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柔道整復師に関する法律

柔道整復師法
(昭和四十五年四月十四日)
(法律第十九号)
第六十三回特別国会
第三次佐藤内閣
柔道整復師法をここに公布する。
柔道整復師法
目次
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 免許(第三条―第九条)
第三章 試験(第十条―第十四条)
第四章 業務(第十五条―第十八条)
第五章 施術所(第十九条―第二十三条)
第六章 雑則(第二十四条―第二十五条の三)
第七章 罰則(第二十六条―第三十二条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、柔道整復師の資格を定めるとともに、その業務が適正に運用されるように規律することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「柔道整復師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、柔道整復を業とする者をいう。
2 この法律において「施術所」とは、柔道整復師が柔道整復の業務を行なう場所をいう。
(昭六三法七二・平一一法一六〇・一部改正)
第二章 免許
(免許)
第三条 柔道整復師の免許(以下「免許」という。)は、柔道整復師試験(以下「試験」という。)に合格した者に対して、厚生労働大臣が与える。
(昭六三法七二・平一一法一六〇・一部改正)
(欠格事由)
第四条 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある。
一 心身の障害により柔道整復師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三 罰金以上の刑に処せられた者
四 前号に該当する者を除くほか、柔道整復の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者
(平一三法八七・一部改正)
(柔道整復師名簿)
第五条 厚生労働省に柔道整復師名簿を備え、免許に関する事項を登録する。
(昭五七法六九・全改、昭六三法七二・旧第六条繰上・一部改正、平一一法一六〇・一部改正)
(登録及び免許証の交付)
第六条 免許は、試験に合格した者の申請により、柔道整復師名簿に登録することによつて行う。
2 厚生労働大臣は、免許を与えたときは、柔道整復師免許証(以下「免許証」という。)を交付する。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・平一三法八七・一部改正)
(意見の聴取)
第七条 厚生労働大臣は、免許を申請した者について、第四条第一号に掲げる者に該当すると認め、同条の規定により免許を与えないこととするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知し、その求めがあつたときは、厚生労働大臣の指定する職員にその意見を聴取させなければならない。
(平一三法八七・全改)
(免許の取消し等)
第八条 柔道整復師が、第四条各号のいずれかに該当するに至つたときは、厚生労働大臣は、その免許を取り消し、又は期間を定めてその業務の停止を命ずることができる。
2 前項の規定により免許を取り消された者であつても、その者がその取消しの理由となつた事項に該当しなくなつたとき、その他その後の事情により再び免許を与えることが適当であると認められるに至つたときは、再免許を与えることができる。
(昭六三法七二・平五法八九・平一一法一六〇・一部改正)
(指定登録機関の指定等)
第八条の二 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、その指定する者(以下「指定登録機関」という。)に、柔道整復師の登録の実施等に関する事務(以下「登録事務」という。)を行わせることができる。
2 指定登録機関の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、登録事務を行おうとする者の申請により行う。
3 厚生労働大臣は、他に指定を受けた者がなく、かつ、前項の申請が次の各号に掲げる要件を満たしていると認めるときでなければ、指定登録機関の指定をしてはならない。
一 職員、設備、登録事務の実施の方法その他の事項についての登録事務の実施に関する計画が、登録事務の適正かつ確実な実施のために適切なものであること。
二 前号の登録事務の実施に関する計画の適正かつ確実な実施に必要な経理的及び技術的な基礎を有するものであること。
4 厚生労働大臣は、第二項の申請が次の各号のいずれかに該当するときは、指定登録機関の指定をしてはならない。
一 申請者が、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人以外の者であること。
二 申請者が、その行う登録事務以外の業務により登録事務を公正に実施することができないおそれがあること。
三 申請者が、第八条の十三の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であること。
四 申請者の役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
イ この法律に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
ロ 次条第二項の規定による命令により解任され、その解任の日から起算して二年を経過しない者
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(指定登録機関の役員の選任及び解任)
第八条の三 指定登録機関の役員の選任及び解任は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 厚生労働大臣は、指定登録機関の役員が、この法律(この法律に基づく命令又は処分を含む。)若しくは第八条の五第一項に規定する登録事務規程に違反する行為をしたとき、又は登録事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定登録機関に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(事業計画の認可等)
第八条の四 指定登録機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定登録機関は、毎事業年度の経過後三月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(登録事務規程)
第八条の五 指定登録機関は、登録事務の開始前に、登録事務の実施に関する規程(以下「登録事務規程」という。)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 登録事務規程で定めるべき事項は、厚生労働省令で定める。
3 厚生労働大臣は、第一項の認可をした登録事務規程が登録事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定登録機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(指定登録機関が登録事務を行う場合の規定の適用等)
第八条の六 指定登録機関が登録事務を行う場合における第五条及び第六条第二項の規定の適用については、第五条中「厚生労働省」とあるのは「指定登録機関」と、第六条第二項中「厚生労働大臣は、」とあるのは「厚生労働大臣が」と、「柔道整復師免許証(以下「免許証」という。)」とあるのは「指定登録機関は、柔道整復師免許証明書」とする。
2 指定登録機関が登録事務を行う場合において、柔道整復師の登録又は免許証若しくは柔道整復師免許証明書(以下「免許証明書」という。)の記載事項の変更若しくは再交付を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を指定登録機関に納付しなければならない。
3 前項の規定により指定登録機関に納められた手数料は、指定登録機関の収入とする。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(秘密保持義務等)
第八条の七 指定登録機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、登録事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
2 登録事務に従事する指定登録機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(昭六三法七二・追加)
(帳簿の備付け等)
第八条の八 指定登録機関は、厚生労働省令で定めるところにより、登録事務に関する事項で厚生労働省令で定めるものを記載した帳簿を備え、これを保存しなければならない。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(監督命令)
第八条の九 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定登録機関に対し、登録事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(報告)
第八条の十 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、厚生労働省令で定めるところにより、指定登録機関に対し、報告をさせることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(立入検査)
第八条の十一 厚生労働大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その職員に、指定登録機関の事務所に立ち入り、指定登録機関の帳簿、書類その他必要な物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(登録事務の休廃止)
第八条の十二 指定登録機関は、厚生労働大臣の許可を受けなければ、登録事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(指定の取消し等)
第八条の十三 厚生労働大臣は、指定登録機関が第八条の二第四項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
2 厚生労働大臣は、指定登録機関が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて登録事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第八条の二第三項各号に掲げる要件を満たさなくなつたと認められるとき。
二 第八条の三第二項、第八条の五第三項又は第八条の九の規定による命令に違反したとき。
三 第八条の四又は前条の規定に違反したとき。
四 第八条の五第一項の認可を受けた登録事務規程によらないで登録事務を行つたとき。
五 次条第一項の条件に違反したとき。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(指定等の条件)
第八条の十四 第八条の二第一項、第八条の三第一項、第八条の四第一項、第八条の五第一項又は第八条の十二の規定による指定、認可又は許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、当該指定、認可又は許可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該指定、認可又は許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
(昭六三法七二・追加)
第八条の十五 削除
(平五法八九)
(指定登録機関がした処分等に係る不服申立て)
第八条の十六 指定登録機関が行う登録事務に係る処分又はその不作為について不服がある者は、厚生労働大臣に対し、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(厚生労働大臣による登録事務の実施等)
第八条の十七 厚生労働大臣は、指定登録機関の指定をしたときは、登録事務を行わないものとする。
2 厚生労働大臣は、指定登録機関が第八条の十二の規定による許可を受けて登録事務の全部若しくは一部を休止したとき、第八条の十三第二項の規定により指定登録機関に対し登録事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定登録機関が天災その他の事由により登録事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、登録事務の全部又は一部を自ら行うものとする。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(公示)
第八条の十八 厚生労働大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一 第八条の二第一項の規定による指定をしたとき。
二 第八条の十二の規定による許可をしたとき。
三 第八条の十三の規定により指定を取り消し、又は登録事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
四 前条第二項の規定により登録事務の全部若しくは一部を自ら行うこととするとき、又は自ら行つていた登録事務の全部若しくは一部を行わないこととするとき。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(厚生労働省令への委任)
第九条 この章に規定するもののほか、免許の申請、免許証又は免許証明書の交付、書換え交付、再交付、返納及び提出、柔道整復師名簿の登録、訂正及び消除並びに指定登録機関及びその行う登録事務並びに登録事務の引継ぎに関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
(昭五七法六九・昭六三法七二・平一一法一六〇・一部改正)
第三章 試験
(試験の実施)
第十条 試験は、柔道整復師として必要な知識及び技能について、厚生労働大臣が行う。
(昭六三法七二・平一一法一六〇・一部改正)
(柔道整復師試験委員)
第十一条 厚生労働大臣は、厚生労働省に置く柔道整復師試験委員(次項において「試験委員」という。)に試験の問題の作成及び採点を行わせる。
2 試験委員は、試験の問題の作成及び採点について、厳正を保持し不正の行為のないようにしなければならない。
(昭六三法七二・全改、平一一法一六〇・一部改正)
(受験資格)
第十二条 試験は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十条第一項の規定により大学に入学することのできる者(この項の規定により文部科学大臣の指定した学校が大学である場合において、当該大学が同条第二項の規定により当該大学に入学させた者を含む。)で、三年以上、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の指定した学校又は厚生労働大臣の指定した柔道整復師養成施設において解剖学、生理学、病理学、衛生学その他柔道整復師となるのに必要な知識及び技能を修得したものでなければ、受けることができない。
2 文部科学大臣又は厚生労働大臣は、前項に規定する基準を定めようとするときは、あらかじめ、医道審議会の意見を聴かなければならない。
(昭六三法七二・平三法二五・平一一法一六〇・平一三法一〇五・平一九法九六・一部改正)
(不正行為者の受験停止等)
第十三条 厚生労働大臣は、試験に関して不正の行為があつた場合には、その不正行為に関係のある者について、その受験を停止させ、又はその試験を無効とすることができる。
2 厚生労働大臣は、前項の規定による処分を受けた者について、期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
(昭六三法七二・平一一法一六〇・一部改正)
(受験手数料)
第十三条の二 試験を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の受験手数料を国に納付しなければならない。
2 前項の受験手数料は、これを納付した者が試験を受けない場合においても、返還しない。
(昭六三法七二・追加)
(指定試験機関の指定)
第十三条の三 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2 指定試験機関の指定は、厚生労働省令で定めるところにより、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(指定試験機関の柔道整復師試験委員)
第十三条の四 指定試験機関は、試験の問題の作成及び採点を柔道整復師試験委員(次項及び第三項、次条並びに第十三条の七において「試験委員」という。)に行わせなければならない。
2 指定試験機関は、試験委員を選任しようとするときは、厚生労働省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
3 指定試験機関は、試験委員を選任したときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。試験委員に変更があつたときも、同様とする。
(昭六三法七二・追加、平一一法一六〇・一部改正)
(不正行為の禁止)
第十三条の五 試験委員は、試験の問題の作成及び採点について、厳正を保持し不正の行為のないようにしなければならない。
(昭六三法七二・追加)
(指定試験機関が試験事務を行う場合の受験の停止等)
第十三条の六 指定試験機関が試験事務を行う場合において、指定試験機関は、試験に関して不正の行為があつたときは、その不正行為に関係のある者について、その受験を停止させることができる。
2 前項に定めるもののほか、指定試験機関が試験事務を行う場合における第十三条及び第十三条の二第一項の規定の適用については、第十三条第一項中「その受験を停止させ、又はその試験」とあるのは「その試験」と、同条第二項中「前項」とあるのは「前項又は第十三条の六第一項」と、第十三条の二第一項中「国」とあるのは「指定試験機関」とする。
3 前項の規定により読み替えて適用する第十三条の二第一項の規定により指定試験機関に納められた受験手数料は、指定試験機関の収入とする。
(昭六三法七二・追加)
(準用)
第十三条の七 第八条の二第三項及び第四項、第八条の三から第八条の五まで、第八条の七から第八条の十四まで並びに第八条の十六から第八条の十八までの規定は、指定試験機関について準用する。この場合において、これらの規定中「登録事務」とあるのは「試験事務」と、「登録事務規程」とあるのは「試験事務規程」と、第八条の二第三項中「前項」とあり、及び同条第四項各号列記以外の部分中「第二項」とあるのは「第十三条の三第二項」と、第八条の三第二項中「役員」とあるのは「役員(試験委員を含む。)」と、第八条の七第一項中「職員」とあるのは「職員(試験委員を含む。次項において同じ。)」と、第八条の十三第二項第三号中「又は前条」とあるのは「、前条又は第十三条の四」と、第八条の十四第一項及び第八条の十八第一号中「第八条の二第一項」とあるのは「第十三条の三第一項」と読み替えるものとする。
(昭六三法七二・追加、平五法八九・一部改正)
(政令及び厚生労働省令への委任)
第十四条 この章に規定するもののほか、学校又は柔道整復師養成施設の指定及びその取消しに関し必要な事項は政令で、試験科目、受験手続その他試験に関し必要な事項並びに指定試験機関及びその行う試験事務並びに試験事務の引継ぎに関し必要な事項は厚生労働省令で定める。
(平一一法八七・全改、平一一法一六〇・一部改正)
第四章 業務
(業務の禁止)
第十五条 医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業として柔道整復を行なつてはならない。
(外科手術、薬品投与等の禁止)
第十六条 柔道整復師は、外科手術を行ない、又は薬品を投与し、若しくはその指示をする等の行為をしてはならない。
(施術の制限)
第十七条 柔道整復師は、医師の同意を得た場合のほか、脱臼きゆう又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし、応急手当をする場合は、この限りでない。
(秘密を守る義務)
第十七条の二 柔道整復師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。柔道整復師でなくなつた後においても、同様とする。
(昭六三法七二・追加)
(都道府県知事の指示)
第十八条 都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長。以下同じ。)は、衛生上害を生ずるおそれがあると認めるときは、柔道整復師に対し、その業務に関して必要な指示をすることができる。
2 医師の団体は、前項の指示に関して、都道府県知事に意見を述べることができる。
(昭六三法七二・平六法八四・平一一法八七・一部改正)
第五章 施術所
(施術所の届出)
第十九条 施術所を開設した者は、開設後十日以内に、開設の場所、業務に従事する柔道整復師の氏名その他厚生労働省令で定める事項を施術所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。その届出事項に変更を生じたときも、同様とする。
2 施術所の開設者は、その施術所を休止し、又は廃止したときは、その日から十日以内に、その旨を前項の都道府県知事に届け出なければならない。休止した施術所を再開したときも、同様とする。
(平一一法一六〇・一部改正)
(施術所の構造設備等)
第二十条 施術所の構造設備は、厚生労働省令で定める基準に適合したものでなければならない。
2 施術所の開設者は、当該施術所につき、厚生労働省令で定める衛生上必要な措置を講じなければならない。
(平一一法一六〇・一部改正)
(報告及び検査)
第二十一条 都道府県知事は、必要があると認めるときは、施術所の開設者若しくは柔道整復師に対し、必要な報告を求め、又はその職員に、施術所に立ち入り、その構造設備若しくは前条第二項の規定による衛生上の措置の実施状況を検査させることができる。
2 前項の規定によつて立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(平六法八四・一部改正)
(使用制限等)
第二十二条 都道府県知事は、施術所の構造設備が第二十条第一項の基準に適合していないと認めるとき、又は施術所につき同条第二項の衛生上の措置が講じられていないと認めるときは、その開設者に対し、期間を定めて、当該施術所の全部若しくは一部の使用を制限し、若しくは禁止し、又は当該構造設備を改善し、若しくは当該衛生上の措置を講ずべき旨を命ずることができる。
第二十三条 削除
(平一一法八七)
第六章 雑則
(広告の制限)
第二十四条 柔道整復の業務又は施術所に関しては、何人も、文書その他いかなる方法によるを問わず、次に掲げる事項を除くほか、広告をしてはならない。
一 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
二 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
三 施術日又は施術時間
四 その他厚生労働大臣が指定する事項
2 前項第一号及び第二号に掲げる事項について広告をする場合においても、その内容は、柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。
(平一一法一六〇・一部改正)
(緊急時における厚生労働大臣の事務執行)
第二十五条 第十八条第一項の規定により都道府県知事の権限に属するものとされている事務は、緊急の必要があると厚生労働大臣が認める場合にあつては、厚生労働大臣又は都道府県知事が行うものとする。この場合においては、この法律の規定中都道府県知事に関する規定(当該事務に係るものに限る。)は、厚生労働大臣に関する規定として厚生労働大臣に適用があるものとする。
2 前項の場合において、厚生労働大臣又は都道府県知事が当該事務を行うときは、相互に密接な連携の下に行うものとする。
(平一一法八七・追加、平一一法一六〇・旧第二十五条の二繰上・一部改正)
(権限の委任)
第二十五条の二 この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
(平一一法一六〇・追加)
(経過措置)
第二十五条の三 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(昭六三法七二・追加、平一一法八七・旧第二十五条の二繰下)
第七章 罰則
第二十六条 第八条の七第一項(第十三条の七において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(昭六三法七二・追加、平一一法八七・旧第二十五条の三繰下、平一三法八七・旧第二十五条の四繰下・一部改正)
第二十七条 第八条の十三第二項(第十三条の七において準用する場合を含む。)の規定による登録事務又は試験事務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定登録機関又は指定試験機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(昭六三法七二・追加、平一一法八七・旧第二十五条の四繰下、平一三法八七・旧第二十五条の五繰下・一部改正)
第二十八条 第十一条第二項又は第十三条の五の規定に違反して、不正の採点をした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(平一三法八七・追加)
第二十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第十五条の規定に違反した者
二 第十七条の二の規定に違反した者
三 虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けた者
2 前項第二号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
(昭六三法七二・全改、平七法九一・一部改正、平一三法八七・旧第二十六条繰下・一部改正)
第三十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第八条第一項の規定により業務の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、業務を行つたもの
二 第十七条の規定に違反した者
三 第十八条第一項の規定に基づく指示に違反した者
四 第二十二条の規定に基づく処分又は命令に違反した者
五 第二十四条の規定に違反した者
六 第十九条第一項又は第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
七 第二十一条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による職員の検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
(昭六三法七二・一部改正、平一三法八七・旧第二十七条繰下・一部改正)
第三十一条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした指定登録機関又は指定試験機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第八条の八(第十三条の七において準用する場合を含む。)の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
二 第八条の十(第十三条の七において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
三 第八条の十一第一項(第十三条の七において準用する場合を含む。)の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。
四 第八条の十二(第十三条の七において準用する場合を含む。)の許可を受けないで登録事務又は試験事務の全部を廃止したとき。
(昭六三法七二・追加、平一三法八七・旧第二十七条の二繰下・一部改正)
第三十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第三十条第四号から第七号までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。
(平一三法八七・旧第二十九条繰下・一部改正)
附 則 抄
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三箇月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(昭和四五年政令第二一六号で昭和四五年七月一〇日から施行)
(経過規定)
2 この法律の施行前に附則第十二項の規定による改正前のあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号。以下附則第四項から附則第七項まで、附則第九項、附則第十三項及び附則第十六項において「旧法」という。)の規定によりなされた柔道整復師の免許若しくは免許の取消し、柔道整復師の業務の停止、柔道整復師試験、柔道整復業に係る施術所についての使用の制限若しくは禁止若しくは修繕若しくは改造の命令又はその他の処分は、それぞれ、この法律の相当規定によりなされた免許、免許の取消し、柔道整復師の業務の停止命令、試験、施術所についての使用の制限若しくは禁止若しくは改善命令又はその他の処分とみなす。
3 前項の場合において、この法律の相当規定により期間を定めなければならない処分であつて期間が定められていないものについては、この法律の施行後遅滞なく期間を定めなければならない。
4 旧法に基づき交付された柔道整復師免許証は、この法律の規定により交付された免許証とみなす。
5 旧法に基づくあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師等に関する法律施行令(昭和二十八年政令第三百八十七号。以下附則第十四項において「旧施行令」という。)第三条の規定により作成された柔道整復師名簿は、第六条の規定により作成された柔道整復師名簿とみなす。
6 旧法の規定により厚生大臣が認定した柔道整復師に係る養成施設は、この法律の規定により厚生大臣が指定した柔道整復師養成施設とみなす。
7 この法律の施行前に旧法に基づくあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師、柔道整復師等に関する法律施行規則(昭和二十三年厚生省令第四十四号。以下附則第八項、附則第十三項及び附則第十五項において「旧施行規則」という。)第二十三条の規定によりなされた柔道整復師試験の受験の禁止は、第十三条後段の規定によりなされた受験の禁止とみなす。
8 この法律の施行前に旧施行規則第二十四条の規定によりした届出は、第十九条の規定によりした届出とみなす。
9 都道府県知事は、内地(旧法附則第十八条に規定する内地をいう。以下この項において同じ。)以外の地で、その地の法令によつて、柔道整復術の免許鑑札を得た者であつて、昭和二十年八月十五日以後に内地に引き揚げたものに対しては、第三条の規定にかかわらず、昭和六十五年三月三十一日までは、その履歴を審査して、免許を与えることができる。
(昭六三法七二・一部改正)
10 旧国民学校令(昭和十六年勅令第百四十八号)による国民学校の高等科を修了した者、旧中等学校令(昭和十八年勅令第三十六号)による中等学校の二年の課程を修了した者又は厚生省令の定めるところによりこれらの者と同等以上の学力があると認められる者は、第十二条の規定の適用については、学校教育法第四十七条に規定する者とみなす。
11 旧中等学校令による中等学校を卒業した者又は厚生労働省令の定めるところによりこれと同等以上の学力があると認められる者は、第十二条第一項の規定の適用については、学校教育法第九十条第一項の規定により大学に入学することのできる者とみなす。
(昭六三法七二・平三法二五・平一一法一六〇・平一三法一〇五・平一九法九六・一部改正)
附 則 (昭和五七年七月二三日法律第六九号) 抄
(施行期日等)
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 第十八条中あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第二条第五項の改正規定及び第二十一条中柔道整復師法第十一条の改正規定 昭和五十八年四月一日
三及び四 略
五 第十八条の規定(あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第二条第五項の改正規定を除く。)、第二十条の規定及び第二十一条の規定(柔道整復師法第十一条の改正規定を除く。) 公布の日から起算して二月を経過した日
(経過措置)
4 附則第一項第五号に定める日前に次の各号に掲げる免許を取得した者の免許は、同日現在においてその者について、それぞれ当該各号に定める名簿を作成している都道府県知事が与えたものとみなす。
一から三まで 略
四 柔道整復師免許 柔道整復師名簿
9 この法律(附則第一項第四号及び第五号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びに附則第三項第一号の規定により従前の例によることとされる届出に係るこの法律の施行後にした行為及び同項第二号の規定により従前の例によることとされるトランプ類税に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 (昭和六三年五月三一日法律第七二号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二年四月一日から施行する。ただし、附則第九項の改正規定及び次条の規定は、公布の日から施行する。
(平元法三一・一部改正)
(実施のための準備)
第二条 この法律による改正後の柔道整復師法(以下「新法」という。)の円滑な実施を確保するため、文部大臣は新法第十二条に規定する学校、厚生大臣は新法第八条の二第一項に規定する指定登録機関(以下「指定登録機関」という。)、新法第十二条に規定する柔道整復師養成施設及び新法第十三条の三に規定する指定試験機関に関し必要な準備を行うものとする。
(柔道整復師試験の受験資格の特例)
第六条 新法第十二条の規定にかかわらず、この法律の施行の際現に旧法第十二条の規定により文部大臣の指定した学校又は厚生大臣の指定した柔道整復師養成施設において同条に規定する知識及び技能の修得を終えている者並びにこの法律の施行の際現に当該学校又は柔道整復師養成施設において当該知識及び技能を修得中の者であつてこの法律の施行後にその修得を終えたものは、柔道整復師試験を受けることができる。この場合において、当該知識及び技能を修得中の者がその修得を終える日までの間は、当該学校又は柔道整復師養成施設に係る旧法第十二条の規定による文部大臣の指定又は厚生大臣の指定は、なおその効力を有する。
(旧法の規定により柔道整復師の免許を受けた者)
第七条 旧法の規定により柔道整復師の免許を受けた者は、新法の規定により柔道整復師の免許を受けた者とみなす。
(旧法の規定による柔道整復師免許証)
第八条 旧法第五条の規定により交付された柔道整復師免許証は、新法第六条第二項の規定により交付された柔道整復師免許証とみなす。
(旧法の規定による柔道整復師名簿)
第九条 旧法第六条の規定による柔道整復師名簿は、新法第五条の規定による柔道整復師名簿とみなし、旧法第六条の規定によりなされた柔道整復師名簿への登録は、新法
第五条の規定によりなされた柔道整復師名簿への登録とみなす。

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医師とあん摩、はり、きゅう、柔道整復業の関係について

○医師とあん摩、はり、きゅう、柔道整復業の関係について
(昭和二六年三月二六日)
(医第三三号)
(鳥取県衛生部長あて厚生省医務局医務課長回答)
照会
右のことについて左記のとおり聊か疑義を生じましたので、至急何分の回示煩わしたく照会します
1 「あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法」(以下法という。)第一条の規定により医師は当然あん摩、はり、きゅう、柔道整復を業とすることができるが、これが免許の対象は医師以外の者であり、且医師たる資格を以ってあん摩、はり、きゅう、柔道整復師の免許資格として認めることは法第二条の規定に反するものであって、医師に対しては免許し得べき性質のものに非ずと解してよいか。
2 医師が全然医師本来の業務を離れ、法第二条第一項による指定養成所を卒業し、都道府県知事の行う試験に合格した場合、その医師が将来も全然医師本来の義務を行わない旨の意思表示をしたときは、法第一条による免許を与えて差し支えないか。或いは医師免許の取消を行わない限り免許できないものと解すべきか。若し前者を可とすれば法第七条第一項による広告を行うも差し支えないか。
回答
三月一日付鳥取県発医第八七号を以って照会の標記の件について左記により回答する。
1 御見込み通り医師の資格を有するが故に直ちに法第一条の免許を受けうることとはならないが医師といえども、法第二条に規定する要件を具備する限りは法第一条の免許を受けることは当然である。
2 法第二条の規定により免許を受けた医師は、第七条第一項の規定による広告を為しうる。但し、この場合医療法の規定にもとずく医業の広告とは区別して広告する様注意ありたい

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あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師に係る事務の取扱いについて 届出医業類似行為者に対する指導等の事務

○あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師に係る事務の取扱いについて
(平成四年一〇月一日)
(医事第七七号)
(厚生省健康政策局医事課長から各都道府県衛生主管部(局)長あて通知)
標記については、平成四年八月一四日付け健政発第五三〇号で健康政策局長から通知したとおり、平成四年一〇月一日から厚生大臣又はその指定する者が試験の実施に関する事務及び登録の実施等に関する事務を行うこととなったところであるが、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師に係る事務の今後の取扱いについては左記のとおりとするので、よろしくお願いする。
1 指定試験機関及び指定登録機関の指定について
平成四年一〇月一日付けをもって、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和二二年法律第二一七号。以下「あはき法」という。)第三条の四及び第三条の二三第一項の規定に基づく指定試験機関及び指定登録機関として財団法人東洋療法研修試験財団を、柔道整復師法(昭和四五年法律第一九号。以下「柔整法」という。)第八条の二第一項及び第一三条の三第一項の規定に基づく指定登録機関及び指定試験機関として柔道整復研修試験財団をそれぞれ指定したこと。これにより、今後、試験の実施に関する事務及び登録の実施等に関する事務は両財団において行われることとなったこと。
2 手数料について
財団において行う事務に係る手数料については、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律関係手数料令(平成四年九月二四日政令第三〇一号)及びあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成四年九月二四日厚生省令第五二号)による改正後のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律施行規則(平成二年厚生省令第一九号)並びに柔道整復師法関係手数料令(平成四年九月二四日政令第三〇二号)及び柔道整復師法施行規則の一部を改正する省令(平成四年九月二四日厚生省令第五三号)による改正後の柔道整復師法施行規則(平成二年厚生省令第二〇号)により規定されており、一〇月一日から施行すること。なお、地方公共団体手数料令の該当部分については前記二本の政令の附則において削除したところであり、各都道府県におかれては手数料関係規則の該当部分の削除等所要の措置を取られたい。
3 あん摩、マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復等地方審議会及び試験委員会について
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律の一部を改正する法律(昭和六三年法律第七一号)による改正前のあはき法第一三条第三項の規定に基づくあん摩、マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復等地方審議会及び第二条第五項の規定に基づく試験委員会については、一〇月一日以降不要となるので廃止する必要があること。このため、各都道府県におかれては所要の措置を取られたい。
4 地方自治法別表について
都道府県知事に対する機関委任事務に係る地方自治法(昭和二二年法律第六七号)別表第三第一号(三四)及び(三五)及び都道府県が置かなければならない附属機関に係る同法別表第七第一号については、地方自治法本則の改正の機会をとらえて改正することとなること。(時期未定)
5 引き続き各都道府県において実施する事務について
あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師に係る施術所の開設届の受理、施術所に対する臨検検査、学校養成施設認定申請書の進達、あはき法第一二条の二に規定する届出医業類似行為者に対する指導等の事務については、各都道府県において引き続き実施していただくこととなること。
6 名簿等の引き渡し場所について
平成四年五月二一日付け医事第三五号によりあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師名簿等の引き継ぎに係る整理をお願いしているところであるが、引き渡し場所は全職種について
財団法人 東洋療法研修試験財団
所在地 〒一一〇
東京都台東区東上野六―一―七 MSKビル五F
TEL 〇三―三八四七―九八八七
とし、日程については別紙のとおりとするので、担当職員の派遣方ご配慮願いたい。
7 財団からの照会について
未移管者の合格証明書等の交付に当たっては、当該財団より貴都道府県に対し照会することとなるので、ご協力をお願いする。
8 申請者に対する指導等について
一〇月一日以降、登録の申請や免許の再交付申請等について問合せ等が都道府県宛にあった場合には、指定登録機関を紹介する等所要のご指導をお願いする。

別紙 略

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有限会社経営による施術所の開設について

○有限会社経営による施術所の開設について
(昭和二四年七月八日)
(医収第七五四号)
(佐賀県知事あて厚生省医務局長回答)
照会
管内柔道整復師より個人営業を廃し有限会社を設立してその社長として施術所を開設し自ら施術したい旨申出があるが、あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法施行規則第三章の業務に関する規定には施術者自らが施術所を開設しようとするときの規定で施術者以外の者が施術所を開設する等のことに関する規定がないから施術者以外の者に施術所を開設させることはできないように思料せらるるがこれが取扱に関し何分の御教示をお願いいたしたい。
回答
五月四日付医第六三四号で貴県衛生部長から照会の、有限会社経営による施術所の開設に関しては、「あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法施行規則」第七条の規定においても施術者が施術所の開設を届け出ることになって居り、かような経営主体による施術所の開設を予想していないのみならず、医療法第七条第二項の規定との関連上も有限会社による施術所の開設は望ましくないと考えられるので然るべく指導されたい。

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脱臼骨折等に対する手当について

脱臼骨折等に対する手当について
(昭和二五年二月一六日)
(医収第九七号)
(山形県知事あて厚生省医務課長回答)
照会
右について山形地方検察庁より別紙の通り照会があったから貴局の見解を御指示煩わしたい。

(別紙)
脱臼骨折等に対する手当に関する照会について
(昭和二五年一月三一日)
(山形県衛生部長あて山形地方検察庁照会)
捜査の必要がありますから至急左記事項につき御回答を煩わしたい。
1 按摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第五条によれば按摩師及び柔道整復師は原則として医師の同意を得た場合の外脱臼又は骨折の患部に施術さしてはならないとあるが右患部に対する施術は医師法第十七条に所謂「医業」と看做されるのであるかどうか。
2 若し看做されるとせば免許を受けずして柔道整復を業としている者が業として右患部に対して施術する行為は医師法第十七条違反として処罰すべきであるか、それとも概括的にあん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第一条違反として処罰すべきであるか。
回答
二月七日付医第六五号で貴県衛生部長から照会の標記の件については左記のとおり回答する。
1 あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第五条に「施術」とあるのは、当然「あん摩術又は柔道整復術」を意味するが、これらの施術を業として行うことは理論上医師法第十七条に所謂「医業」の一部と看做される。
2 然しながらあん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法第一条の規定は、医師法第十七条に対する特別法的規定であり、従って免許を受けないで、あん摩、はり、きゅう又は柔道整復を業として行った場合は脱臼又は骨折の患部に行ったと否とを問わず同法第一条違反として同法第十四条第一号により処罰されるべきであり、医師法第十七条違反として処罰さるべきではない。

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あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法違反被告事件

関係法規 関係法規

著者:医事法制研究会
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事件番号昭和29(あ)2861
事件名あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法違反被告事件
裁判年月日昭和36年02月15日
法廷名最高裁判所大法廷
裁判種別判決
結果棄却
判例集巻・号・頁第15巻2号347頁

原審裁判所名大津簡易裁判所   
原審事件番号
原審裁判年月日

判示事項あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復法第七条の合憲性
裁判要旨あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復法第七条は、憲法第一一条ないし第一三条、第一九条、第二一条に違反しない。
(補足意見および少数意見がある。)
参照法条あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法7条,憲法11条,憲法12条,憲法13条,憲法19条,憲法21条
      

主    文
    本件上告を棄却する。
    当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
         
理    由
 被告人の上告趣意について。
 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法七条は、あん摩、はり、きゆう等の業務又は施術所に関し、いかなる方法によるを問わず、同条一項各号に列挙する事項以外の事項について広告することを禁止し、
同項により広告することができる事項についても、施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならないものとしている。そして本件につき原審の適法に認定した事実は、被告人はきゆう業を営む者であるところその業に関しきゆうの適応症であるとした神経痛、リヨウマチ、血の道、胃腸病等の病名を記載
したビラ約七〇三〇枚を判示各所に配布したというのであつて、その記載内容が前記列挙事項に当らないことは明らかであるから、右にいわゆる適応症の記載が被告人の技能を広告したものと認められるかどうか、
またきゆうが実際に右病気に効果があるかどうかに拘らず、被告人の右所為は、同条に違反するものといわなければならない。
 論旨は、本件広告はきゆうの適応症を一般に知らしめようとしたものに過ぎないのであつて、何ら公共の福祉に反するところはないから、同条がこのような広告までも禁止する趣旨であるとすれば、同条は憲法一一条ないし一三条、一九条、二一条に違反し無効であると主張する。しかし本法があん摩、はり、きゆう等の業務又は施術所に関し前記のような制限を設け、いわゆる適応症の広告をも許さないゆえんのものは、もしこれを無制限に許容するときは、患者を吸引しようとするためややもすれば虚偽誇大に流れ、一般大衆を惑わす虞があり、その結果適時適切な医療を受ける機会を失わせるような結果を招来することをおそれたためであつて、このような弊害を未然に防止するため一定事項以外の広告を禁止することは、国民の保健衛生上の見地から、公共の福祉を維持するためやむをえない措置として是認されなければならない。されば同条は憲法二一条に違反せず、同条違反の論旨は理由がない。
 なお右のような広告の制限をしても、これがため思想及び良心の自由を害するものではないし、また右広告の制限が公共の福祉のために設けられたものであることは前示説明のとおりであるから、右規定は憲法一一ないし一三条及び一九条にも違反せず、この点に関する論旨も理由がない。
 よつて刑訴四一四条、三九六条、一八一条に従い主文のとおり判決する。
 この判決は、裁判官垂水克己、同河村大助の補足意見、裁判官斎藤悠輔、同藤田八郎、同河村又介、同奥野健一の少数意見があるほか裁判官全員一致の意見によるものである
 裁判官垂水克己の補足意見は次のとおりである。
 心(意思)の表現が必ずしもすべて憲法二一条にいう「表現」には当らない。財産上の契約をすること、その契約の誘引としての広告をすることの如きはそれである。アメリカては憲法上思想表現の自由、精神的活動の自由と解しこれを強く保障するが、経済的活動の自由はこの保障の外にあるものとされ、これと同じには考えられていないようである。
 本法に定めるきゆう師等の業務は一般に有償で行われるのでその限りにおいてその業務のためにする広告は一の経済的活動であり、財産獲得の手段であるから、きゆう局的には憲法上財産権の制限に関連する強い法律的制限を受けることを免れない性質のものである。この業務(医師、殊に弁護士の業務も)は往々
継続的無料奉仕として行われることも考えられる。しかし、それにしても専門的知識経験あることが保障されていない無資格者がこれを業として行うことは多数人の身体に手を下しその生命、健康に直接影響を与える仕事であるだけに(弁護士は人の権利、自由、人権に関する大切な仕事をする)公共の福祉のため危険であ
り、その業務に関する広告によつて依頼者を惹きつけるのでなく「桃李もの言わねども下おのづから蹊をなす」ように、無言の実力によつて公正な自由競争をするようにするために、法律で、これらの業務を行う者に対しその業務上の広告の内容、方法を適正に制限することは、経済的活動の自由、少くとも職業の自由の制
限としてかなり大幅に憲法上許されるところであり、本法七条にいう広告の制限もかような制限に当るのである。そのいずれの項目も憲法二一条の「表現の自由」の制限に当るとは考えられない。とはいえ、本法七条広告の制限は余りにも苛酷ではなかろうか、一般のきゆう師等の適応症を広告すること位は差支ないではないか、外科医に行かず近所の柔道整復師で間に合うことなら整復師に頼みたいと思う人には整復師の扱う適応症が広告されていた方がよいのではないか、といつたような疑問は起こる。また、本法七条が適応症の広告を禁止した法意は、きゆう師等が(善意でも)適応症の範囲を無暗に拡大して広告し、広告多ければ患者多く集まるという、不公正な方法で同業者または医師と競争し、また、重態の患者に厳密な医学的診断も経ないで無効もしくは危険な治療方法を施すようなことを防止し、医師による早期診断早期治療を促進しようとするにあるようにも思える。とすれば憲法三一条に違反する背理な刑罰法規ともいえないのではないか。
 とに角、本法七条広告の禁止は憲広二一条に違反しない。むしろ同条の問題ではない。だから、この禁止条項が適当か否かは国会の権限に属する立法政策の問題であろう。
 裁判官河村大助の補足意見は次のとおりである。
 原判決の確定した事実関係の要旨は、被告人はきゆう業を営むものであるところ、きゆうの適応症であるとした神経痛、リヨウマチ、血の道、胃腸病等の病名を記載したビラ約七〇三〇枚を配付し以て法定の事項以外の事項について広告したというのである。
 そこで右認定の証拠となつた押収の広告ビラ(特に証二、五号)を見るに(一)a町の大野灸と題し、施術所の名称、施術時間等あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法(以下単に法と略称する)第七条一項に
おいて許された広告事項の記載が存するの外(二)きゆうの適応症として数多くの疾病が記載され更にその説明が附記されている。例えば「灸の効くわけ」として、「○熱いシゲキは神経に強い反応を起し、体の内臓
や神経作用が、興奮する○血のめぐりが良くなり、血中のバイ菌や病の毒を消すメンエキが増へる○それ故体が軽く、気持が良くなりよく寝られる、腹がへる等は灸をした人の知る所である◎(注射や服薬で効かぬ人は灸をすると良い)」「人体に灸ツボ六百以上あり、病によつてツボが皆違ふ故ツボに、すえなければ効果は
ない」等の説明が附記されている。しかして右のようにきゆう業者の広告に適応症としての病名やその効能の説明が(一)の許された広告事項に併記された場合には、その広告は法第七条二項の「施術者の技能」に関する事項にわたり広告したものということかできる。蓋しきゆうは何人が施術するも同様の効果を挙げ得るものではなく、それぞれの疾病に適合したツボにすえることによつて効果があるものであるから、施術者又は施術所ときゆうの適応症を広告することは、その施術者の技能を広告することになるものと解し得るからである。 されば本件広告は法第七条二項に違反するものというべく、この点の原判示はやや簡略に過ぎる嫌いはあるが、要するに本件ビラの内容には適応症及びその説明の記載があつて施術者の技能に関する事項に
わたる広告をした事実を認定した趣旨と解し得られるから、同法七条違反に問擬した原判決は結局相当である。
 広告の自由が憲法二一条の表現の自由に含まれるものとすれば、昭和二六年法律第一一六号による改正に当り法第七条一項において一定事項以外の広告を原則的に禁止するような立法形式をとつたことにつ
いては論議の余地があろう。しかし、同条二項は旧法第七条の規定の趣旨をそのまま踏襲したものであつて、即ち施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項は、患者吸引の目的でなす、きゆう業広告の眼目
であることに着眼し、これを禁止したものと見られるから、第一項の立法形式の当否にかかわりなく、独立した禁止規定として、その存在価値を有するものである。そこで本件被告人の所為が既述の如く右第二項の施術者の技能に関する広告に該当するものである以上本件においては、右第二項の禁止規定が表現の自由の合理的制限に当るかどうかを判断すれば足りるものと考えられる。ところで右第二項の立法趣旨は、技
能、施術方法又は経歴に関する広告が患者を吸引するために、ややもすれば誇大虚偽に流れやすく、そのために一般大衆を惑わさせる弊害を生ずる虞れがあるから、これを禁止することにしたものと解せられる。さ
れば右第二項の禁止規定は広告の自由に対し公共の福祉のためにする必要止むを得ない合理的制限ということができるから、憲法二一条に違反するものではない。その他右規定が憲法一一条ないし一三条、一九条に違反するとの論旨も理由がない。
 裁判官斎藤悠輔の少数意見は、次のとおりである。
 わたくしは、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法七条の立法趣旨は、多数説と同じく、「もし広告を無制限に許容するときは、患者を吸引しようとするためややもすれば虚偽誇大に流れ、一般大衆を惑わす
虞があり、その結果適時適切な医療を受ける機会を失わせるような結果を招来することをおそれたためである」と解する。従つて、広告が同条違反であるとするには、ただ形式的に同条一項各号に列挙する事項以外
の事項について広告したというだけでは足りず、さらに、現実に前記のごとき結果を招来する虞のある程度の虚偽、誇大であることを要するものといわなければならない。すなわち薬事法三四条とほぼ同趣旨に解す
るのである。
 しかるに、原判決の確定したところによれば、本件広告は、きゆうの適応症であるとした神経痛、リヨウマチ、血の道、胃腸病等の病名を記載したというだけであつて、虚偽、誇大であることは何等認定されていない
のである。そして、きゆうがかかる疾病に適応する効能を有することは顕著な事実である。従つて、本件は、罪とならないものと思う。
 多数説は、形式主義に失し、自ら掲げた立法趣旨に反し、いわば、風未だ楼に満たなのに山雨すでに来れりとなすの類であつて、当裁判所大法廷が、さきに、「あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法一二条、一四条が医業類似行為を業とすることを禁止処罰するのは、人の健康に害を及ぼす虞のある業務所為に限局する趣旨と解しなければならない」旨判示した判例(昭和二九年(あ)二九九〇号同三五年一月二七
日大法廷判決判例集一四巻一号三三頁以下)の趣旨にも違反するものといわなければならない。もし、前記七条一項各号に列挙する事項以外の事項を広告したものは、その内容の如何を問わず、すべて処罰する趣旨であると解するならば、奥野裁判官らの説くかごとく、同規定は憲法二一条に反し無効であるというべきで
ある。因に、前記七条と同形式の医療法六九条、七〇条の規定は、漢方医たる標示を禁止するもののごとくであるが(A著東洋医学とどもに一一六頁以下参照)、もし然りとすれば、かかる規定もまた憲法二一条違反と解すべきである。
 裁判官藤田八郎の少数意見は次のとおりである。
 「あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法」七条は、あん摩業、はり業、きゆう業若しくは柔道整復業又はこれらの施術所に関しては、何人も、いかなる方法によるを問わず、左に掲げる事項以外の事項について、広告をしてはならない。
一 施術者である旨並びに施術者の氏名及び住所
二 第一条に規定する業務の種類
三 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
四 施術日又は施術時間
五 その他厚生大臣が指定する事項
 前項第一号乃至第三号に掲げる事項について広告をする場合にも、その内容は、施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたつてはならない。と規定している。
 同条が、広告の内容が施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたることを禁止していることは、合理的な理由なしとしないであろう。しかし、単なるきゆうの一般的な適応症の広告のごときは、それが虚偽誇大にわたらないかぎり、これを禁止すべき合理的な理由のないことは奥野裁判官の少数意見の説くとおりである。されば同法同条も、施術者の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたらないかぎり、単なる一般的な適応症の広告はこれを禁じていないものと解すべきである。若し、多数意見のごとく同条は同条所定以外一切の事項の広告を禁ずるものと解するならば、同条は憲法の保障する表現の自由をおかすものとならざるを得ないことまた奧野裁判官の説くとおりである。
 しかるに、本件の起訴にかかる事実、また本件第一審判決の認定する事実は「きゆうの適応症であるとした神経痛、リヨウマチ、血の道、胃腸病等の病名を記載したビラ」「を配布し」たというのであつて、かかるきゆうの一般的な適応症の記載のごときは本法七条の禁止するところでないと解すべく、従つて本件公訴事実は
同条違反の犯罪事実を構成しないものであつて、本件に関するかぎり、同法七条の合憲なりや違憲なりやを論ずるの要はないものというべきである。本件の処理としては、第一審判決を破棄して無罪の言渡をすべきであると思う。
 裁判官奥野健一の少数意見は次のとおりである。
 広告が憲法二一条の表現の自由の保障の範囲に属するか否かは多少の議論の存するところであるが、同条は思想、良心の表現の外事実の報道その他一切の表現の自由を保障しているのであつて、広告の如きもこれに包含されるものと解するを相当とする。広告が商業活動の性格を有するからといつて同条の表現の自由の保障の外にあるものということができない。しかし、表現の自由といえども絶対無制限のものではなく、
その濫用は許されず、また公共の福祉のため制限を受けることは他の憲法の保障する基本的人権と変らない。従つて、広告がその内容において虚偽、誇大にわたる場合又は形式、方法において公共の福祉に反する場合は禁止、制限を受けることは当然のことである。
 あん摩師、はり師、きゆり師及び柔道整復師法七条は、きゆう業を営む者はその業に関しきゆう等の適応
症について一切広告することを禁止している。すなわち、虚偽、誇大にわたる広告のみならず適応症に関す
る真実、正当な広告までも一切禁止しているのであつて、これに反する者を刑罰に処することにしているのである。
 (明文上同条が正当な適応症の広告は禁止していないと解することは到底できない。)そもそも、本法はきゆう等の施術を医業類似の行為として一定の資格を有する者に対し免許によりこれを業とすることを許して
いるのである。すなわち、きゆう等の施術が何らかの病気の治療に効果のあることを認めて、その業務につき免許制を採用しているのである。従つて、その施術が如何なる病気に効能があるか、真実、正当に世間一
般に告知することは当然のことであつて、かかる真実、正当な広告まで全面的に禁止しなければならない保健、衛生上その他一般公共の福祉の観点からもその理由を発見することができない。これは正に不当に表現の自由を制限しているものという外はない。
 多数意見は、「もしこれ(広告)を無制限に許容するときは、患者を吸引しようとするためややもすれば虚偽誇大に流れ、一般大衆を惑わす虞がある」というのであるが、単に広告が虚偽誇大に流れる虞があるからといつて、真実、正当な広告までも一切禁止することは行き過ぎである。成程、取締当局としては予め一切の広告を禁止しておけば、虚偽、誇大にわたる広告も自然防止することができるであろうが、かくては正当な広
告の自由を奪うものであつて、取締当局の安易な措置によつて、正当な表現の自由を不当に制限するものである。これは恰も集団示威行進が時として公安を害する危険性を包蔵するからといつて、公安を害する直
接、明白な危険もないのに、予め一切の集団行進を禁止するのと同様であつて、到底是認することができない。このことは人命、身体こきゆう等より重大な影響を持つ医薬品についてさえ薬事法三四条が虚偽又は誇
大な広告のみを禁止しているのと対比して考えても、きゆう等について特に医薬品と区別して正当な広告までも一切禁止しなければならない合理的根拠を発見することができない。また、多数意見は「その結果適時適切な医療を受ける機会を失わせるような結果を招来する」というのであるが、若し然りとすれば、むしろ当初からきゆう等の施術の業務を禁止すべきであつて、既に医業類似行為として病気治療上効果のあることを
認めて、その業務を免許しておきながら、その施術を受けると適時適切な医療を受ける機会を失わせるとの理由で、正当な広告までも禁止することは、それ自体矛盾であるという外はない。
 なお、一切の適応症の広告が禁止されている法制を前提として、これを甘受して自ら進んで免許を受けた者であるから、今更適応症の広告禁止の違憲を主張することは許されないのではないかという疑問もあるが、かかる憲法の保障する表現の自由の制限を免許の条件とするが如きことは許されざるところどあるか
ら、かかる議論も成り立たない。
 これを要するに、本法七条が真実、正当な適応症の広告までも一切禁止したことは不当に表現の自由を制限した違憲な条章であつて無効であると断ずるの外なく、同条に則り被告人を処罰せんとする第一審判決は違憲であるから破棄を免れない。
 裁判官河村又介は、裁判官奥野健一の右少数意見に同調する。
 検察官清原邦一、同村上朝一公判出席
  昭和三六年二月一五日
     最高裁判所大法廷
            裁判官    島           保
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    池   田       克
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    高   橋       潔
            裁判官    高   木   常   七
            裁判官    石   坂   修   一
 裁判長裁判官田中耕太郎、裁判官小谷勝重は退官、裁判官垂水克己は病気につき署名押印することがで
きない。
            裁判官    島           保

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はり、きゅう、マーサージ師、柔道整復師の業務範囲等

○あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法運営に関しての疑義について
(昭和二四年六月八日)
(医収第六六二号)
(岡山県知事あて厚生省医務局長回答)
照会
標記法案について左記の通り聊か疑義がありますので貴局の御意見至急承知したいので照会いたします。
1 第四条に於いて薬品授与の範囲(患部に薬品にて湿布するが如きも違反か)
2 第五条に於いて医師の同意を得ることの意味
(1) 患者が第一に医師の診察を受けて医師の紹介により施術を受けるか。
(2) 施術者自ら医師の承認を得るか。
(3) 前項の同意の場合に医師の証明書の如きもの必要なりや。(必要なりとせば其の保存期間)
3 X線について
(1) 柔道整復師が自宅(施術所)に「レントゲン」装置を設けて診療致してよろしいか。
(2) 若しいかなければ診療の方法
回答
二月七日付医第一六三号による標記の件について左の通り回答する。
1 第四条について
患部を薬品で湿布するが如きも理論上薬品の投与に含まれると解するが、その薬品使用について危険性がなく且つ柔道整復師の業務に当然伴なう程度の行為であれば許されるものと解する。
2 第五条については、医師の同意は、個々の患者が医師から得てもよく、又施術者が直接医師から得てもよいが、何れの場合でも医師の同意は患者を診察した上で与えられることを要する。それは書面であっても口答であってもよい。
3 柔道整復師がレントゲン装置を治療用に使用することは勿論許されないが、患部の状況を撮影するために用うる場合でも、レントゲン装置の取扱には相当の医学上及び電気に関する知識を要し、これが使用を誤るときは人体に危害を与えるおそれがあるので、柔道整復師がこれを使用することは適当でない。

関係法規

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耳針法による痩身法について 照会回答

○耳針法による痩身法について
(昭和五三年九月一八日)
(医事第八二号)
(各都道府県衛生主管部(局)長あて厚生省医務局医事課長通知)
標記の件に関し、宮城県からの照会(別紙(1)に対し、別紙(2)のとおり回答したので通知する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

別紙(1)
(昭和五三年九月一日医第六三一号)
(厚生省医務局医事課長あて宮城県衛生部長照会)
近ごろ、美容研究所の名称で耳針法による痩身法の広告をしているものがありますが、左記の事項について照会します。
1 耳針法による痩身法は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律による施術に含まれるものであるかどうか。
2 同法による施術に含まれるときは、別添の広告は同法第七条第一項の規定による広告の制限に違反するかどうか、違反するとすれば、その理由をも併せて教示願います。

〔別添〕画像略

別紙(2)
(昭和五三年九月一八日医事第八二号)
(宮城県衛生部長あて厚生省医務局医事課長回答)
昭和五十三年九月一日付医第六三一号をもって照会のあった標記について左記のとおり回答する。
1について
痩身の目的で耳のいわゆるつを特定し、当該つに対しは(その長さは問わない)をもって刺激を与えるいわゆる耳針法による痩身法は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)(以下「法」という。)第一条に定めるはに含まれる。
2について
はり業又はその施術所に関する広告は、法第七条第一項に定める事項に限られており、これ以外の事項を記載した別添広告は同条第一項に違反する。

