科的原因による疾患は含まれないこと。なお、急性又は亜急性の介達外力による筋、腱の断裂(いわゆる肉ばなれをいい、挫傷を伴う場合もある。)については、第五の3の(5)により算定して差し支えないこと。
6 単なる肩こり、筋肉疲労に対する施術は、療養費の支給対象外であること。
7 柔道整復の治療を完了して単にあんま(指圧及びマッサージを含む。)のみの治療を必要とする患者に対する施術は支給対象としないこと。
8 既に保険医療機関での受診又は他の施術所での施術を受けた患者及び受傷後日数を経過して受療する患者に対する施術については、現に整復、固定又は施療を必要とする場合に限り初検料、整復料、固定料又は施療料を算定できること。なお、整復、固定又は施療の必要がない場合は、初検料、後療料等により算定すること。
9 保険医療機関に入院中の患者の後療を医師から依頼された場合の施術は、当該保険医療機関に往療した場合、患者が施術所に出向いてきた場合のいずれであっても、支給対象としないこと。
10 骨折、脱臼、打撲及び捻挫に対する施術料は、膏薬、湿布薬等を使用した場合の薬剤料、材料代等を含むものであること。
11 患者の希望により後療において新しい包帯を使用した場合は、療養費の支給対象とならないので、患者の負担とするもやむを得ないものであること。なお、その際、患者が当該材料の使用を希望する旨の申出書を患者から徴するとともに、徴収額を施術録に記載しておくこと。
12 柔道整復師宅に滞在して手当てを受けた場合に要した食費、寝具費、室代等は支給対象としないこと。
第二 初検料
1 患者の負傷が治癒した後、同一月内に新たに発生した負傷に対し施術を行った場合の初検料は算定できること。
2 現に施術継続中に他の負傷が発生して初検を行った場合は、それらの負傷に係る初検料は合わせて一回とし、一回目の初検のときに算定するものであること。
3 同一の施術所において同一の患者に二以上の負傷により同時に初検を行った場合であっても、初検料は一回とすること。この場合、施術者が複数であっても、初検料は合わせて一回のみとすること。
4 患者が任意に施術を中止し、一月以上経過した後、再び同一の施術所において施術を受けた場合には、その施術が同一負傷に対するものであっても、当該施術は初検として取り扱うこと。
なお、この場合の一月の期間の計算は暦月によること。すなわち、二月一〇日~三月九日、七月一日~七月三一日、九月一五日~一〇月一四日等であること。
5 同一の患者について、自費施術途中に受領委任の取扱いができることとなった場合は、同一の負傷に関するものである限り、その切り替え時の施術について初検料は算定できないこと。その際、施術録及び支給申請書の「摘要」欄に「〇月〇日自費初検、〇月〇日健保被保険者資格取得」等の記載をしておくこと。
なお、保険種別に変更があった場合も同様とすること。その際、施術録及び支給申請書の「摘要」欄に「〇月〇日初検、〇月〇日保険種別変更による健保被保険者資格取得」等の記載をしておくこと。
6 患者が異和を訴え施術を求めた場合で、初検の結果何ら負傷と認むべき徴候のない場合は、初検料のみ算定できること。
7 時間外加算及び深夜加算の取扱いについては、以下によること。
(1) 休日加算と時間外加算又は深夜加算との重複算定は認められないこと。
(2) 時間外加算又は深夜加算は、初検が時間外又は深夜に開始された場合に認められるものであるが、施術所においてやむを得ない事情以外の都合により時間外又は深夜に施術が開始された場合は算定できないこと。
(3) 各都道府県の施術所における施術時間の実態、患者の受療上の便宜等を考慮して一定の時間以外の時間をもって時間外として取り扱うこととし、その標準は、概ね午前八時前と午後六時以降(土曜日の場合は、午前八時前と正午以降)及び休日加算の対象となる休日以外の日を終日休術日とする施術所における当該休術日とすること。
(4) 施術時間外でも実態上施術応需の体制をとっているならば、時間外加算は認められないこと。
(5) 深夜加算は、深夜時間帯(午後一〇時から午前六時までの間をいう。ただし、当該施術所の表示する施術時間が深夜時間帯にまで及んでいる場合は、深夜時間帯のうち当該表示する施術時間と重複していない時間をいう。)を施術時間としていない施術所において、緊急やむを得ない理由により受療した患者について算定すること。したがって、常態として又は臨時に当該深夜時間帯を施術時間としている施術所に受療した患者の場合は該当しないこと。
(6) 施術所は、施術時間をわかりやすい場所に表示すること。
8 休日加算の取扱いについては、以下によること。
(1) 休日加算の算定の対象となる休日とは、日曜日及び国民の祝日に関する法律(昭和二三年法律第一七八号)第三条に規定する休日をいうものであること。なお、一二月二九日から一月三日まで(ただし一月一日を除く。)は、年末・年始における地域医療の確保という見地から休日として取扱って差し支えないこと。
(2) 休日加算は、当該休日を休術日とする施術所に、又は当該休日を施術日としている施術所の施術時間以外の時間に、緊急やむを得ない理由により受療した患者の場合に算定できるものとすること。したがって、当該休日を常態として又は臨時に施術日としている施術所の施術時間内に受療した患者の場合は該当しないものであること。
(3) 施術所の表示する休日に往療した場合は、往療料に対する休日加算は算定できないこと。
第三 往療料
1 往療は、往療の必要がある場合に限り行うものであること。
2 往療料は、下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等による歩行困難等真に安静を必要とするやむを得ない理由により患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に算定できるものであり、単に患者の希望のみにより又は定期的若しくは計画的に患家に赴いて施術を行った場合には算定できないこと。
3 二戸以上の患家に対して引き続き往療を行った場合の往療順位第二位以下の患家に対する往療距離の計算は、柔道整復師の所在地を起点とせず、それぞれ先順位の患家の所在地を起点とするものであること。ただし、先順位の患家から次順位の患家へ行く途中で、その施術所を経由するときは、第二患家への往療距離は、その施術所からの距離で計算すること。
この場合、往療距離の計算は、最短距離となるように計算すること。
4 往療の距離は施術所の所在地と患家の直線距離によって算定すること。
5 片道一六kmを超える往療については、当該施術所からの往療を必要とする絶対的な理由がある場合に認められるものであるが、かかる理由がなく、患家の希望により一六kmを超える往療をした場合の往療料は、全額患者負担とすること。
6 同一家屋内の二人目以降の患者を施術した場合の往療料は、別々に算定できないこと。
7 難路加算における難路とは、常識で判断されるもので、第三者に納得され得る程度のものでなければならないこと。
8 暴風雨雪加算における暴風雨又は暴風雪とは、気象警報の発せられているものに限られ、気象警報の発せられない場合は原則として認められないこと。
9 夜間加算については、以下によること。
(1) 夜間の取扱いについては、おおむね午後六時から翌日の午前六時まで、又は、午後七時から翌日午前七時までのように、一二時間を標準として各都道府県において統一的に取扱うこと。
(2) 後療往療の場合は算定できないこと。
10 往療に要した交通費については、患家の負担とすること。往療時に要したバス、タクシー、鉄道、船等の交通費は、その実費とすること。自転車、スクーター等の場合は、土地の慣例、当事者間の合議によるべきであるが、通例は交通費に該当しないこと。
第四 再検料
1 再検料は、初検料を算定する初検の日後最初の後療の日のみ算定できるものであり、二回目以降の後療においては算定できないこと。
2 医師から後療を依頼された患者、既に保険医療機関での受診又は他の施術所での施術を受けた患者及び受傷後日数を経過して受療する患者の場合は、初検料を算定した初検の日後最初の後療の日に算定できること。
第五 その他の施術料
1 骨折の部・不全骨折の部
(1) 肋骨骨折における施術料金は、左右側それぞれを一部位として所定料金により算定するものであること。
(2) 指・趾骨の骨折における施術料は、骨折の存する指・趾一指(趾)を単位として所定料金により算定し、指・趾骨の不全骨折における施術料金は、一手又は一足を単位とし所定料金により算定するものであること。
(3) 関節近接部位の骨折又は不全骨折の場合、同時に生じた当該関節の捻挫に対する施術料金は骨折又は不全骨折に対する所定料金のみにより算定すること。
(4) 膝蓋骨骨折の後療については、特に医師から依頼があった場合に限り算定できるものであること。
この場合の料金は初検料と骨折の後療料等により算定することとし、支給申請書の「摘要」欄に後療を依頼した医師又は医療機関名を付記すること。
(5) 頭蓋骨骨折又は不全骨折、脊椎骨折又は不全骨折、胸骨骨折その他の単純ならざる骨折又は不全骨折については原則として算定できないが、特に医師から後療を依頼された場合に限り算定できるものであること。その場合は、支給申請書の摘要欄に後療を依頼した医師又は医療機関名を付記すること。
(6) 肋骨骨折にて喀血し、又は皮下気泡を触知する場合、負傷により特に神経障害を伴う場合、観血手術を必要とする場合、臓器出血を認め又はその疑いのある場合には、必ず医師の診療を受けさせるようにすること。
(7) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
2 脱臼の部
(1) 指・趾関節脱臼における施術料金は、脱臼の存する指・趾一指(趾)を単位として所定料金により算定するものであること。
(2) 先天性股関節脱臼等の疾病は、支給対象としないこと。
(3) 顎関節脱臼は左右各一部位として算定して差し支えないが、同時に生じた同側の顔面部打撲に対する施術料金は、脱臼に対する所定料金のみにより算定すること。
(4) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
3 打撲・捻挫の部
(1) 打撲・捻挫の施術が初検の日から三月を超えて継続する場合は、負傷部位、症状及び施術の継続が必要な理由を明らかにした別紙様式1による長期施術継続理由書を支給申請書に添付すること。
なお、同様式を支給申請書の裏面に印刷及びスタンプ等により調製し、又は、「摘要」欄に長期施術継続理由を記載して差し支えないこと。
(2) 指・趾の打撲・捻挫における施術料は、一手又は一足を単位として所定料金により算定するものであること。
(3) 打撲の部においては、顔面部、胸部、背部(肩部を含む。)及び殿部は左右合わせて一部位として算定すること。
(4) 肩甲部打撲は、背部打撲として取扱うものであること。なお、肩甲部打撲の名称を使用しても差し支えないが、肩甲部及び背部の二部位として取扱うものではないこと。
(5) 筋又は腱の断裂(いわゆる肉ばなれをいい、挫傷を伴う場合もある。)については、打撲の部の所定料金により算定して差し支えないこと。
算定に当たっては、以下によること。
ア 支給の対象は、介達外力による筋、腱の断裂(いわゆる肉ばなれ)であって柔道整復師の業務の範囲内のものとすること。
なお、打撲及び捻挫と区分する必要があることから、支給申請書に記載する負傷名は挫傷として差し支えないこと。
イ 算定部位は次のものに限ること。
(ア) 胸部挫傷
胸部を走行する筋の負傷であって、肋間筋、胸筋等の損傷であるもの
(イ) 背部挫傷
背部を走行する筋の負傷であって、広背筋、僧帽筋等の損傷であるもの
(ウ) 上腕部挫傷
上腕部を走行する筋の負傷であって、上腕二頭筋、上腕三頭筋等、肩関節と肘関節の間の損傷であるもの
(エ) 前腕部挫傷
上腕部を走行する筋の負傷であって、円回内筋、手根屈筋、腕橈骨筋等、肘関節と手関節との間の損傷であるもの
(オ) 大腿部挫傷
大腿部を走行する筋の負傷であって、大腿四頭筋、内転筋、大腿二頭筋等、股関節と膝関節の間の損傷であるもの
(カ) 下腿部挫傷
下腿部を走行する筋の負傷であって、腓腹筋、ヒラメ筋、脛骨筋等、膝関節と足関節の間の損傷であるもの
ウ 胸部及び背部は、左右合わせて一部位として算定すること。
(6) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
4 その他の事項
(1) 近接部位の算定方法
ア 頚部、腰部又は肩関節のうちいずれか二部位の捻挫と同時に生じた背部打撲(肩部を含む。)又は挫傷に対する施術料は、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
イ 左右の肩関節捻挫と同時に生じた頚部捻挫又は背部打撲に対する施術料は、左右の肩関節捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
ウ 顎関節の捻挫は、捻挫の部の料金をもって左右各一部位として算定して差し支えないが、同時に生じた同側の顔面部打撲に対する施術料は、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
エ 指・趾骨の骨折又は脱臼と同時に生じた不全骨折、捻挫又は打撲に対する施術料は、骨折又は脱臼に対する所定料金のみにより算定すること。
オ 関節近接部位の骨折の場合、同時に生じた当該骨折の部位に最も近い関節の捻挫に対する施術料は、骨折に対する所定料金のみにより算定すること。
また、関節捻挫と同時に生じた当該関節近接部位の打撲又は挫傷に対する施術料は、別にその所定料金を算定することなく、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。この場合の近接部位とは、次の場合を除き、当該捻挫の部位から上下二関節までの範囲のものであること。
① 手関節捻挫と前腕部打撲又は挫傷(上部に限る。)
② 肘関節捻挫と前腕部打撲又は挫傷(下部に限る。)
③ 肘関節捻挫と上腕部打撲又は挫傷(上部に限る。)
④ 肩関節捻挫と上腕部打撲又は挫傷(下部に限る。)
⑤ 足関節捻挫と下腿部打撲又は挫傷(上部に限る。)
⑥ 膝関節捻挫と下腿部打撲又は挫傷(下部に限る。)
⑦ 膝関節捻挫と大腿部打撲又は挫傷(上部に限る。)
⑧ 股関節捻挫と大腿部打撲又は挫傷(下部に限る。)
(注) 上部、下部とは、部位を概ね上部、幹部、下部に三等分した場合のものであること。
なお、当該負傷の施術継続中に発生した同一部位又は近接部位の負傷に係る施術料は、当該負傷と同時に生じた負傷の場合と同様の取扱いとすること。
カ 近接部位の算定例は次のとおりであること。
① 算定できない近接部位の負傷例(骨折・不全骨折の場合)

骨折・不全骨折の種類
算定できない近接部位の負傷例
1 鎖骨骨折
肩部の打撲、肩関節捻挫
2 肋骨骨折
同側の一~一二肋骨の骨折

同側の胸部打撲又は挫傷
同側の背部打撲又は挫傷
3 上腕骨骨折(上部)
肩部打撲、肩関節捻挫
4 上腕骨骨折(下部)
肘部打撲、肘関節捻挫
5 前腕骨骨折(上部)
肘部打撲、肘関節捻挫
6 前腕骨骨折(下部)
手関節捻挫、手根・中手部打撲
7 手根骨骨折
手関節捻挫、中手部打撲、中手指関節捻挫
8 中手骨骨折
中手骨一~五個々の骨折

手関節捻挫、手根部打撲、中手指関節捻挫
指部打撲、指関節捻挫
9 指骨骨折
手根・中手部打撲、中手指関節捻挫指部打撲、指関節捻挫
10 大腿骨骨折(上部)
殿部打撲、股関節捻挫
11 大腿骨骨折(下部)
膝部打撲、膝関節捻挫
12 下腿骨骨折(上部)
膝部打撲、膝関節捻挫
13 下腿骨骨折(下部)
足根部打撲、足関節捻挫
14 足根骨骨折
足関節捻挫、中足部打撲、中足趾関節捻挫
15 中足骨骨折
中足骨一~五個々の骨折

足関節捻挫、足根部打撲
中足趾・趾関節捻挫、趾部打撲
16 趾骨骨折
足根・中足部打撲、中足趾関節捻挫趾部打撲、趾関節捻挫

② 算定できない近接部位の負傷例(脱臼・打撲・捻挫・挫傷の場合)

脱臼・打撲・捻挫・挫傷の種類
算定できない近接部位の負傷例
1 頚部捻挫
肩峰より内側の肩部打撲
2 肩関節脱臼・捻挫
上腕上部又は幹部の打撲又は挫傷
3 肘関節脱臼・捻挫
上腕下部又は幹部の打撲又は挫傷

前腕上部又は幹部の打撲又は挫傷
4 手関節脱臼・捻挫
前腕下部又は幹部の打撲又は挫傷

手根・中手部打撲
5 中手指・指関節脱臼・捻挫
手根・中手部打撲、指部打撲、指関節捻挫
6 背部打撲又は挫傷
同側の胸部打撲又は挫傷
7 腰部打撲
殿部打撲
8 股関節脱臼・捻挫
大腿上部又は幹部の打撲又は挫傷

同側の殿部打撲
9 膝関節脱臼・捻挫
大腿下部又は幹部の打撲又は挫傷

下腿上部又は幹部の打撲又は挫傷
10 足関節脱臼・捻挫
下腿下部又は幹部の打撲又は挫傷

足根・中足部打撲
11 中足趾・趾関節脱臼・捻挫
足根・中足部打撲、趾部打撲、趾関節捻挫

③ 算定可能な部位の負傷例(骨折・不全骨折の場合)

骨折・不全骨折の種類
算定可能な部位の負傷例
1 鎖骨骨折
頚部捻挫

上腕部打撲又は挫傷
2 肋骨骨折
左右の肋骨骨折

左右反対側の胸部・背部打撲又は挫傷
3 上腕骨骨折(上部)
肘部打撲・肘関節捻挫
4 上腕骨骨折(下部)
肩関節捻挫・肩部打撲
5 前腕骨骨折(上部)
手関節捻挫・手部打撲
6 前腕骨骨折(下部)
肘関節捻挫・肘部打撲
7 手根骨骨折
前腕部打撲又は挫傷、指関節捻挫・指部打撲
8 中手骨骨折
前腕部打撲又は挫傷
9 指骨骨折
一指単位の算定、手関節捻挫
10 大腿骨骨折(上部)
膝部打撲、膝関節捻挫、腰部打撲・捻挫
11 大腿骨骨折(下部)
腰殿部打撲、股関節捻挫、下腿部打撲又は挫傷
12 下腿骨骨折(上部)
大腿部打撲又は挫傷、足関節捻挫
13 下腿骨骨折(下部)
膝部打撲、膝関節捻挫、中足部打撲
14 足根骨骨折
下腿部打撲又は挫傷、趾関節捻挫、趾部打撲
15 中足骨骨折
下腿部打撲又は挫傷
16 趾骨骨折
一趾単位で算定、足関節捻挫

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はり、きゅう及びあんま・マッサージに係る療養費の支給の取扱いについて保険発第八四号

○はり、きゅう及びあんま・マッサージに係る療養費の支給の取扱いについて

(平成八年五月二四日)(保険発第八四号)

(各都道府県民生主管部(局)保険主管課(部)長・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)

はり、きゅう及びあんま・マッサージに係る療養費の支給については、本日付け保発第六四号をもって厚生省保険局長から都道府県知事あて通知されたところであるが、これが実施に伴う留意事項等は、次のとおりであるので、その取扱いに遺憾のないよう、関係者に対し周知徹底を図られたい。
一 はり及びきゅうの施術に係る医師の同意書又は診断書について
今般、はり及びきゅうに係る施術の療養費の支給対象となる疾病の類症疾患として頚椎捻挫後遺症を加えたことに伴い、平成四年五月二二日付保険発第七五号により示したはり及びきゅうの施術に係る医師の同意書及び診断書をそれぞれ別紙一及び別紙二のとおり改めるので円滑な実施を図られたい。
なお、はり、きゅう及びあんま・マッサージの施術に係る診断書の交付を患者から医師が求められた場合は、円滑に交付されるよう御指導願いたい。
二 〔略〕

別紙1

同意書 (はり及びきゅう療養費用)

患者

住所

 

 

氏名

 

 

 

生年月日

 

 

明治

大正      年  月  日

昭和

平成

 

 

病名

 

 

1 神経痛

2 リウマチ

3 頚腕症候群

4 五十肩

5 腰痛症

6 頚椎捻挫後遺症

発病年月日

            年  月  日

初診年月日

            年  月  日

 

 上記の者診断の結果、頭書の疾病により鍼灸の施術に同意する。

    年  月  日

保険医療機関名          

所在地          

保険医氏名        (印)

 

別紙2

診断書

(はり及びきゅう療養費用)

患者

住所

 

 

氏名

 

 

 

生年月日

 

 

明治

大正      年  月  日

昭和

平成

 

 

病名

 

 

1 神経痛

2 リウマチ

3 頚腕症候群

4 五十肩

5 腰痛症

6 頚椎捻挫後遺症

症状

(主訴を含む。)

 

 

 

 

発病年月日

            年  月  日

     年  月  日

 保険医療機関名          

所在地          

保険医氏名        (印)

 

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老人福祉法

 