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○柔道整復師学校養成施設指定規則

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柔道整復師学校養成施設指定規則
(昭和四十七年五月十三日)
(/文部省/厚生省/令第二号)
柔道整復師法施行令(昭和四十五年政令第二百十七号)第七条第四号及び第九条の規定に基づき、柔道整復師学校養成施設指定規則を次のように定める。
柔道整復師学校養成施設指定規則
(この省令の趣旨)
第一条 柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号。以下「法」という。)第十二条の規定に基づく学校又は柔道整復師養成施設(以下「養成施設」という。)の指定に関しては、柔道整復師法施行令(平成四年政令第三百二号。以下「令」という。)に定めるもののほか、この省令の定めるところによる。
2 前項の学校とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校及びこれに附設される同法第八十二条の二に規定する専修学校又は同法第八十三条に規定する各種学校をいう。
(昭五一文厚令一・平元文厚令五・平一二文厚令二・一部改正)
(指定基準)
第二条 令第二条の主務省令で定める基準は、次のとおりとする。
一 学校教育法第五十六条第一項の規定により大学に入学することができる者(法第十二条第一項に規定する文部科学大臣の指定を受けようとする学校が大学である場合において、当該大学が学校教育法第五十六条第二項の規定により当該大学に入学させた者又は同法第一条に規定する学校以外の学校若しくは養成施設にあつては、法附則第十一項の規定により大学に入学することができる者とみなされる者を含む。)であることを入学又は入所の資格とするものであること。
二 修業年限は、三年以上であること。
三 教育の内容は、別表第一に定めるもの以上であること。
四 学校又は養成施設の長は、専ら学校又は養成施設の管理の任に当たることができる者であり、かつ、柔道整復師の教育又は養成に適当であると認められる者であること。
五 別表第一教育内容の欄に掲げる各教育内容を教授するのに適当な数の教員を有すること。
六 教員は、別表第二の上欄に掲げる教育内容について、それぞれ同表の下欄に掲げる者であること。
七 教員のうち五人(一学年に三十人を超える定員を有する学校又は養成施設にあつては、その超える数が三十人までを増すごとに一を加えた数)以上は、別表第二専門基礎分野の項各号若しくは同表専門分野の項第二号に掲げる者又はこれと同等以上の知識及び経験を有する者である専任教員(以下「専任教員」という。)であること。ただし、専任教員の数は、当該学校又は養成施設が設置された年度にあつては三人(一学年に三十人を超える定員を有する学校又は養成施設にあつては、その超える数が三十人までを増すごとに一を加えた数)、その翌年度にあつては四人(一学年に三十人を超える定員を有する学校又は養成施設にあつては、その超える数が三十人までを増すごとに一を加えた数)とすることができる。
八 一学級の生徒の定員は三十人以下であること。
九 同時に授業を行う学級の数を下らない数の普通教室を有すること。
十 基礎医学実習室及び実技実習室を有すること。
十一 普通教室の面積は生徒一人につき一・六五平方メートル以上、基礎医学実習室の面積は生徒一人につき三・三一平方メートル以上、実技実習室の面積は一ベツドにつき六・三平方メートル以上であること。
十二 実習室は、ロツカールーム又は更衣室及び消毒設備を有すること。
十三 校舎の配置及び構造は、第九号から前号までに定めるもののほか、教育上、保健衛生上及び管理上適切なものであること。
十四 教育上必要な器械器具、標本及び模型、図書並びにその他の備品を有すること。
十五 専任の事務職員を有すること。
十六 管理及び維持経営の方法が確実であること。
(昭五一文厚令二・平元文厚令五・平一一文厚令四・一部改正、平一二文厚令二・旧第四条繰上・一部改正、平一二文厚令四・平一三文科令八〇・一部改正)
(指定の申請書に添える書類の記載事項)
第三条 令第三条の申請書には、次に掲げる事項(地方公共団体(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第六十八条第一項に規定する公立大学法人を含む。)の設置する学校又は養成施設にあつては、第十号に掲げる事項を除く。)を記載した書類を添えなければならない。
一 設置者の氏名及び住所(法人にあつては、名称及び主たる事務所の所在地)
二 名称
三 位置
四 設置年月日
五 学則
六 長の氏名及び履歴
七 教員の氏名、履歴及び担当科目並びに専任又は兼任の別
八 校舎の各室の用途及び面積並びに建物の配置図及び平面図
九 教授用及び実習用の器械器具、標本、模型、図書その他の備品の目録
十 収支予算及び向こう二年間の財政計画
2 令第九条の規定により読み替えて適用する令第三条の書面には、前項第二号から第九号までに掲げる事項を記載した書類を添えなければならない。
(平一二文厚令二・追加、平一六文科厚労令四・一部改正)
(変更の承認又は届出を要する事項)
第四条 令第四条第一項(令第九条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の主務省令で定める事項は、前条第一項第五号に掲げる事項(修業年限、教育課程及び生徒の定員に関する事項に限る。)又は同項第八号に掲げる事項とする。
2 令第四条第二項の主務省令で定める事項は、前条第一項第一号から第三号までに掲げる事項又は同項第五号に掲げる事項(修業年限、教育課程及び生徒の定員に関する事項を除く。次項において同じ。)とする。
3 令第九条の規定により読み替えて適用する令第四条第二項の主務省令で定める事項は、前条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項又は同項第五号に掲げる事項とする。
(平一二文厚令二・追加)
(報告を要する事項)
第五条 令第五条(令第九条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の主務省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 当該学年度の学年別生徒数
二 前学年度の卒業者数
三 前学年度における教育の実施状況の概要
四 前学年度における経営の状況及び収支決算
(平六文厚令一・平一二文厚令二・一部改正)
(指定取消しの申請書等に添える書類の記載事項)
第六条 令第八条の申請書又は令第九条の規定により読み替えて適用する令第八条の書面には、次に掲げる事項を記載した書類を添えなければならない。
一 指定の取消しを受けようとする理由
二 指定の取消しを受けようとする予定期日
三 在学中の生徒があるときは、その措置
(平元文厚令五・旧第七条繰下、平一二文厚令二・旧第八条繰上・一部改正)
附 則
(施行期日)
1 この省令は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 この省令の施行前に柔道整復師養成施設に関してなされた変更の承認その他の行為は、それぞれ、この省令の相当規定によつてなされたものとみなす。
3 この省令の施行前に附則第六項の規定による改正前のあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師及び柔道整復師に係る学校養成施設認定規則(昭和二十六年/文部/厚生/省令第二号)の規定により厚生大臣の指定した講習会又は教員講習会は、それぞれこの省令の相当規定により厚生労働大臣の指定した講習会又は教員講習会とみなす。
(平一二文厚令五・一部改正)
附 則 (昭和五一年一月一〇日/文部省/厚生省/令第一号)
この省令は、学校教育法の一部を改正する法律(昭和五十年法律第五十九号)の施行の日(昭和五十一年一月十一日)から施行する。
附 則 (昭和五一年一月二八日/文部省/厚生省/令第二号) 抄
(施行期日)
1 この省令は、昭和五十一年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)第二条第一項に基づく認定(以下「認定」という。)を受けた学校若しくは養成施設又は柔道整復師法(昭和四十五年法律第十九号)第十二条に基づく指定(以下「指定」という。)を受けた学校若しくは柔道整復師養成施設において、昭和五十一年三月三十一日以後引き続きあん摩マツサージ指圧師、はり師若しくはきゆう師又は柔道整復師となるのに必要な知識及び技能を修習中の者に係る授業科目の授業時間数は、この省令による改正後のあん摩マツサージ指圧師、はり師及びきゆう師に係る学校養成施設認定規則(以下「認定規則」という。)別表第一及び別表第二並びに柔道整復師学校養成施設指定規則(以下「指定規則」という。)別表第一及び別表第二にかかわらず、なお従前の例によることができる。
3 この省令の施行の際現に認定を受けている学校若しくは養成施設又は指定を受けている学校若しくは、柔道整復師養成施設については、この省令による改正後の認定規則別表第四及び指定規則別表第四にかかわらず、昭和五十四年三月三十一日までの間は、なお従前の例によることができる。
附 則 (昭和五三年八月一日/文部省/厚生省/令第一号)
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成元年九月二九日/文部省/厚生省/令第五号)
(施行期日)
1 この省令は、平成二年四月一日から施行する。
(経過規定)
2 この省令の施行の際現に存する指定施設については、平成五年三月三十一日までは、この省令による改正後の柔道整復師学校養成施設指定規則(以下「新令」という。)第四条第七号の規定中「四人(当該学校又は養成施設が設置された年度にあつては二人、その翌年度にあつては三人)以上」とあるのを「三人以上」と読み替えて適用する。
3 この省令の施行の際現に存する指定施設については、平成七年三月三十一日までは新令第四条第十一号の規定は適用しない。
4 柔道整復師法の一部を改正する法律(昭和六十三年法律第七十二号)附則第六条の規定により、主務大臣の指定がなお効力を有することとされる指定施設については、新令第七条の規定は、同条中「第四条」とあるのを「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律の一部を改正する法律及び柔道整復師法の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整理に関する政令(平成元年政令第二百三十九号)第一条の規定による廃止前の柔道整復師法施行令(昭和四十五年政令第二百十七号)第七条」と読み替えて適用する。
附 則 (平成六年三月三〇日/文部省/厚生省/令第一号)
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成一一年六月一日/文部省/厚生省/令第四号)
(施行期日)
1 この省令は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 この省令の施行の際現に指定を受けている学校又は養成施設及び柔道整復師学校養成施設指定規則第二条の規定により主務大臣に対して行われている申請に係る学校又は養成施設における専任教員の数については、この省令による改正後の第四条第七号の規定にかかわらず、平成十六年五月三十一日までの間は、なお従前の例によることができる。
附 則 (平成一二年三月二九日/文部省/厚生省/令第二号) 抄
(施行期日)
1 この省令は、平成十二年四月一日から施行する。
附 則 (平成一二年三月三一日/文部省/厚生省/令第四号)
(施行期日)
1 この省令は、平成十二年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行の際現に指定を受けている学校又は柔道整復師養成施設において柔道整復師として必要な知識及び技能を修得中の者に係る教育の内容については、この省令による改正後の別表第一の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。
附 則 (平成一二年一〇月二〇日/文部省/厚生省/令第五号)
この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
附 則 (平成一三年一一月二七日文部科学省令第八〇号) 抄
(施行期日)
第一条 この省令は、平成十四年四月一日から施行する。
附 則 (平成一四年二月二二日/文部科学省/厚生労働省/令第一号)
この省令は、保健婦助産婦看護婦法の一部を改正する法律の施行の日(平成十四年三月一日)から施行する。
附 則 (平成一六年三月三一日/文部科学省/厚生労働省/令第四号)
この省令は、平成十六年四月一日から施行する。
附 則 (平成一八年三月三一日/文部科学省/厚生労働省/令第一号)
この省令は、臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律の一部を改正する法律及び臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行の日(平成十八年四月一日)から施行する。
附 則 (平成一九年三月三〇日/文部科学省/厚生労働省/令第一号)
この省令は、平成十九年四月一日から施行する。

別表第一(第二条関係)
(平一二文厚令四・全改、平一四文科厚労令一・平一八文科厚労令一・一部改正)
教育内容
単位数
基礎分野
科学的思考の基盤
十四
 
人間と生活
 
専門基礎分野
人体の構造と機能
十三
 
疾病と傷害
十二
 
保健医療福祉と柔道整復の理念
専門分野
基礎柔道整復学
 
臨床柔道整復学
十四
 
柔道整復実技(臨床実習を含む。)
十六
合計
八十五
備考
一 単位の計算方法は、大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)第二十一条第二項の規定の例による。
二 学校教育法に基づく大学若しくは高等専門学校、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に基づく大学又はあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律(昭和二十二年法律第二百十七号)第二条第一項の規定により認定されている学校若しくは養成施設、保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第二十一条第一号若しくは第二号の規定により指定されている学校若しくは看護師養成所、歯科衛生士法(昭和二十三年法律第二百四号)第十二条第一号若しくは第二号の規定により指定されている歯科衛生士学校若しくは歯科衛生士養成所、診療放射線技師法(昭和二十六年法律第二百二十六号)第二十条第一号の規定により指定されている学校若しくは診療放射線技師養成所、臨床検査技師等に関する法律(昭和三十三年法律第七十六号)第十五条第一号の規定により指定されている学校若しくは臨床検査技師養成所、理学療法士及び作業療法士法(昭和四十年法律第百三十七号)第十一条第一号若しくは第二号の規定により指定されている学校若しくは理学療法士養成施設若しくは同法第十二条第一号若しくは第二号の規定により指定されている学校若しくは作業療法士養成施設、視能訓練士法(昭和四十六年法律第六十四号)第十四条第一号若しくは第二号の規定により指定されている学校若しくは視能訓練士養成所、臨床工学技士法(昭和六十二年法律第六十号)第十四条第一号、第二号若しくは第三号の規定により指定されている学校若しくは臨床工学技士養成所、義肢装具士法(昭和六十二年法律第六十一号)第十四条第一号、第二号若しくは第三号の規定により指定されている学校若しくは義肢装具士養成所、救急救命士法(平成三年法律第三十六号)第三十四条第一号、第二号若しくは第四号の規定により指定されている学校若しくは救急救命士養成所若しくは言語聴覚士法(平成九年法律第百三十二号)第三十三条第一号、第二号、第三号若しくは第五号の規定により指定されている学校若しくは言語聴覚士養成所において既に履修した科目については、免除することができる。
三 複数の教育内容を併せて教授することが教育上適切と認められる場合において、柔道整復実技(臨床実習を含む。以下同じ。)十六単位以上及び柔道整復実技以外の教育内容六十九単位(うち基礎分野十四単位以上、専門基礎分野三十二単位以上及び専門分野二十三単位以上)であるときは、この表の教育内容ごとの単位数によらないことができる。

別表第二(第二条関係)
(平一二文厚令四・全改、平一二文厚令五・平一九文科厚労令一・一部改正)
基礎分野
教授するのに適当と認められる者
専門基礎分野
次の各号のいずれかに該当する者であつて教育内容に関し相当の経験を有するもの又はこれと同等以上の知識及び経験を有する者
一 医師
二 教育職員免許法施行規則(昭和二十九年文部省令第二十六号)第六十三条に規定する特別支援学校の理療の教科の普通免許状を有する者
三 柔道整復師の免許を取得してから三年以上実務に従事した後、厚生労働大臣の指定した教員講習会を修了した者(保健医療福祉と柔道整復の理念を教授する場合に限る。)
専門分野
次の各号のいずれかに該当する者であつて教育内容に関し相当の経験を有するもの又はこれと同等以上の知識及び経験を有する者
一 医師
二 柔道整復師の免許を取得してから三年以上実務に従事した後、厚生労働大臣の指定した教員講習会を修了した者

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昭和36年05月18日 [004/004] 38 - 参 - 社会労働委員会 - 29号 あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案審議NO1

○政府委員(川上六馬君) 今お話ございましたように、昭和三十年でございましたか、附帯決議もございまして、無免許あん摩取り締まりをやれということを指示されておるわけでございます、それに従いまして厚生省といたしましては、昭和三十二年の十一月に各都道府県知事宛に通牒を出しまして、そして特に警察と密接に連絡をとって各府県の衛生部が無免許あん摩取り締まりをやるように、特に温泉地、観光地その他特に無免許あん摩の多いところにおきましては、警察当局と協力して厳重な取り締まりをやるように通牒を出しておるわけでございますが、ただいま御指摘がありました免許を有しない若い婦女子を雇用しまして、そしてそれを旅館とか、料亭等に出張いたさせて施術を行なわせて、その報酬を分配しておるような業者に対しましては、その無免許あん摩との共犯として告発し、業務の停止や免許の取り消しするように指示いたしておるわけです。また、学校の生徒が、つまり免許を得ない生徒が施術をやるという場合もありますので、そういうことにつきましては、施設の長に対しましてもそういうことのないように指導するように申しておるわけでございます。その後、警察におきましても同じ年の十二月に、やはり無免許あん摩取り締まりにつきまして通牒を出しておられ、また、三十四年の六月に警察庁から行政法違反の取り締まりについて厚生省に照会がありましたときにも、特に無免許あん摩取り締まりを厳重にやっていただきますように警察庁の方にお願いしてあるわけでありまして、警察庁はまたそれによりまして無免許あん摩取り締まりの資料などを地方に送られまして取り締まりをやるように指示されておるわけでございます。それから昨年の一月に最高裁の医業類似行為に対しまするところの裁判がございまして、実際に人の健康に害のない医業類似行為に対しましては、これを取り締まりの対象にしないということになりましたので、一時はあん摩の方もそうした趣旨によりまして無免許あん摩取り締まりがなされなくなるのではないかというように心配する向きもありましたので、免許制になっておるあん摩に関してはさようなことはない、従来通り無免許のあん摩を取り締まることに変わりはないことを申し送っているような実情であります。そういうようなことで、警察庁と協力をいたしまして取り締まりを年々やっておる次第でございます。
 それからもう一つのお尋ねの盲人あん摩について職場を確保する必要があるということの御意見でございますが、私たちとしても盲人の福祉のためにもできるだけそういう職場を確保してあげたいという考え方でおるわけであります。しかし、この盲人の人たちにあん摩を専業にするとかあるいは免許を優先するというようなことも、なかなか職業の選択の自由という面もあってむずかしゅうございますが、この点は十分検討いたしますが、盲人の職場を確保するというようなことにつきましては、身体障害者の雇用促進に協力をしたいということ、それから晴眼のあん摩さんの養成施設というようなものは行政指導でなるべくふやさないような考え方を持っておるわけでございます。
 それからお尋ねの数は、晴眼者の方のあん摩さんの数は一万七千五百六十六人でございまして、それから……。
○委員長(吉武恵市君) ちょっと速記やめて。
  〔速記中止〕
○委員長(吉武恵市君) 速記始めて。
○藤田藤太郎君 あんたね、厚生省は……、この前の法案が通ったのは三十三年ですよ。あのときに提案者衆議院議員野澤君がここで約束し、厚生省も約束したじゃないか。今あなた府県に指示した、警察にも指示したというのは、厚生省が三十二年の十一月、警察がその年の十二月、あれだけここで約束したことを何にもしていない、それで最高裁の裁判があって職業選択の自由が云々というようなことで、それで雇用を盲人のあん摩については促進をしたいと思うが職業選択の自由がある、そんなことであなたどうなるんですか。もっと、あなたの方が行政を担当しておられる省なんでしょう、私の尋ねているのは無免許の晴眼のあん摩が何人おるかということを尋ねておるのだ。ここにあなた方免許を持っておるあん摩さんの数ちゃんと出ていますが、私が尋ねなくても。そうでしょう。そうじゃないのです。免許を持った人がたくさんの無免許のあん摩を使うてやっておるのが何人おるか、この無免許あん摩の人があなた方一つも取り締まりしていない、国会で約束してもほったらかしじゃないか、それから盲人のあん摩の雇用促進は必要だとおっしゃるけれども、具体的にどういう工合にしたら盲人のあん摩さんの職場が確保できるか、盲人という人は本来いえば社会が救って、身体障害者だから社会が憲法に基づいて生活を保障するというのが建前になっているのだ。だけれども、何といってもこの盲人の方々が一つは十分に救えない面がある、一つは自分の能力を生かして社会に貢献しようという熱情を持っているのです。そうです。その熱情を持っている盲人をなぜ社会に生かすようにしないか、この問題ですよ、私の質問しているのは。そういう点が一つもあなたのさっきからの答弁聞いているというと、どっちに船が着くかわからぬような答弁をされておる。もっと明確に厚生省はこのようなものについてはこう考えているということをはっきり言って下さいよ。
○説明員(黒木利克君) 補足的に申し上げますが、実は視覚障害者の盲人の対策につきましては、主として社会局の方面でやっておりまして、視覚障害者のうちのあん摩、はり、きゅう、マッサージ師の問題だけを医務局でやっておりますので、局長の答弁も後段の方に限ったわけでございます。ただ、私の方で社会局と連絡をいたしましていただいております社会局の調査がございますから御披露さしていただきたいと思いますが、三十五年の七月に身体障害者のいろいろな調査をいたしまして、どういうような職業についておって、どういう保護をされておるか、また、今後どうしたらいいかということの基礎的な資料でございます。それによりますと、盲人の大体総数は推計が二十二万でございます。そのうち十八才未満の者が一万八千、十八才以上が二十万二千でございます。主として職業の問題がありますのは十八才以上でございますが、その内訳を申しますと、この抽出調査の対象になりました盲人が、無職の者が千三百二十五、職業についております者が六百四十九でございます。そのうち、職業の内訳でございますが、あん摩師が二百四十八でございます。なお、あん摩を含めましたサービス業が二百六十六、それから技能工、何らかの技能が身についておる人たちが八十一、それから通信関係が三、採鉱、鉱石を掘る、これが五、農林漁業が二百十五、販売業が五十二、事務職員が六、管理的な職業というのが三、専門技術職業が十六ということでございまして、全体のうちであん摩の比率というものがそう大きくはないということでございます。御承知のように、あん摩につきましては、この養成は、主として生まれつきの視覚障害者につきましては、文部省系統の養成施設で、学校でやっております。私の方は光明寮で、中途失明者の関係の施設で養成をやっておるということでございまして、この厚生省関係の施設の定員をふやしたり、個所数をふやしたりということで、盲人のあん摩師をふやしていくということと、それから先ほど申されました雇用促進法等におきまして、こういう盲人を雇用する職場におきましては、七〇%を目途にして職業の開拓を、確保を進めておるというようなことでございます。今のところは私の方で行政措置といたしましては、先ほど局長の申されましたように、晴眼者のあん摩師等の養成を、行政措置として養成施設のある程度の抑制をするなり、あるいはもぐりの定員を取り締まるなり、あるいは定員というものをできるだけふやさぬようにするというようなことで、このお手元に差し上げてあります資料にありますように、盲人と晴眼者の比率も大体おっつかっつでございまして、従来は盲人の方が多いのでございますが、だんだん現在の定員から申しますというと、晴眼者の方がふえるという傾向がございますから、晴眼者のそういうような定員をふやすことについて行政措置で手心を加えるということを意識してやっておるわけでございます。ただ盲人だけを特別扱いをするということは、医療法規におきましてはいろいろ憲法上の問題がありまして、従来の伝統もありますから、何とか考慮いたしたいと思っておりますが、今のところ法制局とは話し合いがついていない、従って、消極的でありますが、晴眼者の方をある程度遠慮してもらうという行政措置をとっておる次第でございます。
○藤田藤太郎君 何人おられるのですか、無免許晴眼者のあん摩。
○ 説明員(黒木利克君) 晴眼者のあん摩のうちで問題になりますのは、いわゆる売春を伴う、
  〔委員長退席、理事高野一夫君着席〕こういうような人たちでございますが、この数字につきましても売春婦の推計も一応ございますが、そのうちマッサージ的なことをやっております者がどのくらいかは、いろいろ警察庁にも問うておるのでありますが、はっきりした数字がわかりません。ただ売春の関係の女性の数の推定は、警察庁でお持ちのようでございます。なお、その他の晴眼者の無免許の者につきましては、私の方の取り締まりの対象にいたしております数につきましては、残念ながら推計がないのでございます。
○藤田藤太郎君 無免許のあん摩が売春だというような認定で言うなんというのは、どうもちょっと間違えていませんか。無免許であん摩をしている人が幾らおるかということを聞いておるので、よくパンマとか何とか言われるけれども、事実問題として、これは警察が取り締まられる問題で、あん摩をしておるとかせぬとかいうことで問題が起きているのじゃないので、無免許のあん摩がどれだけおるか、これぐらいの捕捉は、私はしておくべきだと思うのです。これは三十三年の法改正のときの約束なんですよ。あなた方おいでになったら何ですけれども、あの当時の議事録を調べてもらってもわかりますように、きちっと約束がされておる。そういうことをどうですかと聞いておるのです。まあ厚生省はそれをつかんでおられないそうですから、警察の方で一つどういう状態にあるかお答え願いたい。
○説明員(小野沢知雄君) 私どもの方といたしましても、厚生省と緊密な連絡をとりまして、力の及ぶ限りやっておるわけでございますが、大へん御希望に沿えないような数字が出ておりますので、恐縮でございます。
○藤田藤太郎君 その数字というのはどんなんですか。
○説明員(小野沢知雄君) 昭和三十三年におきまして、無免許あん摩の件数が二百二十一件、人員が二百三十名、それから昭和三十四年におきましては、件数が百三十件で、人員が百二十六名、三十五年が八十件ございまして、人員が八十三名というふうに出ておるわけでございます。
○藤田藤太郎君 これは、今次長が言われた売春云々というところにつながっているのが取り締まりの対象になったような感じがするのですが、これは警察の立場だから何ですけれども、私は厚生省が――私たちの住んでいる東京でも堂々と行なわれているわけですよ、こういうことをどういう工合に見ておられるかということ。まず第一は観光地ですよ。その次が大都会です。このごろは中都市まで全部です。晴眼のあん摩の見習いといいますか、それが入ってきて、三月目から仕事について、それから学校に行かれて、行かれぬ人もあるけれども、そういう格好で、免許を取るまで――何年かかかってようやく免許を取る、その間の何年かというものは膨大な人がおられるということ、あなた方はこれは私が申し上げぬでもそんなことはわかっておると思うのです。そんなことがわからぬのですかね。この三十三年のときに、非常にこれが問題になって、ここで厚生省は、それをつまびらかにしてやるということを約束されたはずですが、全然処置をされていないわけですね。
  〔理事高野一夫君退席、委員長着
  席〕
○政府委員(川上六馬君) 全然処置をしないということはむろんないのでございまして、先ほど申しましたように、いろいろこまかい指示をいたして、無免許あん摩の取り締まりをやっております。これによって、地方では警察と協力して、ただいま申し上げましたように、無免許あん摩全体の数はなかなかわかりませんけれども、今お話があったのは、検挙件数だけでございますから、これより実際はずっと多いわけで、この取り締まりはなかなかむずかしい次第です。この間も静岡の衛生部長に熱海の無免許あん摩の問題についていろいろ事情を聞いて、取り締まり督促もいたしたわけでございますけれども、やはり旅館等に出入りしておるあん摩を出口で調べてみると、免許を持っていない者の方が多かったと聞いています。そういう観光地、特に利用の多い都市なんかには相当あると思いますので、今後その取り締まりを厳重にしなければならぬと思っております。
藤田藤太郎君 相当あるようでありますなんと言って、これは環境衛生の立場から、あなたの方の行政監督下ではないのですか。まるであなたはよその行政でもあるように、思われますなんということで取り締まっておられて、それでこの表を見ても、晴眼の厚生省認定が千五百四十人で、盲人が八百七十六人だ。盲人の学校は五年制で、政府の認定するのは二年制ですよ。それでどんどんあん摩師を作っておられるのではないですか。片方ではそういうことをやり、それにプラス・アルファとして無免許あん摩が集団でおる。こういうところについて、免許のある人が届出をしない限りは、その無免許あん摩もそこに仕事をする根拠がないわけでしょう。だから、免許を持っておるあん摩営業を調べてみれば、直ちにこれはわかる問題ではないですか。免許を持って届けてあん摩営業をやっておるところに、何人無免許の人がおるか、免許の人が何人おるかということは、直ちにこれはわかることではないですか。そんな免許も何も持っていないであん摩の看板を掲げるわけにはいかぬでしょう、あん摩の法律によって。私はそういう例を見ない。やはりあん摩の営業をやっておる看板に基づいて、そこで無免許あん摩が仕事をしておるという現実ではないですか。そのほかにはない。そんなことは、あなたすぐ調べられるじゃないですか。それをよそのことのようにあなた方言っていていいのですか。これが問題点の一つですよ。まああなたの方は、今までやっていないし、わからぬというのだから、他の委員からもこの問題については御質疑があると思います。
 それからもう一つの問題は、私は何といっても、今規制するとおっしゃったけれども、この数字を見ても、三十一カ所ですか、三十何カ所あるわけでしょう。この晴眼のあん摩講習所、厚生省の認定のはふやさない、押えるとおっしゃいますけれども、こんなことをしていて、それであなたは身体障害者の雇用促進、あん摩の職場確保ということが実際にできるのですか、そこを聞いているのです。身体障害者の盲人のあん摩に五年かけるなら、晴眼の人には七年くらい勉強さして、それでりっぱに晴眼の人を治療の立場に当たらすというようなことは、これは常識じゃないですか。盲人の方は五年制で国立、公立で、無免許の晴眼の方は二年で免許を与える、これは何を意味しておるのですかね。これはこの前のときも大いに議論をされたところだと私は思うのですがね。それで盲人の職場確保ということが実際できるのですかね。これは次官にも御意見を承りたいと思っております。
○説明員(黒木利克君) 先ほど盲人のあん摩師の養成年数の御質問がございましたが、実は行政機関におきましては、文部省も、厚生省も、あん摩の養成については、期間中、中学卒業は二年、高等卒業は二年ということで、差異はないのでございます。ただ義務教育とかその他の教育課程がそれぞれ文部省関係ではございますのでそういうことになっておりますが、あん摩については両方とも二年でございます。それからはり師とかきゅう師の免許を得るためには、中学を卒業した者は五年、高等学校を卒業した者は三年、これも同様でございます。
○阿具根登君 先ほどの答弁の中に、医療法との関係もあり特別な処置はとられない、こういう答弁があったと思うのです。それはどういうことか一つ説明していただきたい。
○説明員(黒木利克君) 私の発言の内容につきまして誤解があるといけませんので、繰り返して申し上げますが、実は盲人に関する立法につきましては、御承知のように、医療法規の関係と身体障害者の福祉立法の関係があるのでございます。医療法規の関係におきましては、盲人と晴眼者につきましていろいろ資格なりその他免許上の問題につきましてそういうような差をつけるというような方針は従来とっていない。むしろ福祉立法の方で、盲人の福祉という面からそういう問題を従来取り扱っていくというような建前になっておるのでございます。ただ、いろいろ従来御希望がございますので、この医療法規におきまして、職業の選択の自由というようなことと、盲人のあん摩師の保護ということをどのように両立させたらいいかということを法律的にいろいろ検討いたしておりますが、なかなか十分な結論にまだ達していないということを申し上げたのでございます。
○阿具根登君 八年、三年、三年とのんできて、まだ結論が出ないということは、医業類似行為であるから、医療法との関係で困るというのでしょう。それでは、社会福祉なら社会福祉にこれを割り切るなら、そういうものは関係ないようになってくるでしょう。盲人だけに対して、たとえば極端に言えば、あん摩というものは、日本古来から考えてみれば、これは盲人のためにできた職業なんですね、そうでしょう。そうすると、今の憲法で職業の選択の自由があるからそれでできないとするならば、社会福祉としてこれを認めるとするならば、それではめくらでなければあん摩はできないと、こういうことになるはずでしょう。それをあなた方は、医業類似行為の中にどうしてもこれを入れなければいけないという考えがあるから、認めない、こういうことになるでしょう、どっちですか。
○説明員(黒木利克君) 御質問のことをちょっと読みかねるのでございますが、私の方で申し上げましたのは、職業の選択の自由という見地から盲人にだけあん摩というものを独占させるということが今のところ非常に解釈上は困難である。しかし、盲人の職場というものは非常に限定されておりますから、何とかして職場を確保する、開拓をするという意味で、福祉立法的な措置でいろいろ保護をするということが可能だ。たとえば、現在都市におきまする盲人のあん摩は晴眼者に比べましていろいろ交通上その他についてハンデがございますから、そのハンデを埋めてあげる、つまり晴眼者との少なくともハンデを除くようなことをする、これは福祉立法において可能でございますから、あるいはさらに晴眼者よりももっと活動のしやすいような保護の立法というものもあるいは考えられるかもわかりませんが、そういう方向で考えることは可能であろう、こういうことを申し上げたのであります。
○阿具根登君 医業類似行為だからそうなんでしょう。これを医業類似行為ではないとしてですね、いわゆる社会福祉事業だ、社会福祉という観点からいくならば、盲人でなければあん摩をすることができないということができるのじゃないですか。医業類似行為であるから、職業の選択の自由でひっかかっているのでしょう。だから、これは社会福祉事業だ、こういう考え方でこれを持っていくことはどうか。
○説明員(黒木利克君) 憲法上の解釈では、医療法規であろうと、社会福祉法規であろうと、職業上の選択の自由というものはございますから、そういう面からは、私は福祉立法で盲人のあん摩業というものを独占させるということもやはり憲法上疑義があるのではなかろうかと存じます。
○阿具根登君 それでは、ちょっと話題をかえて別の方からいってみましょう。
 今度の最高裁の判決はどういうものであったか、はっきりして下さい。
○説明員(黒木利克君) 法律的な問題ですから、私が御説明いたしますが、昭和三十五年の一月に最高裁の判決がございました。これは昭和二十九年の仙台の高等裁判所の言い渡した判決に対する上告の申し立てに基づきまして原判決を破棄したのでございますが、この原判決は次の通りでございます。HS式という無熱高周波療法というものが、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法にいう医業類似行為として同法の適用を受けて禁止さるべきものだ、こういうようなことは憲法の二十二条に違反するから無効だ、従って、仙台の高等裁判所の判決は憲法に違反しているから被告人の所為は罪とならない、こういうことでございます。これに対して最高裁の判決は、医業類似行為を業とすることが公共の福祉に反するならば、これは当然処罰をしてもよろしいが、しかし、公共の福祉に反するというのはかかる業務の行為が人の健康に害を及ぼすおそれがあるからだ、ところが、この高周波療法というものについては人体に危害を与えるか、また、保健衛生上も何ら悪影響があるかどうかわかっていない、従って、直ちにこの公共の福祉に反するわけではない、だから、原判決というものは、こういうような人体に影響があるかないかということについては何ら判示することなくして、単にこの高周波療法というものがあん摩師法等の十二条に違反するという理由だけで判決を下したことは法律の解釈を誤ったものである、従って、原判決を破棄する、こういうことでございます。要するに、医業類似行為というものは、人の健康に悪影響があるというようなことがはっきりしなければ処罰ができない、こういう内容のものでございます。
○阿具根登君 そうしますと、今われわれが審議しておるこの法律案も、これは憲法違反になりはしませんか。たとえば、今のあん摩の問題でも、医業類似行為であるからこれは憲法に違反する、社会福祉として見るなら、これは一定の職業ということでなくて、特に身体障害者のために職業の一端としての作業だとして認めるならば私は憲法違反にならないのだというような解釈からあなたに質問したところが、これも憲法違反になるというのだ。そうすれば、この三十五年の一月二十七日の最高裁の判決は、これはわれわれがきめたこの法律によって登録しておらない業者がその業務をやったからあなた方は告訴した、それが最高裁では、人体に影響を与えないからこれはやってよろしい、こういうことになったわけなんだな。そうすれば、こういう法律は、審議するところは何もないじゃないですか。
○説明員(黒木利克君) 先生の御質問のような解釈も、実は私たちの方もできるのではないかと、この判決につきまして実は非常な疑問を持ちまして、最高裁の事務当局に照会をいたしまして、次のようにはっきりいたしたのでございます。ここでいう医業類似行為というものは、あん摩とか、はりとか、きゅうとか、そういうようなものを含まないで、これは免許制度で、あん摩とかはりとかきゅうとかいう特殊の身分制度がございまして、これはやはり一つの身分制度が確立しておるから、これについてもぐりは従来通り厳重に取り締まるのだ。ただ、この判決にいう医業類似行為というものは、あん摩、はり、きゅうとか、それ以外のいわゆる届出医業類似行為である。つまり従来医業類似行為については広い意味と狭い意味の解釈がございまして、医者のやる医療行為以外のものを医業類似行為といっておったのですが、しかし、もう一つ狭い意味では、医業類似行為というものが禁止されておる、しかし、ただし書きとして、既得権を擁護する意味で三年間認めたわけですね。それを今回また三カ年間既得権を認めていこうということなんです。その認めていく対象になる医業類似行為だけをこの最高裁判決では医業類似行為だとしておるんだ。従って、この判決により従来のようなあん摩師、はり師の問題には全然これは関係ない。ですから、無免許あん摩というものは、従来通り、これは人体に危害があろうとなかろうと、これは無免許でやった場合には厳重に取り締まるのだ。しかし届出医業類似行為、それのまがいのことをやっておれば、人体に影響があったという場合しか処罰できない、こういうふうに解釈がはっきりしてきたわけでございます。
○阿具根登君 そうすると二つの疑問が起こってくるわけだ。これはことし一ぱいで切れるから三年間延長する法律案なんだな。ところが、切れても今日まで届け出してやってきた既得権を持っておるその人がやる場合には処罰の方法はない。ただあん摩業をやった場合にのみ処罰の対象になっておる。今日まで無免許であん摩業をやって処罰を受けた者が二、三人おると思う。かりにその人が、私あん摩やっておりません、私は指圧師、マッサージ師です、こういうことを言ったならば、処罰の対象にその人はならない。そうでしょう。それが一点。それからじゃあん摩とかはりとかきゅうとか――まあはりはわかりませんよ、僕は専門家じゃないから。今の針をぶち込まれたら人体に危害を与えるかもしれませんけれども、あん摩とか指圧とかマッサージ師というものは人体に危害を加えないということはわかっているんだから、それならなぜこういう法律を作らなければならないか、憲法で認めておるなら。こういう人体に危害を加えないということ、これは日本古来からやっていることなんですからね、わざわざ作る必要はない。そうすると、無制限にこういうものができてくるわけなんです。だからそれを整理するためにこういうのを作っている。そうするならあなた方が八年、三年、三年と十四年もかかってできないという理由はどこにあるのですか。しないからできないのですよ。憲法論からいうなら、今のようなこういう法律案はだめなんです。ただ際限なく広がったら、どうもこうもできないから、これを統制するために一つの資格を与えておるわけです。それでなければなぜ単独立法ができないんです。できるはずです。それをあなた方はやっておらないじゃないですか。憲法論議でいうならこれは無効でしょう。ただそういうことになってくれば、これは裁判所できまったやつは、すべての法律は無効になるというやつができてくるから、だからこの法律に合わせたんですよ。登録しておるということは許可しておるんです、政府が。その人がやることは、それはやってよろしいと。あなた方はここで禁止しておる。われわれはそれを知らずに禁止した。最高裁でこれは無罪になっておる。やってよろしいというんだ。ただそれが人体に危害を加えるか加えないかという問題が残っておるだけなんです。だから電波を、どのくらいのやつは人体に危害を加える、あるいは光線はどのくらいだったら人体に危害を加えないとか、そういうものさえはっきりすればだれでもやれるということになるわけですよ、だれでも。そうでしょう。で、どうしてこれができないかというわけなんですよ。
○説明員(黒木利克君) 先生の御質疑もごもっともでございますが、実は説明が足りませんでしたが、御質問の中にありました指圧というものは、従前は先ほど申しました狭い意味の医業類似行為として、届けておれば継続してやれておったわでけございますが、いろいろ医学的な検討を遂げまして、この経過期間中に指圧は、一つ身分制度に、上に引き上げよう、指圧は引き上げようということになりまして、あん摩として、カッコして指圧を含むというふうにして、新しいそういうような身分制度にして、上に引き上げたいというような法律の改正がなされておるわけでございます。従いまして、指圧はあん摩師として、これは身分免許が持たされておるわけでございます。従って、もぐりで指圧をやります場合には問題が二つに分かれます。届出類似行為の中で指圧的な方法で、――指圧となればあん摩の中に含まれてあん摩師のこれは業務になりますが、指圧療法で届出類似行為のものは、この法律の延長によりまして、あと三年までまだ継続できる。しかし、届け出ていない指圧的な療法をやる人たちは、これは法律上違反になるわけです。
○阿具根登君 あなたがそういう答弁をするから、そういう思想だからこうなってくるんですよ。指圧を引き上げたとは何です。指圧の身分を引き上げた。あなた方の物の考え方は――僕はこれを作ったとき委員長だったからよく知っているんですよ。あなたより古いよ、僕は。これは知っているんですよ。たたき、押し、さする等、こういう定義があるんだ、あん摩には。その中の一つの押すやつが指圧なんです。そういう思想だから試験を受けない、だれでも。だから参議院の議員会館へ行ってごらんなさい。衆議院の議員会館へ行ってごらんなさい。あん摩師がだれかおりますか、指圧師が常駐して、そうして議員全部――全部じゃないですけれども、その療法を受けておる。議会の中に公然と許されて指圧師はやっているんですよ。全部あん摩さんじゃないですよ。あなたの頭は、指圧を引き上げた、あん摩に入れてやったと、そういう感覚だから、これはこういうことになってくるんですよ。それはどうですか、今でもそういうふうに考えておるんですか。
○説明員(黒木利克君) 実は終戦後におきまして、従来のあん摩、はり、きゅう、柔道整復師等の処遇につきまして、あるいは身分につきまして、いろいろ論議がございまして、昭和二十二年に医療制度審議会というものが設けられました機会に、厚生大臣が諮問をいたしまして、今後これをどうしたらいいかというようなことになったのでございますが、その結論の第一が、きゅうとかあるいははりとかあん摩とかマッサージとか柔道整復の営業者というものは、すべて医師の指導のもとにするのでなければ、患者に対してその施術を行なわしめてはならない。それからいわゆる医業類似行為というものはすべてこれを禁止する。こういう答申がございまして、この答申のそのままの実現は見なかったのでございますが、従来営業免許であったものを、このマッサージとか、あるいはあん摩とか柔道整復とか、はり師とか、こういうものを身分免許にいたしまして、その他の医業類似行為というものは禁止をする。ただし従来やっておる者は三年間だけこれを経過的に認める。こういうような法律ができまして、その後この経過期間がたびたび延長になりまして今日に至っておるような次第でございます。従って、上に上げると私が申しましたのは言い過ぎでございますが、この医業類似行為のうちで身分免許にする必要のあるものは身分免許にすると、その中で指圧が身分免許に取り上げられた、こういう経過でございます。
○相馬助治君 この阿具根委員の質問と藤田委員の質問の答弁の態度に現われておるように、厚生省は、この法律の、前に通過したときの立法、改正精神、並びにこれに附帯決議として乗っていたものの精神を体して努力を何にもしていないということを、ここにみごとに暴露しているのです。今申したこの指圧が入った歴史というのは、あん摩というものの概念は、押す、さする、なでる、たたくだと、それに押すがないなら指圧は入れることが当然で、療術師の問題とは切り離して、あん摩師というならば指圧は入れることが当然なんだというので入れたので、何も指圧の人を、療術師の中で特にすぐれたものだから指圧の者だけ身分を引き上げて入れたのでは全くない。あん摩師だから、当然入れるべきものを入れておかなかったから、その入れておくべき筋のものを入れたにとどまって、そのときの了解事項は、療術師に対しては抜本的に研究をして、単独立法をするなり、それから、再延長などということをしないで済むだけの措置を講ずるということが一つと、それから、藤田委員が指摘したように、無免許のあん摩の問題があるから、これの問題について、その身分規制をすると同時に、取り締まりを厳重にするという了解で、延期されたのです。従って、筋から言うと、今度のこの延長法案などということは、あり得ないはずなんです。すなわち、ここで単独立法を出して、療術師法というものを出して、療術師というものの中に、あん摩師から何から入れて、単独立法でこれを律して、その身分を確定するか、また、別に、療術師なるものを、厚生省の頑迷な――あえて頑迷と言うのです、一部でしょうが、頑迷な官僚意識で、療術師というものはつぶすのだという頭のもので、そしてその通りの筋ならば、私は反対だけれども、療術師というものは禁止するのだ、これは大社会問題になりますよ、そして私は反対ですよ。しかし、そういうふうな段階なんです。研究だ研究だといって、また三年延ばすのでしょう。三年後にまた同じ問題が起きる。従って、ここらで、ほんとうならば、厚生省が責任を感じているならば、三年といわずして、当分というふうにして延ばすべきだ。そして、その当分のうちに、厚生省が責任をもって療術師の問題を解決する単独法案なり何なりを、みずからの力でやるべきなんだ。療術師自身も、非常に謙虚な態度でこれに臨んでいる。われわれの仲間で、新興宗教とくっついて、何かわからぬような、目の前で手をちらつかして、それで療術師ですと言っているような者については、禁止して下さい。それから、電気を使ったりなんかするものについて、電気の知識の不足な者もあるから、厳重な再教育の場を作って下さい。われわれはその講習に出します。それから、知らないがために届出を怠って、そして療術師の仲間にも入れない者もあるから、こういう問題も一つ再吟味をして、この中に入れて下さい。そして、今後、療術師の免許をするについては相当厳重な資格要件をやって下さいということを、われわれに訴えているのだから、厚生省に訴えないはずがない。従って、今阿具根委員が指摘したような問題は、こういうなまはんかな、わけのわからない延期法案を出すというと、またまた問題は私は紛糾してくると思うのです。従って、私は、阿具根委員の関連質問で一問だけ聞いているのだが、療術師というものは、将来どうするのですか。厚生省は、これはみな殺すというのですか。それとも、指導によって、こういう人たちを、こういう行為をここをここをやってもらうというふうにするための単独法をやるというのですか。

○委員長(吉武恵市君) それでは、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案を議題といたします。これより質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
 本日の政府側から御出席になりますのは安藤厚生政務次官、川上医務局長、黒木医務局次長、小野沢警察庁保安局保安課長、辻村文部省初等中等教育局特殊教育主任官、堀職業安定局長、木村職業安定局雇用安定課長の方々であります。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
○委員長(吉武恵市君) 速記を始めて。
○藤田藤太郎君 このあん摩師、はり師、きゅう師、柔道整復師のこの法案を読んでみますと、医業類似行為の療術師といわれている人をこの前、三年前に延長をしたわけです。この審議のときを振り返ってみますと、私は、昭和二十三年登録してこの類似行為の中に行なわれておるのですが、この四つの試験を受けてという導きにはなっている。しかし、まあ相当な技術を持ってやっておられるので、三年間延長しようという、しかし、ここでやはり一応問題になったのは、私はあん摩とか営業をやっている方々がたくさんの人をかかえて、免許のない人の方がむしろ営業量は多いんじゃないか、これを取り締まるという厚生省は約束をあのときに明確に、なくなられた野沢君が提案者でそういうことがありました。片一方でそういう行為を認めておいて、療術師だけちょん切ってしまうというようなことはやはり問題がある。むしろ療術師の医業類似行為をやっておる方が、需要と供給からいったら、これはやはり需要があってもちろん喜ばれてやっていることだから延長しようじゃないか、今度も三年間延長ということになってきております。私たちは何とかこれを守ってあげなければならぬ。だから私のお尋ねしたいことは、あん摩師とそれからあん摩という名前で働いている、まあ要するに無免許の人です。どういう状態にあるか、この表を見ても一千何百人というものが毎年試験を受けておられるようですけれども、それ以上に免許のない人が多いということ、これをどういう取り締まりをしているか、これ一番問題点じゃなかろうかと思うのです。これが一点です。
 それからやはり盲人ですね。身体障害者雇用促進法ができましたけれども、実際問題としては盲人の方が学校卒業者といいますか、盲人の学校というのは国立か公立なんですね。それから目あきの方は私立なんです。それでもう絶対数も問題にならぬ。こちらの盲人の方に厳格に五年制をしいて教育をして、そして目あきの方は二年制で一人前のあん摩として免許を与えている、これは非常に私は不合理じゃないか、だから盲人の方が職場を圧迫されて、そして職場はだんだん減ってきている、だからこういうところにあの身体障害者雇用促進という建前からいっても、私は相当思い切った処置をせねばいかぬのじゃないかとこう思う。この二点につきましてまず聞きたい。

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昭和36年05月18日 [004/004] 38 - 参 - 社会労働委員会 - 29号 あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律案審議NO2