老人福祉法
(昭和三十八年七月十一日)
(法律第百三十三号)
第四十三回通常国会
第二次池田内閣
老人福祉法をここに公布する。
老人福祉法
目次
第一章 総則(第一条―第十条の二)
第二章 福祉の措置(第十条の三―第十三条の二)
第三章 事業及び施設(第十四条―第二十条の七の二)
第三章の二 老人福祉計画(第二十条の八―第二十条の十一)
第四章 費用(第二十一条―第二十八条)
第四章の二 指定法人(第二十八条の二―第二十八条の十四)
第四章の三 有料老人ホーム(第二十九条―第三十一条の四)
第五章 雑則(第三十二条―第三十七条)
第六章 罰則(第三十八条―第四十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに、老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もつて老人の福祉を図ることを目的とする。
(基本的理念)
第二条 老人は、多年にわたり社会の進展に寄与してきた者として、かつ、豊富な知識と経験を有する者として敬愛されるとともに、生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障されるものとする。
(平二法五八・一部改正)
第三条 老人は、老齢に伴つて生ずる心身の変化を自覚して、常に心身の健康を保持し、又は、その知識と経験を活用して、社会的活動に参加するように努めるものとする。
2 老人は、その希望と能力とに応じ、適当な仕事に従事する機会その他社会的活動に参加する機会を与えられるものとする。
(平二法五八・一部改正)
(老人福祉増進の責務)
第四条 国及び地方公共団体は、老人の福祉を増進する責務を有する。
2 国及び地方公共団体は、老人の福祉に関係のある施策を講ずるに当たつては、その施策を通じて、前二条に規定する基本的理念が具現されるように配慮しなければならない。
3 老人の生活に直接影響を及ぼす事業を営む者は、その事業の運営に当たつては、老人の福祉が増進されるように努めなければならない。
(老人の日及び老人週間)
第五条 国民の間に広く老人の福祉についての関心と理解を深めるとともに、老人に対し自らの生活の向上に努める意欲を促すため、老人の日及び老人週間を設ける。
2 老人の日は九月十五日とし、老人週間は同日から同月二十一日までとする。
3 国は、老人の日においてその趣旨にふさわしい事業を実施するよう努めるものとし、国及び地方公共団体は、老人週間において老人の団体その他の者によつてその趣旨にふさわしい行事が実施されるよう奨励しなければならない。
(平一三法五九・全改)
(定義)
第五条の二 この法律において、「老人居宅生活支援事業」とは、老人居宅介護等事業、老人デイサービス事業、老人短期入所事業、小規模多機能型居宅介護事業及び認知症対応型老人共同生活援助事業をいう。
2 この法律において、「老人居宅介護等事業」とは、第十条の四第一項第一号の措置に係る者又は介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定による訪問介護に係る居宅介護サービス費、夜間対応型訪問介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護予防訪問介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者につき、これらの者の居宅において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるものを供与する事業をいう。
3 この法律において、「老人デイサービス事業」とは、第十条の四第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による通所介護に係る居宅介護サービス費、認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護サービス費、介護予防通所介護に係る介護予防サービス費若しくは介護予防認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者(その者を現に養護する者を含む。)を特別養護老人ホームその他の厚生労働省令で定める施設に通わせ、これらの者につき入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練、介護方法の指導その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業をいう。
4 この法律において、「老人短期入所事業」とは、第十条の四第一項第三号の措置に係る者又は介護保険法の規定による短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費若しくは介護予防短期入所生活介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を特別養護老人ホームその他の厚生労働省令で定める施設に短期間入所させ、養護する事業をいう。
5 この法律において、「小規模多機能型居宅介護事業」とは、第十条の四第一項第四号の措置に係る者又は介護保険法の規定による小規模多機能型居宅介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護予防小規模多機能型居宅介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者につき、これらの者の心身の状況、置かれている環境等に応じて、それらの者の選択に基づき、それらの者の居宅において、又は厚生労働省令で定めるサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を供与する事業をいう。
6 この法律において、「認知症対応型老人共同生活援助事業」とは、第十条の四第一項第五号の措置に係る者又は介護保険法の規定による認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護予防認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者につき、これらの者が共同生活を営むべき住居において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の援助を行う事業をいう。
(平二法五八・追加・一部改正、平九法一二四・平一一法一六〇・平一七法七七・一部改正)
第五条の三 この法律において、「老人福祉施設」とは、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター及び老人介護支援センターをいう。
(平二法五八・追加、平六法五六・一部改正)
(福祉の措置の実施者)
第五条の四 六十五歳以上の者(六十五歳未満の者であつて特に必要があると認められるものを含む。以下同じ。)又はその者を現に養護する者(以下「養護者」という。)に対する第十条の四及び第十一条の規定による福祉の措置は、その六十五歳以上の者が居住地を有するときは、その居住地の市町村が、居住地を有しないか、又はその居住地が明らかでないときは、その現在地の市町村が行うものとする。ただし、同条第一項第一号若しくは第二号又は生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第三十条第一項ただし書の規定により入所している六十五歳以上の者については、その六十五歳以上の者が入所前に居住地を有した者であるときは、その居住地の市町村が、その六十五歳以上の者が入所前に居住地を有しないか、又はその居住地が明らかでなかつた者であるときは、入所前におけるその六十五歳以上の者の所在地の市町村が行うものとする。
2 市町村は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。
一 老人の福祉に関し、必要な実情の把握に努めること。
二 老人の福祉に関し、必要な情報の提供を行い、並びに相談に応じ、必要な調査及び指導を行い、並びにこれらに付随する業務を行うこと。
(平二法五八・追加、平六法五六・平九法一二四・平一一法八七・一部改正)
(市町村の福祉事務所)
第五条の五 市町村の設置する福祉事務所(社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める福祉に関する事務所をいう。以下同じ。)は、この法律の施行に関し、主として前条第二項各号に掲げる業務を行うものとする。
(平二法五八・追加、平一二法一一一・一部改正)
(市町村の福祉事務所の社会福祉主事)
第六条 市及び福祉事務所を設置する町村は、その設置する福祉事務所に、福祉事務所の長(以下「福祉事務所長」という。)の指揮監督を受けて、主として次に掲げる業務を行う所員として、社会福祉主事を置かなければならない。
一 福祉事務所の所員に対し、老人の福祉に関する技術的指導を行うこと。
二 第五条の四第二項第二号に規定する業務のうち、専門的技術を必要とする業務を行うこと。
(平二法五八・一部改正)
(連絡調整等の実施者)
第六条の二 都道府県は、この法律の施行に関し、次に掲げる業務を行わなければならない。
一 この法律に基づく福祉の措置の実施に関し、市町村相互間の連絡調整、市町村に対する情報の提供その他必要な援助を行うこと及びこれらに付随する業務を行うこと。
二 老人の福祉に関し、各市町村の区域を超えた広域的な見地から、実情の把握に努めること。
2 都道府県知事は、この法律に基づく福祉の措置の適切な実施を確保するため必要があると認めるときは、市町村に対し、必要な助言を行うことができる。
3 都道府県知事は、この法律の規定による都道府県の事務の全部又は一部を、その管理する福祉事務所長に委任することができる。
(平二法五八・追加、平九法一二四・平一一法八七・一部改正、平一七法七七・旧第六条の三繰上)
(都道府県の福祉事務所の社会福祉主事)
第七条 都道府県は、その設置する福祉事務所に、福祉事務所長の指揮監督を受けて、主として前条第一項第一号に掲げる業務のうち専門的技術を必要とするものを行う所員として、社会福祉主事を置くことができる。
(平二法五八・全改)
(保健所の協力)
第八条 保健所は、老人の福祉に関し、老人福祉施設等に対し、栄養の改善その他衛生に関する事項について必要な協力を行うものとする。
(昭五七法八〇・全改)
(民生委員の協力)
第九条 民生委員法(昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員は、この法律の施行について、市町村長、福祉事務所長又は社会福祉主事の事務の執行に協力するものとする。
(介護等に関する措置)
第十条 身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の介護等に関する措置については、この法律に定めるもののほか、介護保険法の定めるところによる。
(昭五七法八〇・追加、平九法一二四・平一八法八三・一部改正)
(連携及び調整)
第十条の二 この法律に基づく福祉の措置の実施に当たつては、前条に規定する介護保険法に基づく措置との連携及び調整に努めなければならない。
(昭六一法一〇六・追加、平九法一二四・平一八法八三・一部改正)
第二章 福祉の措置
(支援体制の整備等)
第十条の三 市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、心身の状況、その置かれている環境等に応じて、自立した日常生活を営むために最も適切な支援が総合的に受けられるように、次条及び第十一条の措置その他地域の実情に応じたきめ細かな措置の積極的な実施に努めるとともに、これらの措置、介護保険法に規定する居宅サービス、地域密着型サービス、居宅介護支援、施設サービス、介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス及び介護予防支援並びに老人クラブその他老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者の活動の連携及び調整を図る等地域の実情に応じた体制の整備に努めなければならない。
2 市町村は、前項の体制の整備に当たつては、六十五歳以上の者が身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障が生じた場合においても、引き続き居宅において日常生活を営むことができるよう配慮しなければならない。
(平二法五八・追加、平九法一二四・平一七法七七・一部改正)
(居宅における介護等)
第十条の四 市町村は、必要に応じて、次の措置を採ることができる。
一 六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する訪問介護、夜間対応型訪問介護又は介護予防訪問介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、その者の居宅において第五条の二第二項の厚生労働省令で定める便宜を供与し、又は当該市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託すること。
二 六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する通所介護、認知症対応型通所介護、介護予防通所介護又は介護予防認知症対応型通所介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者(養護者を含む。)を、政令で定める基準に従い、当該市町村の設置する老人デイサービスセンター若しくは第五条の二第三項の厚生労働省令で定める施設(以下「老人デイサービスセンター等」という。)に通わせ、同項の厚生労働省令で定める便宜を供与し、又は当該市町村以外の者の設置する老人デイサービスセンター等に通わせ、当該便宜を供与することを委託すること。
三 六十五歳以上の者であつて、養護者の疾病その他の理由により、居宅において介護を受けることが一時的に困難となつたものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する短期入所生活介護又は介護予防短期入所生活介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者を、政令で定める基準に従い、当該市町村の設置する老人短期入所施設若しくは第五条の二第四項の厚生労働省令で定める施設(以下「老人短期入所施設等」という。)に短期間入所させ、養護を行い、又は当該市町村以外の者の設置する老人短期入所施設等に短期間入所させ、養護することを委託すること。
四 六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する小規模多機能型居宅介護又は介護予防小規模多機能型居宅介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、その者の居宅において、又は第五条の二第五項の厚生労働省令で定めるサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、同項の厚生労働省令で定める便宜及び機能訓練を供与し、又は当該市町村以外の者に当該便宜及び機能訓練を供与することを委託すること。
五 六十五歳以上の者であつて、認知症(介護保険法第八条第十六項に規定する認知症をいう。以下同じ。)であるために日常生活を営むのに支障があるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)が、やむを得ない事由により同法に規定する認知症対応型共同生活介護又は介護予防認知症対応型共同生活介護を利用することが著しく困難であると認めるときは、その者につき、政令で定める基準に従い、第五条の二第六項に規定する住居において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の援助を行い、又は当該市町村以外の者に当該住居において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の援助を行うことを委託すること。
2 市町村は、六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障があるものにつき、前項各号の措置を採るほか、その福祉を図るため、必要に応じて、日常生活上の便宜を図るための用具であつて厚生労働大臣が定めるものを給付し、若しくは貸与し、又は当該市町村以外の者にこれを給付し、若しくは貸与することを委託する措置を採ることができる。
(平二法五八・追加・旧第十条の三繰下・一部改正、平九法一二四・平一一法一六〇・平一七法七七・一部改正)
(老人ホームへの入所等)
第十一条 市町村は、必要に応じて、次の措置を採らなければならない。
一 六十五歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なものを当該市町村の設置する養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する養護老人ホームに入所を委託すること。
二 六十五歳以上の者であつて、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難なものが、やむを得ない事由により介護保険法に規定する地域密着型介護老人福祉施設又は介護老人福祉施設に入所することが著しく困難であると認めるときは、その者を当該市町村の設置する特別養護老人ホームに入所させ、又は当該市町村以外の者の設置する特別養護老人ホームに入所を委託すること。
三 六十五歳以上の者であつて、養護者がないか、又は養護者があつてもこれに養護させることが不適当であると認められるものの養護を養護受託者(老人を自己の下に預つて養護することを希望する者であつて、市町村長が適当と認めるものをいう。以下同じ。)のうち政令で定めるものに委託すること。
2 市町村は、前項の規定により養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームに入所させ、若しくは入所を委託し、又はその養護を養護受託者に委託した者が死亡した場合において、その葬祭(葬祭のために必要な処理を含む。以下同じ。)を行う者がないときは、その葬祭を行い、又はその者を入所させ、若しくは養護していた養護老人ホーム、特別養護老人ホーム若しくは養護受託者にその葬祭を行うことを委託する措置を採ることができる。
(昭六一法一〇九・平二法五八・平九法一二四・平一七法七七・一部改正)
(措置の解除に係る説明等)
第十二条 市町村長は、第十条の四又は前条第一項の措置を解除しようとするときは、あらかじめ、当該措置に係る者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。ただし、当該措置に係る者から当該措置の解除の申出があつた場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。
(平五法八九・全改、平九法一二四・平一一法一六〇・一部改正)
(行政手続法の適用除外)
第十二条の二 第十条の四又は第十一条第一項の措置を解除する処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
(平五法八九・追加、平九法一二四・一部改正)
(老人福祉の増進のための事業)
第十三条 地方公共団体は、老人の心身の健康の保持に資するための教養講座、レクリエーションその他広く老人が自主的かつ積極的に参加することができる事業(以下「老人健康保持事業」という。)を実施するように努めなければならない。
2 地方公共団体は、老人の福祉を増進することを目的とする事業の振興を図るとともに、老人クラブその他当該事業を行う者に対して、適当な援助をするように努めなければならない。
(平二法五八・平九法一二四・一部改正)
(研究開発の推進)
第十三条の二 国は、老人の心身の特性に応じた介護方法の研究開発並びに老人の日常生活上の便宜を図るための用具及び機能訓練のための用具であつて身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある者に使用させることを目的とするものの研究開発の推進に努めなければならない。
(平三法八九・追加)
第三章 事業及び施設
(平二法五八・改称)
(老人居宅生活支援事業の開始)
第十四条 国及び都道府県以外の者は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、老人居宅生活支援事業を行うことができる。
(平二法五八・全改、平一一法一六〇・一部改正)
(変更)
第十四条の二 前条の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(平一一法八七・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(廃止又は休止)
第十四条の三 国及び都道府県以外の者は、老人居宅生活支援事業を廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
(平二法五八・追加、平一一法八七・旧第十四条の二繰下、平一一法一六〇・一部改正)
(前払金の保全措置)
第十四条の四 認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者のうち、終身にわたつて受領すべき家賃その他厚生労働省令で定めるものの全部又は一部を前払金として一括して受領するものは、当該前払金の算定の基礎を書面で明示し、かつ、当該前払金について返還債務を負うこととなる場合に備えて厚生労働省令で定めるところにより必要な保全措置を講じなければならない。
(平一七法七七・追加)
(施設の設置)
第十五条 都道府県は、老人福祉施設を設置することができる。
2 国及び都道府県以外の者は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設又は老人介護支援センターを設置することができる。
3 市町村及び地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。第十六条第二項において同じ。)は、厚生労働省令の定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームを設置することができる。
4 社会福祉法人は、厚生労働省令の定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームを設置することができる。
5 国及び都道府県以外の者は、社会福祉法の定めるところにより、軽費老人ホーム又は老人福祉センターを設置することができる。
6 都道府県知事は、第四項の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームの所在地を含む区域(介護保険法第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域とする。)における養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームの入所定員の総数が、第二十条の九第一項の規定により当該都道府県が定める都道府県老人福祉計画において定めるその区域の養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームの必要入所定員総数に既に達しているか、又は当該申請に係る養護老人ホーム若しくは特別養護老人ホームの設置によつてこれを超えることになると認めるとき、その他の当該都道府県老人福祉計画の達成に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、第四項の認可をしないことができる。
(昭六〇法九〇・平二法五八・平六法五六・平九法一二四・平一一法一六〇・平一二法一一一・平一五法一一九・一部改正)
(変更)
第十五条の二 前条第二項の規定による届出をした者は、厚生労働省令で定める事項に変更を生じたときは、変更の日から一月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2 前条第三項の規定による届出をし、又は同条第四項の規定による認可を受けた者は、厚生労働省令で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(平一一法八七・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(廃止、休止若しくは入所定員の減少又は入所定員の増加)
第十六条 国及び都道府県以外の者は、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設又は老人介護支援センターを廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
2 市町村及び地方独立行政法人は、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームを廃止し、休止し、若しくはその入所定員を減少し、又はその入所定員を増加しようとするときは、その廃止、休止若しくは入所定員の減少又は入所定員の増加の日の一月前までに、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
3 社会福祉法人は、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームを廃止し、休止し、若しくはその入所定員を減少し、又はその入所定員を増加しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、その廃止、休止若しくは入所定員の減少の時期又は入所定員の増加について、都道府県知事の認可を受けなければならない。
4 第十五条第六項の規定は、前項の規定により社会福祉法人が養護老人ホーム又は特別養護老人ホームの入所定員の増加の認可の申請をした場合について準用する。
(昭六〇法九〇・平二法五八・平六法五六・平九法一二四・平一一法八七・平一一法一六〇・平一五法一一九・平一七法七七・一部改正)
(施設の基準)
第十七条 厚生労働大臣は、養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設備及び運営について、基準を定めなければならない。
2 養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設置者は、前項の基準を遵守しなければならない。
(平六法五六・平一一法一六〇・一部改正)
(報告の徴収等)
第十八条 都道府県知事は、老人の福祉のために必要があると認めるときは、老人居宅生活支援事業を行う者又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設若しくは老人介護支援センターの設置者に対して、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事務所若しくは施設に立ち入り、設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 都道府県知事は、前条第一項の基準を維持するため、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームの長に対して、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその施設に立ち入り、設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
3 前二項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
4 第一項及び第二項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(平二法五八・平六法五六・平一一法八七・一部改正)
(改善命令等)
第十八条の二 都道府県知事は、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者が第十四条の四の規定に違反したと認めるときは、当該者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
2 都道府県知事は、老人居宅生活支援事業を行う者又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設若しくは老人介護支援センターの設置者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第五条の二第二項から第六項まで、第二十条の二の二若しくは第二十条の三に規定する者の処遇につき不当な行為をしたときは、当該事業を行う者又は当該施設の設置者に対して、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
3 都道府県知事は、前項の規定により、老人居宅生活支援事業又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設若しくは老人介護支援センターにつき、その事業の制限又は停止を命ずる場合(第一項の命令に違反したことに基づいて認知症対応型老人共同生活援助事業の制限又は停止を命ずる場合を除く。)には、あらかじめ、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会の意見を聴かなければならない。
(平二法五八・追加・一部改正、平五法八九・平六法五六・平九法一二四・平一一法八七・平一二法一一一・平一一法一六〇(平一二法一一一)・平一七法七七・一部改正)
第十九条 都道府県知事は、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームの設置者がこの法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又は当該施設が第十七条第一項の基準に適合しなくなつたときは、その設置者に対して、その施設の設備若しくは運営の改善若しくはその事業の停止若しくは廃止を命じ、又は第十五条第四項の規定による認可を取り消すことができる。
2 都道府県知事は、前項の規定により、養護老人ホーム又は特別養護老人ホームにつき、その事業の廃止を命じ、又は設置の認可を取り消す場合には、あらかじめ、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会の意見を聞かなければならない。
(昭六〇法九〇・平二法五八・平五法八九・平六法五六・平一一法八七・平一二法一一一・平一一法一六〇(平一二法一一一)・一部改正)
(措置の受託義務)
第二十条 老人居宅生活支援事業を行う者並びに老人デイサービスセンター及び老人短期入所施設の設置者は、第十条の四第一項の規定による委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
2 養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの設置者は、第十一条の規定による入所の委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
(昭六一法一〇九・平二法五八・一部改正)
(処遇の質の評価等)
第二十条の二 老人居宅生活支援事業を行う者及び老人福祉施設の設置者は、自らその行う処遇の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に処遇を受ける者の立場に立つてこれを行うように努めなければならない。
(平六法五六・追加)
(老人デイサービスセンター)
第二十条の二の二 老人デイサービスセンターは、第十条の四第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による通所介護に係る居宅介護サービス費、認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護サービス費、介護予防通所介護に係る介護予防サービス費若しくは介護予防認知症対応型通所介護に係る地域密着型介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者(その者を現に養護する者を含む。)を通わせ、第五条の二第三項の厚生労働省令で定める便宜を供与することを目的とする施設とする。
(平二法五八・追加・一部改正、平六法五六・旧第二十条の二繰下、平九法一二四・平一一法一六〇・平一七法七七・一部改正)
(老人短期入所施設)
第二十条の三 老人短期入所施設は、第十条の四第一項第三号の措置に係る者又は介護保険法の規定による短期入所生活介護に係る居宅介護サービス費若しくは介護予防短期入所生活介護に係る介護予防サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を短期間入所させ、養護することを目的とする施設とする。
(平二法五八・追加・一部改正、平九法一二四・平一七法七七・一部改正)
(養護老人ホーム)
第二十条の四 養護老人ホームは、第十一条第一項第一号の措置に係る者を入所させ、養護するとともに、その者が自立した日常生活を営み、社会的活動に参加するために必要な指導及び訓練その他の援助を行うことを目的とする施設とする。
(平二法五八・追加・一部改正、平一七法七七・一部改正)
(特別養護老人ホーム)
第二十条の五 特別養護老人ホームは、第十一条第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護福祉施設サービスに係る施設介護サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を入所させ、養護することを目的とする施設とする。
(平二法五八・追加・一部改正、平九法一二四・平一七法七七・一部改正)
(軽費老人ホーム)
第二十条の六 軽費老人ホームは、無料又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設(第二十条の二の二から前条までに定める施設を除く。)とする。
(平二法五八・追加、平九法一二四・一部改正)
(老人福祉センター)
第二十条の七 老人福祉センターは、無料又は低額な料金で、老人に関する各種の相談に応ずるとともに、老人に対して、健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与することを目的とする施設とする。
(平二法五八・追加)
(老人介護支援センター)
第二十条の七の二 老人介護支援センターは、地域の老人の福祉に関する各般の問題につき、老人、その者を現に養護する者、地域住民その他の者からの相談に応じ、必要な助言を行うとともに、主として居宅において介護を受ける老人又はその者を現に養護する者と市町村、老人居宅生活支援事業を行う者、老人福祉施設、医療施設、老人クラブその他老人の福祉を増進することを目的とする事業を行う者等との連絡調整その他の厚生労働省令で定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする。
2 老人介護支援センターの設置者(設置者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員又はこれらの職にあつた者は、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
(平六法五六・追加、平九法一二四・平一一法一六〇・平一七法七七・一部改正)
第三章の二 老人福祉計画
(平二法五八・追加)
(市町村老人福祉計画)
第二十条の八 市町村は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第四項の基本構想に即して、老人居宅生活支援事業及び老人福祉施設による事業(以下「老人福祉事業」という。)の供給体制の確保に関する計画(以下「市町村老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
2 市町村老人福祉計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 当該市町村の区域において確保すべき老人福祉事業の量の目標
二 前号の老人福祉事業の量の確保のための方策
三 その他老人福祉事業の供給体制の確保に関し必要な事項
3 市町村は、前項第一号の目標(老人居宅生活支援事業、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設及び特別養護老人ホームに係るものに限る。)を定めるに当たつては、介護保険法第百十七条第二項第一号に規定する介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込み(同法に規定する訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護及び介護福祉施設サービス並びに介護予防訪問介護、介護予防通所介護、介護予防短期入所生活介護、介護予防認知症対応型通所介護、介護予防小規模多機能型居宅介護及び介護予防認知症対応型共同生活介護に係るものに限る。)を勘案しなければならない。
4 厚生労働大臣は、市町村が第二項第一号の目標(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター及び老人介護支援センターに係るものに限る。)を定めるに当たつて参酌すべき標準を定めるものとする。
5 市町村老人福祉計画は、当該市町村の区域における身体上又は精神上の障害があるために日常生活を営むのに支障がある老人の人数、その障害の状況、その養護の実態その他の事情を勘案して作成されなければならない。
6 市町村老人福祉計画は、介護保険法第百十七条第一項に規定する市町村介護保険事業計画と一体のものとして作成されなければならない。
7 市町村老人福祉計画は、社会福祉法第百七条に規定する市町村地域福祉計画その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
8 市町村は、市町村老人福祉計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県の意見を聴かなければならない。
9 市町村は、市町村老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを都道府県知事に提出しなければならない。
(平二法五八・追加、平九法一二四・平一一法八七・平一一法一六〇・平一七法七七・平一八法八三・一部改正)
(都道府県老人福祉計画)
第二十条の九 都道府県は、市町村老人福祉計画の達成に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、老人福祉事業の供給体制の確保に関する計画(以下「都道府県老人福祉計画」という。)を定めるものとする。
2 都道府県老人福祉計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 介護保険法第百十八条第二項第一号の規定により当該都道府県が定める区域ごとの当該区域における養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの必要入所定員総数その他老人福祉事業の量の目標
二 老人福祉施設の整備及び老人福祉施設相互間の連携のために講ずる措置に関する事項
三 老人福祉事業に従事する者の確保又は資質の向上のために講ずる措置に関する事項
四 その他老人福祉事業の供給体制の確保に関し必要な事項
3 都道府県は、前項第一号の特別養護老人ホームの必要入所定員総数を定めるに当たつては、介護保険法第百十八条第二項第一号に規定する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る必要利用定員総数及び介護保険施設の種類ごとの必要入所定員総数(同法に規定する介護老人福祉施設に係るものに限る。)を勘案しなければならない。
4 都道府県老人福祉計画は、介護保険法第百十八条第一項に規定する都道府県介護保険事業支援計画と一体のものとして作成されなければならない。
5 都道府県老人福祉計画は、社会福祉法第百八条に規定する都道府県地域福祉支援計画その他の法律の規定による計画であつて老人の福祉に関する事項を定めるものと調和が保たれたものでなければならない。
6 都道府県は、都道府県老人福祉計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
(平二法五八・追加、平九法一二四・平一一法一六〇・平一七法七七・平一八法八三・一部改正)
(都道府県知事の助言等)
第二十条の十 都道府県知事は、市町村に対し、市町村老人福祉計画の作成上の技術的事項について必要な助言をすることができる。
2 厚生労働大臣は、都道府県に対し、都道府県老人福祉計画の作成の手法その他都道府県老人福祉計画の作成上重要な技術的事項について必要な助言をすることができる。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(援助)
第二十条の十一 国及び地方公共団体は、市町村老人福祉計画又は都道府県老人福祉計画の達成に資する事業を行う者に対し、当該事業の円滑な実施のために必要な援助を与えるように努めなければならない。
(平二法五八・追加)
第四章 費用
(費用の支弁)
第二十一条 次に掲げる費用は、市町村の支弁とする。
一 第十条の四第一項第一号から第四号までの規定により市町村が行う措置に要する費用
一の二 第十条の四第一項第五号の規定により市町村が行う措置に要する費用
二 第十一条第一項第一号及び第三号並びに同条第二項の規定により市町村が行う措置に要する費用
三 第十一条第一項第二号の規定により市町村が行う措置に要する費用
(昭四七法九六・昭五七法八〇・昭六一法一〇九・平二法五八・平九法一二四・平一七法二五・平一七法七七・一部改正)
(介護保険法による給付との調整)
第二十一条の二 第十条の四第一項各号又は第十一条第一項第二号の措置に係る者が、介護保険法の規定により当該措置に相当する居宅サービス、地域密着型サービス、施設サービス、介護予防サービス又は地域密着型介護予防サービスに係る保険給付を受けることができる者であるときは、市町村は、その限度において、前条第一号、第一号の二又は第三号の規定による費用の支弁をすることを要しない。
(平九法一二四・追加、平一七法二五・平一七法七七・一部改正)
第二十二条及び第二十三条 削除
(平一七法二五)
(都道府県の補助)
第二十四条 都道府県は、政令の定めるところにより、市町村が第二十一条第一号の規定により支弁する費用については、その四分の一以内(居宅地を有しないか、又は明らかでない第五条の四第一項に規定する六十五歳以上の者についての措置に要する費用については、その二分の一以内)を補助することができる。
2 都道府県は、前項に規定するもののほか、市町村又は社会福祉法人に対し、老人の福祉のための事業に要する費用の一部を補助することができる。
(昭四七法九六・昭五七法八〇・平元法二二・平二法五八・平九法一二四・平一七法二五・一部改正)
(準用規定)
第二十五条 社会福祉法第五十八条第二項から第四項までの規定は、前条の規定により補助金の交付を受け、又は国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)第二条第二項第四号の規定若しくは同法第三条第一項第四号及び同条第二項の規定により普通財産の譲渡若しくは貸付けを受けた社会福祉法人に準用する。
(昭四八法六七・平九法一二四(平九法七四)・平一二法一一一・平一七法一二三・一部改正)
(国の補助)
第二十六条 国は、政令の定めるところにより、市町村が第二十一条第一号の規定により支弁する費用については、その二分の一以内を補助することができる。
2 国は、前項に規定するもののほか、都道府県又は市町村に対し、この法律に定める老人の福祉のための事業に要する費用の一部を補助することができる。
(昭四七法九六・昭五七法八〇・平元法二二・平二法五八・平九法一二四・平一七法二五・一部改正)
(遺留金品の処分)
第二十七条 市町村は、第十一条第二項の規定により葬祭の措置を採る場合においては、その死者の遺留の金銭及び有価証券を当該措置に要する費用に充て、なお足りないときは、遺留の物品を売却してその代金をこれに充てることができる。
2 市町村は、前項の費用について、その遺留の物品の上に他の債権者の先取特権に対して優先権を有する。
(昭六一法一〇九・平二法五八・一部改正)
(費用の徴収)
第二十八条 第十条の四第一項及び第十一条の規定による措置に要する費用については、これを支弁した市町村の長は、当該措置に係る者又はその扶養義務者(民法(明治二十九年法律第八十九号)に定める扶養義務者をいう。以下同じ。)から、その負担能力に応じて、当該措置に要する費用の全部又は一部を徴収することができる。
2 前項の規定による費用の徴収は、徴収されるべき者の居住地又は財産所在地の市町村に嘱託することができる。
(昭四七法九六・昭五七法八〇・平二法五八・平九法一二四・平一一法八七・一部改正)
第四章の二 指定法人
(平二法五八・追加)
(指定法人)
第二十八条の二 厚生労働大臣は、老人健康保持事業を実施する者の活動を促進すること等により老人の心身の健康の保持を図ることを目的として設立された民法第三十四条の規定による法人であつて、次条に規定する業務に関し次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、全国を通じて一個に限り、同条に規定する業務を行う者として指定することができる。
一 職員、業務の方法その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる知識及び能力並びに経理的基礎を有すると認められること。
二 前号に定めるもののほか、業務の運営が適正かつ確実に行われ、老人健康保持事業の促進その他老人の心身の健康の保持に資すると認められること。
2 厚生労働大臣は、前項の規定による指定をしたときは、当該指定を受けた者(以下「指定法人」という。)の名称及び住所並びに事務所の所在地を公示しなければならない。
3 指定法人は、その名称及び住所並びに事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
4 厚生労働大臣は、前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(業務)
第二十八条の三 指定法人は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 老人健康保持事業に関する啓発普及を行うこと。
二 老人健康保持事業を実施すること。
三 老人健康保持事業を実施する者に対して、援助を行うこと。
四 老人健康保持事業に関する調査研究を行い、及び老人健康保持事業に従事する者の研修を行うこと。
五 次条第一項に規定する業務を行うこと。
六 前各号に掲げるもののほか、老人健康保持事業の促進を図るために必要な業務を行うこと。
(平二法五八・追加)
(指定法人による助成業務の実施)
第二十八条の四 独立行政法人福祉医療機構は、第二十八条の二第一項の規定による指定がされたときは、独立行政法人福祉医療機構法(平成十四年法律第百六十六号)第十二条第一項第七号の規定による助成の業務のうち、老人健康保持事業の振興上必要と認められる事業を行う者に係るもの(以下「助成業務」という。)の全部又は一部を指定法人に行わせるものとする。
2 前項の規定により指定法人が行う助成業務に係る助成に関する基準は、厚生労働省令で定める。
3 厚生労働大臣は、前項の厚生労働省令を定めようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・平一四法一六六・一部改正)
(業務規程の認可)
第二十八条の五 指定法人は、助成業務を行うときは、当該業務の開始前に、当該業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 厚生労働大臣は、前項の認可をした業務規程が助成業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
3 業務規程に記載すべき事項は、厚生労働省令で定める。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(事業計画等)
第二十八条の六 指定法人は、毎事業年度、厚生労働省令の定めるところにより、事業計画書及び収支予算書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定法人は、厚生労働省令の定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書、貸借対照表、収支決算書及び財産目録を作成し、厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(区分経理)
第二十八条の七 指定法人は、助成業務を行う場合には、助成業務に係る経理とその他の経理とを区分して整理しなければならない。
(平二法五八・追加)
(交付金)
第二十八条の八 独立行政法人福祉医療機構は、予算の範囲内において、指定法人に対して、助成業務に必要な資金に充てるため、独立行政法人福祉医療機構法第二十三条第一項の基金の運用によつて得られた収益の一部を、交付金として交付することができる。
(平二法五八・追加、平一四法一六六・一部改正)
(厚生労働省令への委任)
第二十八条の九 この章に定めるもののほか、指定法人が助成業務を行う場合における指定法人の財務及び会計に関し、必要な事項は、厚生労働省令で定める。
(平二法五八・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(解任命令)
第二十八条の十 厚生労働大臣は、指定法人の役員が、この章の規定若しくは当該規定に基づく命令若しくは処分に違反したとき、第二十八条の五第一項の認可を受けた業務規程に違反する行為をしたとき、又は第二十八条の三に規定する業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定法人に対して、その役員を解任すべきことを命ずることができる。