○政府委員(川上六馬君) ただいま御質問の、療術というものの将来の取り扱いのことでございますが、実はこの前の附帯決議もございまして、厚生省といたしましては、昭和二十四年から二十八年の間におきまして、医学者あるいは機械、電気などの学者にいろいろ研究をしてもらったわけでございます。もちろん御承知のように、何百種というほどの療術行為があるわけでありますが、比較的よく行なわれているもの、あるいは医療上、影響の大きいものを取り上げまして研究してもらったわけでありますが、その結果、概括的に申し上げますと、有害なもの、あるいは害もないが益もない、あるいは医者なり、相当の知識や医学的な素養があれば害より益が多いだろうというもの、あるいはしろうとがやってもまず心配ないだろうというような、いろいろな種類のものがございます。しかし、そのしろうとがやっても害はないだろうというように言われたものも、ある学者は医者が指導しなければいけない。ことに疾病や、症状によっては診断を要するものもある。あるいは禁忌といいまして、やってはならない場合もあるわけであります。従って、一がいに医業類似行為といいましても、患者の症状、やり方等でいろいろと影響が違うのでありまして、これを体系的に取捨選択をして、こういう体系に属するものはこれを認めて、免許制度にしていこうというような考え方はまだ持っていないわけであります。ただ、先ほども次長から申しましたように、手技の中の指圧の方はあんま摩の中に取り入れたわけでございます。その他の医業類似行為につきましては、今後三年間の間に研究さしていただきたいと思います。
○阿具根登君 あなたの言うこと、抽象的でさっぱりわからぬ。何もしていないからそういうことを言う。何を許すとか何を許さぬとか、ぴしゃっと出てこなければならぬ。何を言っていますか。さっきから言われる通り、これが一番最初出たときは、めくらさんが笛を吹いて、あん摩の呼び声を流す。外人が見て、日本という国は何という国じゃ、目の見えない人に夜の夜中まで笛吹かせて仕事さしておる、何とかせぬかいというのがきっかけなんです。そうすると、あなた方の話を聞いておると、指圧を、あん摩の名前をくれて指圧を昇格さしたと言っているけれども、結局、あなたは、宿屋へ泊まったら、めくらのあん摩さんにもんでもらいますか、目あきのあん摩さんにもんでもらいますか。目あきでしょう、目あきさんです。あん摩呼んで下さいと言うと、宿屋の女中さんはみんな呼んできますよ、目あきさんばかり。あなた方が昇格さして、めくらさんを追い出しているじゃないですか。だからわれわれは、あん摩さんは別個にしなさい。めくらじゃなければできないんだ、こうしなさいと言っている。そうしなければ、あなた方は、昇格さしたなんか言っているけれども、あん摩さん自体あん摩の職業なくなりますよ。熱海へ行ってみなさい。熱海の旅館に泊まってみなさい。めくらのあん摩さんが来るか来ないか。みんな若いあん摩さんでしょうが。しかも、何か聞いてみると、売春までやっているとあなた方自身が言っているじゃないか。それだから、あん摩追放してしまうのでしょう。だからこういうことになってくるのだ。
 で、これは三年という延期になっておりますが、また三年後こういう論争しますか、私らと。いつきめますか。あなたおらぬかもしれぬけれども、また、三年後こういう論争をやりますか。一体、国会何の権威があってこういうことをやります。いつまでたっても三年延期、三年延期。厚生省は何一つ具体案出しておらぬじゃないですか。何年たてば具体案が出てきますか、次長。われわれが出す具体案は認められますか。われわれは、さっそくでも出して見せますよ。いつやりますか。三年便々と待っていますか。そうしてまた三年たって、三年延長しますか。だれが信頼しますか、そんなことをして。それをはっきりして下さいよ。
○政府委員(川上六馬君) ただいまのお話のうち、あん摩は通常医業類似行為として扱っていないわけであります。今のお話は、盲人にあん摩を専業させたらという御意見のように聞きますが、これはやはり先ほど申しましたように、なかなかむずかしいだろうと思います。
○阿具根登君 それじゃ憲法論議になるでしょう。憲法論議だったらこれは無効だと言っているのですよ。そういうことをはっきりしなさい。
○政府委員(川上六馬君) 先ほど先生がおしゃった最高裁の裁判の解釈については、少し誤解があるのじゃないかと思いますが、最高裁の裁判は、無届で医業類似行為をやった場合、ただ、法律に反するからということで処罰はできない、処罰するのなら、そのやっておる行為が医学的に見て害があるということでなければ処罰をできないということを言っておるわけでありまして、無届で医業類似行為をやってもよいということじゃないのです。
○阿具根登君 あなた登録して、許可しておる人がやった行為じゃないのですよ。登録をしていない人がやったのですよ。それを最高裁はよろしいと言っておる、職業自由の選択によって。しかし、やった行為が人体に損害を与えるか与えないかという問題なんです。そのことが問題だと言っておる。それなら指圧とかあん摩とかというのが人体に障害を与えますか。指圧とか、あん摩とかというのが人体に危害を与えますか。与えるのなら許可されていないはずですよ。そういうことまで許可しなければいかぬでしょう。ところが、光線を扱っている人が無免許で、この人はまた登録もしていない。だからあなた方は告発した。それが最高裁でそれでも職業の自由の選択でよろしい、人間のからだに危害さえ与えなければよろしい、こういうことになっておる。だから危害を与えるか与えないかは今後学者の研究を待たなければならないが、光線だったらどのくらい、電気だったらどのくらい人体に与えるか、あるいはどういう病状のときにどういう光線を与えたらよいかということは今後の問題です。私の言っておるのは、今後の問題はおいて、登録をしていない人がやってもいいということになっておる。それなら電気とか光線を扱ったり、あん摩とか指圧とかいうものを使いたいというのがいるでしょう。その人はなぜこういうワクをしなければならないかということですよ。というとこのままではだれでもやっていいということになり、無制限になるから一つの統制を加えて身分をつけてやったんですよ。そうでしょう。憲法論議でいくならこれを作る必要はない。憲法論でいくならば。人間に危害を与えない、公共の福祉を損じない、そうするならそれはだれでもやってよろしい。職業の自由の選択というのならばこんな法律あっても何にもならぬですよ。そうやっておるのだから。その身分をきめる場合にこうしなければならぬということをわれわれは今日まで言っておる。だからそれを三年間あなた方はまた研究せねばできないというなら、われわれが研究して差し上げます。今まであなた方は十何年間も研究してきて、まだ具体案も何もない。そのまま延長々々、しかも指圧その他はつぶそうとしておる。そうじゃなくてもあん摩をつぶそうとしておる。あん摩がなくなりますよ。あなた方どこまでいってもそうでしょう。わかっていますか。(相馬助治君「阿具根委員の言っていることがわかっていない。ちょっと速記をとめて……」と述ぶ)
○坂本昭君 確かにわれわれの言っていることを厚生省はよく理解してない。理解してないというよりも理解するとあとがめんどうくさいものだから避けているのじゃないかとさえ思う。
 私は問題点は二つあると思うのです。一つはあん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師、そういう言葉で表わされている医業類似行為、これを一体厚生省としてはどういう考えで将来律していこうか。そういう点についての基本的な考え方ができていない。
 それからもう一つは、身体障害者の生存権、生活権、労働権、こういうものに対する理解が十分でない。それから問題は、私は、このいわゆる医業類似行為の私は正当に医療補助の一つの技術として検討を加える。そしてその中から正確に医療行政、厚生行政の中から悪いものは悪いとか、いいものはいいとか。そういう態度をとっていけば私はおのずから生まれてくると思う。で、たとえば「諸外国における医業以外の医療従事者を規制する立法例及びその概要」、これは国立国会図書館の調査立法考査局で出しております。もうすでに二年ほど前に出している。こういうものを見ますというと、明らかに全般を通じてわかっているのは、これはオーストラリア、アルゼンチン、ドイツ、エジプト、フランス、アメリカ、イギリスとたくさん出ておりますけれども、医療補助者としての考え、たとえばイギリスの立法など見るというと、医療補助者、国民保健事業の医療補助者に関する施行規則として、医療補助者という概念で、この中には栄養士、眼鑑調整師、それから物理療法師、足療術師ですか、こうした概念で医療補助者としての明確な資格並びにそれに必要な訓練教育をやっている。そしてちゃんと正しく指導しているわけです。それからまた、身体障害者に対しては、これはイギリス、あるいは西ドイツではこの身体障害者雇用促進法というものの中で、日本の憲法二十二条のような職業選択の自由がどうこうということをこえて、たとえばイギリスではエレベーターを扱う人、あるいは自動車駐車場の番人は身体障害者でなければならないという特殊の留保をしている。こういうように非常に身体障害者に対する扱いも明確である。さらに医療補助技術者としての扱いも明確です。そういう点が非常に不明確にぼかされているために私は問題がいつまでたっても済まないと思う。だからその辺について一体あなた方はどう思っているのか。この身体障害者を見るということは、これは厚生行政の大事な点ですよ。同時にまた、労働省――きょう労働省来ておりますか。局長来ておらぬですね。――大体労働省も非常にあれなんですよ。ふまじめなんですよ。あまり一生懸命やらなかったものだから、やっと身体障害者雇用促進法を去年制定した。でありますから、私はこの二つに分けて考えているのであって、今取り上げているのは主として第一の医療補助として一体立法をどうするか。三年心々といつまで立法を延ばしてどうするかということを今追求しているわけです。だからこれを厚生当局としては私は明確な答えが出るはずだと思う。次官一つ答弁して下さい。
○政府委員(川上六馬君) 今二つの問題を指摘されたわけですが、坂本先生のおっしゃった最初の問題は私たちも考えているわけです。それは学界の方からも理学的療法師や職能療法師というようなものを養成してくれと要望されています。これは病院などの物療の方に医療補助者として使いたいということであります。従って、医業類似行為をこれとの関連においても考えなければならぬと思います。今外国の例があげられましたけれども、それもそういうような種類の医療補助者のことではないかと存じます。次に、あとの問題は直接私どもの所管でありませんけれども、先ほど申しましたように、たとえば病院でマッサージ師を使う場合、なるべく盲人の人を使っていこうというようなふうに私ども考えているわけです。
○相馬助治君 私は、この法律案に関して基本的なことを聞いておきたいと思うのですが、現実に電気その他をもっておやりになっているこの療術師の医療効果というものは公共の福祉に反しないとかなんとかいうようなことで政府当局も見、療術師自身も部外だからなどといって遠慮をしておるけれども、現実にはこういう業が成り立って、こういうものによって病気がなおっている人があって、公共的に認められていると思います、現実に。それででたらめな療術師は社会において没落していっています。あれにかかったらだめだ、むしろ悪くなってしまったというので次から次へと宣伝するからこれは没落していくのです。こういう現実に立って私はものを聞くのだが、一体療術師というものを、今審議しておるこの法律で措置していくということに無理を感じていますか、いませんか。今までの経過上やむを得ずこれで律しているのだが、無理だというふうにお考えですか、どっちですか、厚生省当局。
○説明員(黒木利克君) 療術師の方はいわゆるここでいう届出医業類似行為業者でございます。これは経過期間の間で認めておりまして、この経過期間の間にできるならあん摩師、はり師、きゅう師という方に職業の転換をしていただきたい、そのためのいろいろな講習なりあるいはあんま摩師の特例試験制度というものがとの法律に基づいてできておるわけでございます。そこでこういう方たちは、そういう職業転換もさることながら、現在の届出医業類似行為というものを将来とも公認をしてもらいたい、できるなら療術師という身分法規を作っていただきたい、こういうような御要望をかねてから伺っておるのでございます。ところが一方、医学の見地から、あるいは医界の方のいろいろな団体からは、先ほど医療制度審議会の答申にありましたように、あん摩とか、はりとか、きゅう師とか柔道整復師法とかそういう法律で身分的に確定をしたもの以外の、いわゆる狭い意味の医業類似行為というものは、これは禁止してもらいたい、こういう御要望がございまして、その調節に今まで苦慮して参ったのでございます。しかし、法律の趣旨は、狭い意味の医業類似行為というものはやはり経過的にしか認めないということで、三年、三年の期間延長をしてきたというような経過もございまして、狭い意味の医業類似行為というものは、いずれこれは禁止するというふうな運命にあるというふうに判断をせざるを得ないのでございますが、そのうちで人体に有益なもの、あるいは坂本先生が先ほどおっしゃいましたように、医療の補助者として何らか取り上げてしかるべきものは取り上げていこう、こういうことでいろいろ学者にお願いをして検討してもらったのでございますが、どうもこのあん摩、はり、きゅう師のような身分法規を作るには適当なものがまだ見つからない、こういうような実は段階でございます。
○相馬助治君 もう実に筋の通ったような話をしながら無責任きわまるので、ここに、委員にはお医者さんがたくさんいらっしゃいまして、私はそのお医者さんには若干失礼な言葉になるかもしらないけれども、このお医者さんの立場からいえば、この療術師のような方がふえることはこれは必ずしも好ましくないと思うのです。もっと卑近な言葉をもって言えば、失礼ですけれども、医師の療養の範囲を荒される、端的にいえば商売がたきのような存在にもなり得る性格を持っていると思うのです。従って、お医者さんの方に聞けばそれは悪いと言うか、そうでなければ一歩を譲ってくると、坂本先生がおっしゃるように、医療補助者としてこれを認めたらどうかということが問題になってきます。それも一つの方法でしょう。とにかくこの療術師の療治決定については、お医者さんの意見を聞くということもある場合必要であろうとは思いますが、療術師はそれぞれの伝統と研究の上に立って自信を持って治療に当たっているのですから、これを一律に医者の補助者と見ることには賛成しかねます。ただ事実問題として医者と協力することはよいことでしょう。実際医療行為をやるのに、こういう療術師がいて、こういうことをやることはとっても大へんな、科学的な証明のつくことでこれはまずいのだということについては、その実例によって私は判断していくべきだ。それから坂本先生のおっしゃったように、このことをやることによって本来やっている医療行為を助け治癒を早めるというものについては、医療補助としてそれを認めていくべきである。それから単独にやはり療術の技術として生きて、そして人体に無害どころか効果のあることもあると思う、だから私はここで指摘したいのは、今のいう療術師を何もかも無条件で認めて、今後試験要件も今のようにやれと言っているのではない、ある電気についてどうしてもこれは何ボルト以上のものは危険が伴う、こういうことならばお医者さんなりあるいは電気の技術者なりの意見を聞いて、こういう例は禁止すると、したらいいと思う。そうでないものについては、無害どころかこの効果のあるものについては、私は療術師法という法律を単独に作って、試験要件を確認して、相当厳重にして、そしてお医者さんなんかの医療行為と逆行しないように、そういうようなことをやるべきだと思う。ただ野放しでお医者さんがどうだといえば、一般論としては危険が伴う、私お医者さんが悪いと思わない、そういうふうに聞かれれば医者の良心として危険があり得るのです。どうも思わしくありませんと、一般論として言わざるを得ないのです。そういうことをやらないことが厚生省の怠慢だ、療術師にはいろんな種類がある、この種類はいい、この種類は悪い、この種類は研究を要すると出てくるはずだ、こんなに時間がたったから私はこれを聞いている。そうするとかりにわれわれがこの法律に協力して、三年間に成立した場合にあれですか、厚生省はそれらの従前の人を全部何とかで生かす方法がありますか、それとも三カ年延長してやるが、その間に転業しない者はお前ら悪いからと全国の療術師を殺しちゃうと言うのですか、どっちですか、端的に聞くんです。政答えることではない、人道問題だ。
○政府委員(安藤覺君) お答え申します。先ほど来諸先生方のだんだんの御高見を拝聴いたしまして、かつまた、厚生省に対するおしかり御鞭撻等も承りました。しろうとの私にも諸先生方の御主張になっておられることがほぼのみ込めたのでございます。なるほど古い言葉に、石の上にも三年という言葉がございます。三年が三年、三年と、九年も続いたんでは、このお言葉も出ることはやむを得ないことであろうと存じ反省するわけであります。そこで坂本先生も問題を二つにお分けになりましたが、私もまた観点を異にしまして二つに分けて考えておったわけであります。それは一つには、先ほど来の御質疑、御高見の中にくみ取れますものは、盲人としてのあん摩さん方の、いわゆるあん摩としての職業を専有もしくは確保せよ、こういうお言葉であろうかと思います。まずこれにつきましては、私も幾たびかあん摩、はり、きゅう等の組合の方々から陳情をいただいておりまして、そのつど事務当局にこういう陳情があったが、これに対してはどういうふうなことをしておるのか、また、将来どうするのかというようなことを質問もし、刺激も与えてきたわけであります。聞きますれば、今論議も出ましたような憲法論もありまするししますので、積極的にあん摩は盲人にのみ許すという行き方はできません。そこで消極的ではありますけれども、目あきのあん摩さん方の学校を制限するとか、あるいは定員を制限するとかいうきわめて消極的な方法しかありませんというふうなことでございまして、さらにまた、この無免許のあん摩を極力取り締まっていこうと、こういうようなことも申しております。いろいろ検挙された表などを拝見いたしますと、男女別に見ますと、やはり無免許で男の方の方が検挙されておるのが多いようであります。男の方が売春するというようなことも、たまにはあるかもしれませんが、あまりないのだろうと思います。こういうことでありますると、やはり相当に無免許のあん摩さんが横行しておるということは、否定できない事実だろうと思います。これについては、一そうの厳重な取り締まり方をせねばならぬだろうと、かように思っております。
 さらにもう一つの問題は、類似行為に対する規制を何とかせよというただいまの御要望でございます。これにつきましても、すでにあん摩、はり、きゅう、柔道整復師というような方は、坂本先生もおっしゃいましたように、むしろそういう制度ができるならば、補助者としての制度の中に当然加わるべきものだろうと思いますが、そのほかに、いろいろあげられておるように、電気によるさまざまな方法、これは手わざと読むのですか、手技と読むのですか、テクニックは存じませんが、手技、温熱、電気、光線刺激というようなものの中には、何百種類とあるということだそうでありますが、これらについても、やはり先ほど来御論議のありましたように、直接人体に影響がある、よき影響のあるものももとよりございますが、悪き影響のあるものもありますし、いろいろいたしますが、いずれにいたしましても、このままに放置するということは許されない状況にあるように感得されます。ぜひ、この三年間においては、今度こそは石の上にも三年ということのないように、諸先生方の御意見、及び一般組合その他からの御陳情も体しまして、今度こそは、この三年間に、一応の方向をつけるように、私自身努力いたしますとともに、このことを、この場の空気を大臣にもお伝えしまして、さらに事務当局にも御勉強願いまして、一つ皆様方にお目見えしたい、かように考えておるわけであります。

○谷口弥三郎君 関連して。今回の問題について、いろいろ皆さんの御意見も聞きましたが、まず第一番に、先刻のお話のうちに、療術医療行為者、療術行為をやっておる方に対しての、医者の中では、すぐそれをいかぬと言って、反対する人がかなりいわしないかというようなお話もあったようですが、事実は、われわれといたしましては、全部の方を、療術行為を否定しているわけじゃありません。まず第一番に、やはり医学的によく診察して、そしてよく見てみないというと、案外何でもないと思ってあん摩をしてもらっておったり、あるいは指圧してもらっておった方が、案外ひどい大きな重症を中に持っておって、その後発見されたときには、手術の時期を逸してしまうという場合があるから、それで反対ではなしに、ある場合には、それをすぐそのまま認めてはならぬというようなことを言っておるだけで、絶対に反対しておるわけじゃないのであります。
 私が、ただいま立ちまして、一つ申し上げてみたいと思いますのは、このあん摩、はり、きゅう、柔道整復師問題が出まして以来、私もいつもこの席におって、いろいろそれに参加しているのですが、ことに今回三年間延長されたにかかわらず、聞くところによると、なお徹底的にすべての方面にお調べができなかったり、あるいは特例試験にいたしましても、十分それが行なわれておらなかったために、今でも無免許とかあるいは無届けの者がたくさんいる。しかも、だんだんと無届けの者がふえているというようなうわさも聞きますので、今回こそ、今政務次官が言われたように、石の上にも三年というのですが、今度のときこそ、実際にこの三年間においていろいろと研究をされ、あるいは療術行為の方もどういう場合にはいかぬとかいうこともきめまして、ことに指圧の方面とかいうのには、これを、この前も少し教育をいたしまして、講習をして、いわゆるあん摩の方に進めていく、あん摩という業態の身分を持ってもらえば、その仕事ができるのですから、やってもらいたい。聞くところによると、まだ四、五千ぐらいの方が免状もとらずにやっているのですから、この機会に一つぜひ厚生省としても大いに特例試験をやるとか、あるいは講習をするとかいうような方面に御尽力を願えれば、この三年間というのを延ばしてもよくはないかと思っております。
○阿具根登君 関連して、次官に一点だけ聞いておきますが、今デパートヘお行きになると、五千円か、たしか五千五百円という電気の機械があります。一般の人はそういうものは買えない。買える人が自分で買って、そうして買えない人に百円なら百円で治療していいかどうか、ちょっと聞いておきます。憲法論からやって下さい。いいかどうか、できないならどういう理由でできないか。
○説明員(黒木利克君) 先生方のいろいろの御意見ごもっともだと思います。実は、最高裁の判決につきましても、多数意見と少数意見がございまして、当時の裁判長の田中耕太郎という裁判官は、この判決については反対だということを漏らされているような次第でございます。従って、いろいろ問題がありますが、一応多数意見ということで、われわれも判決に従わざるを得ないというふうに考えておりますが、先ほど申されましたデパートのあん摩器具といいますか、これは、それを反復、業とする場合に届け出をしてなければ、これは届出医業類似行為の違反でございますから、今までは法律上は処罰の対象になるのでありますが、しかし、人体に危害を及ぼすおそれがあるという場合しか処罰ができないという判決でございます。
○阿具根登君 最高裁の判決はそれをいってない。だれでもできるのです。だから何もならぬというのです。
○説明員(黒木利克君) 説明が足りませんでしたが、先ほど申しましたように、医業類似行為を二つに分けまして、あん摩とかはり師とかきゅう師とかいう人たちのやるものも、広い意味の医業類似行為でございますが、判決のいっている医業類似行為というのは、そういうものではなしに、届出医業類似行為を経過的にだけ認めている。医業類似行為というのが判決の対象になっているのであります。従って、いわゆる届出医業類似行為の違反につきまして、人体に危害のない場合は処罰ができない、こういうことでありまして、あんま摩、はり師、きゅう師の方はしっかりした身分法規がございまして、これの違反はもぐりとして処罰される、これは従来通り変わりはないのであります。
○阿具根登君 それは聞いてない。そういうと、さっきの蒸し返しになって、憲法論から離れているということです。
○小柳勇君 今のに関連した問題から先に質問いたしますが、昨年の三月二十九日のこの委員会で、私、坂本委員、高野委員などの質問がありまして、そのときに、江間医事課長が、最高裁の判決の問題が出た直後でありましたので、こういう答弁をしております。「最近これらの者の取り締まりにつきまして、最高裁判所から非常に従来と違った種類の判例が出されまして、かいつまんで申し上げますと、医療類似行為については、何人もやってならないわけでございますが、これを無届けの者がやりました場合には、無届けというだけで処罰されていたのが従来の慣行だったのでございますが、今度の最高裁の判例によりますと、身体に有害のおそれがなければ、無届けの医療類似行為をやっても処罰できないというような新しい判例が出て参りました。」と、こう書いてある。これは今はっきりあなたは二つ分けて言いましたけれども、この方がすっきりしているわけですね。従って、こういうものであるならば、法律を作っても取り締まりができないではないかと論争いたしました。そこで盛んに論争いたしました結論として、高野委員が、そのような判例が出て、厚生省は今後一体どうするのか、その問題については国会で作られた法律を、最高裁が判決を出したからといって、行政当局が取り締まりができないようではしょうがないから、早急に社会労働委員会、法務委員会など合同委員会を開いて、最高裁からも呼んで意見を聞いて、何らかの処置をしたいと。そうして当時の加藤委員長がこれを確認されておるわけです。従って、私は今まで答弁を聞いておりますと、最高裁の事務局から厚生省に回答があったようでして、その回答の扱いをどうしたか。たとえば国会に報告されたか、あるいはそれを下級機関に、あなた方の出先機関に通達して、最高裁の真意はこうだ、従ってこうしろというような示達をして取り締まりをされておるのかどうか、具体的に御答弁を願いたいと思います。
○説明員(黒木利克君) 先ほど申しましたように、三十五年の一月に最高裁の判決がありまして、私の方も最初の感じでは
医業類似行為というのは非常に広い意味に解しているらしい、そうすると無免許あん摩取り締まりも、人体に危害がない限りはできないんだという解釈もされて、これでは大へんだということで、最高裁に確かめに行ったわけであります。その結果、ここでいう医業類似行為は、あん摩とか、はり師とか、きゅう師の行為は入らない。これはいわゆる医業類似行為であって、狭い意味の届出の医業類似行為に限るのだというような回答でございました。従いまして、それに基づきまして同年の三月三十一日付で医務局長から知事あてに通知をいたしまして、そういう誤解があるけれども、その誤解は最高裁のこういうような事務当局の解釈ではっきりした、従って、これはあん摩とかはり師とかという従来の無免許のこういうものの取り締まりの方針に何ら関係がない、これは従来通り無免許あん摩取り締まりは厳重にやるのだから、やるようにと。それからもう一つ、医業類似行為の、それでは実際に届出をしておるものに何らの意味がないではないかというような考え方がございますが、ただこの判決がありましたけれども、やはり人体に危害があるおそれがある場合がありますから、予防的な施策をやらなくてはなりませんから、保健所におきましてはこういうような無届の医業類似行為業者に対してもたえず監視をしなければなりません。従いまして、そういう意味の監視はいたすわけでございますから、もし届出医業類似行為業者がこの判決によって何ら自分たちに身分の保障の意味がないんだというような誤解につきましては、それを今のような私たちの解釈で、この通知によって誤解を解こうという努力をいたしたわけでございます。
○小柳勇君 知事には昨年の三月三十一日に通知を出されたようでありますが、保健所長などに意見を聞いてみますと、最高裁の判決が出ましたので、取り締まりもできません、こう漏らしておるのが実情ですが、その後知事から何か回答があったか、あるいはそういうものに将来あなた方はどう対処していかれるか聞いておきたいと思います。
○説明員(黒木利克君) 問題は人体に危害があるかないかという判定の問題になりますが、保健所におきましては、人体に危害が確実にありそうだという場合におきましては、予防的な意味で注意をしたり、そうすることは行政措置としてできるわけでございますから、そういうことを指導しておるわけでございます。従って、無届の医業類似行為業者は、保健所なり、あるいは警察署長から、いつ、どのような措置を受けるかもわからぬというような心理的な不安はあるわけでございまして、届出医業類似行為業者はそういう不安はないわけでございます。ただ、この判定を一体だれが、どこで、どうするかというような問題がございますので、これは今後いろいろ検討しなければならぬ、現に検討いたしておるわけでございますが、しかし歴然と人体に危害がありそうだというような場合には、予防的な意味でいろいろ指導をするということは当然行政当局としてできるわけでございますから、そういう点を励行さして参りたい、かように考えております。

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昭和二二年一二月二七日医第七六九号あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法の施行に関する件

 

○あん摩、はり、きゅう、柔道整復等営業法の施行に関する件
(昭和二二年一二月二七日)
(医第七六九号)昭和二二年一二月二七日
(各都道府県知事あて厚生省医務局長通達)
昭和二二年一二月二○日法律第二一七号で標記の法律が公布され、その施行規則も近く公布の予定で、両者共昭和二三年一月一日から施行されるが、その実施については、左記の点に留意せられたい。なお、右法律中あん摩、はり、きゅう、柔道整復営業諮問委員会については、近く政令を公布すべき準備中であり、又学校若しくは養成施設の指定及び試験に関しては、別途に省令を制定する予定である。
一 現在あん摩、はり、きゅう又は柔道整復を業としている者は、施行規則附則第一二条によって三箇月以内にその施行所の位置及び構造設備の概要(出張のみによる者は住所)を届け出ることになっているが、その届出事項は規則第九条各号に掲げる要件具備の有無を明瞭ならしめる内容のものとすること。
二 旧規則によってあん摩、はり、きゅう又は柔道整復の免許鑑札を有する者は、法律の第一六条によってそのまま新法による免許を受けた者とみなされるのであって、新たに免許証を交付する必要はないこと。
三 第一四条の届出事項中第四の業務開始の年月日及びその証明文書については、従来の貴地の取扱方法を基礎として適宜定められたいこと。
四 第一四条第二項の三箇月以上業務を行っていた証明は、官公署の証明書その他何等かこれを証明することのできるものでなければならない。
五 現在業務を行っているあん摩、はり、きゅう、柔道整復及びその他の医業類似行為の業者の施術所の構造設備については、昭和二五年末まで第九条第一号乃至第三号の規定が適用されないが、なるべく速やかにこれに準じたものにするよう指導せられたいこと。

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昭和23年07月04日 001/004] 2 - 衆 - 厚生委員会 - 23号 医業類似行為者のあん摩、はり、きゆう施術禁止の請願審査、あん摩、はりきゆう、柔道整復等営業法の名称改訂並びにその一部を改正する請願審査

○山崎委員長 御質疑はありませんか。なければ次に日程第九、文書表第七八一号、医業類似行為者のあん摩、はりきゆう施術禁止の請願を議題として審査します。紹介議員が見えませんから田中委員に代つて紹介説明をお願いします。

○田中(松)委員 それでは私が代つて紹介説明をいたします。
 本請願の要旨は、後來のいわゆる
医業類似行為者は方律第二百十七号、あん摩、はりきゆう、柔道整復等営業法第十九條により昭和三十年末まで当該医業類似行為を業とすることを許されているが、指医療法、手ノ平療法、脊髄圧迫療法、カイロプラチツク療法、整体療法、藤井式集毛鍼療法、平田式熱鍼療法、大学式温灸療法、電氣温灸器療法等をいわゆる医業類似行為としているのは、同法第一條を否認するものであるばかりでなく、第二條にも反するもので、國民保健の上からも看過できない問題である。ついては医業類似行為者のあん摩、はりきゆう等の施術を禁止されたいというのであります。
○山崎委員長 政府側の御意見があれば発言下さい。

○久下政府委員 請願第七八一号の「医業類似行為者のあん摩、はりきゆう政術禁止の請願」に対して答弁いたします。あん摩、はりきゆう等の施術を免許を受けないで業として行つた場合は、あん摩、はりきゆう柔道整復等営業法第一條違反として同法第十四條第縒号の規定によつて当然処罰さるべきものであります。また同法第十九條第一項に規定する者、すなわち從前から正当な手続の下に医業類似行為を業としていた者であつて、かつ、所定の届出をなした者以外は、医業類似行為を業とすることが禁止されていますので、右の條件を具備しない者がこれを業とすれば、親法第十四條第二号の規定によつて処罰されるのであります。
    ―――――――――――――
○山崎委員長 御質疑はありませんか。なければ次に日程第一〇、文書表第八四九、生活扶助費増額の請願を議題といたしまして審査いたします。紹介議員が見えませんので田中委員に、代つて紹介説明を願います。田中委員。
            ー中略ー

○山崎委員長 御質疑はありませんか。なければ次に日程第七六、文書表第一七四五号、あん摩、はりきゆう、柔道整復等営業法の名称改訂並びにその一部を改正する請願を議題として審査いたします。紹介議員が見えませんので、代つて趣旨の説明を田中委員にお願いします。
○田中(松)委員 それでは紹介議員に代つて請願の趣旨を説明いたします。
  本請願の要旨は、マツサージは物理療法中最も効果のある治療法で、あん摩とはその趣を異にいているが、あん摩療法の中に含まれているため、これら業者の素質を低下することになる。ついてはあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法の名称をあん摩師、マツサージ師、はり師、きゆう師、柔道整復師と改訂して、あん摩と区別するとともに修業年数を四年以上に改正されたいというのであります。
○山崎委員長 政府側の御意見があれば発言願います。
○久下政府委員 それではお答えいたします。
 マツサージとあん摩とはともに手指の運用による治療技術でありまして、その原理において差異は認められませんので一括規定したのでありますが、この点はなお將來十分研究いたし、必要と認めれば改正してもよいと考えております。
○山崎委員長 御質疑はありませんか。なければ田中委員、暫く私と交代をお願いします。
    〔委員長退席、田中(松)委員長代理着席〕

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平成一一年一〇月二〇日柔道整復師の施術に係る療養費について

 

柔道整復師の施術に係る療養費について
(平成一一年一〇月二〇日)
(保険発第一三八号)
(各都道府県民生主管部(局)保険・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)
標記については、平成一一年一〇月二〇日付老発第六八二号・保発第一四四号をもって通知されたところであるが、これに関連する事項について、左記のとおり定めたので、関係者に対し周知徹底を図るとともに、その実施に遺憾のないよう御配慮願いたい。
1 柔道整復師の施術に係る療養費について
(1) 柔道整復師が受領委任の取扱いを届け出又は申し出た場合は、受領委任の取扱いの中止が行われた場合には、原則として中止後五年間は再登録又は再承諾をしないが、不正若しくは不当な請求の金額又はその金額及び件数の割合が軽微であると認められる柔道整復師については、受領委任の取扱いの中止後、二年以上五年未満で受領委任の取扱いを再登録又は再承諾することができること。
また、次に掲げる場合に該当する柔道整復師から受領委任の取扱いの届け出又は申し出があった場合は、受領委任の取扱いを登録又は承諾しないことができること。
① 受領委任の取扱いの中止を受けた施術管理者に代えて施術所の開設者から施術管理者に選任された者であるとき
② 不正又は不当な請求に係る返還金を納付しないとき
③ 二度以上重ねて受領委任の取扱いを中止されたとき
(2) 今後、柔道整復師が患者から一部負担金を徴収した際の領収書及び施術明細書の交付について、より一層指導すること。
(3) 地方社会保険事務局長及び都道府県知事は、柔道整復施術療養費支給申請書の記載要領を別紙を参考にして定めること。
(4) 改正後の受領委任の取扱いに係る協定及び契約の締結日を平成一二年一月一日に統一するため、都道府県知事及び保険者等は、現に締結している協定及び契約の有効期限を平成一一年一二月三一日にする等、所要の措置を講じられたいこと。
2 柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項等について(平成九年四月一七日付保険発第五七号)の一部改正について 略
3 適用について
本通知は、平成一二年一月一日から適用し、これに伴い、昭和六一年六月六日保険発第五七号通知及び昭和六三年七月一四日付保険発第七六号通知を廃止すること。ただし、1の(4)については、本通知受理後、可能な限り早期に対処されたいこと。

別紙
柔道整復施術療養費支給申請書の記載要領(参考例)
第一 一般的事項
1 柔道整復師は、療養費を保険者に請求する場合は、別添様式又はそれに準ずる様式により行うこと。
2 柔道整復施術療養費支給申請書(以下「申請書」という。)の用紙の大きさは日本工業規格A列4番とすること。
3 申請書に記載した数字等の訂正を行うときは、修正液を使用することなく、誤って記載した数字等を=線で抹消の上、正しい数字等を記載すること。
なお、申請書の記載に当たっては、黒若しくは青色のインク又はボールペン等を使用すること。
第二 記載上の留意事項
1 保険者番号等の欄
(1) 「市町村番号」欄について
健康手帳の医療受給者証に記入されている市町村番号を記載すること。
(2) 「老人医療の受給者番号欄」について
健康手帳の医療受給者証に記入されている受給者番号を記載すること。
(3) 「保険者番号」欄について
設定された保険者番号を記載すること。
(4) 「保険種別」欄について
該当する保険種別を〇で囲むこと。
(5) 「被保険者証等の記号・番号」「生年月日」「被保険者の氏名」「被保険者の住所」欄について
健康保険被保険者証等に記入されている各項目の内容を記載すること。
2 施術の内容欄
(1) 「療養を受けた者の氏名」「生年月日」欄について
療養を受けた者の氏名及び生年月日を記載すること。
(2) 「負傷名」欄について
① 「負傷名」欄には、別に厚生省保険局長が定める「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」に基づく施術料算定の単位となる所定部位の名称及び負傷名を明確に記載すること。
なお、負傷名の記載に際しては、部位の左・右・上・下等を特定するとともに、次の名称を使用して差し支えないものとすること。
(打撲の部)
ア 背部(肩部を含む。) 背部打撲、肩部打撲又は肩甲部打撲
イ 手根・中手部     手根部打撲又は中手部打撲
ウ 腰臀部        腰部打撲又は臀部打撲
エ 足根・中足部     足根部打撲又は中足部打撲
(捻挫の部)
ア 頚部         頚椎捻挫
イ 中手指・指関節    中手指関節捻挫又は指関節捻挫
ウ 腰部         腰椎捻挫
エ 中足趾・趾関節    中足趾関節捻挫又は趾関節捻挫
② 負傷名の記載の順序については、負傷年月日順(施術録の記載順)を原則とするが、逓減率を勘案して、骨折、不全骨折及び脱臼については初検時のみ優先して記入して差し支えないこと。なお、初検時の負傷名の順序は、以後変更できないこと。
(3) 「負傷年月日」欄について
当該負傷部位に係る負傷した年月日を記載すること。
(4) 「初検年月日」欄について
当該負傷部位に係る初検年月日を記載すること。
(5) 「施術開始」欄について
申請対象月(期間)における当該部位について初めて施術を行った年月日を記載すること。
(6) 「施術終了」欄について
申請対象月(期間)における当該部位について最後に施術を行った年月日を記載すること。
(7) 「実日数」欄について
申請対象月(期間)における当該部位について施術を行った日数を記載すること。
(8) 「転帰」欄について
治癒の場合は「治癒」、保険医療機関に引き継いだ場合は「転医」、施術を中止した場合及び他の事情で患者に対する施術を止めた場合は「中止」を〇で囲むこと。施術が継続中の場合は無表示とすること。
(9) 「経過」欄について
患部の状態、施術経過等を記載すること。
(10) 「請求区分」欄について
当該患者に係る申請書を初めて提出する場合(初検料を算定する場合)は「新規」、第二回目以降の申請書を提出する場合は「継続」を〇で囲むこと。
患者の負傷が治癒した後、同一月内に新たに発生した負傷に対し施術を行った場合は、「新規」と「継続」の両方を〇で囲むこと。
(11) 「初検料」欄について
初検料を記載し、休日、深夜又は時間外加算を算定する場合は、該当する文字を〇で囲んで加算額を記載すること。また、施術時間を「摘要」欄に記載すること。
(12) 「往療料」欄について
往療した患家までの直線距離(km)、回数及び往療料を記載し、夜間、難路又は暴風雨雪加算を算定する場合は、該当する文字を〇で囲んで加算額を記載すること。
また、「摘要」欄に次の事項を記載すること。
a 歩行困難等真にやむを得ない理由
b 暴風雨雪加算を算定した場合は、当該往療を行った日時
c 難路加算を算定した場合は、当該往療を行った日時及び難路の経路
d 片道一六kmを超える往療料を算定した場合は、往療を必要とする絶対的な理由
(13) 「整復料・固定料、施療料」欄、「逓減開始月日」欄、「後療料」欄、「冷罨法料」欄、「温罨法料」欄、「電療料」欄、左側の「計」欄、中央の「計」欄、「長期」欄、右側の「計」欄及び「施術の証明」欄について
① 施術部位数が三部位以上の場合の三部位目から四部位目までの部分については、それぞれの部位の逓減率に応じた所定欄に記載すること。
一部の部位に係る負傷が先に治癒したことにより逓減率が変更となった場合は、変更後の逓減率に応じた所定欄に記載するとともに、当該月日を「逓減開始月日」欄に記載すること。
また、五部位以降の負傷名については「摘要」欄に記載し、五部位以降の当該施術に係る整復料、固定料及び施療料については、「整復料・固定料・施療料」欄の「(5)」の項に六部位以降を含めた合計額を記載し、「摘要」欄にその旨を記載すること。
② 「後療料」欄には、単価、回数及び合計額を記載すること。
なお、長期・多部位の施術の場合の定額料金を算定する場合は、「後療料」欄の最下位欄に所定料金を記載すること。
③ 「冷罨法料」欄には、回数及び合計額を記載すること。
④ 「温罨法料」欄には、回数及び合計額を記載すること。
⑤ 「電療料」欄には、回数及び合計額を記載すること。
⑥ 左側の「計」欄には、後療料、冷罨法料、温罨法料及び電療料の合計額を記載すること。
⑦ 中央の「計」欄には、左側の「計」欄に記載された金額に所定の逓減率を乗じた金額を記載すること。
逓減率を乗じた金額に一円未満の端数が生じた場合は、その小数点以下一桁目を四捨五入することにより端数処理を行うものとすること。
⑧ 「長期」欄には、五か月を超える施術(骨折又は不全骨折に係るものを除く。)に係るものについて、長期逓減率(〇・八)を該当欄に記載すること。
⑨ 右側の「計」欄には、多部位の逓減のない負傷部位については左側の「計」欄の金額に長期逓減率(〇・八)を乗じた金額を、多部位の逓減がある負傷部位については中央の「計」欄の金額に長期逓減率(〇・八)を乗じた金額を、長期逓減に該当しない負傷部位については長期逓減率を乗じない金額を、それぞれ該当欄に記載すること。
逓減率を乗じた金額に一円未満の端数が生じた場合は、その小数点以下一桁目を四捨五入することにより端数処理を行うものとすること。
(14) 「摘要」欄について
① 医療機関からの依頼を受けて膝蓋骨骨折等の後療を算定した場合は、後療を依頼した医師又は医療機関名を記載すること。
② 長期、多部位の施術の場合の定額料金を算定中、一部の部位に係る負傷が先に治癒し、部位数が二部位以下となった場合は、二部位以下になった旨及び当該年月日を記載すること。
この場合における一部位目及び二部位目に係る後療料、温罨法料等については、一部位目及び二部位目の所定欄を使用すること。
③ 以上のほか、負傷部位の所定欄に記載できなかった逓減率の変更等について記載すること。
(15) 「一部負担金」欄について
「二割」、「三割」等の記載でも差し支えないこと。
(16) その他
「負傷年月日」欄、「初検年月日」欄、「施術開始」欄及び「施術終了」欄については、年月日の文字を省略して、「11.4.1」の例のように記載又は印字して差し支えないこと。
3 施術証明欄
柔道整復師は、申請書に記載した施術の内容等を確認の上、「柔道整復師氏名」欄に記名押印すること。
なお、柔道整復師が自署した場合には、押印が不要であること。
4 支払機関欄
療養費の支払先を記載すること。
5 受取代理人の欄
患者から受領委任を受けた場合は、「受取代理人」欄に患者の自筆により被保険者の住所、氏名、委任年月日の記入を受けること。患者が記入することができない場合には、柔道整復師が自筆により代理記入し患者から押印を受けること。(患者が印を有さず、やむを得ず患者のぼ印を受けることも差し支えないこと。)
なお、被保険者の住所については、予め、「上記と同じ」等と印刷しておくこと及び委任年月日については、機械打ち出しすることは差し支えないこと。

(別添)

柔道整復施術療養費支給申請書

〇市町村番号

〇老人医療の受給者番号

〇保険者番号

〇保険種別

 

 

 

政・組・船・国・退・老

〇被保険者証等の記号・番号

〇生年月日

〇被保険者(世帯主・受給者)の氏名

〇被保険者(世帯主・受給者)の住所

 

明・大・昭・平

年  月  日

 

 

施術の内容欄

〇療養を受けた者の氏名

〇生年月日

〇負傷の原因

 

明・大・昭・平

年  月  日

 

〇負傷名

〇負傷年月日

〇初検年月日

〇施術開始

〇施術終了

〇実日数

〇転帰

(1)

年 月 日

年 月 日

年 月 日

年 月 日

 

治癒・中止・転医

(2)

年 月 日

年 月 日

年 月 日

年 月 日

 

治癒・中止・転医

(3)

年 月 日

年 月 日

年 月 日

年 月 日

 

治癒・中止・転医

(4)

年 月 日

年 月 日

年 月 日

年 月 日

 

治癒・中止・転医

(5)

年 月 日

年 月 日

年 月 日

年 月 日

 

治癒・中止・転医

〇経過

請求区分

新規・継続

初検料  円

再検料   円

往療料  km  回     円

加算(夜間・難路・暴風雨雪) 円

金属副子加算(大・中・小) 円

施術情報提供料      円

加算(休日・深夜・時間外) 円

整復料・固定料・施療料

(1)  円

(2)   円

(3)  円

(4)  円

(5)    円

部位

逓減

逓減開始

月日

後療料

円 回 円

冷罨法料80円

回 円

温罨法料80円

回 円

電療料30円

回 円

計円

多部位

計円

長期

計円

1

100

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2

100

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3

80

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0.8

 

 

 

100

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4

45

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

0.45

 

 

 

80

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

0.8

 

 

 

100

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〇摘要

 

合計

 

 

 

 

 

一部負担金

 

 

 

 

 

請求金額

 

 

 

 

 

施術証明欄

 上記のとおり施術したことを証明します。

      年   月   日                      所在地

                               施 術 所 名 称

                                     電 話

    登録記号番号      ―    ―    柔道整復師 氏 名                 印

支払機関欄

〇支払区分

1:振込   3:郵便局送金

2:銀行送金 4:当地払

〇預金の種類

1:普通  3:通知

2:当座  4:別段

〇金融機関

             銀行         本店

             金庫         支店

〇口座名称

 

〇口座番号

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

郵便局

受取代理人の欄

 上記請求に基づく給付金の受領方を下記の者に委任します。

    年   月   日

住所                

被保険者(世帯主・受給者)                   

氏名                

(この欄は、患者が記入して下さい。ただし、患者が記入することができない場合には、代理記入の上、押印して下さい。)

〇代理人の氏名

柔道整復師                   印

〇代理人の住所

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平成一一年一〇月二〇日柔道整復師の施術に係る療養費について各都道府県知事あて厚生省老人保健福祉局長・厚生省保険局長通知

 

柔道整復師の施術に係る療養費について
(平成一一年一〇月二〇日)
(保発第一四四号・老発第六八二号)
(各都道府県知事あて厚生省老人保健福祉局長・厚生省保険局長通知)
標記については、昭和六三年七月一四日付保発第八九号通知により実施しているところであるが、下記のとおり取り扱うこととしたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、その実施に遺憾のないよう御配慮願いたい。
一 改正の目的
国民健康保険法等の一部を改正する法律(平成一〇年法律第一〇九号)の主旨等を踏まえ、柔道整復師の施術に係る療養費(以下「柔道整復療養費」という。)の適正な制度運営をより一層図るため、柔道整復療養費の受領委任の取扱い(以下「受領委任の取扱い」という。)に係る所要の改正を行ったこと。
二 改正の内容
受領委任の取扱いについては、社団法人日本柔道整復師会の会員にあっては、別添一により、また、その他の柔道整復師にあっては、別添二及び別添三により、それぞれ取り扱うものとすること。
なお、別添一の別紙二及び別添三については、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(平成一一年法律第八七号)の施行に伴い、平成一二年四月一日に設置が予定されている地方社会保険事務局長を含めた受領委任の取扱いを定めたものであること。
三 適用
本通知は、平成一二年一月一日から適用し、これに伴い、昭和六三年七月一四日付保発第八九号通知を廃止すること。

別添一
協定書
柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱いについて、次のとおり合意する。
平成一二年三月三一日までは、別紙一により取り扱うこと。また、平成一二年四月一日からは、別紙二により取り扱うこと。
○〇都道府県知事〇〇〇〇  印
(〇〇社会保険事務局長〇〇〇〇印)
社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長 〇〇〇〇  印

別紙一
第一章 総則
(目的)
一 本協定は、柔道整復師が健康保険法及び船員保険法に基づく政府管掌健康保険、組合管掌健康保険及び船員保険の被保険者又は被扶養者に係る療養費並びに国民健康保険法の被保険者に係る療養費及び老人保健法に基づく受給対象者に係る医療費(以下単に「療養費」という。)の受領の委任を被保険者又は被扶養者から受け、保険者又は市町村(以下「保険者等」という。)に請求する場合の取扱い(以下「受領委任の取扱い」という。)を、〇〇都道府県知事(以下「甲」という。)と社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長(以下「乙」という。)との間で合意し、これに基づき、乙の会員である者(以下「会員」という。)に対して受領委任の取扱いを行わせることを目的とする。
(委任)
二 甲は、乙と本協定の締結を行うに当たっては、健康保険組合連合会会長又は国民健康保険及び老人保健に係る保険者又は市町村からの委任を受けた国民健康保険中央会理事長から、受領委任の契約に係る委任を受けること。
三 二の委任は、本協定の締結並びに第二章及び第八章に係る事務等の委任であって、保険者等(政府を除く。)における療養費の支給決定の権限の委任ではないこと。
(受領委任の施術管理者)
四 施術所の開設者である者を受領委任に係る施術管理者(以下「施術管理者」という。)とすること。
ただし、開設者が会員でない場合又は開設者である会員が施術所で施術を行わない場合は、当該施術所に勤務する会員の中から開設者が選任した者を施術管理者とすること。
五 施術管理者は、第二章に定める手続きを行うこと。ただし、開設者が選任した者が施術管理者である場合は、開設者が選任したことを証明する書類を六の確約を行うに当たって甲及び乙に提出すること。
第二章 確約及び登録等
(確約)
六 受領委任の取扱いを希望する施術管理者である会員は、様式第一号により、本協定に定める事項を遵守することについて、甲及び乙に確約しなければならないこと。
(受領委任の届け出)
七 六の確約を行った会員は、様式第二号(様式第二号の二を含む。)により、会員が施術を行う施術所において勤務する他の柔道整復師(以下「勤務する柔道整復師」という。)から、第三章に定める事項を遵守し、第二章九及び一二並びに第八章の適用を受けることについて同意を受け、当該施術所及び勤務する柔道整復師に関する事項について、乙を経由して甲に届け出ること。
(受領委任の登録)
八 甲は、七の届け出を行った会員について、次の事項に該当する場合を除き、受領委任の取扱いに係る登録を行い、登録年月日以後、受領委任の取扱いを認めること。また、その場合は、様式第三号により、乙を経由して登録された当該会員(以下「丙」という。)に登録した旨を通知すること。
(一) 施術管理者である会員又は勤務する柔道整復師が受領委任の取扱いの中止を受け、原則として中止後五年を経過しないとき。
(二) その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。
(勤務する柔道整復師の施術)
九 八により登録された勤務する柔道整復師は、受領委任の取扱いに係る施術を行うことができること。その場合、当該施術に係る療養費の請求は、丙が行うこと。
(施術所の制限)
一〇 受領委任の取扱いは、八により登録された施術所(以下「登録施術所」という。)においてのみ認められること。
したがって、丙が登録施術所以外の施術所において受領委任の取扱いを行う場合は、別途、六及び七の手続きを経て、甲が受領委任の取扱いに係る登録を行う必要があること。
(届出事項の変更等)
一一 丙は、七の届出事項の内容に変更が生じたとき又は受領委任の取扱いを行うことができなくなったときは、様式第四号により、速やかに乙を経由して甲に届け出ること。
(受領委任の取扱いの中止)
一二 甲は、丙又は勤務する柔道整復師が次の事項に該当する場合は、受領委任の取扱いを中止すること。
(一) 本協定に定める事項を遵守しなかったとき。
(二) 療養費の請求内容に不正又は著しい不当の事実が認められたとき。
(三) その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。
第三章 保険施術の取扱い
(施術の担当方針)
一三 丙は、関係法令及び通達を遵守し、懇切丁寧に柔道整復に係る施術(以下「施術」という。)を行うこと。
また、施術は、被保険者又は被扶養者である患者(以下「患者」という。)の療養上妥当適切なものとすること。
(受給資格の確認等)
一四 丙は、患者から施術を求められた場合は、その者の提出する被保険者証(健康保険継続療養証明書、日雇特例被保険者受給資格者票、日雇特例被保険者特別療養費受給票、船員保険被扶養者証、老人保健においては健康手帳を含む。以下同じ。)によって療養費を受領する資格があることを確認すること。
ただし、緊急やむを得ない事由によって被保険者証を提出することができない患者であって、療養費を受領する資格が明らかなものについてはこの限りでないが、この場合には、その事由がなくなった後、遅滞なく被保険者証を確認すること。
(療養費の算定、一部負担金の受領等)
一五 丙は、施術に要する費用について、別に厚生省保険局長が定める「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準」(以下「算定基準」という。)により算定した額を保険者等に請求するとともに、患者から健康保険法、船員保険法、国民健康保険法及び老人保健法に定める一部負担金に相当する金額の支払いを受けるものとし、これを減免又は超過して徴収しないこと。
ただし、算定基準の備考五により算定する場合は、当該施術に要する費用の範囲内に限り、算定基準により算定した費用の額を超える金額の支払いを受けることができること。
また、請求に当たって他の療法に係る費用を請求しないこと。
(意見書の交付)
一六 丙は、患者から傷病手当金を受けるために必要な傷病手当金意見書の交付を求められたときは、無償で交付すること。
(施術録の記載)
一七 丙は、受領委任に係る施術に関する施術録をその他の施術録と区別して作成し、必要な事項を記載した上で、施術が完結した日から五年間保存すること。
一八 丙は、骨折及び脱臼に対する施術を医師の同意を得て行った場合は、施術録にその旨を記載すること。
(通知)
一九 丙は、患者が次の事項に該当する場合は、遅滞なく意見を附してその旨を保険者等に通知すること。
(一) 闘争、泥酔又は著しい不行跡によって事故を起こしたと認められたとき。
(二) 正当な理由がなくて、施術に関する指揮に従わないとき。
(三) 詐欺その他不正な行為により、施術を受け、又は受けようとしたとき。
(施術の方針)
二〇 丙は、施術の必要があると認められる負傷に対して、的確な判断のもとに患者の健康の保持増進上妥当適切に施術を行うほか、以下の方針によること。
(一) 施術に当たっては、懇切丁寧を旨とし、患者の治療上必要な事項は理解しやすいように指導すること。
(二) 施術は療養上必要な範囲及び限度で行うものとし、とりわけ、長期又は濃厚な施術とならないよう努めること。
(三) 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行わないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。
この場合、同意を求めることとしている医師は、原則として当該負傷について診療を担当している医師とするが、当該医師の同意を求めることができないやむを得ない事由がある場合には、この限りではないこと。
(四) 柔道整復師法等関係法令に照らして医師の診療を受けさせることが適当であると判断される場合は、医師の診療を受けさせること。
第四章 療養費の請求
(申請書の作成)
二一 丙は、保険者等に療養費を請求する場合は、次に掲げる方式により支給申請書(以下「申請書」という。)を作成し、速やかな請求に努めること。
(一) 申請書の様式は、様式第五号又はそれに準ずる様式とすること。
(二) 申請書を月単位で作成すること。
(申請書の送付)
二二 丙は、申請書を保険者等毎に取りまとめ、乙に送付する。乙は、様式第六号及び様式第七号又はそれに準ずる様式の総括票を記入の上、それぞれを添付し、原則として、毎月一〇日までに、保険者等(健康保険組合を除く。)の所在地の都道府県知事若しくは国民健康保険団体連合会(二四により国民健康保険等柔道整復療養費審査委員会が設置されている場合に限る。以下「国保連合会」という。)又は健康保険組合へ送付すること。
(申請書の返戻)
二三 甲又は国保連合会は、二四の柔整審査会の審査対象である申請書の事前点検を行い、申請書に不備がある場合は、当該保険者等に代わり丙が所属する各都道府県社団法人柔道整復師会長を経由して丙に返戻すること。
ただし、健康保険組合に係る申請書の返戻については、当該健康保険組合が同様に行うこと。
第五章 柔整審査会
(柔整審査会の設置)
二四 甲は、政府管掌健康保険及び船員保険に係る申請書を審査するため、各都道府県に柔道整復療養費審査委員会を設置すること。
また、国民健康保険及び老人保健に係る申請書について、当該保険者等に代わり国保連合会に審査を行わせるため、甲は、国民健康保険団体連合会と協議の上、国民健康保険団体連合会に国民健康保険等柔道整復療養費審査委員会(以下、各都道府県の柔道整復療養費審査委員会と合わせて「柔整審査会」という。)を設置させることができること。ただし、既に各都道府県の柔道整復療養費審査委員会において、国民健康保険及び老人保健に係る申請書の審査の委任を受けている場合は、引き続き審査を行うことができること。
なお、組合管掌健康保険に係る申請書を審査するため、都道府県健康保険組合連合会会長は甲と協議の上、甲に審査を委任することができること。
(審査に必要な報告等)
二五 甲又は国保連合会は、柔整審査会の審査に当たり必要と認める場合は、乙を経由して丙から報告等を徴することができること。
第六章 療養費の支払い
(療養費の支払い)
二六 保険者等(健康保険組合を除く。)及び都道府県知事に審査を委任している健康保険組合(以下「審査委任保険者等」という。)は、受領委任の取扱いに係る療養費の支払いを行う場合は、それぞれの審査委任保険者等が所在する都道府県の柔整審査会の審査を経ること。
二七 保険者等による点検調査の結果、申請書を返戻する必要がある場合は、二三と同様の取扱いによること。
二八 審査委任保険者等は、点検調査の結果、請求内容に疑義がある場合は、甲又は国保連合会にその旨を申し出ること。
二九 保険者等は、療養費の支給を決定する際には、適宜、患者等に施術の内容及び回数等を照会して、施術の事実確認に努めること。また、柔整審査会の審査等を踏まえ、速やかに療養費の支給の適否を判断し処理すること。
なお、調査に基づき不支給等の決定を行う場合において、患者が施術者に施術料金を支払う必要がある場合は、保険者等は、適宜、当該患者に対して指導を行うこと。
三〇 丙は、申請書の記載内容等について乙又は保険者等から照会を受けた場合は、的確に回答すること。
三一 保険者等は、請求額に対する支給額の減額又は不支給等がある場合は、様式第八号又はそれに準ずる様式の書類を記入の上、申請書の写しを添えて、丙が所属する各都道府県社団法人柔道整復師会長を経由して丙へ送付すること。
三二 保険者等は、申請書の支払機関欄に記載された支払機関に対して療養費を支払うこと。
第七章 再審査
(再審査の申し出)
三三 丙は、保険者等の支給決定において、柔整審査会の審査内容に関し不服がある場合は、その理由を附した書面により、乙及び健康保険組合(都道府県知事に審査を委任している場合に限る。)を経由して審査委任保険者等の所在地の都道府県知事又は国保連合会に対して再審査を申し出ることができること。
なお、丙は、再審査の申し出はできる限り早期に行うよう努めること。また、同一事項について、再度の再審査の申し出は、特別の事情がない限り認められないものであることを留意すること。
三四 甲又は国保連合会は、審査委任保険者等から請求内容に疑義がある旨及び丙から再審査の申し出があった場合は、柔整審査会に対して、再審査を行わせること。
第八章 指導・監査
(指導・監査)
三五 丙及び勤務する柔道整復師は、甲が必要があると認めて施術に関して指導又は監査を行い、帳簿及び書類を検査し、説明を求め、又は報告を徴する場合は、これに応じること。
三六 丙及び勤務する柔道整復師が関係法令若しくは通達又は本協定に違反した場合は、甲はその是正等について指導を行うこと。
第九章 その他
(情報提供等)
三七 甲は、八の受領委任の取扱いに係る登録を行った丙に関し、所要の事項を記載した名簿を備えるとともに、一二により受領委任の取扱いを中止した場合は、速やかに他の都道府県知事にその旨を連絡すること。
(広報及び講習会)
三八 乙は、本協定に基づく受領委任の取扱いを徹底するため、適宜、広報及び講習会の開催を行うものとすること。
(協力)
三九 甲は、受領委任の取扱いに当たっては、必要に応じ乙と協議する等、乙の協力を得て円滑な実施に努めること。
(契約期間)
四〇 本協定の有効期間は、平成一二年一月一日から三年間とする。ただし、期間満了一月前までに特段の意思表示がない場合は、期間満了の日の翌日において、更に三年間順次更新したものとすること。
(前協定の廃止等)
四一 昭和(平成)〇〇年〇〇月〇〇日付で甲と乙の間で締結した協定書は、平成一一年一二月三一日をもって廃止すること。また、平成一一年一二月三一日までに行った施術の療養費の請求に関しては、従前の例によること。

(様式第1号)

確約書

  柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱いを届け出るに当たり、次の事項を確約します。

 1 平成12年3月31日までは、平成11年10月20日老発第682号・保発第144号通知(以下「平成11年通知」という。)別添1の協定書の別紙1を遵守すること。

 2 平成12年4月1日からは、〇〇都道府県知事及び社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長に対し、平成11年通知別添1の協定書の別紙2を遵守すること。

  なお、併せて、同日設置が予定されている〇〇社会保険事務局長に対しても、平成11年通知別添1の協定書の別紙2を遵守することを確約すること。

    平成  年  月  日

  〇〇都道府県知事

            〇〇〇〇

                     殿

  社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長

            〇〇〇〇

柔道整復師氏名          印

住所           

(受領委任の取扱いを行う施術所)

 

 

 

 

 

 

 

 (注) 確約書の管理は、社団法人〇〇都道府県柔道整復師会長が行うものとすること。

(様式第2号)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る届け出(施術所の届け出)

柔道整復師

(受領委任の施術管理者)

第1

ふりがな

 

氏名

明・大・昭  年  月  日生

免許

番号        (取得年月日)大・昭・平  年  月  日

施術所

ふりがな

 

名称

 

(電話番号:    (    )          )

所在地

 

 

届け出前5年間における受領委任の取扱いの中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の備考5に基づく施術所の届出

定額料金の徴収を(行う・行わない)

注1 施術所において勤務する他の柔道整復師について、様式第2号の2で届け出ること。

 2 届け出に当たっては、施術所及び勤務する柔道整復師等の確認できる書類の写し等を添付すること。

 3 施術管理者が複数の施術所において受領委任の取扱いを行う場合は、備考欄に各施術所における勤務形態等を記入すること。

(備考)

 

 

(柔道整復師(施術管理者)が都道府県柔道整復師会に入会した年月日を記入すること。)

  上記のとおり、届け出します。

   平成  年  月  日

    〇〇都道府県知事 〇〇〇〇 殿

柔道整復師氏名          印

住所           

(様式第2号の2)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いに係る届け出(同意書)

  施術所において勤務する他の柔道整復師として、協定書(平成11年10月20日老発第682号・保発第144号通知の別添1の別紙1)の第3章に定める事項を遵守し、第2章9及び12並びに第8章の適用を受けることについて同意します。

施術所に勤務する他の柔道整復師

第2

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

第3

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

第4

ふりがな

 