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平成16年11月04日 004/004] 161 - 参 - 厚生労働委員会 - 2号 社会保障及び労働問題等に関する調査 無資格者対策

○足立信也君 今年十月の介護保険サミット二〇〇四、認定の妥当性に対して、妥当だと、わずか九千人の調査ではありますけれども、妥当だと答えている人は六五%しかいないということを念頭に置いて改革に進んでいただきたいと、そのように考えます。
 次に、続きまして、あんま、マッサージ、指圧、医業類似行為についてです。あんま、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復、カイロプラクティック、整体や足裏マッサージなどの医療の周辺産業です。
 なぜ今回このような質問をするかといいますと、一つには、医療の現場で、病院を受診する前にこういった業者に行き、麻痺や神経障害、骨折を起こす患者さんがいるということです。もう一つは、私の地元の県議会の方から、医業に類似する行為について明確な基準がないので取り締まれないという要望があるからです。
 まず、医業に類似する行為について、判例や厚生労働省の通知に基づいて私が解釈していることを述べます。医業に類似する行為には、法で認められた医業類似行為と、法に規定されていない医業類似行為があって、法で認められた医業類似行為には、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、略称があはき法です、に基づくあん摩マッサージ指圧、はり、きゅうと柔道整復師法に基づく柔道整復があります。
 もう一つ次に、法に規定されない医業類似行為については、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務に限局して禁止処罰の対象になる、このように解釈しておるんですが、これでよろしいでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) よろしいかと思います。
 あはき法は、一条において、医師以外の者で、あん摩、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業とする者は、それぞれの免許を受けなきゃならないと規定しておりますし、柔道整復師法は十五条において、医師である場合を除き、柔整師でなければ、業としてその柔整を行っちゃならないということを規定しております。
 それから、今のあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう及び柔整以外の医業類似行為についても、あはき法の十二条では禁止されておりますが、ここで禁止されているのは、先生おっしゃったように、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為に限られているということでございます。

○足立信也君 今の答弁で、あはき法の第十二条に、何人も、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう以外、医業類似行為を業としてはならないという条文があるけれども、最高裁の判決で、人の健康に害を及ぼすおそれがない場合は職業選択の自由があるのでよろしいということだと思います。それでよろしいかどうか。
 あわせて、あはき法違反者、先ほどの法の違反者に対して実際にどのように規制を行っているか、その点について教えてください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 昭和三十五年の一月に最高裁の判決が出て、この十二条の禁止というのは、人の健康に害を及ぼすおそれのある行為ということで限られました。
 このような行為が行われている場合、それから取締りでございますが、免許を有さない者があんま、マッサージ、指圧を行っている、このような場合に、各都道府県による衛生規制の観点の指導が行われております。また、警察による捜査、取締りの対象となっているということでございます。
 私ども、各都道府県に対しまして、この医業類似行為に対する取扱い等の通知の発出、それから全国の主管課長会議を通じましてこのあはき法違反等に関する周知徹底を図っているところでございます。

○足立信也君 あはき業、略称のですね、あはき業以外の医業類似行為に関しては、カイロプラクティックについてのみ平成三年に規制事項が定められて医事課長通知という形で出ています。基本的に、それ以外は基準も規制もない状態かと思います。最高裁判決で、健康に害を及ぼすおそれがある場合のみ禁止となったため、行政側も対応に苦慮している状態です。
 害を及ぼすかどうかというものは結果でしか分からないわけで、つまり、医業に類似する行為をまず業として黙認する、人体に害があったら規制する。職業の自由としてはそれでいいかもしれませんが、しかし、無資格の医業類似行為で被害を被った患者さんや、きちんと三年間勉強して国家試験にも合格して、業を営んでいるあはき業の方たちは実際に圧迫を受けているわけです。
 特に、私が今日問題として取り上げたいのは、足裏マッサージとか何々式マッサージという業種です。ある無資格者が行っている行為があはき業なのか、それともあはき業以外の医業類似行為なのか、どのように区別しているのか、その基準を教えてください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) もむとか押す、たたく、摩擦するという行為をやるわけですが、どの程度の力を加えるとか、それから置かれているその患者さんの状態にも違うかと思いますが、実は、このあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師に関する法律では、このあん摩マッサージ指圧業等の定義が置かれておりません。何が法律に規定されたあん摩マッサージ指圧業なのであるか、またそれ以外の医業類似行為なのかというのは、現在まではそれぞれ個々のケースに応じて、社会通念に照らして総合的に判断してきたところでございます。
 御指摘の足裏マッサージなど、マッサージと称することにより、一般人がそこであはき法に言うマッサージ業が行われているものと誤認するおそれがある場合は好ましくないということで、その旨の指導を行うように都道府県にもお願いしてございます。しかし、御指摘の業種が無資格のあはき業に該当するか否かについては、実際に行われている行為の個々具体的な態様により判断されているところでございまして、業態の名称だけで取締りの対象にするというのは困難であるというふうに考えております。
○足立信也君 今、正に基準はないということをおっしゃったわけですね。確かに私は難しいとは思うんですが、このことで地方自治体も非常に頭を悩ませているわけですし、資格を持っている方々からも強い批判が確かにあるんですね。
 で、実際上、全く資格がなくて無資格の方が、自分の行っているのはマッサージではないと、何とか式マッサージなんだから法律上はあはき業ではないんだと主張してしまえば、これもう取締りできないわけですね。
 先ほどおっしゃったのは、多分昭和三十八年の厚生省医務局長の東京都知事あての回答だと思いますが、確かにそこには、あんま、マッサージとは、病的状態の除去、疲労の回復という効果を目的として行われる、もむ、押す、たたく、摩擦するなどの行為の総称であるとされています。だとしたら、足裏マッサージや何々式マッサージという業種は無資格であはき業を行っていると認識できるんじゃないですか。その点についてはいかがでしょう。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 先ほども申し上げましたけれども、そういう何々マッサージ、マッサージという言葉自体はもう一般名詞化しているかと思いますが、そういうようなものに足裏とか何か付けるということで、いわゆる業としてやっているようなものなのか、それともいわゆるあはき業に該当するのか否かというのが、私どもの解釈としては、そこで行われている個々の具体的な行為というものを見ない限り判断できないということで、単なる名前だけではなかなか取り締まれないということを申し上げさせていただきました。
○足立信也君 今のお答えで、多分整理して、こちらが整理しないとなかなかどのようにしていっていいのか難しいというニュアンスの回答だと私は思いますので、言わせていただきます。
 専門の学校に三年間通って卒業して国家試験も通っていると、そういう有資格者と全くの
無資格者が同じように併存している現状では、資格制度そのものが形骸化していると言ってもいいと思うんですね。
 我々民主党は、努力した人が報われる社会を作りたいと、そのように思っています。あはき業の方は多くが視覚障害者です。相当に努力をしてその資格を取った方々だと私は思います。
 あはき業とあはき業以外の医業類似行為を区別する分かりやすい基準を作成して広く国民に伝える、
無資格であはき業を行う者を厳しく取り締まり、有資格者の保護をすべきです。この点が、先ほどどのような方策がいいのか分からないという感じの答弁だったと思います。でも、このことは、専門的知識、技能を有する資格者によって適切、安全なサービスを受けることができるという国民の利益でもあるわけです。その利益を保護することでもあります。
 まず第一に、
無資格者が国民にあたかも資格を持っているように誤認させることを規制しなければいけない。その手段、方法として、現在無資格者が、私はマッサージ師ですと名のることや、自分が仕事をしているところが何々マッサージ、あるいは何々マッサージ所、何々マッサージ施設と勝手に言うことも、マッサージを私はやっています、成人病が治りますよ、生活習慣病を治しますよ、そういう広告をすることもすべて自由なんですね、資格がない人が。
 厚生労働省は、今年の三月、先ほど出ました全国課長会議で、国家資格を持つあはき業者によるあんま、マッサージ、指圧が行われていないのに、マッサージと広告することは看過できないので指導するようにと発言されております。また、資格を持ったあはき業者の広告規制を緩和することについて、もっと広告してもいいようにするために、昨年七月の衆議院の厚生労働委員会で、パブリックコメントを出しているところだと答弁されております。その後、どうなっておりますでしょうか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) このあはきに関する法律の第七条及びこの規定で広告できる事項が制限されているということで、昨今、医療においても広告規制の緩和ですとか、関係団体からも広告規制の緩和についての要望があったということを踏まえまして、昨年の六月に、このあん摩マッサージ指圧業、それから柔道整復業等の広告可能事業の追加についてパブリックコメントを実施いたしました。一般からの御意見というのは昨年の七月に締め切ったんですが、残念ながら広告規制の緩和についてはなお慎重であるべきという趣旨の御意見が多数寄せられたものですから、今日まで、そのような意見があるということで、どのように対応すべきかということを慎重に検討している状況でございます。

○足立信也君 パブリックコメント、それは業者の方からの回答がということで理解してよろしいんですか。
○政府参考人(岩尾總一郎君) インターネットの回答でございますので、回答する際には相手に対して職種までを求めていなかったかと思いますが、電子メール、それからファクシミリ、郵送ということで、あっ、済みません、意見の提出は、個人の場合は住所、氏名、年齢、職業、法人の場合は法人名、所在地ということでございますので、いろいろな方から来ていると思いますが、ちょっと今詳細には内容は把握しておりません。
○足立信也君 自分の行っている業の広告規制をどうしたらいいかという問題を、その業者の方々に特に集中的には出していないということですね。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 一応、パブリックコメントということで通常の手続でやっておりますので、特定の団体の意見ということではございません。
○足立信也君 慎重であるべきだという意見が多かったと。これは、その母体がどういうことにあるか、また、この業者の方々が先ほど言いましたように視覚障害者が半分近くを占めて、全体としては非常に少ない、それに対してパブリックコメントが慎重であるべきだというのは、ある意味予測された回答といいますか、そのような気がします。
 それよりも、今の問題はあはき業者が広告できる内容を広げたらどうかということなんですが、私が言っているのは、それよりも必要なことは、
無資格者への広告内容の規制だと思うんですね。そのことで、昨年十一月に医政局の医事課長から、痛みを感じるほどの強さで人体に危害を及ぼす、又はおそれのある行為があはき業だと、そのように誤解されるような、今までの解釈とは違う解釈の意味の回答がされております。また、今年三月には、先ほど言いました、あんま、マッサージ、指圧が行われていないのにマッサージと広告することは看過できないと、こういう、基準が行ったり来たりなんですね。ですから、実際に地方の方でも取締りができないということになっているんだと思います。現実は、足裏マッサージや何々式マッサージという看板は乱立しております。
 まず行うべきこと。繰り返しになりますが、あはき業の定義を明確にすること、国家資格を持ったこの独占業務を保護すること、
無資格者があたかも国家資格を持ってマッサージを行っていると国民が誤認しないようにすることです。そのためには、先ほども言いました、無資格者が資格の名称を勝手に使うことは禁止しなきゃいけない、それから場所も何々マッサージ所とかいう名称を使うことはやはり禁止しなければいけないと思います。そして、そのようなマッサージ師という名前や場所の名称を禁止しても、私はやっていますよと、マッサージをやっています、ちゃんと治していますよということを言っては何の意味がないわけですから、独占業務であるあんま、マッサージ、指圧を無資格者が行う旨の表示を行う、その表示を行うことそのものも禁止しなければいけないと私は思います。繰り返しになりますけれども、これはやはり国民の利益を保護することになると。専門的知識、技能を有する資格者による適切、安全なサービスということなんですね。
 私が今順番を追って挙げましたが、そのような規制、あるいはこれは立法というふうになっていくかもしれませんが、国家資格を持った独占業務を保護すること、この考え方について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○副大臣(西博義君) 先ほどからの議論のまとめのような形の御答弁になるかと思いますが、お答えを申し上げたいと思います。
 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律、いわゆるあはき法第一条においては、医師以外の者で、あんま、マッサージ若しくは指圧、はり又はきゅうを業としようとする者は、あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許又はきゅう師免許を受けなければならないと、これが規定をされております。
 あはき法上、これらの定義を定める規定はないというふうに先ほど局長からも答弁申し上げましたが、特定の、もむだとかたたく等の行為があはき法第一条に規定するあんま、マッサージ又は指圧に該当するか否かということにつきましては、当該行為の具体的な態様から総合的に判断されるべきものであるために、一般的にそれを類型化したり、また定義を明確にとことん突き詰めるということは大変困難であるというふうに考えております。
 無資格者についての御指摘の点につきましては、マッサージという既に普及した、言わば一般名詞の使用を特定の資格だけに許すということについての逆に影響があるのではないか。また、もむ、たたくなどの行為にあっても、人体に危害のない範囲であれば法律違反とはならない、これも先ほど判例がございましたが、そのような一般的な業務を行うことの表示を禁止することが合理的であるんだろうかというような点を十分に今後考慮していく必要があると、こういうように考えております。
○足立信也君 まとめられてもちょっと困るようなところがあるんですが、一つ今お伺いした中で、今までの通知、判例の中で、人体に被害というものの中に痛みを伴うようなというのがございまして、今挙げられた無資格者が行っている行為は大体痛みがあるんですね。これは今までの解釈では通用しない部分があるということを、一つ抜けているんではないかということを感じましたし、やはり国家資格ですから、国家資格を持って業を行う方が、無資格者がやっているのと似たようなことをやられていながらも、簡単に言い逃れできると。このことは、非常に失礼な言い方かもしれませんが、弱い立場の人で視覚障害者が多い業種、そのことをやっぱり守っていかなければいけないんではないかと。
 その点に関しては、国家資格を持った独占業務を保護するという観点では先ほどお答えの中に入っていなかったと思います。その二点について、更にお答えください。
○政府参考人(岩尾總一郎君) 先生御指摘のように、このあはき業は、業務は独占しておりますけれども名称は独占しておりませんし、それから定義もございません。こういう法律の中で、私どもが、そのときの局長通知ですとかそれから最高裁の判例などを踏まえて、現在まで最大限、このような免許を持っている方々の業を法律上保護しながら様々な解釈なり運用をしてきたということでございますので、先生おっしゃいますように、やはり視覚障害者にとっての最大の職場だろうと思いますので、今後そのような先生の御意見を踏まえながら、この先どのようにしたら免許取得者が保護されるのか、無資格者との区別ができるのかということは、もう少し検討させていただければというふうに思っております。
○足立信也君 分かりました。
 私は、もっと積極的に、あはき業以外の医業類似行為についても、その効果、副作用あるいは危険性などについてちゃんと評価をして、得られた情報を関係者、国民に広く伝える、業者への指導監督をすべきだと私は思います。国民の生命と健康を守り、資格制度の形骸化を防ぐためにも、以上のような対策を早急に積極的にやっていただきたいと、そのように思います。
   〔委員長退席、理事武見敬三君着席〕
 時間がもうありませんので、まだ質問事項あるんですけれども、ちょっと要望というか、注意喚起みたいな形に終わってしまうかもしれませんが、少しお聞きください。
 卒後臨床研修の必修化によって、研修医を指導する医師の確保という観点から、それにまた、国立大学の独立行政法人化によって、医師の派遣先の選定に、もっと採算性のいい、高い施設を優先するようになりました。そのことによって、地域の中核病院、特に公立病院で小児科医、産婦人科医、麻酔医が不足した、あるいは全くいなくなったという事態が現在生じております。今日はその中でも、時間がありませんので、麻酔医についてちょっと御説明いたします。
 麻酔は麻酔医が掛けるということが今もう医師あるいは患者さんの間でも浸透しております。ところが現状は、先ほど言いましたように、地域の中核病院から麻酔の常勤医がいなくなりました。そのため、それらの病院は大学へ麻酔医の派遣要請を行っております。麻酔医側は、例えば関東地区では協定があるので、手術のうち、麻酔料の七五%を出さないといけないというふうに回答が多くございます。麻酔料の要求が高くて、一時代前のように、今外科医が麻酔を掛ける病院が多くなっております。以上のような独占的な協定がなされていると、このような実態がございます。
 このことは今後また私も問題にしていきたいと思うんですが、現実は、卒後臨床研修の必修化、それと国立大学の独立行政法人化が相まってそのような事態になっているという注意を喚起して、私の質問を終わらせたいと思います。
 どうもありがとうございました。

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あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師養成施設指導要領について

○あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師養成施設指導要領について

(平成一二年三月三一日)
(健政発第四一二号)
(各都道府県知事あて厚生省健康政策局長通知)
今般、あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師に係る学校養成施設指定規則(昭和二六年文部省・厚生省令第二号)の一部改正に伴い、「あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師養成施設指導要領について」(平成元年九月二九日健政発第五二四号厚生省健康政策局長通知)を平成一二年四月一日をもって廃止し、新たに別紙のとおり、「あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師養成施設指導要領」を定め、同日から施行することとしたので、左記の事項に留意し、貴管下の関係機関に対し周知徹底を図られるとともに、よろしく御指導方お願いする。
1 指導要領の施行に際し留意すべき事項
(1) 養成施設を設置しようとする者(生徒の定員を増加しようとする者を含む。)から、設置計画書の提出があった場合、当該計画書の進達に際しては、その計画内容を審査し、当該養成施設の設置に関する貴職の意見を付されたいこと。
なお、国が養成施設を設置しようとする場合は、養成施設を設置しようとする所管大臣の求めに応じ、貴職の意見を当該所管大臣に提出願いたい。
(2) あん摩マッサージ指圧師に係る養成施設の設置計画書の提出があった場合は、次の関係団体等の意見書を添えられたいこと。
ア 次の関係団体に係る都道府県段階の組織
社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会
社団法人 日本あん摩マッサージ指圧師会
社会福祉法人 日本盲人会連合
その他貴職において必要と認めた団体
イ 盲学校(管内に二以上の盲学校がある場合には協議を行ったもの)
(3) 貴職があん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゆう師等に関する法律施行令(平成四年政令第三〇一号。以下「令」という。)第五条第二項の規定による指示を行う必要があると認めた場合は、これを基礎づける資料を添えて、その旨文書で報告されたいこと。
(4) 養成施設の生徒の定員については、学籍簿を審査する等の方法により養成施設の所定の定員が厳守されるよう指導されたいこと。
(5) 認定規則第九条に基づく報告については、遅滞なくかつ確実に行われるよう指導されたいこと。
2 従来の認定規則及び指導要領に比較して改正した事項
(1) 認定規則の改正事項
ア カリキュラムを大綱化し、単位制にしたこと。
イ 学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校、旧大学令に基づく大学又は他の医療関係職種の養成を行う施設として文部大臣の認定を受けた学校又は厚生大臣の認定を受けた養成施設において既に履修した科目については、免除することができることとしたこと。
ウ 複数の教育内容を併せて教授することが教育上適切と認められる場合には、一定の範囲内で、認定規則別表第一の教育内容ごとの単位数によらないことができることとしたこと。
エ あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第一八条の二第一項に定める学校又は養成施設にあっては、当分の間、認定規則別表第一にかかわらず、総合領域を基礎分野、専門基礎分野又は専門分野において取り扱うことができることとしたこと。
(2) 指導要領の改正事項
ア あん摩マッサージ指圧師に係る養成施設以外の養成施設から設置計画書の提出があった場合には、関係団体等の意見書の添付を不要としたこと。
イ 養成施設の設置者及び位置の変更の場合は、新たな養成施設の設置ではなく、認定規則第三条第一項の変更の承認の申請を行うこととしたこと。
ウ 認定規則の一部改正に伴い、教員、生徒、授業、実習に関する事項等について所要の改正を行ったこと。

(別紙)
あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師養成施設指導要領
1 認定についての原則
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二二年法律第二一七号。以下「法」という。)第二条第一項の規定に基づく認定は、次の養成施設ごとに行うものであり、既存の養成施設が新たな養成施設を設けるときには、教育課程の変更ではなく、新たな認定を行うものであること。
(1) あん摩マッサージ指圧師養成施設
(2) はり師養成施設
(3) きゅう師養成施設
(4) あん摩マッサージ指圧師はり師養成施設
(5) あん摩マッサージ指圧師きゅう師養成施設
(6) はり師きゅう師養成施設
(7) あん摩マッサージ師圧師はり師きゅう師養成施設
2 設置計画書に関する事項
(1) 養成施設を設置しようとする者は、様式1による養成施設設置計画書を、授業開始予定日の一年前までに養成施設の設置予定地の都道府県知事を経由して厚生大臣に提出すること。
(2) 養成施設の学生の定員を増加するため、学則の変更について厚生大臣の承認を受けようとする者は、変更を行おうとする日の一年前までに様式2による定員変更計画書を、当該養成施設の所在地の都道府県知事を経由して、厚生大臣に提出すること。
3 認定の申請等に関する事項
あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゆう師等に関する法律施行令(平成四年政令第三〇一号。以下「令」という。)第一条の認定の申請又は令第三条第一項の変更の承認の申請は、遅くとも授業を開始しようとする日(変更の承認にあっては、変更を行おうとする日)の六か月前までに養成施設の設置予定地(変更の承認に当たっては、所在地)の都道府県知事を経由して厚生大臣に申請すること。
4 設置者に関する事項
設置者は、国及び地方公共団体が設置者である場合のほか、営利を目的としない法人であることを原則とすること。
5 学則に定めることが必要な事項
次に掲げる事項は、必ず学則に規定すること。
(1) 養成施設の名称
(2) 位置
(3) 教育課程(高等学校卒業者等又は中学校卒業者等の別、視覚障害者又は視覚障害者以外の者の別、昼間又は夜間の別及び科目ごとの時間数)
(4) 養成施設の種類及び教育課程ごとの一学年の定員、修業年限及び学級数
(5) 養成施設の休日及び年間必要授業日数
(6) 教職員の職名及び定員並びに専任教員の定員
(7) 入学資格、入学者の選考の方法、入学手続
(8) 進級、卒業、退学及び除籍の基準
(9) 生徒納付金の種類及び金額並びに定められた納付金以外には徴収しない旨の規定
6 教員に関する事項
(1) 認定規則第二条第四項の「専ら学校又は養成施設の管理の任に当たることができる者」とは、他に常勤の職を有する者でないことを意味し、大学の非常勤の講師等との兼務は差し支えないものであること。
また、「あん摩マッサージ指圧師、はり師又はきゅう師の教育又は養成に適当であると認められる者」とは、次の各号に該当する者であること。
ア 医事に関する法令に違反して刑事処分を受けたことのない者であること。
イ 禁こ以上の刑に処せられたことのない者であること。
ウ あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師の養成に熱意及び能力を有する者であること。
(2) 認定規則別表第二基礎分野の項に規定する「教授するのに適当と認められる者」とは、次のいずれかに該当する者等をいうこと。
ア 担当科目を含む分野を専攻する大学の教員(助手については、三年以上の勤務経験を有する者に限る。)
イ 担当科目について、教育職員免許法(昭和二四年法律第一四七号)第四条に規定する高等学校の教員の相当教科の免許状を有する者
(3) 認定規則別表第二専門基礎分野の項に規定する「これと同等以上の知識及び経験を有する者」とは、次のいずれかに該当する者等をいうこと。
ア 歯科医師(臨床医学以外の教育内容を教授する場合に限る。)
イ 文部大臣の認定した学校の大学院修士課程又は博士課程を修了した者
ウ 担当科目を含む分野を専攻する大学の教員(助手については、三年以上の勤務経験を有する者に限る。)
エ あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師に係る学校養成施設認定規則の一部を改正する省令(平成元年文部省・厚生省令第四号。以下「改正規則」という。)による改正前の認定規則別表第三に規定するあん摩マッサージ指圧はりきゅう教員養成機関卒業者又ははりきゅう教員養成機関卒業者で改正規則施行の際、現に養成施設において教員として勤務していた者
オ 改正規則による改正前の認定規則別表第三「解剖学 生理学 衛生学(消毒法を含む。) 診察概論 臨床各論」の項第三号に該当する者(改正規則施行の際、現に養成施設において教員として勤務しており、かつ、講習会の受講等によりその資質の向上に努めた者に限る。)
(4) 認定規則別表第二専門分野の項に規定する「これと同等以上の知識及び経験を有する者」とは、次のいずれかに該当する者等をいうこと。
ア (3)のイ又はウに掲げる者
イ 旧認定規則別表第三に規定するあん摩マッサージ指圧師教員、はり師教員又はきゅう師教員(改正規則施行の際、現に養成施設において教員として勤務しており、かつ、講習会の受講等によりその資質の向上に努めた者に限る。)
(5) 専任教員のうち少なくとも二人は、あん摩マッサージ指圧はりきゅうの教育に関し、五年以上の経験を有する者とすること。ただし、平成一一年六月一日現在現に認定を受けている養成施設及び認定規則第二条の規定により主務大臣に対して行われている申請に係る養成施設にあっては、平成一六年五月三一日までの間はこの限りでないこと。
(6) 二以上の養成施設として認定されている場合は、専任教員は(7)の範囲内で、それぞれの専任教員を兼ねることができること。
(7) 一教員の一週間当たりの授業時間数は、一五時間を標準とすること。
(8) 教員の出勤状況が確実に記録されていること。
7 生徒に関する事項
(1) 学則に定められた生徒の定員が遵守されていること。
(2) 入学資格の審査は、卒業証明書又は卒業見込証明書を提出させ確実に行われていること。
(3) 入学者の選考は、筆記試験、面接試験等により適正に行われていること。
(4) 入学の時期について厳正な措置がとられ、かつ、途中入学が行われていないこと。
(5) 転学は、認定施設の相当学年相互の間においてのみ行われていること。
(6) 学生の出席状況が確実に把握されており、とくに出席状況の不良な者については、進級又は卒業を認めないものとすること。
(7) 健康診断の実施、疾病の予防措置等生徒の保健衛生上必要な措置が採られていること。
8 授業に関する事項
(1) 教育の内容は別添のとおりであること。
(2) 単位の計算方法については、一単位の授業科目を四五時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、一単位の授業時間数は、講義及び演習については一五時間から三〇時間、実験、実習及び実技については三〇時間から四五時間の範囲で定めること。
(3) 臨床実習については、一単位を四五時間の実習をもって構成すること。
(4) 昼間過程においては、授業は昼間に行うこと。夜間授業は特にやむを得ないと認められる場合に限り行うこと。
(5) 夜間過程においては、夜間(午後六時以降)の授業の時間は一日に四時間以内であること。
(6) 学則に定められていない臨時休校等が行われていないこと。
(7) 教員が欠勤した場合には可能な限り振替授業を行う等、休講の時間が最小限にとどめられていること。
9 実習に関する事項
(1) 一般患者に対する臨床実習の機会を確保し、技術等の向上を図るため、附属の臨床実習施設において臨床実習の教育を行うこと。
(2) 附属の臨床実習施設とは、当該養成施設が教育を目的として設置した施設であって、当該養成施設の教員が直接指導に当たり臨床実習を行う施設をいうこと。
(3) 養成施設以外での臨床実習が行われていないこと。
10 校舎及び備品に関する事項
(1) 図書室を有すること。
(2) 実習室は、水道設備及び給湯施設を有すること。
(3) 基礎医学実習室は、生徒数人を一組として実習を行い得るよう机及び椅子が配置されていること。
(4) あん摩マッサージ指圧師はり師きゅう師養成施設においては、実技実習室を二室以上有すること。
(5) 校舎は、原則として設置者所有のものであること。ただし、賃貸借契約が確実かつ長期にわたるものは差し支えないこと。
(6) 校舎は原則として他の目的に併用されていないこと。
(7) 別表に掲げる器械器具、標本及び模型、図書並びにその他の備品を備えること。
11 財政に関する事項
(1) 養成施設の運営が、財政上健全に行われていること。
(2) 養成施設の経理が養成施設以外の経理と明確に区分されていること。
(3) 入学料、授業料等は適当な額であり、学則で定めた以外の生徒納付金は一切徴収していないこと。
(4) 入学料、授業料等生徒納付金を新設し又は金額を改定する場合は次の事項を記載した経理計画書を新設又は改定しようとする日の遅くとも三か月前までに養成施設の所在地の都道府県知事を経由して厚生大臣に提出すること。
ア 新設又は改定しない場合に予想される翌年度の経理計画書
イ 新設又は改定した場合に予想される翌年度の経理計画書
ウ 新設又は改定しようとする生徒納付金名とその金額
12 事務に関する事項
次に掲げる表簿が備えられ、学籍簿については二〇年間、その他の表簿については五年間保存されていること。
(1) 学則、日課表及び学校日誌
(2) 職員の名簿、履歴書及び出勤簿
(3) 学籍簿、出席簿及び健康診断に関する表簿
(4) 入学者の選考及び在校する者の成績考査に関する表簿
(5) 資産原簿、出納簿及び予算決算に関する表簿
(6) 器械器具、標本及び模型、図書並びにその他の備品の目録
(7) 往復文書処理簿

様式1

あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師養成施設設置計画書

1 名称

 

4 連絡者

2 位置

 

氏名

 

3 設置者

法人名

役職名

 

所在地

TEL

 

FAX

 

5 開設予定

(授業開始)

平成  年  月    授業開始

6 種類等

あん摩マッサージ指圧師養成施設

1学年定員 名

卒  年課程

(昼・夜)

はり師・きゅう師養成施設

1学年定員 名

卒  年課程

(昼・夜)

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師養成施設

1学年定員 名

卒  年課程

(昼・夜)

7 専任教員

免許の種類

氏名

年齢

担当予定科目

免許取得年月

(免許番号)

教員資格

(取得年月・証書番号)

本人の承諾書の有無

施設長の承諾書の有無

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8 建物

土地面積

2

建物面積          m 2

共有部分

あん摩マッサージ指圧師養成部門

はり師・きゅう師養成部門

あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師養成部門

室の名称

面積(m 2 )

室の名称

面積(m 2 )

室の名称

面積(m 2 )

室の名称

面積(m 2 )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9 臨床実習施設

実習施設の名称

 

面積    m 2

所在地

 

10

設備に要する経費

区分

整備方法

金額

土地

設置者所有・寄付・買収・その他

千円

建物

設置者所有・寄付・買収・その他

千円

設備

千円

合計

千円

11

資金計画

区分

金額

自己資金

千円

借入金

千円

その他(具体的に       )

千円

合計

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身体均整協会について

○身体均整協会について

(昭和四一年九月七日)(医第二〇八七号)

(厚生省医務局総務課長あて佐賀県厚生部長照会)

東京都渋谷区代官山町九番地に本部を置く「身体均整協会」に本県に居住している免許を有する柔道整復師および認定を受けた医療類似行為者等が加入しているが、なかには前記以外の全く無資格の者も加入しています。
先日、たまたま無資格の者が指圧ないしマッサージ的な方法をもって施療しているという情報により、その該当者について調査したところ「身体均整協会」の指導により、「整顔整容法」をなしていると言明しました。
同協会が発行している講習会テキスト「整顔整容法」の内容をつぶさに検討しましたが治療あるいは施療などというような字句は全く見当らず、一概にいえば身体のデザインをよくするという論旨のようであり、したがって、このテキストどおりになすとしたら医療類似行為とは見なされないとも考えられるが、その実態は、訪れてくるほとんどの人が「腰が痛むから」「腰をそらかしたから」「リューマチ」「神経痛で」と、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に施療に行っている人となんら変らず、なお行なっているその方法も指圧ないしマッサージ的方法であります。
以上の事情から左記のことをご教示ください。
1 身体均整協会が主唱している「整顔整容法」という方法は医行為あるいはあん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復業ならびに医療類似行為以外の行為と見なしてよいか。
2 「整顔整容法」が医行為あるいは、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復業ならびに医療類似行為以外の行為であっても現実に「腰が痛いので」「腰をそらかしたから」「リューマチ」「神経痛」だからといって施療を受けにきたものに、あん摩、マッサージ、指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師ならびに医療類似行為者以外の者が指圧、マッサージ的行為を施すことは医行為あるいはあん摩マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復業ならびに医療類似行為と見なしてよいか。
(昭和四一年九月二六日医事第一○八号)
(佐賀県厚生部長あて厚生省医務局医事課長回答)
昭和四十一年九月七日医第二○八七号で当局総務課長あて照会のあった標記について、次のとおり回答する。
医行為又は医業類似行為(広義とする。)であるか否かはその目的又は対象の如何によるものではなく、その方法又は作用の如何によるものと解すべきである。
照会に係る「整顔整容法」なるものは、貴職の調査結果からは、一応あん摩マッサージ指圧行為であると思料されるが、なお人体に対する作用ないし影響等からみて、医師が行なうのでなければ危害が生ずるおそれがあるものであれば、医行為であるので、更に人体に対する影響等につき十分検討のうえ措置されたい。

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高齢者が居住する住宅の設計に係る指針平成十三年八月六日

高齢者が居住する住宅の設計に係る指針

平成十三年八月六日
国土交通省告示第千三百一号

高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針(平成十三年国土交通省告示第千二百九十九号)の三に定める事項に基づき、高齢者が居住する住宅の設計に係る指針を次のように定める。



第1 趣旨


この指針は、高齢者が居住する住宅において、加齢等に伴って身体の機能の低下が生じた場合にも、高齢者がそのまま住み続けることができるよう、一般的な住宅の設計上の配慮事項を示すものであり、現に特定の身体機能の低下や障害が生じている居住者のために個別に配慮する際には、当該居住者の状況に応じ、この指針に示すもの以外の設計上の工夫を行う必要がある場合がある。
また、この指針は、高齢者の居住する住宅及び屋外部分が、高齢者の移動等(水平移動、垂直移動、姿勢の変化及び寄りかかりの各行為をいう。)に伴う転倒、転落等の防止のための基本的な措置又は介助が必要となった場合を想定し、介助用車いす使用者が基本生活行為(日常生活空間(高齢者の利用を想定する一の主たる玄関、便所、浴室、脱衣室、洗面所、寝室(以下「特定寝室」という。)、食事室及び特定寝室の存する階(接地階(地上階のうち最も低い位置に存する階をいう。以下同じ。)を除く。)にあるバルコニー、特定寝室の存する階にあるすべての居室並びにこれらを結ぶ一の主たる経路をいう。以下同じ。)で行われる排泄、入浴、整容、就寝、食事、移動その他これらに伴う行為をいう。)を行うことを容易にするための基本的な措置を確保するために必要な事項を示すものとする。
なお、事項によっては、上記の措置に基づく仕様を基本レベルを示すとともに、高齢者の移動等に伴う転倒、転落等の防止に特に配慮した措置又は介助が必要となった場合を想定し、介助用車いす使用者が基本生活行為を行うことを容易にすることに特に配慮した措置が確保された仕様を推奨レベルとして示すものとする。
また、この指針は、社会状況の変化や技術の進展等を踏まえ、必要に応じて見直すものとする。

第2 住宅の専用部分に係る指針


1 適用範囲
すべての住宅に適用する。
2 指針
(1) 部屋の配置
イ 基本レベル
日常生活空間のうち、便所が特定寝室の存する階にあること。
ロ 推奨レベル
日常生活空間のうち、玄関、便所、浴室及び食事室並びに脱衣室及び洗面所(存する場合に限る。)が、特定寝室の存する階にあること。ただし、ホームエレベーター(出入口の有効な幅員が750mm以上(通路等から直進して入ることができる位置に設置されているものにあっては650mm以上)である等介助用車いすの使用が可能であるものに限る。)が設けられており、かつ、日常生活空間のうち便所が特定寝室の存する階にある場合にあっては、この限りでない。
(2) 段差
イ 基本レベル
1) 日常生活空間内の床が、段差のない構造(5mm以下の段差が生じるものを含む。以下同じ。)であること。ただし、次に掲げるものにあっては、この限りでない。
a 玄関の出入口の段差で、くつずりと玄関外側の高低差を20mm以下とし、かつ、くつずりと玄関土間の高低差を5mm以下としたもの
b 玄関の上がりかまちの段差
c 勝手口その他屋外に面する開口部(玄関の出入口を除く。以下「勝手口等」という。)の出入口及び上がりかまちの段差
d 居室の部分の床のうち次に掲げる要件を満たすものとその他の部分の床の300mm以上450mm以下の段差
(i) 介助用車いすの移動の妨げとならない位置に存すること
(ii) 面積が3m2以上9m2(当該居室の面積が18m2以下の場合にあっては、当該面積の1/2)未満であること
(iii) 当該部分の面積の合計が、当該居室の面積の1/2未満であること
(iv) 長辺(工事を伴わない撤去等により確保できる部分の長さを含む。)が1,500mm以上であること
(v) その他の部分の床より高い位置にあること
e 浴室の出入口の段差で、20mm以下の単純段差(立ち上がりの部分が一の段差をいう。以下同じ。)としたもの又は浴室内外の高低差を120mm以下、またぎ高さを180mm以下とし、かつ、手すりを設置したもの
f バルコニーの出入口の段差。ただし、接地階を有しない住戸にあっては、次に掲げるもの並びにバルコニーと踏み段(奥行きが300mm以上で幅が600mm以上であり、当該踏み段とバルコニーの端との距離が1,200mm以上であり、かつ、1段であるものに限る。以下ロ1)bを除き同じ。)との段差及び踏み段とかまちとの段差で180mm以下の単純段差としたものに限る。
(i) 180mm(踏み段を設ける場合にあっては、360mm)以下の単純段差としたもの
(ii) 250mm以下の単純段差とし、かつ、手すりを設置できるようにしたもの
(iii) 屋内側及び屋外側の高さが180mm以下のまたぎ段差(踏み段を設ける場合にあっては、屋内側の高さが180mm以下で屋外側の高さが360mm以下のまたぎ段差)とし、かつ、手すりを設置できるようにしたもの
2) 日常生活空間外の床が、段差のない構造であること。ただし、次に掲げるものにあっては、この限りでない。
a 玄関の出入口の段差
b 玄関の上がりかまちの段差
c 勝手口等の出入口及び上がりかまちの段差
d バルコニーの出入口の段差
e 浴室の出入口の段差
f 室内又は室の部分の床とその他の部分の床の90mm以上の段差
ロ 推奨レベル
1) 日常生活空間内の床が、段差のない構造であること。ただし、次に掲げるものにあっては、この限りでない。
a イ1)のa、c及びdに掲げるもの
b 玄関の上がりかまちの段差で、110mm(接地階に存する玄関のものにあっては180mm、踏み段(奥行きが300mm以上で幅が600mm以上であり、かつ、1段であるものに限る。)を設ける場合にあっては、360mm)以下としたもの並びに土間と踏み段との段差及び踏み段と上がりかまちとの段差で110mm(接地階に存する玄関のものにあっては180mm)以下としたもの
c バルコニーの出入口の段差で、180mm(踏み段を設ける場合にあっては、360mm)以下の単純段差としたもの並びにバルコニーと台との段差及び台とかまちの段差で180mm以下の単純段差としたもの並びにバルコニーと台との段差及び台とかまちとの段差で180mm以下の単純段差としたもの
2) 日常生活空間外の床が、イ2)に掲げる要件を満たすこと。
(3) 手すり
イ 基本レベル
1) 手すりが、次の表の(い)項に掲げる空間ごとに、(ろ)項に掲げる要件を満たすこと。ただし、便所、浴室、玄関及び脱衣室にあっては、日常生活空間内に存するものに限る。

(い)
(ろ)

空間
手すりの設置の要件

階段
少なくとも片側(勾配が45度を超える場合にあっては両側)に、かつ、踏面の先端からの高さが700mmから900mmの位置に設けられていること。ただし、ホームエレベーターが設けられている場合にあっては、この限りでない。

便所
立ち座りのためのものが設けられていること。

浴室
浴槽出入りのためのものが設けられていること。

玄関
上がりかまち部の昇降や靴の着脱のためのものが設置できるようになっていること。

脱衣所
衣服の着脱のためのものが設置できるようになっていること。


2) 転落防止のための手すりが、次の表の(い)項に掲げる空間ごとに、(ろ)項に掲げる要件を満たすこと。ただし、外部の地面、床等からの高さが1m以下の範囲又は開閉できない窓その他転落のおそれがないものについては、この限りでない。

(い)
(ろ)

空間
手すりの設置の要件

バルコニー
a 腰壁その他足がかりとなるおそれのある部分(以下「腰壁等」という。)の高さが650mm以上1,100mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設けられていること。
b 腰壁等の高さが300mm以上650mm未満の場合にあっては、腰壁等から800mm以上の高さに達するように設けられていること。
c 腰壁等の高さが300mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設けられていること。

2階以上の窓
a 窓台その他足がかりとなるおそれのある部分(以下「窓台等」という。)の高さが650mm以上800mm未満の場合にあっては、床面から800mm(3階以上の窓にあっては1,100mm)以上の高さに達するように設けられていること。
b 窓台等の高さが300mm以上650mm未満の場合にあっては、窓台等から800mm以上の高さに達するように設けられていること。
c 窓台等の高さが300mm未満の場合にあっては、床面から1,100mm以上の高さに達するように設けられていること。

廊下及び階段(開放されている側に限る。)
a 腰壁等の高さが650mm以上800mm未満の場合にあっては、床面(階段にあっては踏面の先端)から800mm以上の高さに達するように設けられていること。
b 腰壁等の高さが650mm未満の場合にあっては、腰壁等から800mm以上の高さに達するように設けられていること。


3) 転落防止のための手すりの手すり子で床面(階段にあっては踏面の先端。ロ3)において同じ。)及び腰壁等又は窓台等(腰壁等又は窓台等の高さが650mm未満の場合に限る。ロ3)において同じ。)からの高さが800mm以内の部分に存するものの相互の間隔が、内法寸法で110mm以下であること。
ロ 推奨レベル
1) 手すりが、次の表の(い)項に掲げる空間ごとに、(ろ)項に掲げる要件を満たすこと。ただし、便所、浴室、玄関及び脱衣室にあっては、日常生活空間内に存するものに限る。

(い)
(ろ)

空間
手すりの設置の要件

階段
両側(勾配が45度以下であり、かつ、ホームエレベーターが設けられている場合にあっては、少なくとも片側)に、かつ、踏面の先端からの高さが700mmから900mmの位置に設けられていること。

便所
立ち座りのためのものが設けられていること。

浴室
浴室出入り、浴槽出入り、浴槽内での立ち座り、姿勢保持及び洗い場の立ち座りのためのものが設けられていること。

玄関
上がりかまち部の昇降及び靴の着脱のためのものが設けられていること。

脱衣所
衣服の着脱のためのものが設けられていること。


2) 転落防止のための手すりが、イ2)に掲げる要件を満たすこと。
3) 転落防止のための手すりの手すり子で床面及び腰壁等又は窓台等からの高さが800mm以内の部分に存するものの相互の間隔が、イ3)に掲げる要件を満たすこと。
(4) 通路及び出入口の幅員
イ 基本レベル
1) 日常生活空間内の通路の有効な幅員が780mm(柱等の箇所にあっては750mm)以上であること。
2) 日常生活空間内の出入口(バルコニーの出入口及び勝手口等の出入口を除く。以下同じ。)の幅員(玄関及び浴室の出入口については、開き戸にあっては建具の厚み、引き戸にあっては引き残しを勘案した通行上有効な幅員とし、玄関及び浴室以外の出入口については、軽微な改造により確保できる部分の長さを含む。)が750mm(浴室の出入口にあっては600mm)以上であること。
ロ 推奨レベル
1) 日常生活空間((1)ロに規定するホームエレベーターを設置する場合にあっては、当該ホームエレベーターと日常生活空間との間の経路を含む。)内の通路の有効な幅員が850mm(柱等の箇所にあっては800mm)以上であること。
2) 日常生活空間内の出入口の幅員(玄関及び浴室の出入口については、開き戸にあっては建具の厚み、引き戸にあっては引き残しを勘案した通行上有効な幅員とし、玄関及び浴室以外の出入口については、工事を伴わない撤去等により確保できる部分の長さを含む。)が800mm以上であること。
(5) 階段
イ 基本レベル
次に掲げる要件を満たすこと。ただし、ホームエレベーターが設けられている場合にあっては、この限りでない。
1) 勾配が22/21以下であり、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が550mm以上650mm以下であり、かつ、踏面の寸法が195mm以上であること。
2) 蹴込みが30mm以下であること。
3) 1)に掲げる各部の寸法は、回り階段の部分においては、踏面の狭い方の端から300mmの位置における寸法とすること。ただし、次のいずれかに該当する部分にあっては、1)の規定のうち各部の寸法に関するものは適用しないものとする。
a 90度屈曲部分が下階の床から上3段以内で構成され、かつ、その踏面の狭い方の形状がすべて30度以上となる回り階段の部分
b 90度屈曲部分が踊場から上3段以内で構成され、かつ、その踏面の狭い方の形状がすべて30度以上となる回り階段の部分
c 180度屈曲部分が4段で構成され、かつ、その踏面の狭い方の形状が下から60度、30度、30度及び60度の順となる回り階段の部分
ロ 推奨レベル
次に掲げる要件を満たすこと。ただし、ホームエレベーターが設けられており、かつ、イの1)から3)までに掲げる要件を満たす場合にあっては、この限りでない。
1) 勾配が6/7以下であり、かつ、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が550mm以上650mm以下であること。
2) 蹴込みが30mm以下であり、かつ、蹴込み板が設けられていること。
3) 回り階段等安全上問題があると考えられる形式が用いられておらず、かつ、最上段の通路等への食い込み部分及び最下段の通路等への突出部分が設けられていないこと。
4) 踏面に滑り防止のための部材を設ける場合にあっては、当該部材が踏面と同一面となっていること。
5) 踏面の先端と蹴込み板を勾配が60度以上90度以下の面で滑らかにつなぐ形状とすることその他の措置により段鼻を出さない形状となっていること。
(6) 各部の広さ等
イ 便所
1) 基本レベル
日常生活空間内の便所が、次に掲げる要件のいずれかを満たすこと。
a 長辺(軽微な改造により確保できる部分の長さを含む。)が内法寸法で1,300mm以上であること。
b 便器の前方又は側方について、便器と壁の距離(ドアの開放により確保できる部分又は軽微な改造により確保できる部分の長さを含む。)が500mm以上であること。
2) 推奨レベル
日常生活空間内の便所の短辺(工事を伴わない撤去等により確保できる部分の長さを含む。)が内法寸法で1,300mm又は便器後方の壁から便器の先端までの距離に500mmを加えた値以上であること。
ロ 浴室
1) 基本レベル
日常生活空間内の浴室が、次に掲げる要件を満たすこと。
a 浴室の短辺が、一戸建ての住宅にあっては内法寸法で1,300mm以上、一戸建ての住宅以外の住宅の用途に供する建築物内の住宅の浴室にあっては内法寸法で1,200mm以上であること。
b 浴室の面積が、一戸建ての住宅にあっては内法寸法で2.0m2以上、一戸建ての住宅以外の住宅の用途に供する建築物内の住宅の浴室にあっては内法寸法で1.8m2以上であること。
2) 推奨レベル
日常生活空間内の浴室の短辺が内法寸法で1,400mm以上であり、かつ、面積が内法寸法で2.5m2以上であること。
ハ 特定寝室
1) 基本レベル
特定寝室の面積が、内法寸法で9m2以上であること。
2) 推奨レベル
特定寝室の面積が、内法寸法で12m2以上であること。
(7) 床及び壁の仕上げ
住戸内の床・壁の仕上げは、滑り、転倒等に対する安全性に配慮したものであること。
(8) 建具等
イ 基本レベル
建具が、開閉がしやすく、かつ、安全性に配慮したものであること。また、建具のとって、引き手及び錠が使いやすい形状のものであり、適切な位置に取り付けられていること。
ロ 推奨レベル
1) イに掲げる要件を満たすこと。
2) 建具、造付け家具等に用いられるガラスのうち身体に接触する可能性のあるものが、安全ガラスであること。
(9) 設備
イ 基本レベル
1) 日常生活空間内の便所の便器が、腰掛け式であること。
2) 浴槽の縁の高さ等が、高齢者の入浴に支障がない等安全性に配慮したものであること。
3) 住戸内の給水給湯設備、電気設備及びガス設備が、高齢者が安心して使用できる安全装置の備わった調理器具設備等を使用する等安全性に配慮したものであるとともに、操作が容易なものであること。
4) 住戸内の照明設備が、安全上必要な箇所に設置されているとともに、十分な照度を確保できるものであること。
5) ガス漏れ検知器等(ガスを使用する場合に限る。)及び火災警報器が、高齢者が主に使用する台所に設けられていること。
6) 通報装置が、できる限り便所及び浴室に設けられていること。
ロ 推奨レベル
1) イの1)から4)までに掲げる要件を満たすこと。
2) ガス漏れ検知器等(ガスを使用する場合に限る。)、火災警報器及び自動消火装置又はスプリンクラーが、高齢者が主に使用する台所に設けられていること。
3) 火災警報器が、特定寝室に設けられていること。
4) 通報装置が、便所、浴室及び特定寝室に設けられていること。
(10) 温熱環境
各居室等の温度差をできる限りなくすよう断熱及び換気に配慮したものであるとともに、居室、便所、脱衣室、浴室等の間における寒暖差による事故等を未然に防ぐことができるように暖冷房設備等を用いることができる構造のものであること。
(11) 収納スペース
日常使用する収納スペースが、適切な量が確保されるとともに、無理のない姿勢で出し入れできる位置に設けられていること。
(12) その他
玄関が、できる限りベンチ等を設置できる空間が確保されているとともに、上がりかまちに必要に応じて式台が設けられていること。