氏名

印    明・大・昭   年   月   日生

免許

番号              (取得年月日)大・昭・平   年   月   日 

届け出前5年間における受領委任の取扱い中止

有・無

中止年月日

 

当該都道府県知事

 

 (注) 施術所に勤務する他の柔道整復師は、署名押印をすること。

(様式第3号)

柔道整復施術療養費の受領委任の取扱いの登録について

柔道整復師氏名

(受領委任の施術管理者)

 

施術所

名称

 

所在地

 

備考

 

 

 

  平成  年  月  日付で届け出のあった標記の件について、これを登録したので通知します。

  登録記号番号 〇〇〇〇〇〇〇〇―〇―〇

  登録年月日  平成   年   月   日

          〇〇〇〇殿

〇〇都道府県知事 〇〇〇〇 印

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柔道整復師の施術に係る療養費に関する審査委員会の設置及び指導監査について

 

柔道整復師の施術に係る療養費に関する審査委員会の設置及び指導監査について
(平成一一年一〇月二〇日)
(保発第一四五号・老発第六八三号)
(各都道府県知事あて厚生省老人保健福祉局長・厚生省保険局長通知)
標記については、下記のとおり取り扱うこととしたので、関係者に対して周知徹底を図るとともに、その実施に遺憾のないよう御配慮願いたい。
また、審査及び指導監査の体制整備を各都道府県における実状等を踏まえ、原則として、平成一二年一月一日までに行うよう努めること。
一 改正の目的
今般、平成一一年一〇月二〇日老発第六八二号・保発第一四四号により、柔道整復師の施術に係る療養費の受領委任の取扱い(以下「受領委任」という。)に関して所要の改正を行ったことに伴い、当該療養費の支給申請書の審査及び指導監査の適正かつ効率的な実施を図るため、審査委員会の設置及び指導監査に係る基準を新たに定めたこと。
二 改正の内容
(一) 審査委員会の設置の基準を別添一のとおり定めたこと。
(二) 指導監査の基準を別添二のとおり定めたこと。

別添一
柔道整復師の施術に係る療養費の審査委員会設置要綱
一 目的
柔道整復師の施術に係る療養費の支給申請書を適正かつ効率的に審査するため、柔道整復療養費審査委員会(以下「柔整審査会」という。)の設置要綱を定めることを目的とする。
二 組織
(一) 柔整審査会の委員は、施術担当者を代表する者、保険者を代表する者及び学識経験者のうちから、都道府県保険主管部(局)長等が委嘱する。
(二) 前項の委嘱は、施術担当者を代表する者及び保険者を代表する者については、それぞれ関係団体の推薦により、行わなければならない。また、学識経験者の委嘱に当たっては、医師及び柔道整復に係る療養費制度に精通した者の中から選定するものとする。
(三) 委員の総数は、各都道府県における療養費の支給申請書(以下「申請書」という。)の審査件数等に応じて、都道府県保険主管部(局)長等が定めるものとする。
(四) 委員の構成は、次のとおりとする。
・ 施術担当者を代表する者、保険者を代表する者及び学識経験者の委員は、原則としてそれぞれ同数とする。
・ 施術担当者を代表する者、保険者を代表する者の委員は、必ず同数とする。
・ 学識経験者の委員は、複数とする。
三 任期
(一) 審査委員の任期は、二年とする。ただし、欠員が生じた場合において任命された審査委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(二) 審査委員は、再任されることができる。
(三) 都道府県保険主管部(局)長等は、審査委員が職務を怠り又は職務の遂行に堪えないときは、任期内でもこれを解嘱することができる。
四 審査委員長
(一) 柔整審査会に学識経験者から委員の互選により審査委員長一人を置く。
(二) 審査委員長は、会務を総理し、柔整審査会を代表する。
五 柔整審査会の招集
柔整審査会は、審査委員長がこれを招集するものとする。
六 審査
(一) 柔整審査会は、健康保険法等の関係法令、柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準、受領委任の規程等及び都道府県知事が別に定める柔整審査会審査要領に基づき、申請書の審査を行う。
(二) 柔整審査会は、審査委員の二分の一以上の出席がなければ、審査の決定をすることができない。
(三) 柔整審査会は、公正かつ適正な審査を行わなければならない。
(四) 柔整審査会は、審査に当たり必要と認める場合は、都道府県知事に対し、柔道整復師から報告等を徴するよう申し出ることができる。
七 審査結果の通知等
(一) 審査委員長は、都道府県知事に対し、次の方法等により柔整審査会の審査結果を報告するものとする。
① 柔整審査会は、請求額の減額又は不支給等の措置が必要な場合は、その理由を附せん等に記載し、支給申請書に貼付する。
② 柔整審査会は、保険者等が患者に対する調査を行った上で療養費の支給の適否を判断すべきものがある場合は、その理由を附せん等に記載し、支給申請書に貼付する。
③ 柔整審査会は、保険者等が柔道整復師に対する質問を行った上で療養費の支給の適否を判断すべきものがある場合は、その理由を附せん等に記載し、支給申請書に貼付する。
④ 柔整審査会は、申請書の内容が不正若しくは不当なものである場合又は受領委任の規程等に違反しているものと認められる場合は、速やかに書面で報告しなければならない。
(二) 都道府県知事は、他の保険者等から審査の委任を受けている場合、当該保険者等に柔整審査会の審査結果を通知する。
(三) 柔整審査会は、保険者等の療養費の支給決定に際し、保険者等から審査の説明又は報告を求められたときは、これに応じなければならない。
八 再審査
柔整審査会は、保険者等からの請求内容の疑義及び柔道整復師からの再審査の申し出があった場合は、再審査を行わなければならない。この場合は、審査委員の二分の一以上の出席がなければ、再審査の決定をすることができない。
九 守秘義務
審査委員又は審査委員の職にあった者は、申請書の審査に関して知得した柔道整復師の業務上の秘密又は個人の秘密を漏らしてはならない。
一〇 その他
(一) この要綱に定めるもののほか、柔整審査会の運営に関し必要な事項は、都道府県知事が定めること。
(二) 保険者、社団法人都道府県柔道整復師会等の協力を求め円滑な実施に努めること。

別添二
柔道整復師の施術に係る療養費の指導監査要綱
一 目的
本要綱は、都道府県知事が受領委任の取扱いにより療養費を請求する柔道整復師(施術所に勤務する他の柔道整復師を含む。以下同じ)に対して行う指導監査の基本的事項を定めることを目的とする。
二 指導監査委員会の設置
都道府県知事は、柔道整復師に対する指導及び監査の実施において、各都道府県の保険主管課、国民健康保険主管課及び老人保健主管課(以下「関係各課」という。)で構成する指導監査委員会を設置する。
指導監査委員会においては、柔道整復師に対する指導及び監査の実施に係る連絡及び調整等を行うこととし、指導及び監査の円滑な実施に努める。
三 指導監査の担当者
柔道整復師に対する指導及び監査の担当者は、関係各課の指導医療官、技術吏員、事務官、吏員等とする。
四 指導
(一) 指導の形態
指導の形態は、集団指導及び個別指導とする。
(二) 集団指導
① 対象者の選定
ア 概ね一年以内に受領委任の取扱いを承諾した柔道整復師を選定する。
イ 受領委任の規程等の内容を遵守させる必要があると認められる柔道整復師を選定する。
② 指導の方法
ア 都道府県知事は、あらかじめ文書により、集団指導の日時及び場所等を①ア又はイにより選定した柔道整復師に通知し、出席を求める。
イ 指導の方法は、講習会等の形式により、療養費制度の概要、受領委任の規程及び柔道整復師の施術に係る算定基準等について指導する。
(三) 個別指導
① 対象者の選定
ア 受領委任の規程等に違反しているものと認められる柔道整復師を選定する。
イ 柔道整復療養費審査委員会、保険者及び患者等からの情報に基づき指導が必要と認められる柔道整復師を選定する。
ウ ③アの経過監察の対象となり、改善が認められない柔道整復師又は改善状況の確認を要する柔道整復師を選定する。
② 指導の方法
ア 都道府県知事は、あらかじめ文書により、個別指導の日時及び場所等を①アからウにより選定した柔道整復師に通知し、出席を求める。
イ 指導に当たっては、必要に応じて、患者等に係る調査を事前に行う。
ウ 指導の方法は、面接懇談方式により行うとともに、療養費の支給申請書(以下「申請書」という。)等の関係書類を検査した上で、個々の事例に応じて必要な事項について指導する。
③ 個別指導後の対応
個別指導の後、療養費の請求内容が妥当適切でない場合は、次のいずれかの措置を講じる。
ア 経過観察
療養費の請求内容が妥当適切でないが、その程度が軽微である場合又は以後改善が期待できる場合は、経過観察を行う。
なお、経過観察の結果、改善が認められない場合又は改善状況の確認を要する場合は、柔道整復師に対して再指導を行う。
イ 監査
療養費の請求内容が著しく妥当適切でない場合は、速やかに監査を行う。
④ 指導記録の作成
指導担当者は、指導内容を記録する。
⑤ 個別指導の結果の通知等
ア 指導担当者は、個別指導が終了した時点において、柔道整復師に対し口頭で指導の結果を説明する。
イ 都道府県知事は、個別指導の結果について文書により柔道整復師に通知し、指摘した事項について改善報告書の提出を求める。
⑥ 指導拒否等への対応
柔道整復師が正当な理由がなく個別指導を拒否した場合は、監査を行う。
五 監査
(一) 監査の実施
都道府県知事は、柔道整復師による療養費の請求内容が不正又は著しい不当なものであるとの疑義を認める場合、四(三)③イ又は四(三)⑥に該当する場合は、当該柔道整復師に対し、監査を実施する。
(二) 監査の方法及び内容
① 都道府県知事は、あらかじめ文書により、監査の日時及び場所等を(一)の柔道整復師に通知し、出席を求める。
② 監査に当たっては、必要に応じて、患者等に係る調査を事前に行う。
③ 監査の方法は、柔道整復師による療養費の請求内容が不正又は著しく不当なものであるとの疑義を認める事例について、その事実関係の有無を確認するとともに、その他、療養費の請求内容が妥当適切であるかについて、申請書等の関係書類を検査する。
(三) 監査後の措置
① 都道府県知事は、療養費の請求内容に不正又は著しい不当の事実が認められた場合は、受領委任の取扱いを中止する。
なお、受領委任の取扱いの中止は、次の基準によって行う。
ア 故意に不正又は著しい不当な療養費の請求を行ったもの
イ 重大な過失により、不正又は著しい不当な療養費の請求をしばしば行ったもの
② 都道府県知事は、不正又は不当な請求を行った柔道整復師に対し、その返還すべき金額(請求時から原則として五年間を経過しないものをいう。以下「返還金」という。)を速やかに保険者に返還するよう指導するとともに、当該保険者に対し、返還金の請求を行うよう指示する。
③ 都道府県知事は、返還金の返還により、患者に一部負担金の過払いが生じている場合は、柔道整復師に対して、当該過払分を返還するよう指導する。
(四) 監査記録の作成
監査担当者は、監査内容を記録する。
(五) 監査結果の通知等
都道府県知事は、監査の結果について、文書により柔道整復師に通知する。
六 その他
(一) この要綱に定めるもののほか、指導監査の実施に当たって必要な事項は、都道府県知事が定めること。
(二) 保険者、社団法人都道府県柔道整復師会等の協力を求め円滑な実施に努めること。

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平成九年四月一七日保険発第五七号柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について

 

柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について
(平成九年四月一七日)
(保険発第五七号)
(各都道府県民生主管部(局)保険・国民健康保険主管課(部)長あて厚生省保険局医療課長通知)
柔道整復師の施術に係る療養費の算定及び審査の適正を図るため、今般、算定基準の実施上の留意事項等に関する既通知及び疑義等を整理し、別紙のとおり定め、本年五月一日より適用することとしたので、貴管下の関係者に柔道整復師を対象とする講習会の開催等を通じ周知徹底を図るとともに、その取扱いに遺漏のないよう御配慮願いたい。

別紙
柔道整復師の施術に係る算定基準の実施上の留意事項
第一 通則
1 療養費の支給対象となる柔道整復師の施術は、柔道整復師法(昭和四五年四月一四日法律第一九号)に違反するものであってはならないこと。
2 脱臼又は骨折(不全骨折を含む。以下第一において同じ。)に対する施術については、医師の同意を得たものでなければならないこと。また、応急手当をする場合はこの限りではないが、応急手当後の施術は医師の同意が必要であること。
3 医師の同意は個々の患者が医師から得てもよく、又施術者が直接医師から得てもよいが、いずれの場合であっても医師の同意は患者を診察した上で書面又は口頭により与えられることを要すること。なお、実際に医師から施術につき同意を得た旨が施術録に記載してあることが認められれば、必ずしも医師の同意書の添付を要しないこと。
また、施術につき同意を求める医師は、必ずしも整形外科、外科等を標榜する医師に限らないものであること。
4 現に医師が診療中の骨折又は脱臼については、当該医師の同意が得られている場合のほかは、施術を行ってはならないこと。ただし、応急手当をする場合はこの限りでないこと。
この場合、同意を求めることとしている医師は、原則として当該負傷について診療を担当している医師とするが、当該医師の同意を求めることができないやむを得ない事由がある場合には、この限りではないこと。
なお、この場合における当該骨折又は脱臼に対する施術料は、医師が整復又は固定を行っている場合は整復料又は固定料は算定せず、初検料、後療料等により算定すること。
5 療養費の支給対象となる負傷は、急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲及び捻挫であり、内科的原因による疾患は含まれないこと。なお、急性又は亜急性の介達外力による筋、腱の断裂(いわゆる肉ばなれをいい、挫傷を伴う場合もある。)については、第五の3の(5)により算定して差し支えないこと。
6 単なる肩こり、筋肉疲労に対する施術は、療養費の支給対象外であること。
7 柔道整復の治療を完了して単にあんま(指圧及びマッサージを含む。)のみの治療を必要とする患者に対する施術は支給対象としないこと。
8 既に保険医療機関での受診又は他の施術所での施術を受けた患者及び受傷後日数を経過して受療する患者に対する施術については、現に整復、固定又は施療を必要とする場合に限り初検料、整復料、固定料又は施療料を算定できること。なお、整復、固定又は施療の必要がない場合は、初検料、後療料等により算定すること。
9 保険医療機関に入院中の患者の後療を医師から依頼された場合の施術は、当該保険医療機関に往療した場合、患者が施術所に出向いてきた場合のいずれであっても、支給対象としないこと。
10 骨折、脱臼、打撲及び捻挫に対する施術料は、膏薬、湿布薬等を使用した場合の薬剤料、材料代等を含むものであること。
11 患者の希望により後療において新しい包帯を使用した場合は、療養費の支給対象とならないので、患者の負担とするもやむを得ないものであること。なお、その際、患者が当該材料の使用を希望する旨の申出書を患者から徴するとともに、徴収額を施術録に記載しておくこと。
12 柔道整復師宅に滞在して手当てを受けた場合に要した食費、寝具費、室代等は支給対象としないこと。
第二 初検料
1 患者の負傷が治癒した後、同一月内に新たに発生した負傷に対し施術を行った場合の初検料は算定できること。
2 現に施術継続中に他の負傷が発生して初検を行った場合は、それらの負傷に係る初検料は合わせて一回とし、一回目の初検のときに算定するものであること。
3 同一の施術所において同一の患者に二以上の負傷により同時に初検を行った場合であっても、初検料は一回とすること。この場合、施術者が複数であっても、初検料は合わせて一回のみとすること。
4 患者が任意に施術を中止し、一月以上経過した後、再び同一の施術所において施術を受けた場合には、その施術が同一負傷に対するものであっても、当該施術は初検として取り扱うこと。
なお、この場合の一月の期間の計算は暦月によること。すなわち、二月一〇日~三月九日、七月一日~七月三一日、九月一五日~一〇月一四日等であること。
5 同一の患者について、自費施術途中に受領委任の取扱いができることとなった場合は、同一の負傷に関するものである限り、その切り替え時の施術について初検料は算定できないこと。その際、施術録及び支給申請書の「摘要」欄に「〇月〇日自費初検、〇月〇日健保被保険者資格取得」等の記載をしておくこと。
なお、保険種別に変更があった場合も同様とすること。その際、施術録及び支給申請書の「摘要」欄に「〇月〇日初検、〇月〇日保険種別変更による健保被保険者資格取得」等の記載をしておくこと。
6 患者が異和を訴え施術を求めた場合で、初検の結果何ら負傷と認むべき徴候のない場合は、初検料のみ算定できること。
7 時間外加算及び深夜加算の取扱いについては、以下によること。
(1) 休日加算と時間外加算又は深夜加算との重複算定は認められないこと。
(2) 時間外加算又は深夜加算は、初検が時間外又は深夜に開始された場合に認められるものであるが、施術所においてやむを得ない事情以外の都合により時間外又は深夜に施術が開始された場合は算定できないこと。
(3) 各都道府県の施術所における施術時間の実態、患者の受療上の便宜等を考慮して一定の時間以外の時間をもって時間外として取り扱うこととし、その標準は、概ね午前八時前と午後六時以降(土曜日の場合は、午前八時前と正午以降)及び休日加算の対象となる休日以外の日を終日休術日とする施術所における当該休術日とすること。
(4) 施術時間外でも実態上施術応需の体制をとっているならば、時間外加算は認められないこと。
(5) 深夜加算は、深夜時間帯(午後一〇時から午前六時までの間をいう。ただし、当該施術所の表示する施術時間が深夜時間帯にまで及んでいる場合は、深夜時間帯のうち当該表示する施術時間と重複していない時間をいう。)を施術時間としていない施術所において、緊急やむを得ない理由により受療した患者について算定すること。したがって、常態として又は臨時に当該深夜時間帯を施術時間としている施術所に受療した患者の場合は該当しないこと。
(6) 施術所は、施術時間をわかりやすい場所に表示すること。
8 休日加算の取扱いについては、以下によること。
(1) 休日加算の算定の対象となる休日とは、日曜日及び国民の祝日に関する法律(昭和二三年法律第一七八号)第三条に規定する休日をいうものであること。なお、一二月二九日から一月三日まで(ただし一月一日を除く。)は、年末・年始における地域医療の確保という見地から休日として取扱って差し支えないこと。
(2) 休日加算は、当該休日を休術日とする施術所に、又は当該休日を施術日としている施術所の施術時間以外の時間に、緊急やむを得ない理由により受療した患者の場合に算定できるものとすること。したがって、当該休日を常態として又は臨時に施術日としている施術所の施術時間内に受療した患者の場合は該当しないものであること。
(3) 施術所の表示する休日に往療した場合は、往療料に対する休日加算は算定できないこと。
第三 往療料
1 往療は、往療の必要がある場合に限り行うものであること。
2 往療料は、下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等による歩行困難等真に安静を必要とするやむを得ない理由により患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に算定できるものであり、単に患者の希望のみにより又は定期的若しくは計画的に患家に赴いて施術を行った場合には算定できないこと。
3 二戸以上の患家に対して引き続き往療を行った場合の往療順位第二位以下の患家に対する往療距離の計算は、柔道整復師の所在地を起点とせず、それぞれ先順位の患家の所在地を起点とするものであること。ただし、先順位の患家から次順位の患家へ行く途中で、その施術所を経由するときは、第二患家への往療距離は、その施術所からの距離で計算すること。
この場合、往療距離の計算は、最短距離となるように計算すること。
4 往療の距離は施術所の所在地と患家の直線距離によって算定すること。
5 片道一六kmを超える往療については、当該施術所からの往療を必要とする絶対的な理由がある場合に認められるものであるが、かかる理由がなく、患家の希望により一六kmを超える往療をした場合の往療料は、全額患者負担とすること。
6 同一家屋内の二人目以降の患者を施術した場合の往療料は、別々に算定できないこと。
7 難路加算における難路とは、常識で判断されるもので、第三者に納得され得る程度のものでなければならないこと。
8 暴風雨雪加算における暴風雨又は暴風雪とは、気象警報の発せられているものに限られ、気象警報の発せられない場合は原則として認められないこと。
9 夜間加算については、以下によること。
(1) 夜間の取扱いについては、おおむね午後六時から翌日の午前六時まで、又は、午後七時から翌日午前七時までのように、一二時間を標準として各都道府県において統一的に取扱うこと。
(2) 後療往療の場合は算定できないこと。
10 往療に要した交通費については、患家の負担とすること。往療時に要したバス、タクシー、鉄道、船等の交通費は、その実費とすること。自転車、スクーター等の場合は、土地の慣例、当事者間の合議によるべきであるが、通例は交通費に該当しないこと。
第四 再検料
1 再検料は、初検料を算定する初検の日後最初の後療の日のみ算定できるものであり、二回目以降の後療においては算定できないこと。
2 医師から後療を依頼された患者、既に保険医療機関での受診又は他の施術所での施術を受けた患者及び受傷後日数を経過して受療する患者の場合は、初検料を算定した初検の日後最初の後療の日に算定できること。
第五 その他の施術料
1 骨折の部・不全骨折の部
(1) 肋骨骨折における施術料金は、左右側それぞれを一部位として所定料金により算定するものであること。
(2) 指・趾骨の骨折における施術料は、骨折の存する指・趾一指(趾)を単位として所定料金により算定し、指・趾骨の不全骨折における施術料金は、一手又は一足を単位とし所定料金により算定するものであること。
(3) 関節近接部位の骨折又は不全骨折の場合、同時に生じた当該関節の捻挫に対する施術料金は骨折又は不全骨折に対する所定料金のみにより算定すること。
(4) 膝蓋骨骨折の後療については、特に医師から依頼があった場合に限り算定できるものであること。
この場合の料金は初検料と骨折の後療料等により算定することとし、支給申請書の「摘要」欄に後療を依頼した医師又は医療機関名を付記すること。
(5) 頭蓋骨骨折又は不全骨折、脊椎骨折又は不全骨折、胸骨骨折その他の単純ならざる骨折又は不全骨折については原則として算定できないが、特に医師から後療を依頼された場合に限り算定できるものであること。その場合は、支給申請書の摘要欄に後療を依頼した医師又は医療機関名を付記すること。
(6) 肋骨骨折にて喀血し、又は皮下気泡を触知する場合、負傷により特に神経障害を伴う場合、観血手術を必要とする場合、臓器出血を認め又はその疑いのある場合には、必ず医師の診療を受けさせるようにすること。
(7) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
2 脱臼の部
(1) 指・趾関節脱臼における施術料金は、脱臼の存する指・趾一指(趾)を単位として所定料金により算定するものであること。
(2) 先天性股関節脱臼等の疾病は、支給対象としないこと。
(3) 顎関節脱臼は左右各一部位として算定して差し支えないが、同時に生じた同側の顔面部打撲に対する施術料金は、脱臼に対する所定料金のみにより算定すること。
(4) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
3 打撲・捻挫の部
(1) 打撲・捻挫の施術が初検の日から三月を超えて継続する場合は、負傷部位、症状及び施術の継続が必要な理由を明らかにした別紙様式1による長期施術継続理由書を支給申請書に添付すること。
なお、同様式を支給申請書の裏面に印刷及びスタンプ等により調製し、又は、「摘要」欄に長期施術継続理由を記載して差し支えないこと。
(2) 指・趾の打撲・捻挫における施術料は、一手又は一足を単位として所定料金により算定するものであること。
(3) 打撲の部においては、顔面部、胸部、背部(肩部を含む。)及び殿部は左右合わせて一部位として算定すること。
(4) 肩甲部打撲は、背部打撲として取扱うものであること。なお、肩甲部打撲の名称を使用しても差し支えないが、肩甲部及び背部の二部位として取扱うものではないこと。
(5) 筋又は腱の断裂(いわゆる肉ばなれをいい、挫傷を伴う場合もある。)については、打撲の部の所定料金により算定して差し支えないこと。
算定に当たっては、以下によること。
ア 支給の対象は、介達外力による筋、腱の断裂(いわゆる肉ばなれ)であって柔道整復師の業務の範囲内のものとすること。
なお、打撲及び捻挫と区分する必要があることから、支給申請書に記載する負傷名は挫傷として差し支えないこと。
イ 算定部位は次のものに限ること。
(ア) 胸部挫傷
胸部を走行する筋の負傷であって、肋間筋、胸筋等の損傷であるもの
(イ) 背部挫傷
背部を走行する筋の負傷であって、広背筋、僧帽筋等の損傷であるもの
(ウ) 上腕部挫傷
上腕部を走行する筋の負傷であって、上腕二頭筋、上腕三頭筋等、肩関節と肘関節の間の損傷であるもの
(エ) 前腕部挫傷
上腕部を走行する筋の負傷であって、円回内筋、手根屈筋、腕橈骨筋等、肘関節と手関節との間の損傷であるもの
(オ) 大腿部挫傷
大腿部を走行する筋の負傷であって、大腿四頭筋、内転筋、大腿二頭筋等、股関節と膝関節の間の損傷であるもの
(カ) 下腿部挫傷
下腿部を走行する筋の負傷であって、腓腹筋、ヒラメ筋、脛骨筋等、膝関節と足関節の間の損傷であるもの
ウ 胸部及び背部は、左右合わせて一部位として算定すること。
(6) 近接部位の算定方法については、第五の4の(1)を参照すること。
4 その他の事項
(1) 近接部位の算定方法
ア 頚部、腰部又は肩関節のうちいずれか二部位の捻挫と同時に生じた背部打撲(肩部を含む。)又は挫傷に対する施術料は、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
イ 左右の肩関節捻挫と同時に生じた頚部捻挫又は背部打撲に対する施術料は、左右の肩関節捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
ウ 顎関節の捻挫は、捻挫の部の料金をもって左右各一部位として算定して差し支えないが、同時に生じた同側の顔面部打撲に対する施術料は、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。
エ 指・趾骨の骨折又は脱臼と同時に生じた不全骨折、捻挫又は打撲に対する施術料は、骨折又は脱臼に対する所定料金のみにより算定すること。
オ 関節近接部位の骨折の場合、同時に生じた当該骨折の部位に最も近い関節の捻挫に対する施術料は、骨折に対する所定料金のみにより算定すること。
また、関節捻挫と同時に生じた当該関節近接部位の打撲又は挫傷に対する施術料は、別にその所定料金を算定することなく、捻挫に対する所定料金のみにより算定すること。この場合の近接部位とは、次の場合を除き、当該捻挫の部位から上下二関節までの範囲のものであること。
① 手関節捻挫と前腕部打撲又は挫傷(上部に限る。)
② 肘関節捻挫と前腕部打撲又は挫傷(下部に限る。)
③ 肘関節捻挫と上腕部打撲又は挫傷(上部に限る。)
④ 肩関節捻挫と上腕部打撲又は挫傷(下部に限る。)
⑤ 足関節捻挫と下腿部打撲又は挫傷(上部に限る。)
⑥ 膝関節捻挫と下腿部打撲又は挫傷(下部に限る。)
⑦ 膝関節捻挫と大腿部打撲又は挫傷(上部に限る。)
⑧ 股関節捻挫と大腿部打撲又は挫傷(下部に限る。)
(注) 上部、下部とは、部位を概ね上部、幹部、下部に三等分した場合のものであること。
なお、当該負傷の施術継続中に発生した同一部位又は近接部位の負傷に係る施術料は、当該負傷と同時に生じた負傷の場合と同様の取扱いとすること。
カ 近接部位の算定例は次のとおりであること。
① 算定できない近接部位の負傷例(骨折・不全骨折の場合)