第3 一戸建ての住宅の屋外部分に係る指針


1 適用範囲
一戸建ての住宅に適用する。
2 指針
アプローチ等が、次に掲げる要件を満たすこと。
イ 住戸へのアプローチ通路等が、歩行及び車いす利用に配慮した形状、寸法等のものであること。
ロ 屋外階段の勾配、形状等が、昇降の安全上支障のないものであること。
ハ 屋外の照明設備が、安全性に配慮して十分な照度を確保できるものであること。

第4 一戸建ての住宅以外の住宅の共用部分及び屋外部分に適用される指針


1 適用範囲
一戸建ての住宅以外の住宅に適用する。
2 指針
(1) 共用階段
イ 基本レベル
1) 各階を連絡する共用階段のうち少なくとも一つが、次のaからdまで(住戸のある階においてエレベーターを利用できる場合にあっては、c及びd)に掲げる要件を満たすこと。
a 踏面が240mm以上であり、かつ、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が550mm以上650mm以下であること。
b 蹴込みが30mm以下であること。
c 最上段の通路等への食い込み部分及び最下段の通路等への突出部分が設けられていないこと。
d 手すりが、少なくとも片側に、かつ、踏面の先端からの高さが700mmから900mmの位置に設けられていること。
2) 直接外部に開放されている共用階段にあっては、次に掲げる要件を満たすこと。ただし、高さ1m以下の階段の部分については、この限りではない。
a 転落防止のための手すりが、腰壁等の高さが650mm以上1,100mm未満の場合にあっては踏面の先端から1,100mm以上の高さに、腰壁等の高さが650mm未満の場合にあっては腰壁等から1,100mm以上の高さに設けられていること。
b 転落防止のための手すりの手すり子で踏面の先端及び腰壁等(腰壁等の高さが650mm未満の場合に限る。)からの高さが800mm以内の部分に存するものの相互の間隔が、内法寸法で110mm以下であること。
ロ 推奨レベル
1) 各階を連絡する共用階段のうち少なくとも一つが、次に掲げる要件を満たすこと。
a 勾配が7/11以下であり、かつ、けあげの寸法の2倍と踏面の寸法の和が550mm以上650mm以下であること。
b 蹴込みが20mm以下であり、かつ、蹴込み板が設けられていること。
c 踊り場付き折れ階段又は直階段であり、かつ、最上段の通路等への食い込み部分及び最下段の通路等への突出部分が設けられていないこと。
d 踏面に滑り防止のための部材が設けられる場合にあっては、当該部材が踏面と同一面となっていること。
e 踏面の先端と蹴込み板を勾配が60度以上90度以下の面で滑らかにつなぐ形状とすることその他の措置により段鼻を出さない形状となっていること。
f 手すりが、両側に、かつ、踏面の先端からの高さが700mmから900mmの位置に設けられていること。
2) 直接外部に開放されている共用階段にあっては、イ2)に掲げる要件を満たすこと。
(2) 共用廊下
イ 基本レベル
各住戸から建物出入口、共用施設、他住戸その他の日常的に利用する空間に至る少なくとも一の経路上に存する共用廊下が、次に掲げる要件を満たすこと。
1) 共用廊下の床が、段差のない構造であること。
2) 共用廊下の床に高低差が生じる場合にあっては、次に掲げる要件を満たすこと。
a 勾配が1/12以下(高低差が80mm以下の場合にあっては1/8以下)の傾斜路が設けられているか、又は、当該傾斜路及び段が併設されていること。
b 段が設けられている場合にあっては、当該段が(1)イ1)のaからdまでに掲げる要件を満たすこと。
3) 手すりが、共用廊下(次のa及びbに掲げる部分を除く。)の少なくとも片側に、かつ、床面からの高さが700mmから900mmの位置に設けられていること。
a 住戸その他の室の出入口、交差する動線がある部分その他のやむを得ず手すりを設けることのできない部分
b エントランスホールその他手すりに沿って通行することが動線を著しく延長させる部分
4) 直接外部に開放されている共用廊下(1階に存するものを除く。ロ4)において同じ。)にあっては、次に掲げる要件を満たすこと。
a 転落防止のための手すりが、腰壁等の高さが650mm以上1,100mm未満の場合にあっては床面から1,100mm以上の高さに、腰壁等の高さが650mm未満の場合にあっては腰壁等から1,100mm以上の高さに設けられていること。
b 転落防止のための手すりの手すり子で床面及び腰壁等(腰壁等の高さが650mm未満の場合に限る。)からの高さが800mm以内の部分に存するものの相互の間隔が、内法寸法で110mm以下であること。
ロ 推奨レベル
各住戸から建物出入口、共用施設、他住戸その他の日常的に利用する空間に至る少なくとも一の経路上に存する共用廊下が、次に掲げる要件を満たすこと。
1) 共用廊下の床が、段差のない構造であること。
2) 共用廊下の床に高低差が生じる場合にあっては、次に掲げる要件を満たすこと。
a 勾配が1/12以下の傾斜路及び段が併設されており、かつ、それぞれの有効な幅員が1,200mm以上であるか、又は、高低差が80mm以下で勾配が1/8以下の傾斜路若しくは勾配が1/15以下の傾斜路が設けられており、かつ、その有効な幅員が1,200mm以上であること。
b 手すりが、傾斜路の両側に、かつ、床面からの高さ700mmから900mmの位置に設けられていること。
c 段が設けられている場合にあっては、当該段が(1)ロ1)のaからfまでに掲げる要件を満たすこと。
3) 手すりが、イ3)に掲げる要件を満たすこと。
4) 直接外部に開放されている共用廊下にあっては、イ4)に掲げる要件を満たすこと。
(3) 幅員
イ 基本レベル
住戸のある階においてエレベーターを利用できない場合にあっては、当該階から建物出入口のある階又はエレベーター停止階に至る一の共用階段の有効幅員が900mm以上であること。
ロ 推奨レベル
各住戸から、エレベーターを経て建物出入口まで、幅員1,400mm以上の共用廊下を経由して到達できること。
(4) エレベーター
イ 基本レベル
1) 各住戸(建物出入口の存する階にあるものを除く。)から、エレベーター又は共用階段(1階分の移動に限る。)を利用して建物出入口の存する階まで到達でき、かつ、当該住戸(エレベーターを利用せずに建物出入口に到達できるものを除く。)からエレベーターを経て建物出入口に至る少なくとも一の経路上に存するエレベーター及びエレベーターホールが次に掲げる要件を満たすこと。
a エレベーター及びエレベーターホールが、次に掲げる要件を満たすこと。
(i) エレベーターの出入口の有効な幅員が800mm以上であること。
(ii) エレベーターホールに一辺を1,500mmとする正方形の空間を確保できるものであること。
b 建物出入口からエレベーターホールまでの経路上の床が、段差のない構造であること。
c 建物出入口とエレベーターホールに高低差が生じる場合にあっては、次に掲げる要件を満たすこと。
(i) 勾配が1/12以下の傾斜路及び段が併設されており、かつ、それぞれの有効な幅員が900mm以上であるか、又は、高低差が80mm以下で勾配が1/8以下の傾斜路若しくは勾配が1/15以下の傾斜路が設けられており、かつ、その有効な幅員が1,200mm以上であること。
(ii) 手すりが、傾斜路の少なくとも片側に、かつ、床面からの高さ700mmから900mmの位置に設けられていること。
(iii) 段が設けられている場合にあっては、当該段が(1)イ1)のaからdまでに掲げる要件を満たすこと。
2) エレベーターの乗り場ボタン及びかご内の操作盤は、車いす利用者に配慮したものであること。
ロ 推奨レベル
1) 各住戸(建物出入口の存する階にあるものを除く。)から、エレベーターを利用して建物出入口のある階まで到達でき、かつ、当該各住戸からエレベーターを経て建物出入口に至る少なくとも一の経路上に存するエレベーター及びエレベーターホールが、次に掲げる要件を満たすこと。
a エレベーター及びエレベーターホールが、次に掲げる要件を満たすこと。
(i) イ1)aに掲げる要件を満たすこと。
(ii) エレベーターのかごの奥行きが内法寸法で1,350mm以上であること。
b イ1)bに掲げる要件を満たすこと
c 建物出入口とエレベーターホールに高低差が生じる場合にあっては、(2)ロ2)のaからcまでに掲げる要件を満たすこと。
2) イ2)に掲げる要件を満たすこと。
(5) アプローチ等
主要な団地内通路及び建物出入口が、歩行及び車いすでの移動の安全性及び利便性に配慮した構造のものであること。
(6) 床の仕上げ
アプローチ、建物出入口、階段、傾斜路、共用廊下等の床の仕上げが、滑りやつまずきに対する安全性に配慮したものであること。
(7) 照明設備
屋外アプローチ及び共用部分の照明設備が、安全性に配慮して十分な照度を確保できるものであること。

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千葉裁判判決平成16年1月16日療養費委任払いについて

平成16年1月16日判決言渡
平成12年(ワ)第112号 損害賠償等請求事件
            判      決
            主      文
     1 原告らの請求をいずれも棄却する。
     2 訴訟費用は原告らの負担とする。
            事 実 及 び 理 由
第1 請求
 1(1) 被告国及び被告日本銀行健康保険組合は,別紙当事者目録(省略)の原告番号(以下「原告番号」という。)1の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成
12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(2) 被告国及び被告千葉銀行健康保険組合は,原告番号2の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(3) 被告国及び被告安田健康保険組合は,原告番号3の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(4) 被告国及び被告経済産業省共済組合は,原告番号4の原告に対し,連帯して50円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(5) 被告国は,原告番号5,7,12,13,15,16,19,22から124までの各原告に対し,各50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(6) 被告国,被告千葉銀行健康保険組合及び被告千葉県農協健康保険組合は,原告番号6の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(7) 被告国及び被告ブリヂストン健康保険組合は,原告番号8の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(8) 被告国及び被告東京金属事業健康保険組合は,原告番号9の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(9) 被告国及び被告三井化学健康保険組合は,原告番号10の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(10)被告国及び被告北陸銀行健康保険組合は,原告番号11の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(11)被告国及び被告千葉興業銀行健康保険組合は,原告番号14の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(12)被告国及び被告ブリヂストン健康保険組合は,原告番号17の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(13)被告国及び被告東京金属事業健康保険組合は,原告番号18の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合によ
る金員を支払え。
(14)被告国及び被告三井造船健康保険組合は,原告番号20の原告に対し,連帯して50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(15)被告国及び被告東京金属事業健康保険組合は,原告番号21の原告に対し,50万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告らは,原告番号125の原告に対し,連帯して100万円及びこれに対する平成12年7月6日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
 3 被告国は,原告らに対し,朝日,毎日,読売の各新聞の朝刊全国版に別紙謝罪広告目録記載の謝罪広告を同目録記載の条件で1回掲載せよ。
第2 事案の概要

 本件は,健康保険法に基づく保険給付について,施術者が被保険者(患者)から委任を受けて保険者に療養費を請求する受領委任払いがあん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師に認められていないことについて,それが認められている柔道整復師との間で不合理な差別的取扱いがなされているなどとして,原告らが,被告国に対しては国家賠償法1条1項,4条,民法723条に基づき,損害賠償とともに名誉回復措置として謝罪広告の掲載を求め,その余の被告らに対しては民法709条,710条に基づき,損害賠償を求めた事案である。
 1 争いのない事実等
  (1) 原告番号1ないし124の各原告は,いずれもあん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師等に関する法律(以下「法」という。)2条1項による免許を受けて,あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師(以下「あん摩マッサージ指圧師等」という。)を業とするものである。原告番号125の原告(原告全国保険鍼灸師マッサージ師連合会。以下「原告連合会」という。)は,鍼灸あん摩マッサージ指圧の普及・振興を図ると共に,あん摩マッサージ指圧師等による健康保険取扱いを推進し,もって国民の公益に資することを目的として昭和61年9月に結成された権利能力なき社団であり,原告番号1ないし124の各原告は原告連合会の会員である
   (弁論の全趣旨)。
  (2) 被告国は,厚生行政に関し,保険者に対する行政指導などを通じて適正に健康保険を運用する立場にある。被告経済産業省共済組合は,国家公務員共済組合法に基づいて設立され,組合員らに対して保険給付その他の事業を行う法人であり,被告国及び被告経済産業省共済組合以外の被告らは,平成14年法律第102号による改正前の健康保険法(以下「旧健康保険法」という。)22条(上記改正後の健康保険法(以下「健康保険法」という。)4条)以下の規定に基づいて設立された法人(健康保険組合)である(以下,被告国以外の被告らを「被告組合ら」という。)。
(3) あん摩マッサージ指圧師等については,法の適用があるが,その概要は次のとおりである。
  ア 医師以外の者で,あん摩,マッサージ若しくは指圧,はり又はきゅうを業としようとする者は,それぞれ,あん摩マッサージ指圧師免許,はり師免許又はきゅう師
免許を受けなければならない(1条)。
  イ 施術者(あん摩マッサージ指圧師,はり師又はきゅう師)は,外科手
術を行い,又は薬品を投与し,若しくはその指示をする等の行為をしてはならない(4条,3条の2)。
  ウ あん摩マッサージ指圧師は,医師の同意を得た場合の外,脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない(5条)。
(4) 柔道整復師は,柔道整復師法に基づき柔道整復を業とする者である。
   柔道整復師法の概要は,次のとおりである。
  ア この法律において「柔道整復師」とは,厚生労働大臣の免許を受けて,柔道整復を業とする者をいう(2条1項)。
  イ 柔道整復師の免許は,柔道整復師試験に合格した者に対して,厚生労働大臣が与える(3条)。
  ウ 医師である場合を除き,柔道整復師でなければ,業として柔道整復を行なつてはならない(15条)。
  エ 柔道整復師は,外科手術を行ない,又は薬品を投与し,若しくはその指示をする等の行為をしてはならない(16条)。
  オ 柔道整復師は,医師の同意を得た場合のほか,脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし,応急手当をする場合は,この限りでない。(17条)
  なお,柔道整復とは,骨,筋,関節等に各種の外力が加わることにより生ずる骨折,脱臼,打撲,捻挫の患部を整復することである。
(5) 保険給付制度
  ア 健康保険法は,労働者の業務外の事由による疾病,負傷若しくは死亡又は出産及びその被扶養者の疾病,負傷,死亡又は出産に関して各種の保険給付を行う保険給
付制度を規定している(1条,52条)。保険給付は,厚生労働大臣の指定を受けた病院若しくは診療所又は薬局(以下「保険医療機関等」という。)における療養の給付(医療の現物給付)が原則である(63条1項,3項)。被保険者は,保険医療機関等から63条1項各号に規定する療養の給付を受けた際,当該保険医療機関等に対して一部負担金を支払い,当該保険医療機関等は,療養に要する費用から一部負担金を控除した額を保険者に請求し,保険者がこれを支払う(74条ただし,療養の給付が困難である場合等に限り,療養の給付に代えて,現金給付である療養費払いが認められている(87条)。健康保険法上,被保険者が施術等の療養を受けた際には,療養に要した費用を一旦施術者に全額支払い,その後そこから一部負担金を控除した額を保険者に請求し,保険者がこれを被保険者に支払うといういわゆる償還払いの方法が原則とされている。
 イ 療養費の受給要件
  (ア) あん摩マッサージ指圧師等について
 a 対象疾患
 慢性病であって医師による適当な治療手段のないものであり,主として神経痛,リウマチなどであって,類症疾患(頸腕症候群,五十肩,腰椎症等の病名であって,慢性的な疼痛を主症とする疾患)については,これら疾病と同一範ちゅうと認められるものに限る。
 b 医師の同意
  医師の同意書又は病名,病状及び発病年月日が記載され,施術の適否が判断できる診断書を要する。
  (イ) 柔道整復師について
  a 対象疾患
   骨折,脱臼,打撲,捻挫
  b 医師の同意
  骨折及び脱臼については,医師の同意を要する。ただし,応急手当の場合は,医師の同意は必要ではない。
 (6) 受領委任払い
 柔道整復師から施術を受けた被保険者に対する療養費の支給については,平成11年10月20日付け厚生省老人保健福祉局長及び同省保険局長から都道府県知事宛の「柔道整復師の施術に係る療養費について(通知)」(老発第682号・保発第144号)により,受領委任払いの方法が認められている。この制度の概要は,あらかじめ当該柔道整復師の所属する社団法人と保険者との間で団体協定(柔道整復師個人の場合は契約)を締結しておき,被保険者が柔道整復師から施術を受けた際には,被保険者と当該柔道整復師との間で療養費の受領・請求行為の委任をした上,被保険者において一部負担金を支払い,その後,当該柔道整復師は,一部負担金を控除した額を保険者に請求し,これを受領した上,被保険者に対する受領金返還債務と残金請求権とをは,昭和25年1月19日付けで,都道府県知事宛に,「按摩,鍼灸術にかかる健康保険の療養費について」と題する通知(保発第4号。以下「保発第4号」という。)を発出し,都道府県知事を通じてこれを各健康保険組合等に周知させたが,この通知により,受領委任払いの方法をとることは認められていない。保発第4号の内容は,「標記については療術業者の団体と契約の下に,これを積極的に支給する向もあるやに聞き及んでいるが本件については従前通り御取扱いを願いたい。従ってこの施術に基づいて療養費の請求をなす場合においては,緊急その他眞に已むを
得ない場合を除いては,すべて医師の同意書を添付する等,医師の同意があったことを確認するに足る証憑を添えるよう指導することとして,その支給の適正を期することと致されたい。」というものである。
  あん摩マッサージ指圧師等については,保発第4号が発出される以前から受領委任払いは認められておらず,償還払いの方法がとられており,保発第4号はその趣旨を
確認したものである。
 ところで,あん摩マッサージ指圧師等についても,保険者である健康保険組合が独自に受領委任払いを認める場合もあるが,被告組合らはこれを認めず,償還払いの方法を採っている(以下,被告らが,柔道整復師には受領委任払いを認め,あん摩マッサージ指
圧師等にはこれを認めない取扱いを「本件取扱い」という。)。
(7) 療養費の請求と支払拒否
  本訴提起前に,原告番号1の原告は被告日本銀行健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号号2の原告は被告千葉銀行健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号
3の原告は被告安田健康組合に対し患者1名につき,原告番号4の原告は被告経済産業共済組合康組合に対し患者1名につき,原告番号6の原告は被告千葉銀行健康保険組合及び被告千葉県農協健康保険組合に対し患者各1名につき,原告番号8の原告は被告ブリヂストン健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号9の原告は被告東京金属事業健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号10の原告は被告三井化学健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号11の原告は被告北陸銀行健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号14の原告は被告千葉興業銀行健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号17の原告は被告ブリヂストン健康保険組合に対し患者2名につき,原告番号18の原告は被告東京金属事業健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号20の原告は被告三井造船健康保険組合に対し患者1名につき,原告番号21の原告は被告東京金属事業健康保険組合に対し患者1名につき,それぞれ受領委任払いの形式で療養費の請求を行ったが,いずれも療養費の支払(支給)を拒否された。
2 争点
(1) 本件取扱いは合理性があるか。
  ア 原告らの主張
  健康保険制度における療養費の支給については,患者が医療機関に対し,一旦医療費を払った後,健康保険から要した医療費の支給を受ける方法(後払い方式)と患者が医療機関において医療を受け,要した医療費は患者から医療機関に対する保険給付の受領委任の下,健康保険から医療機関に対し,直接支給されるという方法(受領委任方式)が考えられる。このどちらの制度を採るかは,国民の医療給付を受ける機会の確保と保険給付の適正さの確保という2つの要請を勘案しつつ,行政庁の裁量の範囲内で決定される。後払い方式の場合は,国民の医療を受ける機会は減少するが,医療機関による不正受給という問題は減少
する。受領委任方式の場合は,国民の医療を受ける機会は増すものの,不正に保険給付を受ける余地が大きくなる。
  結局,受領委任方式を認めるか否かは,当該医療機関が不正受給を行わない(保険給付の適正を害するおそれのない)医療機関であろうという評価,国民の医療を受ける機会を確保する要請が高いか否かの評価の下で判断される。
  健康保険法は,あん摩マッサージ指圧師等及び柔道整復師については,保険医療機関とはしないものの,一定の要件を満たした場合には療養費の支給を認め,事実上健康保険が適用されることとなっている。そして,あん摩マッサージ指圧師等を規制する法
と柔道整復師を規制する柔道整復師法には,資格,免許,施術所の要件,業務に関する規制,監督,罰則のいずれにも違いがないから,あん摩マッサージ指圧師等と柔道整復師に対する社会的信用,国民のこれら医療を受ける機会の保障の必要のいずれについても別異とする根拠はない。それにもかかわらず,厚生労働省は,柔道整復師については受領委任払いを認めながら,あん摩マッサージ指圧師等についてはこれを認めないという差別的な取扱いをし,これにより,あん摩マッサージ指圧師等を利用した患者は,一旦全額を支払い,その後自ら療養費を請求するという煩瑣かつ負担のある手続が強要されているが,このような取扱いには何ら合理的な根拠がない。
  被告国は,柔道整復師については,柔道整復師法17条で,脱臼,骨折の患部に応急手当として施術する場合に医師の同意を要しないとしていることをもって,受領委任払いを認める根拠の1つとしているが,この点は受領委任払いの問題とは直接関係がない(一方は実体的要件,他方は請求手続上の問題である。)上,双方の資格に関する規定全体からみると,業務の性質に基づくわずかな違いでしかなく,両者の社会的信用にも,国民の当該医療を受ける機会を保障する必要性にも,何ら関係のないことである。
  また,医療保険審議会は被告国が設置した機関であり,その柔道整復等療養費部会の平成7年9月8日付け意見は,責任を免れる根拠とはならない。
  よって,本件取扱いは合理性がない。
  イ 被告らの主張
  健康保険法は,厚生労働大臣の指定を受けた保険医療機関等において
のみ,医療の現物サービスの提供としての療養の給付を受けることができる旨規定している。これは,現物給付たる療養の給付は療養そのものが保険給付されるものであることから,医療保険の運営の効率化,給付内容の適正化等を担保するための様々な規定が適用される特定の機関に限り実施されることが適当であるからである。これに対し,保険医療機関としての指定を受けていない者に係る療養費の支給につき,実質上医療の現物サービスの提供と同様の意味を持つこととなる受領委任払いを認めることは,健康保険法が保険医療機関の指定制度を採用した上記趣旨を没却することになる。したがって,健康保険法は,療養費の支給につき,原則として(例外的な場合を除き),受領委任払いの方法によることを認めていないものと解される。なお,健康保険法による給付につき療養の給付を原則としたのは,緊急に療養を受けることができなくなるおそれを避けるためである。また,健康保険法による給付は,医療の現物サービスの提供としての療養の給付を原則とし,それが困難である場合等に限り,療養の給付に代えて,現金給付である療養費払いが認められている。したがって,療養費の支給に当たっては,当該施術が受給要件を満たしていることが前提となるところ,受領委任払いは,施術の内容や額等につき被保険者から確認することができないまま施術者より請求がなされることから,不正請求や業務範囲を逸脱した施術を見逃す危険性が大きいといわざるを得ない。
  ところで,柔道整復については,施術を行うことのできる疾患は外傷性のもので,発生原因が明確であり,他疾患との関連が問題となることが少ないから,不正請求や業務範囲を逸脱した施術等といった弊害が生じる可能性が低いことに加え,整形外科医が不足した時代に治療を受ける機会の確保等患者の保護を図る必要があり,かつ,柔道整復師法17条ただし書に基づき,応急手当の場合には,医師の同意なく施術ができること等医師の代替機能をも有するところ,緊急に療養を受ける必要がある場合に療養費を後払いとすると,被保険者は一時的に療養費を立て替えなければならなくなり,その結果,緊急に療養を受けることができなくなるおそれがある。したがって,柔道整復については,受領委任払いを認める合理的理由がある。
  これに対して,あん摩・マッサージ,はり,きゅうに係る療養費の対象疾患の多くは,外傷性の疾患ではなく,発生原因が不明確で,治療と疲労回復等の境界が明
確でないことから,施術を行う前に保険者が支給要件の確認をすることができない受領委任払いを認めることは,上記の弊害が生じる危険性が大きいし,対象疾患も慢性的な疼痛を主症とする疾患であり,緊急に治療が必要な疾患ではないから,現物給付的な取扱いとする特段の理由がない。
  さらに,あん摩・マッサージ等に係る療養費について受領委任払いを認めた場合,対象疾患の関係で,施術が行われた後に支給対象外と判断される場合が少なくな
いのであり,そうすると,被保険者は,施術に係る費用の全額から一部負担金として支払済みの金額を控除した額を再度施術者に支払わなければならなくなり,施術料金の支払いの手続が煩雑となる一方,施術者も被保険者から施術料金を徴収するという負担が生じる。