骨折・不全骨折の種類
算定できない近接部位の負傷例
1 鎖骨骨折
肩部の打撲、肩関節捻挫
2 肋骨骨折
同側の一~一二肋骨の骨折

同側の胸部打撲又は挫傷
同側の背部打撲又は挫傷
3 上腕骨骨折(上部)
肩部打撲、肩関節捻挫
4 上腕骨骨折(下部)
肘部打撲、肘関節捻挫
5 前腕骨骨折(上部)
肘部打撲、肘関節捻挫
6 前腕骨骨折(下部)
手関節捻挫、手根・中手部打撲
7 手根骨骨折
手関節捻挫、中手部打撲、中手指関節捻挫
8 中手骨骨折
中手骨一~五個々の骨折

手関節捻挫、手根部打撲、中手指関節捻挫
指部打撲、指関節捻挫
9 指骨骨折
手根・中手部打撲、中手指関節捻挫指部打撲、指関節捻挫
10 大腿骨骨折(上部)
殿部打撲、股関節捻挫
11 大腿骨骨折(下部)
膝部打撲、膝関節捻挫
12 下腿骨骨折(上部)
膝部打撲、膝関節捻挫
13 下腿骨骨折(下部)
足根部打撲、足関節捻挫
14 足根骨骨折
足関節捻挫、中足部打撲、中足趾関節捻挫
15 中足骨骨折
中足骨一~五個々の骨折

足関節捻挫、足根部打撲
中足趾・趾関節捻挫、趾部打撲
16 趾骨骨折
足根・中足部打撲、中足趾関節捻挫趾部打撲、趾関節捻挫

② 算定できない近接部位の負傷例(脱臼・打撲・捻挫・挫傷の場合)

脱臼・打撲・捻挫・挫傷の種類
算定できない近接部位の負傷例
1 頚部捻挫
肩峰より内側の肩部打撲
2 肩関節脱臼・捻挫
上腕上部又は幹部の打撲又は挫傷
3 肘関節脱臼・捻挫
上腕下部又は幹部の打撲又は挫傷

前腕上部又は幹部の打撲又は挫傷
4 手関節脱臼・捻挫
前腕下部又は幹部の打撲又は挫傷

手根・中手部打撲
5 中手指・指関節脱臼・捻挫
手根・中手部打撲、指部打撲、指関節捻挫
6 背部打撲又は挫傷
同側の胸部打撲又は挫傷
7 腰部打撲
殿部打撲
8 股関節脱臼・捻挫
大腿上部又は幹部の打撲又は挫傷

同側の殿部打撲
9 膝関節脱臼・捻挫
大腿下部又は幹部の打撲又は挫傷

下腿上部又は幹部の打撲又は挫傷
10 足関節脱臼・捻挫
下腿下部又は幹部の打撲又は挫傷

足根・中足部打撲
11 中足趾・趾関節脱臼・捻挫
足根・中足部打撲、趾部打撲、趾関節捻挫

③ 算定可能な部位の負傷例(骨折・不全骨折の場合)

骨折・不全骨折の種類
算定可能な部位の負傷例
1 鎖骨骨折
頚部捻挫

上腕部打撲又は挫傷
2 肋骨骨折
左右の肋骨骨折

左右反対側の胸部・背部打撲又は挫傷
3 上腕骨骨折(上部)
肘部打撲・肘関節捻挫
4 上腕骨骨折(下部)
肩関節捻挫・肩部打撲
5 前腕骨骨折(上部)
手関節捻挫・手部打撲
6 前腕骨骨折(下部)
肘関節捻挫・肘部打撲
7 手根骨骨折
前腕部打撲又は挫傷、指関節捻挫・指部打撲
8 中手骨骨折
前腕部打撲又は挫傷
9 指骨骨折
一指単位の算定、手関節捻挫
10 大腿骨骨折(上部)
膝部打撲、膝関節捻挫、腰部打撲・捻挫
11 大腿骨骨折(下部)
腰殿部打撲、股関節捻挫、下腿部打撲又は挫傷
12 下腿骨骨折(上部)
大腿部打撲又は挫傷、足関節捻挫
13 下腿骨骨折(下部)
膝部打撲、膝関節捻挫、中足部打撲
14 足根骨骨折
下腿部打撲又は挫傷、趾関節捻挫、趾部打撲
15 中足骨骨折
下腿部打撲又は挫傷
16 趾骨骨折
一趾単位で算定、足関節捻挫

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平成四年一一月一七日医事第九七号あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師にかかる行政処分について

○あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師にかかる行政処分について

(平成四年一一月一七日)
(医事第九七号)
(厚生省健康政策局医事課長から各都道府県衛生主管部(局)長あて通知)
標記について、平成四年一〇月一日から国において対応することとなったので、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師があん摩マッサージ師、はり師、きゅう師等に関する法律(昭和二二年法律第二一七号)第三条各号に、また、柔道整復師が柔道整復師法(昭和四五年法律第一九号)第四条各号に該当すると思慮される場合は、新聞情報等を当課まで報告されたい。
なお、今後刑事訴訟法(昭和二三年法律第一三一号)第一九七条第二項等にかかるあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師の免許の照会に関しては、当課において対応することとしたので、貴職宛照会等があった場合には照会者に対する連絡方お願いする。

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昭和三九年七月八日柔道整復師が電気光線器具を使用することの可否について

 

○柔道整復師が電気光線器具を使用することの可否について
(昭和三九年七月八日)
(医事第五三号の二各都道府県衛生主幹部(局)長あて厚生省医務局医事課長通知)
標記の件について、別紙(1)の照会に対し別紙(2)のとおり回答したので通知する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

別紙(1)
柔道整復師が電気光線器具を使用することの可否について
(昭和三九年六月一八日 三九医第二三九一号)
(厚生省医務局医事課長あて大阪府衛生部長照会)
社団法人大阪府柔道整復師会長から、別紙写のとおり、小職あて照会がありましたが、当方といたしましても、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法第十二条の解釈につきましては、疑義もありますので、何分の御回示をお願いいたします。

別紙
柔道整復師が電気光線器具を使用することの可否についての照会の件
(昭和三九年)
(大阪府衛生部長あて社団法人大阪府柔道整復師会会長照会)
現在当会傘下柔道整復師中には、柔道整復施術施行に関連して電気光線器具を使用し、その施術の効果達成に寄与せしめている者が少くないが、右の行為はあん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法第十二条及び第十九条の法意に照し、無条件に実施できる行為なりや否や貴見を御伺いする。因に会員の使用する電気光線器具はそれ自体としても或いは使用方法如何によっても人の健康に害を及ぼすような器具ではないものであり、且つ当該器具の使用は施術行為の内容として行われるものであることを申し添える。

別紙(2)
(昭和三九年七月八日 医事第五三号)
(大阪府衛生部長あて厚生省医務局医事課長回答)
昭和三十九年六月十八日三九医第二、三九一号をもって照会のあった標記については、電気光線器具の使用が柔道整復業務の範囲内で行なわれるものに限って、使用しても差し支えないと解する。

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○温泉利用に関する基礎的な知識及び技術に係る講習実施要領について平成一三年三月三〇日

温泉療養学

温泉利用に関する基礎的な知識及び技術に係る講習実施要領について
(平成一三年三月三〇日)
(健発第四一七号)
(各都道府県知事あて厚生労働省健康局長通知)

「温泉利用型健康増進施設に係る認定基準について」(平成元年10月27日付健医発第1348号)(以下「認定基準」という。)については、「温泉利用型健康増進施設に係る認定基準の一部改正について」(平成13年3月30日付厚生労働省健康局長通知)により一部改正をしたところである。
今般、認定基準の4の別に定める基準については、別紙のとおり「温泉利用指導者養成講習会実施要領」を定めたので、その内容につき御了知のうえ、関係機関及び関係団体に対し周知及び指導方お願いする。
なお、「温泉利用指導者養成講習会の認定について」(平成元年11月10日健医健発第90号)は廃止する。

別紙
温泉利用指導者養成講習会実施要領
1 目的
温泉利用指導者養成講習会(以下「講習会」という。)は、温泉医学、温熱生理・治療学等、温泉利用に係る専門的知識及び技能に立脚し、温泉利用型健康増進施設の利用者に対し、温泉の持つ保健的機能を応用した健康増進及び疾病予防のために温泉利用を安全かつ適切に実践できるように指導するとともに、医師の指示に基づき温泉療養を目的として同施設を利用する者に対し、適切な援助等を行うことのできる者を養成することを目的とする。
2 実施主体
講習会の実施主体は、温泉利用に係る専門的知識を有する者とする。
3 内容
講習は次により行うものとする。
(1) 受講の対象者は次に掲げる者とする。
ア 保健婦又は管理栄養士の資格を有する者
イ 4年制体育系大学(教育学部体育系学科を含む。)及び医学部保健学科卒業者(卒業見込者を含む。以下同じ。)
ウ 看護婦・士,理学療法士、作業療法士又は臨床検査技師の資格を有する者であって、4年制大学卒業者又は1年以上温泉利用指導に従事した経験のある者
エ 栄養士、准看護婦・士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師又は柔道整復師の資格を有する者であって、4年制大学卒業者又は2年以上温泉利用指導に従事した経験のある者
オ 体育系短期大学又は体育系専修学校(2年制以上)卒業者であって、2年以上温泉利用指導に従事した経験のある者
カ イに掲げる大学以外の大学(4年制)又は体育系専修学校(1年制)の卒業者であって、3年以上温泉利用指導に従事した経験のある者
キ 5年以上温泉利用指導に従事した経験のある者
ク アからキまでと同等以上の能力を有すると厚生労働省健康局長が認める者
(2) 講習の教科科目及び講習時間は、別表の内容を満たすものとする。
(3) 講習の講師は、温泉利用に係る専門的知識及び技能を有する者とする。
(4) 講習を修了した者には、その旨の修了証を交付するものとする。
4 届出及び報告
(1) 実施主体は、講習会を実施する1ヶ月前までに当該講習会に係る実施計画(実施日程、場所、講師、受講料等に関する事項を含む。)について、厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室へ届け出るものとする。
(2) 実施主体は、実施計画に基づいて的確に講習を終了したときは、速やかに講習の修了者数等実施結果について厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長に報告するものとする。
(3) その他必要に応じ、厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室長と実施主体は、適宜協議を行い、講習の円滑かつ効果的な実施を図るものとする。

別表
講習の教科科目及び講習時間
科目 項目 単位数
    講義 実習
1 健康管理学概論 健康づくり施策概説 1  
  高齢化社会と健康 1  
  健康社会学 1  
2 保養健康学概論 環境と健康 1  
  保養地衛生学の基礎 1  
  温泉保養システム 1  
3 病態整理・治療学概説 病態生理学概論 1  
  予防医学・リハビリテーション医学概論 2  
  水治療法総論 2  
  水治療法各論 2  
4 温泉医学 温泉医学総論 2  
  温泉医学各論 3  
  リハビリテーションと温泉 1  
  入浴プログラム作成実習   2
  入浴プログラム指導実習   2
5 温熱生理・治療学 温熱環境と健康 1  
  温熱療法 2  
  温熱生理実験実習   1
6 保養・健康増進総合プログラム 保養食の基礎 1  
  保養とメンタルヘルス 1  
  年齢・健康状態に配慮した運動処方 1  
  年齢・健康状態に配慮した水中運動実習   2
  形態計測実習・評価   1
7 保養管理学 体力測定法 1  
  体力・栄養分析・会員管理法   1
  保養管理事務実習   1
8 救急法 救急法講義 2  
  救急法実習   1
  人工蘇生法   1
計   28 12

注) 1単位は90分とする

温泉療法 (補完・代替医療)

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あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法違反被告事件 最高裁破棄差戻し判決

事件番号 昭和29(あ)2990

事件名 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法違反被告事件

裁判年月日昭和35年01月27日

法廷名高裁判所 大法廷

裁判種別 判決

結果 破棄差戻し

判例集巻・号・頁 第14巻1号33頁

原審裁判所名 仙台高等裁判所

判示事項 一 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法第一二条、第一四条により禁止処罰される医業類似行為
二 右第一二条、第一四条の合憲性

裁判要旨  一 あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法第一二条、第一四条が医業類似行為を業とすることを禁止処罰するのは、人の健康に害を及ぼす虞のある業務行為に限局する趣旨と解しなければならない。
二 右のような禁止処罰は公共の福祉上必要であるから前記第一二条、第一四条は憲法第二二条に反するものではない。
(一につき反対意見がある。)

参照法条 参照法条摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法12条,あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法14条,憲法22条

主    文
     原判決を破棄する。
     本件を仙台高等裁判所に差し戻す。
         

理    由
 被告人の上告趣意について。
 論旨は、被告人の業としたHS式無熱高周波療法が、、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法にい医業類似行為として同法の適用を受け禁止されるものであるならば、同法は憲法二二条に違反する無効な法律であるから、かかる法律により被告人を処罰することはできない。本件HS式無熱高周波療法は有効無害の療法であつて公共の福祉に反しないので、これを禁止する右法律は違憲であり、被告人の所為は罪とならないものであるというに帰する。
 憲法二二条は、何人も、公共の福祉に反しない限り、職業選択の自由を有することを保障している。されば、あん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法一二条が何人も同法一条に掲げるものを除く外、医業類似行為を業としてはならないと規定し、同条に違反した者を同一四条が処罰するのは、これらの医業類似行為を業とすることが公共の福祉に反するものと認めたが故にほかならない。ところで、医業類似行為を業とすることが公共の福祉に反するのは、かかる業務行為が人の健康に害を及ぼす虞があるからである。それ故前記法律が医業類似行為を業とすることを禁止処罰するのも人の健康に害を及ぼす虞のある業務行為に限局する趣旨と解しなければならないのであつて、このような禁止処罰は公共の福祉上必要であるから前記法律一二条、一四条は憲法二二条に反するものではない。しかるに、原審弁護人の本件HS式無熱高周波療法はいささかも人体に危害を与えず、また保健衛生上なんら悪影響がないのであるから、これが施行を業とするのは少しも公共の福祉に反せず従つて憲法二二条によつて保障された職業選択の自由に属するとの控訴趣意に対し、原判決は被告人の業とした本件HS式無熱高周波療法が人の健康に害を及ぼす虞があるか否かの点についてはなんら判示するところがなく、ただ被告人が本件HS式無熱高周波療法を業として行つた事実だけで前記法律一二条に違反したものと即断したことは、右法律の解釈を誤つた違法があるか理由不備の違法があり、右の違法は判決に影響を及ぼすものと認められるので、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものというべきである。
 よつて、刑訴四一一条一号、四一三条前段に従い、主文のとおり判決する。
 この判決は、裁判官田中耕太郎、同下飯坂潤夫、同石坂修一の後記反対意見あるほか、裁判官全員の一致した意見によるものである。
 裁判官田中耕太郎、同下飯坂潤夫の反対意見は次の通りである。
 われわれは、医業類似行為を業とすることの法律による処罰が、「人の健康に害を及ぼす虞のある業務行為に限局する趣旨」のものとする多数意見の解釈に賛成することができない。人の健康に害を及ぼす虞れがあるかないかは、療治をうける対象たる「人」の如何によつてちがつてくる。またそれは療治の実施の「方法」の如何にもかかつている。従つて有害無害は一概に判断できない場合がはなはだ多い。この故に法律は医業類似行為が一般的に人の健康に害を及ぼす虞れのあるものという想定の下にこの種の行為を画一的に禁止したものである。個々の場合に無害な行為といえども取締の対象になることがあるのは、公共の福祉の要請からして、やむを得ない。かような画一性は法の特色とするところである。
 要するに本件のような場合に有害の虞れの有無の認定は不必要である。いわんや法律の趣旨は原判決や石坂裁判官の反対意見にのべられているような、他の理由をもふくんでいるにおいておや。つまり無害の行為についても他の弊害が存するにおいておや。
 以上の理由からしてわれわれは本件上告を理由がないものとし、棄却すべきものと考える。
 裁判官石坂修一の反対意見は次の通りである。
 私は、多数意見の結論に賛同できない。
 原審の判示する所は、必ずしも分明であるとはいえないけれども、原審挙示の証拠とその判文とを相俟つときは、原審は、被告人が、HS式高周波器といふ器具を用ひ、料金を徴して、HS式無熱高周波療法と称する治療法を施したこと、即ち右施術を業として行つたこと、HS式無熱高周波療法は、電気理論を応用して、単なる健康維持増進のためのみならず、疾病治療のためにも行はれ、少くとも右HS式無熱高周波療法が、これに使用せられる器具の製作者、施術者並に被施術者の間では、殆んど凡ての疾病に顕著な治療効果があると信ぜられて居ること及び右治療法が、HS式高周波器により二枚の導子を以つて患部を挟み、電流を人体に透射するものであることを認定して居るものと理解し得られる。
 かゝる治療方法は、健康情態良好なる人にとりては格別、違和ある人、或は疾病患者に、違和情態、疾病の種類、その程度の如何によつては、悪影響のないことを到底保し難い。それのみならず、疾病、その程度、治療、恢復期等につき兎角安易なる希望を持ち易い患者の心理傾向上、殊に何等かの影響あるが如く感ぜられる場合、本件の如き治療法に依頼すること甚しきに過ぎ、正常なる医療を受ける機会、ひいては医療の適期を失い、恢復時を遅延する等の危険少なしとせざるべく、人の健康、公共衛生に害を及ぼす虞も亦あるものといはねばならない。(記録に徴しても、HS式高周波器より高周波電流を人体に透射した場合、人体の透射局所内に微量の温熱の発生を見るのであつて、健常人に対し透射時間の短いとき以外、生理的に無影響とはいえない。)
 されば、HS式無熱高周波療法を、健康の維持増進に止まらないで、疾病治療のために使用するが如きことは、何事にも利弊相伴う実情よりして、人体、及びその疾病、これに対する診断並に治療についての知識と、これを使用する技術が十分でなければ、人の保健、公共衛生上必ずしも良好なる結果を招くものとはいえない。したがつて、前記高周波器を使用する右無熱高周波療法を業とする行為は、遽に所論の如く、公共の福祉に貢献こそすれ、決してこれに反しないものであるとなし得ない。
 而してあん摩師、はり師、きゆう師及び柔道整復師法が、かゝる医業類似行為を資格なくして業として行ふことを禁止して居る所以は、これを自由に放置することは、前述の如く、人の健康、公共衛生に有効無害であるとの保障もなく、正常なる医療を受ける機会を失はしめる虞があつて、正常なる医療行為の普及徹底並に公共衛生の改善向上のため望ましくないので、わが国の保健衛生状態の改善向上をはかると共に、国民各々に正常なる医療を享受する機会を広く与へる目的に出たものと解するのが相当である。
 したがつて原判示の如き器具を使用て、原判示の如き医業類似行為を業とすることを禁止する本法は、公共の福祉のため、必要とするのであつて、職業選択の自由を不当に制限したとはいえないのであるから、これを憲法違反であるとは断じ得ない。単に治療に使用する器具の物理的効果のみに着眼し、その有効無害であることを理由として、これを利用する医業類似の行為を業とすることを放置すべしとする見解には組し得ない。
 原判示は以上と同趣旨に出で居るのであるからこれを維持すべきものであると考へる。
 検察官 安平政吉公判出席。
  昭和三五年一月二七日
     最高裁判所大法廷
       
裁判長裁判官    田   中   耕 太 郎
            裁判官    小   谷   勝   重
            裁判官    島           保
            裁判官    斎   藤   悠   輔
            裁判官    藤   田   八   郎
            裁判官    河   村   又   介
            裁判官    垂   水   克   己
            裁判官    河   村   大   助
            裁判官    下 飯 坂   潤   夫
            裁判官    奥   野   健   一
            裁判官    高   木   常   七
            裁判官    石   坂   修   一

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あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律等の施行について

あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律等の施行について
(昭和三九年九月二八日)
(医発第一一三三号)
(各都道府県知事あて厚生省医務局長通達)
あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律(昭和三九年法律第一二○号。以下「改正法」という。)は、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令(昭和三九年政令第二九九号)の規定により来る九月二九日から施行されることになり、またはこれに伴い、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法施行令の一部を改正する政令(昭和三九年政令第三○○号。以下「改正令」という。)、あん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法施行規則の一部を改正する省令(昭和三九年厚生省令第四○号)及びあん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師に係る学校養成施設認定規則の一部を改正する省令(昭和三九年/文部/厚生省令第二号)が同時に施行されることとなったので、その施行にあたっては、左記の事項に御留意のうえ、遺憾のないようにされたい。
一 あん摩師の名称変更について
今回の法改正により、あん摩師の名称があん摩マッサージ指圧師に改められたことに伴い、あん摩師に係る免許、試験及び試験委員の名称並びに免許証等の様式がそれぞれ改められることとなるので(法第一条、法第二条第三項等の改正)、関係の条例又は規則について所要の改正を行なわれたいこと。
なお、改正前のあん摩師、はり師、きゅう師及び柔道整復師法(以下「旧法」という。)の規定によりなされたあん摩師免許は、改正後のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律(以下「新法」という。)の規定によるあん摩マッサージ指圧師免許とみなされ(改正法附則第五項)、また、旧法の規定によるあん摩師試験に合格した者は、新法の規定によるあん摩マッサージ指圧師試験に合格した者とみなされることとなるので(改正法附則第六項)、これからの者から改正法施行後において免許の申請又は免許証の再交付の申請があった場合には、あん摩マッサージ指圧師免許証を交付されたいこと。
二 視覚障害者の職域確保のためのあん摩マッサージ指圧師による学校又は養成施設の生徒の定員の抑制措置について
今回の法改正により、文部大臣又は厚生大臣は、著しい視覚障害者たるあん摩マッサージ指圧師の生計の維持が著しく困難とならないようにするための必要があると認めるときは、あん摩、マッサージ、指圧、はり、きゅう、柔道整復等中央審議会(以下「中央審議会」という。)の意見をきいて、晴眼者たるあん摩マッサージ指圧師を教育又は養成する学校又は養成施設の認定又は生徒の定員の増加の承認をしないことができることとなり(法第一九条の改正)、また、この場合における著しい視覚障害者とは、両眼の矯正視力が○・三未満である者又は視力以外の視機能障害が高度の者とされたので(学校養成施設認定規則第一二条の二の新設)、改正法の施行後において晴眼者たるあん摩マッサージ指圧師に係る養成施設の新設又は生徒の定員の増加に関する申請がなされ、これを当省あてに進達しようとするときは、その申請書に、新法第一九条第一項の規定に照らして当該養成施設について認定し、又は生徒の定員の増加を承認することが妥当かどうかについての貴職の意見を記載した書面及び当省において認定又は承認の可否を決定するにあたって参考となるべき事項を記載した書面を添付されたいこと。この場合において、認定又は承認の可否を決定するにあたって参考となるべき事項としては、管内のあん摩マッサージ指圧師の総数のうちに視覚障害者の占める割合、管内におけるあん摩マッサージ指圧師の需給状況、当該養成施設の新設又は生徒の定員の増加が管内及び近接都道府県のあん摩マッサージ指圧師の需給に及ぼす影響、管内の視覚障害者たる就業あん摩マッサージ指圧師の生計の状況等のうち必要と認められる事項を記載されたいこと。
なお、かかる視覚障害者たるあん摩マッサージ指圧師の職域優先措置も、無免許者の横行を許せば空文にひとしくなるおそれもあるので、無免許者の取締りについては一層意を用いられたいこと。
三 届出医業類似行為業の業務継続期間の制限の撤廃について
旧法第一九条第一項の規定による届出をして法第一条に掲げるもの以外の医業類似行為を業としていた者(以下「届出医業類似行為業者」という。)が当該業務を行なうことができる期限は、従来本年一二月三一日限りとされていたのであるが、新年により、この期限の制限は撤廃され昭和四○年一月一日以降もなお引き続き当該業務を行なうことができることとなり(法第一二条の二)、また、旧法第一九条第一項の規定による届出をした者のうち、指圧を業としていたもの(以下「届出指圧業者」という。)についても、これを業として行なうことができる期限についての制限が撤廃され、当分の間、当該指圧を業とすることができることとなったこと(改正法第二条)。
なお、届出医業類似行為業者があん摩マッサージ指圧師の特例試験を受けることができる期間は従前どおり本年一二月三一日までであるが、届出指圧業者については、その期限を三年延長して、昭和四二年一二月三一日までの間は、あん摩マッサージ指圧師の特例試験を受けることができるものとされたので(法第一九条の二の改正)、この期間内は届出指圧業者を及ぶ限りあん摩マッサージ指圧師に転換させるよう格段の努力を致されたいこと。
四 届出の遅れた医業類似行為業者に対する救済措置
今回の法改正により、現行法の公布の際(昭和二二年一二月二○日)引き続き三箇月以上医業類似行為(指圧を含む。)を業としている者であって、旧法第一九条第一項の規定による届出をやむを得ない事由によってすることができなかったものは、改正法の施行の日から起算して六箇月を経過する日までに都道府県知事に届け出ることによって、その届出が受理された日以後、その届出に係る業務を行なうことができることとされたが(改正法附則第九項)、各都道府県では、関係者に対して今回の救済措置の趣旨及び届出の手続に関しその周知徹底をはかるとともに、届出事務の処理にあたっては、現行法の公布の際引き続き三箇月以上医業類似行為を業としていたと明らかに認められる者であって、傷病、外地抑留、災害、身体拘束等不可抗力と考えられる事由によって届出をすることができなかったと客観的に認められるものからの届出に限ってこれを受理することとし、いやしくもこれに便乗する者のないようにされたいこと。この場合において、その届出書には改正後の施行規則第三四条第一項各号に規定する事項が記載され、かつ、同条同項及び第二項に規定する書面が添付されていることを要するが、同条第一項第四号及び第七号並びに第二項に規定する書面については、これらによって証明すべき事実が現行法公布当時の事実であるため、現時点においてはこれを審査するには相当な困難を伴う場合もあると予想されるが、便乗者を排除するため、次の方針によって処理されたいこと。
(一) 施行規則第三四条第一項第四号に規定する書面に関しては、及ぶかぎり、当時の監督官公署の発行した書面その他当時官公署に届出をし、又は官公署の認可等を受けていたことを証する書面を添付させることとし、やむを得ない事情により、これらの書面を添付することができない者にあっては、当時の関係者二名以上(うち一名以上は当時監督官公署において当該業務の監督の任に携わっていた者であること。)の証明をもってこれに代えることを認めてよいこと。
(二) 施行規則第三四条第一項第七号に規定する書面に関しては、当時届出人が傷病、外地抑留、罹災、身体拘束等の状態にあったことを証する官公署等の文書を添付させ、やむをえない事情によりこれを添付することができない者にあっては、当時の関係者二名以上の証明をもってこれに代えることを認めてよいこと。
(三) 施行規則第三四条第二項に規定する書面に関しては、当時の関係者二名以上の証明書を添付させること。
五 審議会の名称変更等について
今回の法改正により、中央審議会及び地方審議会の名称がそれぞれ改められるとともに、これらの審議会の調査審議事項として届出医業類似行為業者の業務に対する指示、制限等に関する重要事項が加えられることとなったので(法第一三条第一項及び第三項の改正)、留意されたいこと。