これに対し,柔道整復の場合は,療養費の支給対象となるかについて疑義が生じることが少ないから,受領委任払いを認めても,上記弊害が生じるおそれは小さい。
  以上の観点から,医療保険審議会柔道整復等療養費部会の平成7年9月8日付け意見も,柔道整復に係る療養費については特例的に受領委任払いを認めることに肯定的見解を示しており,これに対し,あん摩・マッサージ,はり,きゅうに係る療養費の受領委任払いについては否定的な見解を示しているのである。
 よって,本件取扱いは合理性がある。
(2) 被告国は国家賠償法(以下「国賠法」という。)上の責任を負うか。
  ア 原告らの主張
   (ア) 違法性
    a 原告らの被った不利益
  原告らは,受領委任払いを認められないという差別的取扱いを受けたことにより,以下のような不利益を被った。
   (a) 平成4年度の柔道整復師の施術に対する療養費の推計額は約2048億円であるのに対し,あん摩マッサージ指圧師等の施術に対する療養費の推計額
はわずかに65億円に過ぎない。これを1人当たりの年間保険取扱額としてみると,柔道整復師が825万円であるのに対し,あん摩マッサージ指圧師等は僅かに10万円で
あり,80分の1である。このようにあん摩マッサージ指圧師等について療養費の支給が低廉であることにより,あん摩マッサージ指圧師等の治療院経営上重大な圧迫を受け,経済的不利益を被った。
  (b) 柔道整復師のように受領委任払いという便宜的な手続の利便を得られないことにより,あん摩マッサージ指圧師等は,患者から施術者としての力量が十分でないと判断さ
れ,信頼関係を阻害するという不利益を受けた。
  (c) 受領委任払いを認めないという健康保険法上の取扱いの違いは,あん摩マッサージ指圧師等の資格が,国の制度上,柔道整復師の下にあるとの評価を故なく醸成するものであり,あん摩マッサージ指圧師等の社会的評価及び原告連合会の社会的評価を低下させた。
  (d) あん摩マッサージ指圧師等は,柔道整復師と比較して,不利益に扱われるべき何らの理由もないにもかかわらず,著しく不利益な扱いを受けてきたも
のであり,原告らは,その名誉感情を侵害され,耐え難い精神的な苦痛,屈辱感を受け
てきた。
  b 裁量権の逸脱
  健康保険法63条の「療養の給付」をいかなる者に対して行うか,「給付」の方法をどのようなものにするかは,所管庁である厚生労働省の裁量に委ねられているが,法の執行機関である行政庁が,明文で法律の委任があった場合でもなく,単なる取扱いによって差
別的取扱いを行おうとする場合には,法律上,区別を予定されてい
るか否かという裁量権の枠がはめられているというべきである。
  そして,上記(1)ア記載のとおり,本件取扱いには何ら合理的理由がないにもかかわら
ず,厚生省保険局長は,昭和25年1月19日にあん摩マッサージ指圧師等について受領
 委任払いを認めない旨の保発第4号を発出し,その後,歴代の厚生省保険局長によってこの方針が追認され,あん摩マッサージ指圧師等については受領委任払いが認められてこなかったのである。
  厚生労働省は,健康保険法の趣旨に則り,適正な厚生行政を行うべきであり,不合理な差別的取扱いを行うことは裁量権の逸脱であって許されないものである。

上記のとおり,被告国は,何ら合理的な根拠がないにもかかわらず,あん摩マッサージ指圧師等に受領委任払いを認めてこなかったものであり(柔道整復師に認め,あん摩マッサージ指圧師等に認めないのは,恣意的運用というほかない。),かつ,これによっ
て原告らの被った不利益は上記aのとおり重大であるから,与えられた裁量権を逸脱した
ものである。
 なお,区別が合理的であるか否かは,健康保険法によって保護された利益であるか否かではなく,区別を正当化できる理由があるか否かによって判断されるべきであり,また,
原告らは,本件取扱いにより直接的に不利益を被っているから,反
射的利益論は相当ではない。
  以上によれば,本件取扱いは,被告国の裁量権を逸脱し,原告らに重大な不利益を及ぼすものであるから,違法性を有する。
   (イ)厚生労働省保険局長は,あん摩マッサージ指圧師等に受領委任払いを認めなければ,健康保険取扱高に差異が生じ,あん摩マッサージ指圧師等が患者を獲得す
る機会を減少させるであろうこと,その結果,柔道整復師の方が社会的評価が高くなるであろうことを容認しており,故意が認められる。仮にそうでないとしても,そのような結果を
生じさせたことにつき,重大な過失があるというべきである。
 (ウ) 損害
 上記(1)ア記載のように,あん摩マッサージ指圧師等は,柔道整復師と比較して,不利益に扱われるべき何らの理由もないにもかかわらず,著しく不利益な扱
いを受けてきたものであり,原告連合会以外の原告らが名誉感情を侵害され,耐え難い精神的な苦痛,屈辱感を受けてきたことは明らかである。同原告らが長年受けてきた経済的損害,患者との関係での無力感,社会的な地位維持の妨害等に照らすと,同原告らの精神的な苦痛に対する慰謝料としては50万円を下らない。
  また,原告連合会については,全国のあん摩マッサージ指圧師等に対する適正な健康保険上の取扱いを目指した被告国等への改善申入れや,実際の療養費の請求の代理手続等においても被告らから理由なく無視されるような屈辱的かつ不当な扱いを
受け,団体としての名誉感情が侵害され,社会的評価が低下した。その損害額は100万円を下らない。
 (エ) 因果関係
 被告組合らがあん摩マッサージ指圧師等に対して受領委任払いを認めないという取扱いは,被告国の行政指導(保発第4号)に基づいて行われたものである
から,原告らの受けた名誉感情の侵害,社会的評価の低下という損害と被告国の違法な行政指導との間には,相当因果関係がある。
 (オ) 被告国の責任
 よって,被告国は,原告らに対し,国賠法1条1項に基づき,損害賠償義務を負うととも
に,原告らの名誉の回復措置として,国賠法4条,民法723条に基づき,謝罪広告を掲載するのが相当である。
 イ 被告国の主張
 (ア) 国賠法上の違法
 以下の理由により,本件取扱いについて被告国に国賠法上の違法はない。
 a 職務上の義務
 公権力の行使に当たる公務員の行為が国賠法1条1項の違法と評価されるためには,当該公務員が損害賠償を求めている国民に対して個別具体的な職務上
の法的義務を負担し,かつ,当該行為が上記のような法的義務に違背してされた場合をいうものである。そして,当該公務員の行為が国賠法上違法と評価されるためには,当該
公務員の有する義務が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務であることが必要となるが,当該義務の前提となる法規が損害賠償を求めている当該個別の国民の権利利益の保護を目的としていない場合には,当該公務員は,そのような職務上の法的義務を負担することもない。

これを健康保険法についてみると,健康保険制度は,被保険者及び被扶養者の生活の安定を要請したものであり,同法には,療養費の支給につき施術者の権利利益の保護を目的とした規定は存在していない。そうすると,療養費の支給方法について,当該公務員が,原告らとの関係で,柔道整復師とあん摩マッサージ指圧師等を同じ取扱いを
しなければならない職務上の法的義務はない。
 b 反射的利益
 国賠法1条1項の違法があるというためには,国家賠償を請求する者の主張する利益が単なる反射的利益では足りず,法律上保護されていることを要するものと解すべきである(最高裁昭和61年(オ)第1152号平成元年11月24日第二小
法廷判決・民集43巻10号1169頁)。そして,公務員が法規に違反した行為をしたとしても,当該個人の法律上保護された利益を侵害していない限り,当該個人との関係では職務上の義務を負担しておらず,違法性は否定されるというべきである。療養費は,保険者が療養の給付等をなすことが困難であると認めたとき等に被保険者及びその被扶養者に対して支給されるものであって,被保険者等の生活の安定を図るためのものである。このように,健康保険制度は,被保険者等の生活の安定を図るための制度であって,施術を行う者の利益を保護しているものではない。すなわち,療養費の支給について受領委任払いを認めた場合に,施術を行う者に何らかの利益があるとしても,それは法律上保護された利益ではなく,保険者が被保険者に療養費の支給を行う際の手続により生じるいわば反射的利益にすぎない。原告らは,反射的な利益を得られないことが不合理であると主張しているに過ぎないのであるから,原告らの主張する利益は,法律上保護された利益ということはできない。
 c行政庁の裁量
 一般に,一定の行政権行使の要件が法定され,当該要件を満たす場合に行政権を行使しなければならないとされているときは,当該要件を満たす場合に作為義務が認められるのに対し,行政権行使の要件は定められているものの,行政権を行使するか否かにつき裁量が認められている場合や,行政権行使の要件が具体的に定められていない場合には,直ちに作為義務が生じることはないと解されている。そして,健康保険法87条の規定からすると,具体的にいかなる方法によって療養費を支給するかということについては,行政庁の合理的な裁量に委ねられていると解される。このように行政権の行使に裁量が認められる場合には,原則として作為義務は生じないが,行政権の行使を行
政庁の裁量に委ねた法の趣旨,目的,裁量の幅の大小,規制の相手方及び方法についての法の定め方を前提として,当該行政権不行使の前後にわたる一切の事情を評価の対象とし,当該行政権の不行使が著しく合理性を欠くと評価される場合に限り,作為義務が認められ,国賠法1条1項の「違法」が認められると解すべきである。
  保険給付に関しても,保険制度を維持していく上で必要な諸般の
事情を考慮しなければならないことは明らかであり,本件においても,療養費の支給方法
につき,被告国の公務員の行為が裁量権を濫用,逸脱した場合にのみ国賠法上違法となるというべきである。

そして,上記(1)のように,あん摩マッサージ指圧師等に受領委任払いを認めない取扱いは何ら不合理なものではなく,被告国の公務員の行為が裁量権を濫用,逸脱したものとはいえない。
 d 名誉及び名誉感情
 名誉毀損とは,人に対する社会的評価を低下させる行為であり,客観的な社会的評価が被侵害利益であると解される。しかし,原告らは,受領委任払いが認められていないことが不合理な差別であり,それ故名誉を毀損されたと主張しているだけであって,受領委任払いが認められないことによって,なにゆえ客観的な社会的評価が低下するのか明らかでない。

 また,名誉感情とは,自己自身で与える自己の人格的価値に対する評価であるところ,このような感情は主観的な感情の領域の問題であるから,無条件に法的保護の対象となるものではなく,その態様,程度等からして社会通念上許される限度を超える名誉感情
に対する侵害に限って,人格権の侵害として損害賠償の対象たりうるものと解される。

 原告らは,柔道整復師に比べて受領委任払いが認められていないことが名誉感情の侵害であるというに過ぎず,これをもって,社会通念上許される限度を超える名誉感情に対する侵害であるということはできない。
 (イ) 損害
 上記(ア)d記載のとおり,本件取扱いが原告らの社会的評価を低下させたということはできないし,また,本件取扱いによって原告らが社会通念上許される限度を超えて名誉感情を侵害されたということもできない。したがって,原告ら主張の損害は生じていない。
 (3) 被告組合らが不法行為責任を負うか。
 ア 原告らの主張
 (ア) 違法性
 a 平等原則の適用
 被告組合らを含む健康保険組合は,私人であり,本来私的自治の原則が妥当し,誰に対して保険給付をなすか,どのような方法でなすかは自由であるはずのものである。しか
し,健康保険組合は,国の実施する健康保険行政に組み込まれ,その実施,運用の一翼を担うことを法定されているものであり,まさに法規によってこれら
の事業を実施しているのである。すなわち,健康保険法上,健康保険組合自体が一定の場合には強制的に設立されなければならないものとされている(14条)。また,被保険者
資格の取得,喪失も法定されており(35条,36条),手続的にも,一定の場合には,厚生労働大臣の審査を受けた上で保険給付の支払いを行うものとする等の扱いが法定され
ている(76条4項)。このように,被告組合らの業務は,きめ細かな健康保険業務の実現のために国の施策をこれに代わって実施しているものであること(代替性),各健康保険組合の権限が法規によって与えられているものであること(権限の由来),その業務の性質が国民の医療機会の充実,費用面での保護という共通の利益を目的としていること(業務自体の公共性)など,被告組合らは,業務の遂行に関して国に準じた地位に置かれている。
  もともと,憲法の規定する平等原則は,公的機関による正当な理由のない不平等扱いを禁止することにより,国民間の公平な取扱いを実現せんとするものであるが,法規を根拠として公的機関に代わって代替的に公共的業務を遂行する機関にも平等原則が適用されることは当然である。
 b 本件における違法性
 原告番号1から4まで,6,8から11まで,14,17,18,20,21の各原告は,被告組合らに受領委任払いの形式で療養費の請求を行ったが,何ら合理的理由がないのに,その支払を拒否されるという,柔道整復師に比べて差別的取扱いを受けたことにより,名誉感情を侵害され,社会的評価を低下させられた。
  また,同原告らからの保険給付請求は全て原告連合会を通じて行
っており,直接的に拒否の通知を受けたのは同原告であるから,同原告の名誉感情を侵害し社会的評価を低下させた。
 (イ) 故意,過失
 保発第4号は,あくまでも行政庁が被告組合らに対して任意の協力を呼びかけ,行政目的を達しようとするもので,行政指導に当たるところ,行政指導は,あくまでも私人が任意に従うことを要求するものであり,これに従うことが罰則等によって強制されているわけではないので,これを受けた私人が行政指導に従って違法な行為を行った場合には,行政指導を受けた側の任意の判断で行われたものであるから,責任を回避する理
由とはならない。

 そして,保発第4号は,昭和25年1月19日に発せられているが,禁止されたはずの「柔道整復師と保険組合等との協定」は存続し続けているし,被告国は,保発第4号に違反している柔道整復師に対して何らの不利益な取扱いもしていない。

 しかも,昭和63年に至り,違法とされたはずの「施術業者との協定」を追認している。さらに,あん摩マッサージ指圧師等に対しても,現実に多くの健康保険組合は受領委任払いを認めているが,これは,厚生労働省の指導に従わず,独自の判断で支払いをしているのである。
 そうすると,被告組合らが保発第4号に従ったことによって免責されるものではない。
 (ウ) 損害
 被告組合らの行為により,原告らは,上記(2)ア(ゥ)と同様の損害を被った。
 (エ) 因果関係
 被告組合らの差別的取扱いにより原告らが上記(ウ)の損害を被ったものであるから,被告組合らの差別的取扱いと原告らの被った損害との間には相当因果関係がある。
 (オ) 被告組合らの不法行為責任
 よって,被告組合らは,民法709条,711条に基づき,被告国と連帯して損害賠償義
     務を負う。なお,上記(ア)bの支払拒否の理由は,被告国が発した保発第4号あるから,被告国と被告組合らとは共同不法行為の関係にある。
 イ 被告組合らの主張
 (ア) 違法性
 一般に,民法709条等の違法性の判断基準については,被侵害利益の種類・性質と侵害行為の態様との相関関係において考察されるべきものであり,被侵害利益が強固であれば行為の不法性が小さくとも違法性が肯定されるが,被侵害利益が強固で
ないときは行為の不法性が大きくない限り違法性は肯定されないと解されている。
  そして,原告らの主張する被侵害利益は,名誉あるいは名誉感情であると解されるが,受領委任払いを認めないことで,何故客観的な社会的評価が低下するのかが明らかではないし,また,そのことが,社会通念上許される限度を越える名誉感情に対する侵害であるということもできない。
  また,上記(2)イ(ア)で述べたとおり,被告国があん摩マッサージ指圧師等について受領委任払いを認めないことは何ら違法ではないから,被告組合らがあん摩マッサージ指圧師等について受領委任払いを認めないことも何ら違法ではない。
 (イ) 故意,過失
 健康保険組合は,厚生労働大臣の監督下に置かれているところ,本件の場合,昭和25年1月に,当時の厚生省保険局長が,療養費の支給をあたかも現物給付のように取り扱うことは認められない旨の通知(保発第4号)を発出しているのであるから,被告組合らが,上記通知に従い,あん摩マッサージ指圧師等に係る療養費につき受領委任払いを認めなかったからといって,故意又は過失があったということはできない。
第3 当裁判所の判断  
 1 争点(1)について
 (1) 認定事実
 上記第2の1の事実に,証拠及び弁論の全趣旨を総合すれば,以下の事実が認められる。
 ア 療養の給付の趣旨等
 健康保険法による保険給付は,保険医療機関等における疾病等の治療を目的とした一連の医療そのものの給付,すなわち療養の給付を原則としている(旧健康保険法43条1項,3項,健康保険法63条1項,3項)。そして,被保険者は,保険医療機関等から療養の給付を受けた場合には,当該保険医療機関等に対し,一部負担金を支払い(旧健康
保険法43条の8,健康保険法74条1項),当該保険医療機関等は,療養に要する費用から一部負担金を控除した額を保険者に請求し,保険者がこれを支払う(旧健康保険法43条の9,健康保険法76条1項)。
 このような療養の給付は,厚生労働大臣の指定を受けた保険医療機関等においてのみ受けることができる(旧健康保険法43条1項,3項,健康保険法63条1
項,3項)。これは,給付対象となる療養については,保険者が確認することなく療養そのものが被保険者に給付されるため,健康保険制度の効率的な運営,給付内容の適正化などを担保することのできる保険医療機関等においてのみ実施させることが適当であるためである。

 このような趣旨から,健康保険法において,当該保険医療機関等は,① 療養の給付に関し厚生労働大臣の指導を受けること(旧健康保険法43条の7,健康保険法73条1項),② 厚生労働大臣の求めに応じて診療録,帳簿書類その他の物件の検査を受けること(旧健康保険法43条の10,健康保険法78条1項),③ 療養の給付に関する費用の請求について不正があったときは当該保険医療機関等の指定を取り消されることがあること(旧健康保険法43条の12,健康保険法80条3号)などが定められている。
 イ 療養費の支給要件
 健康保険法による保険給付は療養の給付が原則であるが,保険者が療養の給付等を行うことが困難であると認めるとき,又は保険医療機関等以外の者から診療,手
当等を受けた場合において保険者がやむを得ないと認めるときは,その費用の一部を事後的に療養費として支給できる(旧健康保険法44条の2,44条の3,健康保険法87条)。

療養費の支給(現金給付)は,療養の給付(現物給付)の補完的役割を果たすものであり,被保険者は,現物給付と現金給付の選択の自由を与えられているものではない。
 療養費支給の具体的事例としては,① 無医村等で保険医療機関がないか又は利用できない場合において,応急措置として売薬を服用した場合,② 治療用装具,
③ 柔道整復師による施術,④ あん摩マッサージ指圧師等による施術,⑤ 生血等が挙げられる。
 ウ 療養費の支給方法
 健康保険法は,療養費の支給方法について具体的な規定を設けず,「療養費を支給することができる」(旧健康保険法44の2,健康保険法87条1項)とのみ規定しているところ,被保険者による療養費の流用,療養費の不正請求,業務範囲を逸脱した施術等の弊害を回避するため,療養費は,原則として,償還払いの方法(後払いの方法)がとら
れている。

すなわち,償還払いは,被保険者が療養を受け,施術料を施術者に支払った後,療
養費支給申請書に被保険者が傷病名とその原因,手当の内容及びその期間等健康保険法施行規則66条所定の事項を記載し,費用の額を証する書類(施術料の領収書)を添付して保険者に療養費を申請するという方式であり,療養費の支給に先立って施術の内容や額等について被保険者から確認することができるため,不正請求や業務範囲を逸脱した施術等がなされる可能性を少なくすることができるものである。
 エ 柔道整復に係る療養費の取扱い
 (ア) 支給対象
 柔道整復における療養費の支給対象となる疾患は,急性または亜急性の外傷性の骨折,脱臼,打撲(急性または亜急性の介達外力による筋,腱の断裂を含む。),捻挫であり,内科的原因による疾患は含まれない。このうち骨折及び脱臼については,応急手当の場合を除き,医師の同意が必要である(柔道整復師法17条)。

 ただし,通達により,実際に医師から施術について同意を得た旨が施術録に記載してあることが認められれば,必ずしも医師の同意書の添付を要しないものとされ(昭和31年医発第627号),さらに,「施術録に記載してあることが認められれば」とあるのは,給付支給事務取扱上いちいち保険者において施術録を調査した後でなければ支給を行ってはならないという意味ではなく,疑わしいものについて調査を行う場合を予想するものである,とされている(昭和31年保険発第140号)。
 (イ) 支給方法
 戦前において,整形外科担当の医療機関や医師が不足していたことや,骨折等の場合にも医師の診療を受けるより柔道整復師の施術を受ける患者が多かったことなどの沿革的理由から,健康保険組合等の保険者は,昭和11年に各都道府県ごとに所在の柔道整復師会と協定を締結し,受領委任払いを認めてきた。昭和62年ころ,関東地方を中心に,社団法人日本柔道整復師会(以下「日本柔道整復師会」という。)以外の団体所属の柔道整復師からの受領委任払いの請求に対し,請求書の返戻及び支払いの保留を行う保険者が相次いだ。

 このような対応につき,福島,東京等で,一部の団体所属の柔道整復師のみを優遇する措置は違法であるとして被告国らを相手方として訴訟が提起された。この訴訟は,訴訟外で和解協議が続けられ,この協議に基づき,昭和63年7月14日付けで厚生省保険局長らから保発第89号及び厚生省保険医療課長から保険発第76号が発出され,日本柔道整復師会所属でない柔道整復師についても同様の取扱いを行うべき旨が全国に通知された。これにより,日本柔道整復師会に所属している柔道整復師については,従来どおり,都道府県ごとに所在する柔道整復師会との協定により受領委任払いが認められ,それ以外の柔道整復師については,都道府県知事と契約を締結することにより,受領委任払いが認められることとなった。

そして,昭和63年8月,被告国が従来の取扱いを改めるなどの裁判外の和解が成立し
て,訴えは取り下げられた。
 その後,平成11年10月20日付けで厚生省老人保健福祉局長・同省保険局長から都
道府県知事宛に「柔道整復師の施術に係る療養費について(通知)」(老発第682号・
保発第144号)が発出され,柔道整復師の受領委任の取扱いについて改正がされたが,
平成12年1月1日から適用される同通知には,以下の定めがあり,受領委任払いの取扱いが認められている。
 a 受領委任の取扱いを希望する柔道整復師は,同通知に添付された「協定書」の協定又は「受領委任の取扱規程」に定める事項を遵守することについて(施術所の所在地の)
都道府県知事等(日本柔道整復師会所属の柔道整復師については
都道府県柔道整復師会長も含む。)に確約した上,受領委任の届け出又は申し出をしな
ければならない。
 b 都道府県知事等は,柔道整復師が同協定又は同規程に定める事項を遵守しなかった場合や療養費の請求内容に不正等がある場合には受領委任の取扱い
を中止する。
 c 受領委任の取扱いをする柔道整復師は,受領委任に係る施術に関する施術録をその他の施術録と区別して作成しなければならない。
 d 都道府県知事等は,必要があると認めるときは,施術に関して指導又は監査を行い,帳簿及び書類を検査し,説明を求めることができる。
 オ あん摩マッサージ指圧師等に係る療養費の取扱い
 (ア) 療養費の支給対象
 a あん摩マッサージ指圧について
 医療上の必要があって行われたと認められるマッサージが対象であり,筋麻痺等麻痺の緩解措置としての手技,あるいは関節拘縮等により制限されている
関節可動域の拡大等を促し症状の改善を目的とする医療マッサージについて支給される。
 b はり,きゅうについて
 医師による適当な治療手段のない慢性病で,① 保険医療機関に
おける療養の給付を受けても所期の効果の得られなかったもの,② 今まで受けた治療の経過からみて治療効果が現れていないと判断された場合等である。そして,医師の同意書により,神経痛,リウマチ,頸腕症候群,五十肩,腰痛症,頸椎捻挫後遺症のいわゆる6疾患であることが確認できれば,個別に判断することなく①②の要件を満たして療養費の支給対象とされる。
 (イ) 医師の同意
 被保険者が療養費を請求する場合には,緊急その他真にやむを得ない場合を除き,支給申請書に医師の同意書(又は病名,症状及び発病年月日が記載され,施術の適否が判断できる診断書)を添付する扱いとなっている(保発第4号,昭和42年保発第32号)。なお,通達により,あん摩マッサージ指圧師等の施術に関し,診断書の交付を患者から医師が求められた場合には,適切な対処がなされるよう配慮すべきとされ(平成5年医事第93号,保険発第116号),また,初療の日から3か月を経過した時点において,更に施術を受ける場合には,実際に医師から同意を得ていれば必ずしも医師の同意書の添付は要しないものとされている(昭和61年保発第37号,昭和63年保険発第59号)。
 (ウ) 支給方法
 保険者のうち,約7割はあん摩マッサージ指圧師等に受領委任払いを認めているが,被告国及び被告組合らはこれを認めていない。
 カ 柔道整復師とあん摩マッサージ指圧師等の共通点・相違点等
 (ア) 療養費と就業人口
 平成11年度の柔道整復に係る療養費は2655億円であるが,同年度のあん摩・マッサ
ージ,はり,きゅうに係る療養費は159億円である。
 また,平成10年度の柔道整復師の就業人口は2万9087人であ
るのに対し,同時点で就業しているあん摩マッサージ指圧師は9万4655人,はり師は6
万9236人,きゅう師は6万7746人(あん摩マッサージ指圧師等の合計は23万16
37人)である。
 (イ) 法制度上の共通点
 a 受験資格
 いずれも,学校教育法56条の規定により大学に入学することの
できる者で,3年以上,文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとし
て,文部科学大臣の指定又は認定した学校又は厚生労働大臣の指定又は認定した養成施設において解剖学,生理学,病理学,衛生学その他柔道整復師又はあん摩マッサージ指圧師等となるのに必要な知識及び技能を修得した者について受験資格が認められている(柔道整復師法12条,法2条)。
 b 免許の登録
       いずれも,厚生労働省に備え付けてある名簿に登録する方法によ
り行われる(柔道整復
      師法5条,6条1項,法3条の2,3条の3第1項)。
     c 欠格事由
       いずれも,次のいずれかに該当する者には免許を与えないことがあるとされている(柔道整復師法4条,法3条)。
 (a) 精神病者又は麻薬,大麻若しくはあへんの中毒者
 (b) 伝染性の疾病にかかっている者
 (c) 業務に関し犯罪又は不正の行為があった者
 (d) 素行が著しく不良である者
 そのほか,施術所の届出,構造設備等に関する規制,守秘義務,罰則等について同様の規定内容となっている。
 (ウ) 相違点
 脱臼又は骨折の患部に対する施術について,柔道整復師についてもあん摩マッサージ指圧師についても,医師の同意が必要であるが,柔道整復師については,応急手当の場合を例外としている(柔道整復師法17条,法5条)。
 そのほか,はり師に関し,「はり師は,はりを施そうとするときは,はり,手指及び施術
の局部を消毒しなければならない。」との規定がある(法6条)。
 (エ) 鍼灸術は,古来からの臨床的実践の積み重ねにより,鎮痛効果が経験上確認されてきたものであり,わが国においては,昭和48年にはり麻酔が紹介されて以来,臨床上,鎮痛効果のほか血行改善効果,筋肉弛緩効果,体調改善効果があるとされ,そ
の効果等につき多数の研究報告がなされている。
 キ 会計検査院の処置要求
 会計検査院は,平成5年12月3日付けで,当時の厚生大臣に対し,柔道整復師の施術に係る療養費の支給について,会計検査院法34条により,要旨次のとお
り,調査した上,是正改善の処置を要求した。
 近年,柔道整復師の施術に係る療養費は高い伸び率を示していることなどから,療養費は柔道整復師の施術の対象となる負傷について支給されているか,療養費は患者の療養上必要な範囲及び限度で行われた施術について支給されているかなどの観点から,36都道府県所在の94の施術所の平成2年度から平成4年度までの療養費について調査した。

 その結果,医療機関の診療と同時期の施術,内因性疾患に対する施術,多部位施術,長期間施術,定期的な負傷部位の変更,連日の施術,多人数の施術,患者による確認がないまま受領委任状作成など,請求が不適正であったり請求内容に疑義があったりしているのに,十分に審査,確認しないまま療養費が支給されている事態が見受けられた。この事態は適切ではないので,柔道整復師,保険者等に対し,療養費制度及び受領委任制度の趣旨を周知徹底させること,不適正な請求を防止するために算定基準等について所要の改正を行うこと,審査委員会の設置を更に推進するとともに,審査基準を明確にするなど審査体制の整備を図ること,施術所に対する指導,監査の基準を明確にしたり,施術所の施術録等の作成,保管を徹底させたりなどして指導,監査の体制の整備を図ることという改善の処置を執る要がある。
 ク 医療保険審議会の審議結果
 柔道整復,あん摩・マッサージ,はり,きゅうの施術に関し療養費支給の適正化等について専門的観点から検討を行うため,平成6年10月5日,医療保険審議会令5条に基づき,医療保険審議会に柔道整復等療養費部会が設置され審議がなされて,平成7年9月8日付けで「柔道整復等の施術に係る保険給付について」と題する意見(報告)がとりまとめられ,これは同年10月の医療保険審議会全員懇談会において了承された。その概要は以下のとおりである。
 (ア) 柔道整復に係る療養費について,特例的に受領委任払いが認められてきたのは,次のような理由によるものであり,こうした経緯やこれまでの実績を考慮すると,今後もこの取扱いを継続することはやむを得ないものと考えられる。
 a 整形外科医が不足していた時代に治療を受ける機会の確保等患者の保護を図る必要があったこと。
 b 柔道整復師法17条ただし書に基づき,応急手当の場合には,医師の同意なく施術ができること等医師の代替機能をも有すること。
 c 施術を行うことのできる疾患は外傷性のもので,発生原因が明確であることから,他疾患との関連が問題となることが少ないこと。
 (イ) あん摩・マッサージ,はり,きゅうに係る療養費に関しては,柔道整復師との均衡から,受領委任払いを認めるべきであるとの意見があった。しかし,柔道整復師に受領委任払いが認められているのは,あくまでも特例的であること,また,あん摩・マッサージ,はり,きゅうに係る療養費の対象疾患の多くは,外傷性の疾患ではなく,発生原因が不明確で,治療と疲労回復等の境界が明確でないこと等から,施術を行う前に保険者が支給要件の確認をできない受領委任払いを認めることは適当ではない。
 (ウ) 柔道整復に係る療養費の支給の適正化のために,・ 療養費の審査体制の充実(適正かつ公平な審査が確保できる公的な審査委員会を各都道府県に設置するこ
と,審査委員会は,保険者,施術者及び学識経験者(医師を含む。)の3者同数の構成とすること,審査委員会では,全保険者に係る療養費の全数を審査対象とすること,審査委員会の権限を明確化することなど),・ 療養費の審査等の適正化(支給額の算定基準の適正化(長期,多部位の施術に係る逓減性の充実等),審査基準の統一(近接部位の取扱い,所定の申請書による審査基準を統一的に定め,その内容の明確化を図ること,内科的な原因による疾患は支給対象にならないことを審査基準において明確にすること,療養費支給申請書に具体的な負傷原因の記載が行われるようにすること),・ 療養費の指導・監査の実効性の確保(指導・監査を拒否した場合等における契約停止,受領委任の取扱中止の運用の徹底を図るため所要の措置を講ずること,指導・監査の法令上の位置付け)が必要である。
 ケ 国会における審議等
 (ア) 昭和61年12月16日,第107回国会参議院社会労働委員会において,当時の厚生省保険局長は以下のとおり答弁した。
 「療養費の支給は,保険者が行うべき医療給付を事後的に現金によって給付をするというのが原則でございますが(中略)現在現物給付になっていないものについては,保険者が,実際に費用を支払った患者本人の申請に基づきまして,医療保険として給付する必要があるかどうか,内容的に保険としての給付をすることが適当かどうかということを個別に判断するものについては,原則どおり償還払いにしているということになっているわけでございます。」
  (イ) 平成12年11月16日,第150回国会参議院国民福祉委員会において,当時の厚生省保険局長は,以下のとおり答弁した。
 「受領委任制度がなぜ柔道整復だけにあるのか,こういうことでございますが,主として
慣行的といいますか,沿革的な理由であるわけでございまして,整形外科のお医者さんが不足した時代に治療を受ける機会の確保,こういうことで,患者の保護ということで療養給付に近い形を認めたわけでございまして,特に応急手当ての場合には医師の同意なくして手術ができるお医者さんの代替機能を有していた,こういうふうな事情から受領委任払い制度が認められているわけでございまして,これは既に制度の仕組みとして成り立っておりますので今さら廃止ということにはならぬと思います。」
 (ウ) 平成15年6月13日,第156回国会衆議院厚生労働委員会において,厚生労働省保険局長は,以下のとおり答弁した。
 「柔道整復師に係ります療養費につきましては,原則はそういうこ
となんでございますけれども,施術を行うことができる疾患が外傷性のもので,発生原因が明確であることから,他疾患との関連が問題となることが少ないこと,それから,柔道整復師は,捻挫,打撲につきましては医師の同意なく施術を行うことが認められておりまして,骨折,脱臼等につきましても応急手当ての場合には医師の同意なく施術ができるなど,医師のいわば代替的な機能も有している,それから,整形外科医が不足をしていた時代におきまして,被保険者が緊急に治療を受ける機会を確保することができたという歴史的な沿革があるということから,受領委任払いを認めてきているというところでございます。」
 (エ) 平成15年7月8日提出の衆議院議員の質問主意書に対し,内閣は,閣議決定を経た平成15年9月2日付け答弁書において,以下のとおり答弁した。「健康保険法においては,保険医療機関が被保険者に対して療養の給付を行うことが原則とされる一方,第87条第1項により,保険者は,療養の給付を行うことが困難であると認めるとき又は保険医療機関以外の者から診察,手当等を受けたことがやむを得ないと認めるときは,その費用の一部を療養費として支給できることとされている。

柔道整復に係る療養費については,かつて整形外科を担う医師が少なかったこと,柔道整復師は脱臼又は骨折に対する応急手当をすることがあり,その場合には柔道整復師法(中略)第17条により医師の同意を要しないこととされていること等を踏まえ,被保険者がその疾病に対する手当等を迅速に利用することを可能とする観点から,例外的に,受領委任払い(保険者と柔道整復師により構成される団体又は柔道整復師との間で契約を締結するとともに,被保険者が療養費の受領を当該契約に係る柔道整復師に委任することにより,保険者が療養費を被保険者ではなく,柔道整復師に支払うことをいう。)の実施が認められているところである。」
 コ 上記エ(ィ)のとおり,平成11年10月20日付け老発第682号・保発第144号通知に
より,柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱いについて改正がなされたが,受領委任払いの適切な運用ないし適正な実施には困難さが伴う(これは,上記キのとおり,会計検査院より是正改善の処置要求がされたことからもうかがわれる。)ため,前記キで指摘された受領委任払いの問題点は基本的に変わっていない。
 (2) 判断
 ア 健康保険法における療養の給付及び療養費の支給の趣旨等並びに受領委任払
 (ア) 健康保険法は,保険者が被保険者の疾病,負傷等に関して保険給付をすることを目的とするものであり(1条),上記(1)アのとおり,その保険給付は,保険医療機関等における疾病等の治療を目的とした一連の医療そのものの給付,すなわち療養の給付(現物給付)を原則としている。そして,上記(1)アのとおり,被保険者は,保険医療機関等から,上記療養の給付を受けた場合には,当該保険医療機関等に対し,一部負担金を支払い,当該保険医療機関等は,療養に関する費用から一部負担金を控除した額を保険者に請求し,保険者がこれを支払うという制度になっている。このように,健康保険制度は,療養に関する費用を後払いとした場合には被保険者が一時医師に支払う費用を立て替える必要が生じるため迅速な医療を受けることができない可能性があることなどから,現物給付を原則としているものと解される。
 そして,健康保険制度における給付の対象となる療養については,療養そのものが被保険者に給付されるため,厚生労働大臣が指定した保険医療機関等のみに
おいて提供されることとされている。そのため,上記(1)アのとおり,健康保険法におい
て,保険医療機関等は,療養の給付に関し厚生労働大臣の指導を受けること,厚生労働大臣の求めに応じて診療録,帳簿書類その他の物件の検査を受けること,療養の給付に関する費用の請求について不正があったときは当該保険医療機関等の指定を取り消されることがあることなどが定められるなど,厚生労働大臣による指導監督等により,療養の給付が適正になされることが担保されている。
 (イ) 健康保険法87条に基づく療養費の支給については,保険者は,療養の給付を行うことが困難であると認めるとき,又は保険医療機関以外の者から診察,手当
等を受けたことがやむを得ないと認めるときは,現にその費用を事後的に療養費として支給できることとされており,療養費の支給自体が療養の給付の補完的な役割を果たすものと解される。
 そして,療養費については,健康保険法86条3項に規定される特定療養費,85条5項
に規定される入院時食事療養費等とは異なり,現物給付化(保険者が被保険者に代わり医療機関等に支払うこと)を可能とする規定が設けられていない。また,療養の給付を担う保険医療機関等については,その指導監督を含む上記の厳格な指導監督を実施しているのに対し,保険医療機関等以外の者については,そのような指導監督等の手段が用意されておらず,保険医療機関等以外の者が行う療養の給付については,その適正な給付を担保する手段も用意されていない。
 すなわち,健康保険法上,療養費の支給自体が例外として設けられているとともに,療養費の支給を療養の給付のように現物給付化することは,健康保険法の予定していないものと解される。
 (ウ) ところで,受領委任払いは,あらかじめ保険者と柔道整復師の団体又は柔道整復師との間で協定ないし契約を締結しておき,被保険者が柔道整復師からの施術
を受けた際には,被保険者が療養費の請求及び受領を柔道整復師に委任した上,一部負担金を支払い,その後,当該柔道整復師から保険者に対し,一部負担金を控除した額を請求し,受領するものである。
 したがって,受領委任払いは,後払い方式の例外であるとともに,療養費の支給を現物給付化するものといえる。
 また,受領委任払いは,保険者において施術の内容や額等につき被
保険者から確認することができないまま施術者より請求がなされることから,不正請求や業務範囲を逸脱した施術を見逃す危険性が大きいといわざるを得ない。
 そうすると,受領委任払いは,健康保険法上,積極的に容認されて
いるとはいえず,受領
委任払いの取扱いが認められるのはあくまでも特例的な措置といわなければならない。
 イ 柔道整復師に受領委任払いが認められている根拠とあん摩マッサージ指圧師等
 (ア) 柔道整復師に関しては,戦前において整形外科担当の医療機関や医師が不足していたこと,及び骨折等の場合にも医師の診療を受けるより柔道整復師の施術を受ける患者が多かったことなどの理由から,昭和11年から受領委任払いが認められたも
のであり,その後受領委任払い方式によって療養費の支給を受けられる柔道整復師の範囲が拡大したことが認められる。このようにして,被保険者が緊急に治療を受ける機会が確保されたといえる。
 また,骨折,脱臼については,応急手当の場合,医師の同意なく施術できるので,その限りで,医師の代替的な機能も有している。
 この点について,原告らは,医師の同意なく施術できることは実体的要件の問題であるから,請求手続上の問題である受領委任払いとは関係がない旨主張する。

しかしながら,医師の健康保険法における地位に照らすと,柔道整復師が医師の代替的な機能を有していることは意味のあることであり,関係がないとはいえない。
 (イ) ところで,あん摩マッサージ指圧師等は,独自の養成機関を有し,資格を取得するためには国家試験に合格する必要があり,さらに都道府県知事により免許を受ける必要があるのであり,その他,受験資格,免許の登録方法,欠格事由,施術所の届出,構造設備等に関する規制,守秘義務,罰則等に関する法律の規定はいずれも柔道整復師と
共通している。

また,保険者のうち約7割があん摩マッサージ指圧師等に受領委任払いを認めているとこ
ろ,受領委任払いは,被保険者の立場からみれば,療養費の全額をいったん支払わなければならないという不利益を回避できる点で便宜であり,被保険者の療養を受ける機会を増大させる面があることも否定できない。
 ウ 本件取扱いの合理性
 (ア) 上記アのとおり,健康保険法上,療養費の支給自体が例外である上,療養費の支給を現物給付化することは健康保険法の予定していないものであるところ,受領委任払いは,療養費の支給を現物給付化するとともに不正請求や業務範囲を逸脱した施術
を見逃す危険性があるから,健康保険法上,積極的に容認されているとはいえず,受領委任払いの取扱いが認められるのは特例的な措置といわなければならない。したがって,本件取扱いが合理性を有するか否かの判断は,上記前提の下にされるべきであって,単に,柔道整復師に認められているものが,現在あん摩マッサージ指圧師等に認められないことに合理性があるかというだけでは足りないというべきである。
 そこで,このような観点から検討する。上記イ(イ)の事実関係の下において,本件取扱いは,かつては合理性を有していたとしても,その後,整形外科医が増加していることなどがうかがわれる現在,果たしてその合理性があるかについては疑義がないではない。

しかしながら,上記のとおり受領委任払いは特例的措置であるから拡大しない方向で実施ないし運用するのが相当である上,柔道整復師については,正当な理由があって
受領委任払いが認められ,それが長年にわたって継続されてきたという事実があり,限定的とはいえ医師の代替的な機能を果たしていること等を考慮すると,合理性がないとまではいえない。
 (イ) 原告らは,本件取扱いは合理性がない旨主張するが,上記アの健康保険法における療養費支給の趣旨や受領委任払いの意義等を考慮すると,原告らの主張は採
用することができない。
 2 争点(2)について
 (1) 裁量行為と国賠法上の違法
 ア 行政権の行使について当該公務員の裁量が認められる場合は,当該裁量権の濫用,逸脱があった場合に限り,国賠法1条1項にいう「違法」との評価を受けるとい
うべきである。そして,行政権の不行使の違法が問題とされる場合には,裁量行為としての行政権の行使が義務化して,当該公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違反したといえる場合にその違法性が肯定されるところ,裁量権を付与した根拠法規の趣旨,目的を前提として,裁量幅の大小,規制対象たる事物の性質,権限行使に作用する事情など諸般の事情を総合考慮し,権限の不行使が著しく不合理と認められる場合に,裁量権の濫用,逸脱があったものと評価し得るというべきである。
 イ これを本件についてみると,健康保険法87条1項(旧健康保険法44条の2)は,療養費の支給について「療養費を支給することができる」と規定するだけで,その支給方法について何ら規定していないから,具体的にいかなる方法で療養費を支給するか
については,行政庁の合理的な裁量に委ねていると解するのが相当である。
 (2) そこで,本件取扱いが,著しく合理性を欠き,被告国の公務員の裁量権を濫用,逸脱するものといえるかについて検討する。上記1ウのとおり,本件取扱い(保発第4号)は,合理性がないとまではいえないから,憲法14条の平等原則に違反するとはいえない。また,健康保険制度は,被保険者及びその被扶養者の生活の安定を図るための制度であって,施術者の利益を保護するためのものではない。さらに,上記1アのとおり,受領委任払いは,健康保険法上,積極的に容認さ
れているとはいえず,受領委任払いの取扱いが認められるのはあくまでも特例的な措置といわなければならない。

したがって,柔道整復師のように,従来から受領委任払いが認められてきたと
いう沿革のないあん摩マッサージ指圧師等について,新たに受領委任払いを認めることは,困難であると厚生(労働)省の担当者が判断したとしても理由がないとはいえない。
 そうすると,本件取扱いが著しく合理性を欠き,被告国の公務員の裁量権を濫用,逸脱するものとはいえない。
 (3) 以上によれば,被告国の公務員による本件取扱いが違法とはいえないから,被告国は,原告らに対し,損害賠償義務を負わないし,名誉回復措置としての謝罪広告を掲
載する義務もないといわなければならない。
 3 争点(3)について
 不法行為の違法性の判断基準については,被侵害利益の種類・性質と侵害行為の態様との相関関係において考察されるべきものであり,被侵害利益が強固であれば行為の不法性が小さくとも違法性が肯定されるが,被侵害利益が強固でないときは行為の不法性が大きくない限り違法性は肯定されないと解される。
 これを本件についてみると,本件取扱いが合理性がないとはいえず,したがって,平等原則に反するとはいえない上,本件取扱いにより原告らが侵害されたと主張する利益ないし権利も名誉感情及び名誉である。
 そうすると,被告組合らの本件取扱いが違法であって,不法行為を構成す
るとはいえない。
第4 結論
 よって,その余の主張について判断するまでもなく,原告らの請求はいず
れも理由がないからこれらを棄却し,主文のとおり判決する。
    千葉地方裁判所民事第3部
         裁判長裁判官   山   口    博
           裁判官         武   田   美 和 子
           裁判官        向   井   邦 生

(別紙)
                謝 罪 広 告 目 録
 1 本文
  「あん摩マッサージ指圧師,はり師・きゅう師等に関する法律」によるあん摩マッサージ指圧 師,はり師・きゅう師に対する健康保険の取り扱いについて,厚生省は,柔道整復師に対する取り扱いと異なり,患者が一旦全額支払いをしなければならず,かつ療養費の支給については患者が行わなければならないとの取り扱いを指導してきました。これは,柔道整復師との間で差別的に扱うものであり,あん摩マッサージ指圧師,はり師・きゅう師ならびにこれらの施術を利用する被保険者に対し,理由なく,不当な扱いをしたものでした。
 ここに,今後,この扱いを全面的に改善することを約束するとともに,従来の差別的取り扱いについて謝罪します。
 2 条件
   社会面に縦7㎝横5㎝以上の大きさで掲載する。

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○柔道整復師の施術に係る療養費について保発第一四四号・老発第六八二号

○柔道整復師の施術に係る療養費について

(平成一一年一〇月二〇日)
(保発第一四四号・老発第六八二号)
(各都道府県知事あて厚生省老人保健福祉局長・厚生省保険局長通知)
標記については、昭和六三年七月一四日付保発第八九号通知により実施しているところであるが、下記のとおり取り扱うこととしたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、その実施に遺憾のないよう御配慮願いたい。
一 改正の目的
国民健康保険法等の一部を改正する法律(平成一〇年法律第一〇九号)の主旨等を踏まえ、柔道整復師の施術に係る療養費(以下「柔道整復療養費」という。)の適正な制度運営をより一層図るため、柔道整復療養費の受領委任の取扱い(以下「受領委任の取扱い」という。)に係る所要の改正を行ったこと。
二 改正の内容
受領委任の取扱いについては、社団法人日本柔道整復師会の会員にあっては、別添一により、また、その他の柔道整復師にあっては、別添二及び別添三により、それぞれ取り扱うものとすること。
なお、別添一の別紙二及び別添三については、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(平成一一年法律第八七号)の施行に伴い、平成一二年四月一日に設置が予定されている地方社会保険事務局長を含めた受領委任の取扱いを定めたものであること。
三 適用
本通知は、平成一二年一月一日から適用し、これに伴い、昭和六三年七月一四日付保発第八九号通知を廃止すること。

別添一
協定書
柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱いについて、次のとおり合意する。
平成一二年三月三一日までは、別紙一により取り扱うこと。また、平成一二年四月一日からは、別紙二により取り扱うこと。
○〇都道府県知事〇〇〇〇  印
(〇〇社会保険事務局長〇〇〇〇印)
社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長 〇〇〇〇  印

別紙一
第一章 総則
(目的)
一 本協定は、柔道整復師が健康保険法及び船員保険法に基づく政府管掌健康保険、組合管掌健康保険及び船員保険の被保険者又は被扶養者に係る療養費並びに国民健康保険法の被保険者に係る療養費及び老人保健法に基づく受給対象者に係る医療費(以下単に「療養費」という。)の受領の委任を被保険者又は被扶養者から受け、保険者又は市町村(以下「保険者等」という。)に請求する場合の取扱い(以下「受領委任の取扱い」という。)を、〇〇都道府県知事(以下「甲」という。)と社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長(以下「乙」という。)との間で合意し、これに基づき、乙の会員である者(以下「会員」という。)に対して受領委任の取扱いを行わせることを目的とする。
(委任)
二 甲は、乙と本協定の締結を行うに当たっては、健康保険組合連合会会長又は国民健康保険及び老人保健に係る保険者又は市町村からの委任を受けた国民健康保険中央会理事長から、受領委任の契約に係る委任を受けること。
三 二の委任は、本協定の締結並びに第二章及び第八章に係る事務等の委任であって、保険者等(政府を除く。)における療養費の支給決定の権限の委任ではないこと。
(受領委任の施術管理者)
四 施術所の開設者である者を受領委任に係る施術管理者(以下「施術管理者」という。)とすること。
ただし、開設者が会員でない場合又は開設者である会員が施術所で施術を行わない場合は、当該施術所に勤務する会員の中から開設者が選任した者を施術管理者とすること。
五 施術管理者は、第二章に定める手続きを行うこと。ただし、開設者が選任した者が施術管理者である場合は、開設者が選任したことを証明する書類を六の確約を行うに当たって甲及び乙に提出すること。
第二章 確約及び登録等
(確約)
六 受領委任の取扱いを希望する施術管理者である会員は、様式第一号により、本協定に定める事項を遵守することについて、甲及び乙に確約しなければならないこと。
(受領委任の届け出)
七 六の確約を行った会員は、様式第二号(様式第二号の二を含む。)により、会員が施術を行う施術所において勤務する他の柔道整復師(以下「勤務する柔道整復師」という。)から、第三章に定める事項を遵守し、第二章九及び一二並びに第八章の適用を受けることについて同意を受け、当該施術所及び勤務する柔道整復師に関する事項について、乙を経由して甲に届け出ること。
(受領委任の登録)
八 甲は、七の届け出を行った会員について、次の事項に該当する場合を除き、受領委任の取扱いに係る登録を行い、登録年月日以後、受領委任の取扱いを認めること。また、その場合は、様式第三号により、乙を経由して登録された当該会員(以下「丙」という。)に登録した旨を通知すること。
(一) 施術管理者である会員又は勤務する柔道整復師が受領委任の取扱いの中止を受け、原則として中止後五年を経過しないとき。
(二) その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。
(勤務する柔道整復師の施術)
九 八により登録された勤務する柔道整復師は、受領委任の取扱いに係る施術を行うことができること。その場合、当該施術に係る療養費の請求は、丙が行うこと。
(施術所の制限)
一〇 受領委任の取扱いは、八により登録された施術所(以下「登録施術所」という。)においてのみ認められること。
したがって、丙が登録施術所以外の施術所において受領委任の取扱いを行う場合は、別途、六及び七の手続きを経て、甲が受領委任の取扱いに係る登録を行う必要があること。
(届出事項の変更等)
一一 丙は、七の届出事項の内容に変更が生じたとき又は受領委任の取扱いを行うことができなくなったときは、様式第四号により、速やかに乙を経由して甲に届け出ること。
(受領委任の取扱いの中止)
一二 甲は、丙又は勤務する柔道整復師が次の事項に該当する場合は、受領委任の取扱いを中止すること。
(一) 本協定に定める事項を遵守しなかったとき。
(二) 療養費の請求内容に不正又は著しい不当の事実が認められたとき。
(三) その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。
第三章 保険施術の取扱い
(施術の担当方針)
一三 丙は、関係法令及び通達を遵守し、懇切丁寧に柔道整復に係る施術(以下「施術」という。)を行うこと。
また、施術は、被保険者又は被扶養者である患者(以下「患者」という。)の療養上妥当適切なものとすること。
(受給資格の確認等)
一四 丙は、患者から施術を求められた場合は、その者の提出する被保険者証(健康保険継続療養証明書、日雇特例被保険者受給資格者票、日雇特例被保険者特別療養費受給票、船員保険被扶養者証、老人保健においては健康手帳を含む。以下同じ。)によって療養費を受領する資格があることを確認すること。
ただし、緊急やむを得ない事由によって被保険者証を提出することができない患者であって、療養費を受領する資格が明らかなものについてはこの限りでないが、この場合には、その事由がなくなった後、遅滞なく被保険者証を確認すること。
(療養費の算定、一部負担金の受領等)
一五 丙は、施術に要する費用について、別に厚生省保険局長が定める「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」(以下「算定基準」という。)により算定した額を保険者等に請求するとともに、患者から健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び老人保健法に定める一部負担金に相当する金額の支払いを受けるものとし、これを減免又は超過して徴収しないこと。
ただし、算定基準の備考五により算定する場合は、当該施術に要する費用の範囲内に限り、算定基準により算定した費用の額を超える金額の支払いを受けることができること。
また、請求に当たって他の療法に係る費用を請求しないこと。
(意見書の交付)
一六 丙は、患者から傷病手当金を受けるために必要な傷病手当金意見書の交付を求められたときは、無償で交付すること。
(施術録の記載)
一七 丙は、受領委任に係る施術に関する施術録をその他の施術録と区別して作成し、必要な事項を記載した上で、施術が完結した日から五年間保存すること。
一八 丙は、骨折及び脱臼に対する施術を医師の同意を得て行った場合は、施術録にその旨を記載すること。
(通知)
一九 丙は、患者が次の事項に該当する場合は、遅滞なく意見を附してその旨を保険者等に通知すること。
(一) 闘争、泥酔又は著しい不行跡によって事故を起こしたと認められたとき。
(二) 正当な理由がなくて、施術に関する指揮に従わないとき。
(三) 詐欺その他不正な行為により、施術を受け、又は受けようとしたとき。
(施術の方針)
二〇 丙は、施術の必要があると認められる負傷に対して、的確な判断のもとに患者の健康の保持増進上妥当適切に施術を行うほか、以下の方針によること。
(一) 施術に当たっては、懇切丁寧を旨とし、患者の治療上必要な事項は理解しやすいように指導すること。
(二) 施術は療養上必要な範囲及び限度で行うものとし、とりわけ、長期又は濃厚な施術とならないよう努めること。
(三) 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行わないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。
この場合、同意を求めることとしている医師は、原則として当該負傷について診療を担当している医師とするが、当該医師の同意を求めることができないやむを得ない事由がある場合には、この限りではないこと。
(四) 柔道整復師法等関係法令に照らして医師の診療を受けさせることが適当であると判断される場合は、医師の診療を受けさせること。
第四章 療養費の請求
(申請書の作成)
二一 丙は、保険者等に療養費を請求する場合は、次に掲げる方式により支給申請書(以下「申請書」という。)を作成し、速やかな請求に努めること。
(一) 申請書の様式は、様式第五号又はそれに準ずる様式とすること。
(二) 申請書を月単位で作成すること。
(申請書の送付)
二二 丙は、申請書を保険者等毎に取りまとめ、乙に送付する。乙は、様式第六号及び様式第七号又はそれに準ずる様式の総括票を記入の上、それぞれを添付し、原則として、毎月一〇日までに、保険者等(健康保険組合を除く。)の所在地の都道府県知事若しくは国民健康保険団体連合会(二四により国民健康保険等柔道整復療養費審査委員会が設置されている場合に限る。以下「国保連合会」という。)又は健康保険組合へ送付すること。
(申請書の返戻)
二三 甲又は国保連合会は、二四の柔整審査会の審査対象である申請書の事前点検を行い、申請書に不備がある場合は、当該保険者等に代わり丙が所属する各都道府県社団法人柔道整復師会長を経由して丙に返戻すること。
ただし、健康保険組合に係る申請書の返戻については、当該健康保険組合が同様に行うこと。
第五章 柔整審査会
(柔整審査会の設置)
二四 甲は、政府管掌健康保険及び船員保険に係る申請書を審査するため、各都道府県に柔道整復療養費審査委員会を設置すること。
また、国民健康保険及び老人保健に係る申請書について、当該保険者等に代わり国保連合会に審査を行わせるため、甲は、国民健康保険団体連合会と協議の上、国民健康保険団体連合会に国民健康保険等柔道整復療養費審査委員会(以下、各都道府県の柔道整復療養費審査委員会と合わせて「柔整審査会」という。)を設置させることができること。ただし、既に各都道府県の柔道整復療養費審査委員会において、国民健康保険及び老人保健に係る申請書の審査の委任を受けている場合は、引き続き審査を行うことができること。
なお、組合管掌健康保険に係る申請書を審査するため、都道府県健康保険組合連合会会長は甲と協議の上、甲に審査を委任することができること。
(審査に必要な報告等)
二五 甲又は国保連合会は、柔整審査会の審査に当たり必要と認める場合は、乙を経由して丙から報告等を徴することができること。
第六章 療養費の支払い
(療養費の支払い)
二六 保険者等(健康保険組合を除く。)及び都道府県知事に審査を委任している健康保険組合(以下「審査委任保険者等」という。)は、受領委任の取扱いに係る療養費の支払いを行う場合は、それぞれの審査委任保険者等が所在する都道府県の柔整審査会の審査を経ること。
二七 保険者等による点検調査の結果、申請書を返戻する必要がある場合は、二三と同様の取扱いによること。
二八 審査委任保険者等は、点検調査の結果、請求内容に疑義がある場合は、甲又は国保連合会にその旨を申し出ること。
二九 保険者等は、療養費の支給を決定する際には、適宜、患者等に施術の内容及び回数等を照会して、施術の事実確認に努めること。また、柔整審査会の審査等を踏まえ、速やかに療養費の支給の適否を判断し処理すること。
なお、調査に基づき不支給等の決定を行う場合において、患者が施術者に施術料金を支払う必要がある場合は、保険者等は、適宜、当該患者に対して指導を行うこと。
三〇 丙は、申請書の記載内容等について乙又は保険者等から照会を受けた場合は、的確に回答すること。
三一 保険者等は、請求額に対する支給額の減額又は不支給等がある場合は、様式第八号又はそれに準ずる様式の書類を記入の上、申請書の写しを添えて、丙が所属する各都道府県社団法人柔道整復師会長を経由して丙へ送付すること。
三二 保険者等は、申請書の支払機関欄に記載された支払機関に対して療養費を支払うこと。
第七章 再審査
(再審査の申し出)
三三 丙は、保険者等の支給決定において、柔整審査会の審査内容に関し不服がある場合は、その理由を附した書面により、乙及び健康保険組合(都道府県知事に審査を委任している場合に限る。)を経由して審査委任保険者等の所在地の都道府県知事又は国保連合会に対して再審査を申し出ることができること。
なお、丙は、再審査の申し出はできる限り早期に行うよう努めること。また、同一事項について、再度の再審査の申し出は、特別の事情がない限り認められないものであることを留意すること。
三四 甲又は国保連合会は、審査委任保険者等から請求内容に疑義がある旨及び丙から再審査の申し出があった場合は、柔整審査会に対して、再審査を行わせること。
第八章 指導・監査
(指導・監査)
三五 丙及び勤務する柔道整復師は、甲が必要があると認めて施術に関して指導又は監査を行い、帳簿及び書類を検査し、説明を求め、又は報告を徴する場合は、これに応じること。
三六 丙及び勤務する柔道整復師が関係法令若しくは通達又は本協定に違反した場合は、甲はその是正等について指導を行うこと。
第九章 その他
(情報提供等)
三七 甲は、八の受領委任の取扱いに係る登録を行った丙に関し、所要の事項を記載した名簿を備えるとともに、一二により受領委任の取扱いを中止した場合は、速やかに他の都道府県知事にその旨を連絡すること。
(広報及び講習会)
三八 乙は、本協定に基づく受領委任の取扱いを徹底するため、適宜、広報及び講習会の開催を行うものとすること。
(協力)
三九 甲は、受領委任の取扱いに当たっては、必要に応じ乙と協議する等、乙の協力を得て円滑な実施に努めること。
(契約期間)
四〇 本協定の有効期間は、平成一二年一月一日から三年間とする。ただし、期間満了一月前までに特段の意思表示がない場合は、期間満了の日の翌日において、更に三年間順次更新したものとすること。
(前協定の廃止等)
四一 昭和(平成)〇〇年〇〇月〇〇日付で甲と乙の間で締結した協定書は、平成一一年一二月三一日をもって廃止すること。また、平成一一年一二月三一日までに行った施術の療養費の請求に関しては、従前の例によること。

(様式第1号)

確約書

  柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱いを届け出るに当たり、次の事項を確約します。

 1 平成12年3月31日までは、平成11年10月20日老発第682号・保発第144号通知(以下「平成11年通知」という。)別添1の協定書の別紙1を遵守すること。

 2 平成12年4月1日からは、〇〇都道府県知事及び社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長に対し、平成11年通知別添1の協定書の別紙2を遵守すること。

  なお、併せて、同日設置が予定されている〇〇社会保険事務局長に対しても、平成11年通知別添1の協定書の別紙2を遵守することを確約すること。

    平成  年  月  日

  〇〇都道府県知事

            〇〇〇〇

                     殿

  社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長

            〇〇〇〇

柔道整復師氏名          印

住所           

(受領委任の取扱いを行う施術所)

 

 

 

 

 

 

 

 (注) 確約書の管理は、社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長が行うものとすること。

(様式第2号)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る届け出(施術所の届け出)

柔道整復師

(受領委任の施術管理者)

第1

ふりがな

 

氏名

明・大・昭  年  月  日生

免許

番号        (取得年月日)大・昭・平  年  月  日

施術所

ふりがな

 

名称

 

(電話番号:    (    )          )

所在地

 

 

届け出前5年間における受領委任の取扱いの中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の備考5に基づく施術所の届出

定額料金の徴収を(行う・行わない)

注1 施術所において勤務する他の柔道整復師について、様式第2号の2で届け出ること。

 2 届け出に当たっては、施術所及び勤務する柔道整復師等の確認できる書類の写し等を添付すること。

 3 施術管理者が複数の施術所において受領委任の取扱いを行う場合は、備考欄に各施術所における勤務形態等を記入すること。

(備考)

 

 

(柔道整復師(施術管理者)が都道府県柔道整復師会に入会した年月日を記入すること。)

  上記のとおり、届け出します。

   平成  年  月  日

    〇〇都道府県知事 〇〇〇〇 殿

柔道整復師氏名          印

住所           

(様式第2号の2)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る届け出(同意書)

  施術所において勤務する他の柔道整復師として、協定書(平成11年10月20日老発第682号・保発第144号通知の別添1の別紙1)の第3章に定める事項を遵守し、第2章9及び12並びに第8章の適用を受けることについて同意します。

施術所に勤務する他の柔道整復師

第2

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

第3

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

第4

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

 (注) 施術所に勤務する他の柔道整復師は、署名押印をすること。

(様式第3号)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いの登録について

柔道整復師氏名

(受領委任の施術管理者)

 

施術所

名称

 

所在地

 

備考

 

 

 

  平成  年  月  日付で届け出のあった標記の件について、これを登録したので通知します。

  登録記号番号 〇〇〇〇〇〇〇〇―〇―〇

  登録年月日  平成   年   月   日

          〇〇〇〇殿

〇〇都道府県知事 〇〇〇〇 印

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柔道整復師の施術に係る療養費について保険発第七六号昭和六三年七月一四

○柔道整復師の施術に係る療養費について
(昭和六三年七月一四日)
(保険発第七六号)
(都道府県民生主管部(局)保険主管課(部)長・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)
標記については、昭和六三年七月一四日付保発第八九号をもって厚生省保険局長から都道府県知事あて通知されたところであるが、その具体的な取扱いについて左記のとおり定めたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、遺憾のないよう御配慮願いたい。
なお、この通知においては、前記通知を「局長通知」と略称する。
一 局長通知一の(一)により契約を結ぼうとする柔道整復師は、様式第一号による申出書に、様式第二号による確約書を添えて、施術所の所在地の都道府県知事に提出しなければならないこと。
二 都道府県知事は、前記の申出書及び確約書を提出した柔道整復師について、局長通知一の(二)により受領委任の取扱いを認めるときは、様式第三号による書面をもって、当該柔道整復師に対してその旨を通知すること。
なお、当該柔道整復師は、通知された受領委任の取扱いに係る記号及び番号を、療養費支給申請書に記載しなければならないこと。
三 都道府県知事は、受領委任の取扱いを認める柔道整復師に関し、所要の事項を記載した名簿を備えること。
四 都道府県知事は、局長通知一の(三)により保険者等から委任を受けたときは、前記に準じた取扱いを行うこと。
五 受領委任に係る新たな取扱いが定められたことにかんがみ、新規に契約を結んだ者をはじめ、広く柔道整復師を対象とする講習会を定期的に開催するなどにより、遵守事項の履行、療養費の請求等が適正かつ円滑に行われるよう努めること。

様式第1号

柔道整復療養費(政府管掌健康保険・船員保険)の受領委任の取扱いに係る申出書

氏名

明・大・昭  年  月  日生

男・女

免許証番号

 

免許年月日

 

施術所

名称

 

所在地

 

遵守事項

別添のとおり

受領委任の取扱いをしようとする期間

3年間(ただし、期間満了1月前までに特段の意思表示がない場合には、期間満了の日の翌日において、更に3年間順次更新をしたものとする。)

申出前2年間における受領委任の取扱いの中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

  上記のとおり、受領委任の取扱いについて申し出ます。

    昭和  年  月  日

   知事    殿

住所            

氏名          (印)

 備考 この用紙は、B列5番とすること。

様式第2号

   知事    殿

  政府管掌健康保険及び船員保険の被保険者又は被扶養者(健康保険法第55条第1項又は第59条の2第7項の規定による者及び船員保険法第28条第2項又は第31条の2第2項の規定による者を含む。以下同じ。)に係る療養費又は家族療養費(以下単に「療養費」という。)の受領委任の取扱いを申し出るに当たり、下記の事項を遵守することを確約します。

氏名          (印)

  (基本的事項)

 1 柔道整復に係る施術(以下単に「施術」という。)については、関係法令及び通達を遵守し、懇切丁寧に行うこと。

   また、施術は、被保険者又は被扶養者である患者(以下「患者」という。)の療養上妥当適切なものとすること。

  (受給資格の確認等)

 2 患者から施術を受けることを求められた場合には、その者の提出する被保険者証(健康保険継続療養証明書、日雇特例被保険者受給資格者票、日雇特例被保険者特別療養費受給票及び船員保険被扶養者証を含む。以下同じ。)によつて療養費を受領する資格があることを確かめること。

   ただし、緊急やむを得ない事由によつて被保険者証を提出することができない患者であつて、療養費を受領する資格が明らかなものについてはこの限りでないが、この場合には、その事由がなくなつた後、遅滞なく被保険者証を提出させること。

  (療養費の算定、一部負担金の受領等)

 3 施術料金については、柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準(昭和60年5月20日付け保発第56号別紙。以下「算定方法」という。)により算定した額を保険者に請求するとともに、患者から健康保険法及び船員保険法に定める一部負担金に相当する金額の支払いを受けるものとし、これを減免し又は超過して費用を徴収しないこと。ただし、算定方法の備考5 により算定する場合は、当該施術に要する費用の範囲内に限り、算定方法により算定した費用の額を超える金額の支払いを受けることができる。

   また、請求に当たつて他の療法に係る費用を請求しないこと。

  (証明書等の交付)

 4 患者から保険給付を受けるために必要な証明書、意見書等の交付を求められたときは、無償で交付すること。

  (施術録の記載)

 5 受領委任に係る施術に関する施術録をその他の施術録と区別して作製し、必要な事項を記載した上で、これを完結の日から5年間保存すること。

  (通知)

 6 患者が次の事項に該当する場合には、遅滞なく意見を附してその旨を保険者に通知すること。

  (1) 闘争、泥酔又は著しい不行跡によつて事故を起こしたと認められたとき。

  (2) 正当な理由がなくて、施術に関する指揮に従わないとき。

  (3) 詐欺その他不正な行為により、施術を受け、又は受けようとしたとき。

  (施術の方針)

 7 施術については、一般に施術の必要があると認められる傷病に対して的確な判断をもととし、患者の健康の保持増進上妥当適切に行うほか、以下の方針により行うこと。

  (1) 施術に当たつては、懇切丁寧を旨とし、患者の治療上必要な事項は理解しやすいように指導すること。

  (2) 施術は療養上必要な範囲及び限度で行うものとし、とりわけ、長期又は濃厚な施術とならないよう努めること。

  (3) 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行わないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。

  (4) 柔道整復師法等関係法令に照らして医師の診療を受けさせることが必要である場合には、医師の診療を受けさせること。

  (指導、監査等)

 8 都道府県知事が必要があると認めて施術に関して指導又は監査を行い、帳簿及び書類を検査し、説明を求め、又は報告を徴する場合には、これに応じること。

 9 関係法令若しくは通達又はこの遵守事項に違反し、その是正等について都道府県知事から指導を受けたときは、直ちにこれに従うこと。

 10 この遵守事項に違反した場合、都道府県知事が直ちに受領委任の取扱いを中止すること、また、以後2年を経過した後再び申出のあるまでの間は、都道府県知事は受領委任の取扱いを認めないことができることについて、異議を唱えないこと。

  (その他)

 11 申出書に記載した事項に変更があつたときは、速やかにその旨及びその年月日を都道府県知事に届け出ること。

様式第3号

  第    号

 柔道整復療養費(政府管掌健康保険・船員保険)の受領委任の取扱いについて

氏名

 

住所

 

受領委任の取扱いに係る記号及び番号

 

  昭和  年  月  日付けで申出のあつた標記の件については、これを承諾したので通知します。

     昭和  年  月  日

知事          (印)

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柔道整復師の施術に係る療養費について保険発第七六号昭和六三年七月一四

○柔道整復師の施術に係る療養費について
(昭和六三年七月一四日)
(保険発第七六号)
(都道府県民生主管部(局)保険主管課(部)長・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)
標記については、昭和六三年七月一四日付保発第八九号をもって厚生省保険局長から都道府県知事あて通知されたところであるが、その具体的な取扱いについて左記のとおり定めたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、遺憾のないよう御配慮願いたい。
なお、この通知においては、前記通知を「局長通知」と略称する。
一 局長通知一の(一)により契約を結ぼうとする柔道整復師は、様式第一号による申出書に、様式第二号による確約書を添えて、施術所の所在地の都道府県知事に提出しなければならないこと。
二 都道府県知事は、前記の申出書及び確約書を提出した柔道整復師について、局長通知一の(二)により受領委任の取扱いを認めるときは、様式第三号による書面をもって、当該柔道整復師に対してその旨を通知すること。
なお、当該柔道整復師は、通知された受領委任の取扱いに係る記号及び番号を、療養費支給申請書に記載しなければならないこと。
三 都道府県知事は、受領委任の取扱いを認める柔道整復師に関し、所要の事項を記載した名簿を備えること。
四 都道府県知事は、局長通知一の(三)により保険者等から委任を受けたときは、前記に準じた取扱いを行うこと。
五 受領委任に係る新たな取扱いが定められたことにかんがみ、新規に契約を結んだ者をはじめ、広く柔道整復師を対象とする講習会を定期的に開催するなどにより、遵守事項の履行、療養費の請求等が適正かつ円滑に行われるよう努めること。

様式第1号

柔道整復療養費(政府管掌健康保険・船員保険)の受領委任の取扱いに係る申出書

氏名

明・大・昭  年  月  日生

男・女

免許証番号

 

免許年月日

 

施術所

名称

 

所在地

 

遵守事項

別添のとおり

受領委任の取扱いをしようとする期間

3年間(ただし、期間満了1月前までに特段の意思表示がない場合には、期間満了の日の翌日において、更に3年間順次更新をしたものとする。)

申出前2年間における受領委任の取扱いの中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

  上記のとおり、受領委任の取扱いについて申し出ます。

    昭和  年  月  日

   知事    殿

住所            

氏名          (印)

 備考 この用紙は、B列5番とすること。

様式第2号

   知事    殿

  政府管掌健康保険及び船員保険の被保険者又は被扶養者(健康保険法第55条第1項又は第59条の2第7項の規定による者及び船員保険法第28条第2項又は第31条の2第2項の規定による者を含む。以下同じ。)に係る療養費又は家族療養費(以下単に「療養費」という。)の受領委任の取扱いを申し出るに当たり、下記の事項を遵守することを確約します。

氏名          (印)

  (基本的事項)

 1 柔道整復に係る施術(以下単に「施術」という。)については、関係法令及び通達を遵守し、懇切丁寧に行うこと。

   また、施術は、被保険者又は被扶養者である患者(以下「患者」という。)の療養上妥当適切なものとすること。

  (受給資格の確認等)

 2 患者から施術を受けることを求められた場合には、その者の提出する被保険者証(健康保険継続療養証明書、日雇特例被保険者受給資格者票、日雇特例被保険者特別療養費受給票及び船員保険被扶養者証を含む。以下同じ。)によつて療養費を受領する資格があることを確かめること。

   ただし、緊急やむを得ない事由によつて被保険者証を提出することができない患者であつて、療養費を受領する資格が明らかなものについてはこの限りでないが、この場合には、その事由がなくなつた後、遅滞なく被保険者証を提出させること。

  (療養費の算定、一部負担金の受領等)

 3 施術料金については、柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準(昭和60年5月20日付け保発第56号別紙。以下「算定方法」という。)により算定した額を保険者に請求するとともに、患者から健康保険法及び船員保険法に定める一部負担金に相当する金額の支払いを受けるものとし、これを減免し又は超過して費用を徴収しないこと。ただし、算定方法の備考5 により算定する場合は、当該施術に要する費用の範囲内に限り、算定方法により算定した費用の額を超える金額の支払いを受けることができる。

   また、請求に当たつて他の療法に係る費用を請求しないこと。

  (証明書等の交付)

 4 患者から保険給付を受けるために必要な証明書、意見書等の交付を求められたときは、無償で交付すること。

  (施術録の記載)

 5 受領委任に係る施術に関する施術録をその他の施術録と区別して作製し、必要な事項を記載した上で、これを完結の日から5年間保存すること。

  (通知)

 6 患者が次の事項に該当する場合には、遅滞なく意見を附してその旨を保険者に通知すること。

  (1) 闘争、泥酔又は著しい不行跡によつて事故を起こしたと認められたとき。

  (2) 正当な理由がなくて、施術に関する指揮に従わないとき。

  (3) 詐欺その他不正な行為により、施術を受け、又は受けようとしたとき。

  (施術の方針)

 7 施術については、一般に施術の必要があると認められる傷病に対して的確な判断をもととし、患者の健康の保持増進上妥当適切に行うほか、以下の方針により行うこと。

  (1) 施術に当たつては、懇切丁寧を旨とし、患者の治療上必要な事項は理解しやすいように指導すること。

  (2) 施術は療養上必要な範囲及び限度で行うものとし、とりわけ、長期又は濃厚な施術とならないよう努めること。

  (3) 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行わないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。

  (4) 柔道整復師法等関係法令に照らして医師の診療を受けさせることが必要である場合には、医師の診療を受けさせること。

  (指導、監査等)

 8 都道府県知事が必要があると認めて施術に関して指導又は監査を行い、帳簿及び書類を検査し、説明を求め、又は報告を徴する場合には、これに応じること。

 9 関係法令若しくは通達又はこの遵守事項に違反し、その是正等について都道府県知事から指導を受けたときは、直ちにこれに従うこと。

 10 この遵守事項に違反した場合、都道府県知事が直ちに受領委任の取扱いを中止すること、また、以後2年を経過した後再び申出のあるまでの間は、都道府県知事は受領委任の取扱いを認めないことができることについて、異議を唱えないこと。

  (その他)

 11 申出書に記載した事項に変更があつたときは、速やかにその旨及びその年月日を都道府県知事に届け出ること。

様式第3号

  第    号

 柔道整復療養費(政府管掌健康保険・船員保険)の受領委任の取扱いについて

氏名

 

住所

 

受領委任の取扱いに係る記号及び番号

 

  昭和  年  月  日付けで申出のあつた標記の件については、これを承諾したので通知します。

     昭和  年  月  日

知事          (印)

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